フヨウの花言葉と育て方
手の大きさほどの大きな花を咲かせるフヨウや、日本に昔からなじみのあるフヨウなど、フヨウにはたくさんの種類があります。フヨウの花は豪華絢爛で美しく、夏の暑さにも負けずに咲いてくれる姿を見るとなんだか涼しくなってきますね。今回は、美しい花言葉・特徴を持ったフヨウと、その詳しい育て方・種類や品種についてもまとめてご紹介して行きたいと思います。
フヨウの基本情報
さて、フヨウとはいったいどういう植物なんでしょうか?ここではフヨウの花言葉・育て方の前に、フヨウの基本情報についてまとめていきたいとおもいます。
科名属名
フヨウの科名属名は、アオイ科フヨウ属です。一説には、ヒビスクス属やハイビスカス属とも表記されています。花を見ても、ハイビスカスのように豪華で南国チックな花を咲かせていますよね。
学名
フヨウは、「Hibiscus・mutabilis」というのが学名になっています。
別名和名
フヨウは、漢字表記では芙蓉とされています。芙蓉の別名は、スイフヨウです。この名前は、フヨウの品種や種類についているんです。フヨウの品種については、このまとめの後半でお伝えしていきます。
原産国
フヨウの原産国は、中国でした。南国のような花を咲かせますが、中国中部に自生していた植物なんだそうです。乾燥に強く、西日にも負けない強さがある一方、あまり耐寒性がないといわれています。
草丈
フヨウの草丈は、2mから3mの低木に分類されています。落葉樹で、冬の寒さには弱い樹木です。日本では、特徴より西なら戸外で越冬でき、寒冷地では防寒対策をすれば越冬できる花木です。
開花時期
フヨウの開花時期は長く、暑い夏の暑さにも負けずに8月から10月まで長期にわたって花を咲かせます。
花の色
フヨウにはたくさんの種類があり、品種によって色も様々です。一般的なフヨウの花は、ピンク・白・赤などです。複色のある花もあるので、フヨウの種類のまとめを参考にしてみてくださいね。
フヨウの花言葉
フヨウは大きな花を太陽に向かって元気に咲かせる花でしたね。そんなフヨウの花を見て、あなたはどんな気持ちになるでしょうか?ここからは、フヨウの花言葉についてまとめてご紹介して行きますね。
フヨウの花言葉:「繊細な美」・「しとやかな恋人」
フヨウの色合いは、優しくて貝細工のように美しい花弁を持っています。そんな、繊細な美しさを当てはめた花言葉といわれています。また、以前は「たてば芍薬座れば牡丹」と並んで「フヨウのような顔」といった言葉もありました。美しい顔の女性に対して使われたことで、しとやかな恋人といった花言葉もぴったりですね。フヨウの鉢植えを、花言葉を添えて贈り物したらきっと喜ばれるのではないでしょうか?
フヨウ・花の特徴
フヨウの花の特徴について、お話していきましょう。美しいフヨウの花は、ムクゲやハイビスカスのようですね。しかし、フヨウとムクゲは違う花木なんです。ここでは、フヨウの花の特徴やムクゲとの違いについてご紹介したいとおもいます。
フヨウは一日花
フヨウは、夏の間2か月にわたって花を咲かせ続けるのが特徴の花木です。しかし、一つ一つの花の寿命は1日なんですよ。これが一日花という花の特徴です。寿命が短いのは寂しいですが、大株に育ったフヨウの木にはたくさんの花芽をつけています。たくさん花芽をつけるので、どれだけ花を咲かせても長期間にわたって開花し続けることができるようです。
ムクゲとフヨウの違い
同じように夏に花を咲かせる花木で、よく似た花を咲かせる花木があります。皆さんもよく知っているムクゲですね。フヨウの特徴がわかれば、簡単にこの二つを見分けることができますよ。フヨウは、めしべの先端が上向きに曲がっています。その点、ムクゲのめしべはまっすくに上を向いているのが特徴なんです。また、花を見ればフヨウよりもムクゲのほうが、花径が小さいといった特徴もありますよ。
フヨウの育て方①植え付け・植え替え
フヨウは、鉢植えで販売されていることが多いです。夏前から流通してくるので、鉢植えでの開花を楽しんだ後に庭植えにして植え替えをして育てましょう。2mから3mにもなる樹木なので、鉢植えのまま栽培することはできません。フヨウの植え付けや、植え替え方法についてみていきましょう。
植え付け
フヨウは、よく日に当てるようにして育てましょう。育て方は比較的簡単で初心者でも、花を咲かせることができますよ。そのためには、よく日の当たる場所に植え付けるようにしてくださいね。フヨウが好む用土は、水はけがよければ問題ありません。良く根を張って越冬できるように、腐葉土をよくすき込んでおくと成長するようになります。
植え替え
夏場・冬は根が傷んでしまうので植え替えはしません。花が咲く前の休眠期から開けたころ、植え替えておけば夏の乾燥にも対応できるようになります。3月から5月に植え替えを行いましょう。また、開花を待って花を楽しんだ後の秋に植え替えを行う場合は、霜が出る前には植え替えを済ませましょう。また、秋に植え替えを行った場合は必ず防寒をしておきます。
最初に購入した根鉢よりも、一回り大きな植え穴を掘りましょう。掘り上げた土に、腐葉土をすき込み、水はけが悪い場合はっ軽石などで調整します。穴に土を戻し、フヨウを植え替えます。良く水を遣って根付くまでは毎日水やりを行いましょう。夏場に乾燥してしまうと根が傷んで枯れてしまうので、気を付けるようにします。
フヨウの育て方②水やり・肥料
フヨウは開花時期が長い花木でしたね。花を咲かせるためには、太陽と水は肥料は欠かせません。特に夏場に開花時期を迎えるフヨウには、しっかりと行いたいですね。さっそく、フヨウの水やりと肥料について見ていきましょう。
水やり
花は、十分な水がなければ花を咲かせることができません。花を咲かせるために、夏場はたくさんお水を必要とします。大株になってしっかりと育った株には、基本的に水やりは必要ありませんが、あまりの極端な乾燥には気を付けるようにします。
肥料
普通の花木とは違って夏に開花させるので、フヨウの肥料は7月から9月にゆっくりときくタイプの緩効性化成肥料株もとにまいておきます。追肥として、開花時期の中盤に液体肥料を施すとお最後まで勢いが衰えずに花を開花させ通づけてくれますよ。寒肥・お礼肥を兼ねて、12月から2月の間に一度肥料を与えます。この時の肥料は、油粕やたい肥などを周りの土に埋め込んでおくとよいでしょう。
フヨウの育て方③剪定
フヨウは落葉低中木に分類される花木です。美しい樹形や花付きをよくするために、剪定を行うことも重要です。ここでは、フヨウの剪定についてまとめていきたいと思います。
剪定時期
剪定は、花芽ができてしまってから行うとその年に花を咲かせなくなってしまいます。フヨウの場合は、春に芽吹くため休眠期の冬に剪定を行うようにするとよいでしょう。
剪定方法
フヨウの剪定は、樹形を整える程度にするほうがよいでしょう。フヨウはあまり害虫病に悩むことがありませんが、込み合った葉っぱに極度の乾燥が続くとハダニが発生するっことがあるんです。剪定の際には、混みあった枝を基部から剪定し、すっきりさせておきましょう。また、地面あたりから伸びてくるひこばえも、切り取るように剪定を行います。
フヨウの育て方④増やし方
フヨウは美しい花が特徴で、美しい花を咲かせる樹勢のよい枝を使った増やし方に挑戦してみましょう。増やし方には、挿し木と種まきがあります。挿し木での増やし方のほうが、簡単で結果もよいので今回は挿し木での増やし方についてご紹介したいと思います。
挿し木時期
挿し木の時期は、開花が終わった10月下旬から11月中旬までに行います。挿し木は、剪定を行ったときに出た枝を使って挿し木をするという増やし方もあります。この場合は、寒風に当たったり霜によって成功率も低くなってしまいます。花芽がある状態の4月から5月にも挿し木を行うことができますよ。
挿し木での増やし方
挿し木での増やし方は、威勢の良い枝を使って行います。花芽がよくついているもので勢いのある今年伸びた枝を使うとよく活着します。挿し木にする枝を20cm程度に切り、挿し木の下から10cmにある葉をかき取りましょう。挿し木をする枝を水につけて置き、挿し木用培養土か赤玉土に挿し木しておきましょう。この増やし方では、夏前に根が張り、若葉が出てきます。このころに鉢上げをして大きくしていきましょう。
フヨウの品種・種類
ここからは、フヨウの品種をまとめてご紹介していきたいと思います。
二ホンフヨウ
中国が原産国のフヨウで、日本には奈良時代に輸入され親しまれてきた歴史があります。二ホンフヨウは一重咲きで、太陽に向かって花を開く姿が美しいですね。花の色は、白・ピンクが多いのが特徴の品種です。
スイフヨウ
スイフヨウトいう品種は、一日花のフヨウの花が時間がたつにつれて花弁が赤くなっていく品種です。白い花弁に、徐々に赤みを帯びていく姿は、まるでお酒を飲んで酔っ払っているようにも見えませんか?このような姿から、「酔芙蓉」と名付けられた品種なんですよ。
くす玉フヨウ
二ホンフヨウの一重咲きと違い、花弁がいくつもある八重咲の品種です。そして、花弁がくす玉のように内側に反り返りクシュっとした質感が美しい、女性人気のフヨウの品種です。くす玉フヨウの中にもスイフヨウもあるので、色変わりを楽しむバリエーションも広がりました。
アメリカフヨウ
フヨウの品種の中でも、ひときわあでやかで花の大きさが手のひら以上にもなる品種がアメリカフヨウです。この品種は、ハイビスカスのような南国チックな花が特徴で豪華ですね。品種の中でも珍しく、赤や黄色などの花色を持ち一見変わったフヨウとして親しまれています。アメリカフヨウと交配させた、新しい品種も多く作出されていますよ。
美しいフヨウを育てよう
いかがでしたか?フヨウには素敵な花言葉がありましたね。さらに、フヨウは日本でも昔から愛された花木で栽培しやすく、日本の気候にも合っている樹木なんです。フヨウにはたくさんの品種があるので、豪華絢爛な花が好きな人も、控えめでしとやかな姿が好きな人にも楽しんでもらえる花木だと思います。よく日委の当たる場所に植え付けてあげれば、夏の暑い時期にも元気な花を咲かせてあなたを応援してくれるのではないでしょうか?