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美しい花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ/二宮孝嗣
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芙蓉(フヨウ)の花言葉をご紹介!
日本でも馴染み深い花、芙蓉の花言葉や花色などの特徴についてこの記事では取り上げます。芙蓉に加えて、芙蓉に似た品種の花々の特徴もあわせてご紹介しているので芙蓉について知りたい方はぜひご一読ください。
この記事を通して可憐でしとやか、繊細な美しさが感じられる芙蓉の魅力を花言葉を通して改めて感じたり、花言葉や誕生花にちなんだ贈り物選びにご活用いただければ幸いです。
芙蓉(フヨウ)の基本情報
芙蓉の花の名前の由来
芙蓉の花は学名で「mutabilis」といいますが、これは英語の「mutable(変わりやすい)」という語に由来します。
「変わりやすい」という語に当てはまる特徴に花色があり、アオイ科フヨウ属の酔芙蓉という種類は1日のうちに色が白やピンク、赤へと変化する面白い特性を備えているんです。この特徴に由来する学名が付けられています。
芙蓉の日本名と英語名の由来について
中国では芙蓉とは蓮のことを指します。そのため日本の芙蓉は蓮と区別するために「木芙蓉(もくふよう)」とも呼ばれます。英語では「cotton rose」が芙蓉の名前ですが、これは芙蓉の花が綿の花に似ていることに由来して名付けられました。
芙蓉の花色や特徴
芙蓉は、アオイ科フヨウ属に属する落葉低木で、直径15センチほどと大きなピンク色や白色の花を咲かせます。花弁は一重で5枚あり、お椀のように包むような形をしています。雌しべは上を向くように伸びているのが特徴です。
同じフヨウ属の木槿(ムクゲ)の花は芙蓉の花とよく似ていますが、木槿は雌しべがまっすぐ伸びているなど、それらの特徴から区別することができます。
芙蓉の開花する季節
芙蓉は夏の季節、7月から10月にかけて花を咲かせます。1つの花は1日だけ咲くと枯れてしまう「一日花」です。夏から秋にかけてと開花時期が長く、1日しか1つの花はもちませんが次々と花が咲いていく様子を長期にわたって楽しむことができる花になります。
芙蓉の花は秋の季語
芙蓉は俳句の世界でも秋の季語として使われています。江戸前期の歌人である松尾芭蕉も「枝ぶりの日ごとにかはる芙蓉かな」との句を残しました。一日ごとに異なる花が咲く芙蓉の移り変わりが見事に捉えられている句です。
花が咲いた後、芙蓉の果実は10月頃に成熟し、実が弾けた後は綿毛に包まれた種子を観察できます。この季節の時期の芙蓉は「枯芙蓉(カレフヨウ)」と呼ばれて、俳句の世界では冬の季語です。
芙蓉が育つ条件
芙蓉は日本国内では温暖な地域で野生化しており、関東よりも西の温かい場所でなら庭植えで育てることができます。
半耐寒性のため、寒い場所では0度以下となる晩秋の季節に枯れてしまいますが、地表面をマルチング材で覆うなどの対策をすれば根が保護され、春以降に再び枝を伸ばしていくことが可能です。
芙蓉(フヨウ)の花言葉
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芙蓉に象徴的な意味合いをもたせる花言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。大きく2つの花言葉が知られていますが、どちらも芙蓉の花のもつイメージをよく捉えた意味合いとなっています。芙蓉の花言葉を通して、芙蓉についてさらに知っていきましょう。
花言葉1:しとやかな恋人
芙蓉のその優雅なその花姿から、連想される美しさを愛しい恋人に重ねた花言葉です。
芙蓉は、日本を象徴する富士山の別名「芙蓉峰」に使われたり、「芙蓉の顔(かんばせ)」として中国では蓮の花のことを芙蓉ということから蓮のように美しい顔をたとえる表現にも使われるなど、古くから美しさを表現する例えとして使われています。
花言葉2:繊細な美しさ
芙蓉の花は1日のうちに咲いてしぼむという特性から、華やかさだけでなく移り変わる儚さや情緒も感じられます。
ひらひらとした柔らかな質感の花びらも繊細な趣きがあり、こちらも芙蓉の花の特徴をよく掴んだ上での花言葉と言えるのではないでしょうか。
芙蓉(フヨウ)に似た花の種類と花言葉
この章では芙蓉に似ている主な変種や近縁種の植物について種類ごとの特徴や花色、花言葉をご紹介していきます。芙蓉との区別の仕方など知っておくと、次にどこかで出会った時に見え方が変わったり、新しい発見ができるかもしれません。
芙蓉の種類別の名前1:酔芙蓉(スイフヨウ)
酔芙蓉は華やかな八重咲きの花びらや白色やピンク、赤色が混在する花色が特徴的な芙蓉の変種の1つです。
白色だった花色が赤く濃くなる花色の変化の理由は、朝には含まれていなかったアントシアニンという酵素が、午後には生合成されて花弁に溜まっていくためです。この様子をお酒に酔った姿に例えて酔芙蓉という名が付けられました。
酔芙蓉の花言葉
酔芙蓉の花言葉は「心変わり」です。この花言葉は酔芙蓉の1日のうちに色が刻々と変化する様子に由来しています。
また、芙蓉の花言葉の「しとやかな恋人」と「繊細な美しさ」も酔芙蓉の花言葉となっています。中国では酔芙蓉を唐の玄宗皇帝の妃であった楊貴妃のお酒に酔って頬を染める姿になぞらえるとのことで、花言葉のもつ美しいイメージに重なりますね。
芙蓉の種類別の名前2:草芙蓉(クサフヨウ)
草芙蓉は別名でアメリカフヨウの名を持つ北アメリカ原産の芙蓉の近縁種です。木ではなく草に分類されることが草芙蓉という花名に由来します。カナダ中東部のオンタリオ州からアメリカ合衆国南東部のフロリダ州まで湖や河川周辺に自生する植物です。
花は芙蓉とよく似ていますが、花の直径は品種により10センチから30センチと大きく、花色は赤、ピンク、白のほか1つの花に複数の色が含まれたものなどあります。
草芙蓉の花言葉
草芙蓉の花言葉には、芙蓉の花言葉である「しとやかな恋人・繊細な美しさ」に加えて、「日ごとの美しさ・華やかな生活」の花言葉の計4つが選ばれています。
大きな花を日々次々と咲かせる華やかさや美しさを持つ草芙蓉の、明るく可憐な様子を彷彿とさせる花言葉ですね。
芙蓉の種類別の名前3:矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)
矢の根梵天花は、南アメリカ原産の帰化植物です。花色は白色で中心が赤く、直径は4センチから7センチほどで、しとやかな芙蓉によく似た姿をしています。
日本では鑑賞用として栽培されていたものが空き地や道端などで野生化している植物です。梵天花とはインドの花を意味し、珍しい花の例えとしてこの名前が付いたと考えられています。別名は高砂芙蓉(タカサゴフヨウ)といい、こちらは台湾の芙蓉という意味です。
矢の根梵天花の花言葉
矢の根梵天花の花言葉は「繊細な美しさ」です。芙蓉と同じ花言葉になりますが、これは矢の根梵天花の芙蓉と同じくやわらかい和紙のように繊細な花びらのイメージに由来することからだと考えられます。
可憐な美しい姿を見せてくれる矢の根梵天花にふさわしい花言葉ではないでしょうか。
芙蓉の種類別の名前4:姫芙蓉(ヒメフヨウ)
姫芙蓉はアオイ科ヒメフヨウ属の常緑低木で、メキシコ、中央アメリカ、南アメリカに分布する植物です。別名で姫仏桑華(ヒメブッソウゲ)とも呼ばれます。開花の季節は夏から秋にかけてで、直径3センチほど小さな赤い花を咲かせます。
花弁は開花した状態でもあまり開かずに小さくまとまっています。長さのある雌しべが花から突き出しているのが特徴的です。
姫芙蓉の花言葉
姫芙蓉の花言葉は、「優しい感受性」です。植物界では「姫」という語は「小さい」という意味合いで名前に付けられます。小さく可憐な姫芙蓉の優しい雰囲気が醸し出されるその姿から連想できる花言葉が付けられています。
芙蓉の種類別の名前5:頷き姫芙蓉(ウナズキヒメフヨウ)
頷き姫芙蓉は姫芙蓉の変種となり、メキシコからコロンビアにかけて分布しているアオイ科ヒメフヨウ属の落葉低木です。蕾の時は上を向いていた花は開花時には下を向き、花弁は開き切りません。
日本では温室で栽培されていることが多く、開花の季節は11月から4月の冬の時期です。花色は基本的には赤ですが、ピンク色のものも園芸種にあります。
頷き姫芙蓉の花言葉
頷き姫芙蓉の花言葉は、「優しい感受性、艶やかな美、繊細な美」です。艶やかという言葉は華やかさや色っぽさを含んだ意味合いを持ちますが、頷き姫芙蓉のしっとりとした美しさが表現されているような花言葉となっています。
芙蓉の種類別の名前6:先島芙蓉(サキシマフヨウ)
先島芙蓉は、九州西部の長崎県の福江島、鹿児島県の中甑島から南西諸島、台湾、中国にかけて分布する芙蓉によく似た花です。名前の由来は沖縄県先島に多く自生していることに由来するという説があります。
開花の季節は夏に開花する芙蓉と比べて遅い10月から11月頃です。直径8センチから13センチほどのピンクまたは白色の花をつける高さは2メートルから4メートルほどになる半常緑低木で、海岸や山すそに自生しています。
先島芙蓉の花言葉
先島芙蓉の花言葉は、芙蓉と同じく「しとやかな恋人、繊細な美しさ」です。繊細な花姿や淡い色味からもやわらかい雰囲気が醸し出されていて、先島芙蓉の優美な美しさが込められているような花言葉が付けられています。
芙蓉の種類別の名前7:ハイビスカス
ハイビスカスはアオイ科フヨウ属の世界の熱帯、亜熱帯地域で栽培されている花です。20世紀初頭にハワイで品種改良が始まり、現在では1万種類にも及ぶ品種があるほどで花色も赤、ピンク、黄色、オレンジなど豊富な色彩が揃っています。
開花の季節は6月から10月にかけてで長く楽しめるのが特徴です。小ぶりな在来系、野生種から品種改良されコーラル系、大きな花を咲かせるハワイアン系など大きく3つの系統に分かれています。
ハイビスカスの花言葉
ハイビスカスの花言葉は「繊細な美しさ、新しい恋」です。ハイビスカスは芙蓉と同じく1日で花が萎んでしまうので、新しい花が枝のあちこちに次々と咲くことから「新しい恋」との花言葉が付けられたといわれています。
また、色彩豊富なハイビスカスには色別の花言葉がついているんです。赤色には「勇敢、常に新しい美」、白色には「繊細な美、艶美」など各色ごとのイメージに沿うような花言葉となっています。
芙蓉の種類別の名前7:タイタンビカス
タイタンビカスは草芙蓉の特定の種とモミジアオイの交配選抜種となる、日本で作り出された園芸品種です。暑さに強いほか、北海道などの寒冷地も含めて屋外栽培が可能で、越冬し毎年7月から9月の夏の季節に花を咲かせてくれる育てやすい強健さを備えています。
花の大きさは直径15センチから25センチにもなり、華やかな存在感が感じられる花姿が特徴です。花色は白やピンク、赤のグラデーションなど様々な品種が出ています。
タイタンビカスの花言葉
タイタンビカスの花言葉は、「美しさ、新しい恋、繊細な美、伝統」です。目を惹く華やかな強さやしなやかさを備えたその花姿や、一日花であるために次々と開花するという特徴からイメージできる花言葉となっています。
芙蓉の種類別の名前8:木槿(ムクゲ)
木槿はアオイ科フヨウ属の芙蓉によく似た花を咲かせる中国原産の植物です。芙蓉との違いは木槿は雌しべの向きがまっすぐなところ、芙蓉は上向きに曲がって伸びている点になります。
開花の季節は7月から10月です。花色は白や淡紫色、淡紅色など優しいしとやかな色の花を咲かせます。日本にも古くに中国から渡ってきて様々な園芸品種が作り出されてきた花で、咲き方も一重や八重、乱れ咲きなどバリエーションが豊富です。
木槿の花言葉
木槿の花言葉は、「尊敬、信念、説得、慈しみ、繊細な美、デリケートな愛」の6つです。十字軍がアオイ科のタチアオイを遠征を通してヨーロッパに持ち込んだという言い伝えから、同じくアオイ科の木槿にも十字軍の意志を感じさせる「尊敬、信念、説得」という花言葉がつけられました。
後半に挙げた花言葉は、一日花である儚さや次々と花を絶やさない姿を親が子に注ぐ愛情に重ねて付けられています。
芙蓉(フヨウ)はいつの誕生花?
誕生花とは?
新装版 誕生花と幸せの花言葉366日
誕生花とは、366日それぞれに選ばれている生まれた日にちなんだ花のことです。古代ギリシアやローマの人々は、自然界と月日などの時間に神が宿っていると考え信じていました。こうした思想が誕生花が生まれたひとつのきっかけだといわれています。
芙蓉はいつの日付の誕生花?
芙蓉は8月5日、8月25日、8月27日、9月3日、9月8日、9月10日、9月14日、10月17日、11月6日、11月10日と多くの日付の誕生花に選ばれています。
誕生花は国や地域によって風習や開花時期などの由来の違いから選ばれている花が違うこともしばしばありますが、8月から9月にかけての花の見頃を迎える季節の日付が選ばれていますね。
芙蓉の誕生花プレゼントにおすすめのアイテム
誕生日や結婚記念日などのお祝いに誕生花にまつわるアイテムを贈られてみるのも、粋なプレゼントのアイデアとしていかがでしょうか。花言葉にちなんでの花に関するプレゼントも素敵ですね。
以下は鉢植え以外の芙蓉の花に関連したおすすめを挙げています。
1:芙蓉のデザインが入った和の陶器
京焼・清水焼 陶器 夫婦組湯呑 織部芙蓉 木箱入
和の陶器に芙蓉の花が描かれたアイテムを誕生花の入った贈り物にいかがでしょうか。芙蓉は日本で古くから夏を代表する花として日本画の題材としても選ばれてきました。
ご年配の方や外国の方へのプレゼントにも喜ばれそうです。
2:芙蓉の刺繍アイテム
芙蓉刺繍 かわず張り日傘
芙蓉をあしらった繊細な刺繍アイテムも誕生花にちなんだプレゼントにおすすめです。こちらの商品は、総刺繍の高いデザイン性と機能性を兼ね備えた芙蓉の刺繍が入った日傘になります。
芙蓉の刺繍をご自身でされてプレゼントにして贈るのも素敵ですね。花言葉「しとやかな恋人」を感じさせる作品も作れそうです。
芙蓉(フヨウ)の花言葉まとめ
芙蓉は日本で平安時代から鑑賞されてきたといわれ、夏に次々と花を咲かせる季節の趣きが感じられる花としても親しまれてきました。花言葉も芙蓉の繊細な美しさを恋人に例えた、可憐な芙蓉の花姿にぴったりのものでしたね。
華やかさと控えめな優美さ、どちらを好む方にも好きになってもらえそうな芙蓉の花。ご自宅での栽培や、贈り物にも是非いかがでしょうか。
芙蓉が気になる方はこちらもチェック!
芙蓉について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてお読みください。芙蓉の上手な育て方、色が変わる特徴を持つ酔芙蓉の花言葉や育て方について詳しくまとめている記事になります。

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