わらびの美味しい食べ方は何?
日本で昔から親しまれている山菜の一種、わらび。山菜と言うと調理が難しいイメージがあると思いますが、わらびは簡単な調理でさまざまな食べ方ができる便利な食材です。基本的な食べ方を覚えていれば、普段の食卓で気軽にわらびを楽しめるようになります。
食べ方にこだわってわらびを楽しもう
本記事では、わらびを美味しくいただくためにおすすめの食べ方&人気レシピをご紹介します。副菜から天ぷら、主食まで、バリエーション豊かな味付けの食べ方を集めたので、ぜひ参考にしてみてください。
また、簡単にできる下処理方法についても解説。事前にきちんと下処理を行うことで、クセのない美味しい山菜の風味を感じられるようになります。基本の調理方法を学び、美味しい食べ方でいただきましょう。
わらびの食べ方&人気料理4選:副菜編
クセの少ないわらびは、いろいろな食材と組み合わせて副菜として取り入れるのが人気です。ご飯のお供になるのはもちろんのこと、お酒のおつまみにもなるおすすめ副菜レシピ&食べ方をご紹介するので、ぜひ作ってみましょう。
レシピ①:わらびとワカメの炒め煮
定番の食べ方として人気を集めている調理方法です。わかめやニンジン、こんにゃくの食感が加わって、最後まで食べ飽きない美味しさに仕上がります。味付けは麺つゆと酒、醤油とシンプルなので、料理初心者でも気軽にチャレンジできるのも魅力です。
わらび1〜2束
塩蔵ワカメ25g
人参1/2本角
こんにゃく1/3袋
ごま油大さじ2
酒25cc
麺つゆ大さじ2
お醤油大さじ1
美味しい食べ方
こんにゃくは下茹でをして短冊切りに、人参は細切りにしておきます。わかめは水で戻し、食べやすい大きさにカットしましょう。わらびは、他の食材と同じくらいの長さに切ります。
ごま油を入れた鍋でニンジンを軽く炒め、こんにゃくを加えてください。全体に油が回ったら、わらびとわかめを入れ、酒と麺つゆで味付けをします。10分ほど炒め煮にし、最後に醤油を回しかけたら完成です。少し時間を置いて冷ましておくと、味が馴染んで美味しくいただけます。
レシピ②:わらびのナムル
ニンニクや醤油で風味付けをした、ベーシックな食べ方です。シンプルな味付けだからこそ、わらびの美味しさが引き立ちます。多めに作って、常備菜として活用するのもおすすめ。ご飯のお供やおつまみとして、いろいろなシーンで活用できます。
わらび(あく抜き済み)150g
ごま油適量
すりおろしニンニク香り付け程度
酒大さじ0.5(7.5g)
砂糖・醤油各大さじ1(15g)
ゴマ適量
美味しい食べ方
わらびは、食べやすい大きさにカットしておきます。フライパンにごま油とニンニクを入れ、香りが出るまで加熱しましょう。わらびと酒を入れて、軽く炒め合わせます。砂糖を入れてわらびになじませたら、醤油を回しかけてください。
全体の水分が飛ぶまでしっかり炒めた後にゴマを振りかけて、火を止めます。器に移した後にしばらく置き、味を染み込ませるのが食べ方のポイントです。食べる時は、お好みでラー油をかけても美味しくいただけます。
レシピ③:わらびの卵とじ
副菜にボリュームを持たせたい時におすすめのレシピです。仕上げにとき卵を回しかけることで、食べ応えのある一品になります。また、わらびだけでなく油揚げを入れることでコクを出すのもポイントです。
お好みに合わせて、人参などの野菜を加えるのもよいでしょう。アレンジを加えながら、好みの食べ方でいただいてみてください。
わらび(アク抜きしたもの)250g
あげ50g
卵2個油適量
★だし醤油大1.5~2
★みりん大1
★酒大1
★砂糖大1
★ほんだし2/3袋(6gほど)
美味しい食べ方
油揚げは細切りに、わらびは4〜5cmほどの長さに切っておきます。鍋に分量外の油を入れて、わらびと油揚げを炒めてください。全体に油が回るように軽く炒めたら、だし醤油・みりん・酒・砂糖・ほんだしを加えて煮詰めます。
しっかりと煮詰めて水分が飛んだ後に、とき卵を回しかけましょう。10秒ほど加熱し、蓋を閉めた状態で火を止めます。しばらく置いて、卵が半熟状態になったら完成です。
レシピ④:わらびサラダ
洋風の味付けを楽しみたい時にぴったりなレシピです。わらびと言えば和風の食べ方が定番ですが、普段とは違う食べ方をしたい場合に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ツナやマヨネーズを使うことで、こっくりとしたコクのある味わいに仕上げられます。また、味噌を使っているので、洋風の中にも和を感じられるのがポイントです。さらに風味を出したい時は、生姜に加えておろしニンニクも加えるとよいでしょう。
ワラビ(下処理済み)1束
味噌大さじ3/2
シーチキン(汁ごと)1缶
おろし生姜チューブ2cm粗
挽き塩胡椒適量
マヨネーズ適量
レモン4切れ
美味しい食べ方
わらびは、食べやすい大きさに切っておきます。ボウルに味噌・おろし生姜・黒胡椒・ツナ缶を汁ごと入れて、混ぜ合わせましょう。全体が馴染んだら、わらびも加えてさらに混ぜます。
わらびを器に盛り付けた後、お好みでマヨネーズをかけてください。レモンのスライスを添えたら、完成です。
わらびの食べ方&人気料理4選:天ぷら編
山菜と言えば、天ぷらも定番の食べ方として人気を集めています。カリカリとした衣と、わらび特有の食感が絶妙にマッチして、やみつきになる美味しさに仕上がります。いろいろな味付けや食べ方で、天ぷらを楽しみましょう。
レシピ①:サクサクわらび天ぷら
簡単に美味しい天ぷらを作りたい時に活躍するのが、天ぷら粉と料理酒の組み合わせです。料理酒を加えることで、サクサクとした食感が引き立ちます。料理初心者でも簡単に作れるレシピなので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ワラビ適量
天ぷら粉適量
料理酒適量
美味しい食べ方
食べやすい大きさにわらびをカットしておきます。天ぷら粉のみを入れたボウルと、天ぷら粉と料理酒を混ぜ合わせたボウルをそれぞれ準備しましょう。わらびに天ぷら粉をまぶした後に、天ぷら粉と料理酒を混ぜ合わせたものをつけます。
180度に熱した油で、全体がカリカリとするまで揚げたら完成です。ここで重要となるのが、高温で一気に揚げること。温度が低いとわらびが柔らかくなり過ぎてしまうので、短時間で揚げるのを意識してください。
レシピ②:だし醤油天ぷら
風味豊かな味わいを楽しみたい時におすすめの食べ方です。天ぷら衣にだし醤油を加えることで、深みのある風味を感じられるようになります。だし醤油は、わらびとの相性もバッチリ。天ぷら衣に味がついているので、揚げたてをそのまま食べても十分に美味しくいただけます。
しっかりと天ぷら衣をつけるために、わらびに薄力粉をまぶしておくのがレシピのポイントです。この一手間で、簡単なのに美味しい天ぷらに仕上げられます。
灰汁抜きしたワラビ200g
薄力粉適量
■ (天ぷら衣の材料)
卵1個
だし醤油小さじ2
水大さじ3
薄力粉大さじ5
美味しい食べ方
5〜6cmくらいの長さにわらびを切っておきます。ボウルに卵・だし醤油・水・薄力粉を入れて混ぜ合わせておきましょう。わらびに薄力粉をまぶしてから、ボウルの中に混ぜておいた天ぷら衣をつけます。
180度に熱しておいた油の中に入れ、カラッとするまで揚げてください。油を切って、お皿に盛り付けたら完成です。
レシピ③:わらびと新玉ねぎの天ぷら
春に旬を迎えるわらびは、新玉ねぎと組み合わせる食べ方も人気を集めています。玉ねぎと一緒にかき揚げにすることで甘みが引き立ち、クセになる美味しさに。天ぷら粉を使えば初心者でも簡単にサクサク食感に仕上がるので、ぜひ作ってみましょう。
新玉葱1個
あく抜きしたわらび1束
てんぷら粉適量
冷水適量
揚げ油(米油使用)適量
美味しい食べ方
新玉ねぎはくし切りに、わらびは食べやすい大きさにカットします。天ぷら粉に冷水を加えて、混ぜ合わせましょう。天ぷら衣に新玉ねぎとわらびを加えて混ぜ合わせたら、お玉ですくって180度に熱した油の中に入れます。
お玉をスライドさせるように抜いたら、しばらく置いてください。衣がしっかりと固まったら裏返し、全体がカリッとするまで揚げます。油を切って、器に盛り付けたら完成です。
レシピ④:わらびとさつま揚げの天ぷら
食べ応えを出したい時には、さつま揚げや枝豆を加える食べ方を取り入れてみましょう。わらびとの相性がよく、風味豊かな天ぷらに仕上がります。枝豆を茹でるのが面倒な時は、冷凍枝豆を使うのがおすすめです。枝豆の他に、空豆など他の豆類を使う食べ方でも、美味しくいただけます。
わらび約30本
枝豆1カップ
さつま揚げ1〜2枚
揚げ衣適量
塩少々
美味しい食べ方
枝豆は茹でて、皮を剥いておきます。わらびとさつま揚げは、5cmほどの長さにカットしてください。揚げ衣に枝豆・わらび・さつま揚げを混ぜ合わせたらおたまですくい、180度に熱した油の中に入れます。
全体がカリッとするまで揚げたら完成。塩やレモン果汁をつけて、さっぱりといただく食べ方がおすすめです。
わらびの食べ方&人気料理4選:主食編
ご飯や蕎麦、パスタと組み合わせて、主食としていただく食べ方もおすすめです。わらびはさまざまな主食と相性がよいので、ぜひ好みの組み合わせを楽しんでみましょう。一品でお腹いっぱいになれる、人気の主食レシピ・食べ方をご紹介します。
レシピ①:わらびとタケノコの炊き込みご飯
風味豊かなタケノコとわらびを炊き込みご飯に使うことで、お店で食べるような上品な味わいに仕上げられます。わらびはご飯と一緒に炊かず、最後に混ぜ合わせるのがレシピのポイント。
わらびを一緒に炊くと柔らかくなり過ぎてしまうので、注意してください。わらびの食感を生かした食べ方を取り入れましょう。
ご飯2合
筍小1つ
ワラビ適量
だし醤油(炊き込みごはん)大さじ3
だし醤油(ワラビと穂先)大さじ2
美味しい食べ方
わらびとタケノコは食べやすい大きさにカットし、だし醤油に一晩漬けておきます。わらびとタケノコをだし醤油から取り出し、タケノコだけ炊飯前のご飯の上に乗せましょう。
だし醤油をご飯に加え、炊飯器のメモリまで水を注いでから炊飯をスタートさせます。炊き上がったご飯にわらびを乗せ、全体をしっかり混ぜ合わせて完成です。
レシピ②:わらびと豚肉の混ぜご飯
食べ応えのある主食を作りたい時は、豚肉を組み合わせる食べ方がぴったりです。豚肉の旨味がわらびの美味しさを引き立て、子供から大人まで好きな味に仕上げられます。冷めても美味しいので、おにぎりにするのもおすすめです。
■ ごはん ごはん(今回は玄米ご飯でした)2合
しょうゆ・みりん各小さじ1
■ 具 わらび(あく抜き済みのもの)150g
豚バラスライス100g
◎砂糖・みりん・酒各大さじ1
◎しょうゆ大さじ2
ごま油(炒め用)適量
美味しい食べ方
米を研いだら炊飯器に入れ、醤油をみりんを加えます。炊飯器のメモリ通りに水を加えたら、炊飯をスタートしましょう。わらびと豚肉は、食べやすい大きさにカットします。
フライパンに油を入れ、豚肉を加熱してください。豚肉の色が変わってきた段階で、わらびを入れて軽く炒め合わせ、砂糖・みりん・酒・醤油を入れます。水分を飛ばした後に、炊き上がったご飯に混ぜ込んだら完成です。
レシピ③:わらびの叩き蕎麦
食欲のない時でもさっぱりと食べられる、蕎麦レシピです。わらびは細かく刻むことで粘りが出て、蕎麦との馴染みもよくなります。シンプルなレシピなので、時間がない時でもすぐに作れるのが嬉しいポイントです。
干し蕎麦70〜80g
そばつゆ適量
わらび50g
木の芽お好みで5枚〜
大根おろしなど好みの薬味適量
美味しい食べ方
お湯を沸かしてから木の芽をさっと茹で、水気をしっかり拭き取ってから刻んでおきます。わらびは包丁を使って細かく叩きましょう。粘りが出てきたら、刻んだ木の芽と蕎麦つゆを加えて味付けをします。
蕎麦は表示時間通りに茹でて、冷水で締めてください。味付けをしたわらびをトッピングしたら、蕎麦つゆをかけて完成です。お好みに合わせて、大根おろしなどの薬味を添えます。
レシピ④:わらびのツナパスタ
和風だけでなく、洋風の食べ方もできるのがわらびのよいところです。クセのない味わいなので、バター醤油やパスタと組み合わせても美味しくいただけます。
ピリッとした風味がお好みの方は、玉ねぎを炒める段階で鷹の爪を入れるのがおすすめです。また、刻んだニンニクを入れて風味を出すのもよいでしょう。シンプルなレシピなので、ぜひアレンジを加えながら作ってみてください。
ワラビひと束くらい
玉ねぎ大1コ
ツナ缶大きめの缶1
スパゲティ200〜300g
オリーブオイル少々
バター大さじ1
お醤油少々
胡椒少々
美味しい食べ方
玉ねぎはくし切りに、わらびは食べやすい大きさにカットしておきます。パスタは表示時間通りに茹でましょう。フライパンにオリーブオイルを入れ、玉ねぎを炒めます。
玉ねぎが好きとってきたらツナとわらびを加え、水分を飛ばしてください。茹で上がったパスタを入れた後、バター・醤油・胡椒で味付けし、全体を混ぜ合わせたら完成です。
美味しい食べ方ができるわらびの下処理方法
美味しい食べ方を楽しむためには、事前にきちんと下処理をしておくことが大切です。下処理を行なっていないと、アクが取れず、渋みを感じる場合があります。いろいろな食べ方で調理するために、基本的な下処理方法をチェックしていきましょう。
下処理に必要なもの
美味しい食べ方をするために準備しておきたいのが、水と重曹です。重曹の働きによって、アクを取り除きます。全て身近にある材料で下処理ができるため、気軽にチャレンジできるのが嬉しいポイント。あとは、加熱処理されていないわらびを用意してください。
下処理方法①:水洗いをして根本を切り落とす
まずは、わらびをしっかり水洗いしましょう。小さなゴミや泥がついている可能性があるので、水洗いをしておくことで雑味のない味わいに仕上げられます。続いて、根元の部分を切り落とすのがポイントです。根元は硬い場合が多いので、切り落としておくことで美味しい食べ方ができます。
また、お好みに合わせて穂先の部分も取り除いてください。食べ方によっては穂先の独特の食感が気になる場合があるので、なるべく歯触りをよくしたい時は穂先を取るのがおすすめです。
下処理方法②:沸騰したお湯に重曹を入れる
次に、鍋の中に水を入れて火にかけ、沸騰させます。沸騰状態になったら重曹大さじ3〜4を加え、火を止めましょう。わらびを入れる前に火を止めることで、熱が入りすぎるのを防ぐのが美味しい食べ方のコツです。
もし、柔らかめの食感がよい場合は、わらびを入れてから15秒ほど加熱してから火を止めます。加熱する時間を調整して、好みの食感になるようにしてください。
下処理方法③:わらびを入れて冷ます
火を止めた後は、わらびを中に入れて軽く混ぜ合わせます。落とし蓋をして、わらびの表面がお湯の中から出ないようにするのがポイントです。お湯から出ている部分があると重曹が浸透せず、アクが残る原因になります。このままの状態で、8〜9時間ほど置いておきましょう。
下処理方法④:水で洗って完了
十分な時間が経過したら、わらびを取り出して水洗いをします。これで、下処理の完了です。後は、煮付けにしたり、天ぷらにしたり、好みの食べ方でいただきましょう。
また、下処理をしたわらびは2〜3日以内に食べ切るのがおすすめです。時間が経過すると劣化して、風味が失われていきます。美味しい食べ方を取り入れて、なるべく早めにいただいてください。
いろいろな食べ方でわらびを楽しもう!
初心者には調理が難しく思えるわらびですが、基本の方法さえ覚えておけば意外と簡単に下処理ができます。下処理をしておけば、あとは簡単な味付けするだけで美味しく食べられるのが嬉しいポイント。
和風はもちろんのこと、洋風の食べ方でも山菜ならではの味わいを堪能できます。副菜から主食まで、いろいろな食べ方で調理してみてはいかがでしょうか。今回ご紹介した食べ方&レシピを活用して、お気に入りのわらび料理を作ってみましょう。
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