レタスの栄養と効果的な調理方法について
レタスの栄養と働きは?
サラダとして人気の野菜と言ったら何を思い浮かべるでしょうか。ほうれん草や玉ねぎなどを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、今回は水分が豊富でシャキシャキ触感が特に人気のレタスの栄養とその効能・おすすめの調理法にスポットを当てていきます。
栄養たっぷり!旬のレタスの効能を解説
旬の野菜にはビタミンなどの栄養も豊富に含まれ美味しいです。もちろんレタスにもビタミンをはじめとして食物繊維など嬉しい栄養やその効能がたくさん含まれています。
レタスに含まれる栄養成分を詳しくご紹介し、それぞれの効能についても解説していきます。記事の後半では旬のレタスをより美味しくいただけると人気の高い食事レシピについてもご紹介しますので是非最後までご覧ください。
レタスの基本情報や旬の時期
レタスの栄養とその効能や食事レシピのお話しをする前に、まずはこのレタスという野菜の原産地などの基本情報やカロリー・美味しく食べることができ栄養価の高い旬の時期についてご紹介します。
特にカロリーや旬の時期は食事と非常に関係のある情報ですので、しっかりとチェックしておきたいですね。
レタスの基本情報
科・属 | キク科アキノノゲシ属 |
原産地 | 地中海沿岸・西アジア |
学名 | Lactuca sativa |
植物分類 | 一年草・二年草 |
レタスの特徴
特徴1.サラダとして人気
レタスの一番の特徴として、クセのない(えぐみや苦みが少ない)ところでしょう。水分が豊富でみずみずしいシャキシャキとした食感も特徴的ですが、これは一般的な玉レタスにだけ当てはまり、ほかのリーフレタスには少ない特徴です。
すべてのレタスにおいてクセがないため、どんな食事にも相性が良く、サラダとしてドレッシングをかけて栄養価の高いフレッシュな状態で食べられると人気です。
特徴2.加熱するとくたくたに
フレッシュな状態で食べようとすると、どうしても食事として摂取するには量が多くなりますが、レタスは加熱するとくたくたになり、野菜としての量が減るため一度にたくさんの栄養を取れます。
葉物野菜は熱が加わることにより、量が減るものが多いですがレタスは水分量が多いため特にその傾向が強く、簡単に必要な栄養を食事に加えることができます。一度に多くのレタスを消費したい場合におすすめの調理方法です。
種類が豊富
レタスと聞いて、どんなレタスを思い浮かべるでしょうか。一般的には玉レタスという丸く結球したシャキシャキとした食感が特徴のレタスを思い浮かべるでしょう。ほかにも「サニーレタス」「グリーンリーフ」「サラダ菜」「ロメインレタス」「サンチュ」などのリーフレタス、茎レタスと呼ばれる様々な品種があります。
他の野菜と比較してレタスは低カロリー低糖質
レタスと他の野菜のカロリー・糖質比較
野菜名 | カロリー(100g当たり) | 糖質(100g当たり) |
レタス | 12kcal | 0.8g |
白菜 | 14.1kcal | 1.9g |
キャベツ | 23kcal | 3.2g |
ニンジン | 36kcal | 5.9g |
ジャガイモ | 76kcal | 17g |
低カロリー低糖質なレタス
レタスのカロリーや糖質は、それほど高くないだろうと思っていた方も多いでしょう。前述の比較表を見るとその通りで、さらにどの野菜よりも低カロリー低糖質だとわかります。
甘みのあるニンジンやジャガイモは糖質が高く、カロリーが高いのは想像が付く人もいるかもしれませんが、同じ葉物野菜であるほうれん草や白菜と比べても低カロリー低糖質という結果になりました。
レタスが美味しく栄養価の高い旬の時期はいつ?
レタスの特徴に種類が豊富ということをあげましたが、スーパーでは一年を通して常にレタスが販売されています。水耕栽培技術も進んでいるため露地栽培と合わせて常に全国から出荷されており、一年を通して手軽にレタスを手に入れることは嬉しいことですが、旬の時期がわかりにくい状態です。
レタスは春と秋の野菜
レタスの生育適温は15~20℃のため、収穫期は多くの地域で春と秋に集中しており、夏は長野などの高冷地から、冬は四国、九州の温暖地から出荷されています。そのため、春と秋が一番美味しい栄養たっぷりな旬の時期なんです。
春秋野菜は、水分が多くみずみずしいのが特徴なので、サラダとして多く使われるのは、美味しく栄養価の高い旬の時期であることも関係しているのでしょう。
ビタミンや食物繊維などレタスの栄養成分
レタスはそのほとんどが水分だということは、聞いたことがあるのではないでしょうか。実に約95%が水分です。しかし、残りの約5%に人間の健康に重要な栄養成分が含まれています。ここでは、レタスの主な栄養成分をピックアップして解説していきます。
レタスの栄養成分1.β-カロテン
β-カロテンは強い抗酸化作用を持ち、老化防止や免疫力向上の効果があります。また、β-カロテンは体内に取り込まれると、ビタミンAに変化するので、目に良いとされ、粘液の強化にもなるので健康維持に非常に有効な成分です。
レタスは野菜のなかでも抗酸化作用のあるβ-カロテンを多く含むのですが、その中でも、サニーレタスは玉レタスの10倍の豊富なβ-カロテン含量があります。そのため、β-カロテンを特に摂取したい場合はサニーレタスがおすすめです。
レタスの栄養成分2.ビタミン
ビタミンCやビタミンE
ビタミンCは、免疫力やストレスの抵抗性を高めるため、風邪やインフルエンザなどの予防になります。ビタミンEは血液の流れを良くしたり、ホルモンの分泌を良くしたりする効果があります。
ビタミンEは、β-カロテンやビタミンCと一緒に摂取することで、抗酸化作用の効果を引き上げてくれます。レタスはこの3つの成分を同時に栄養として摂取できる非常に健康に良い野菜です。
レタスの栄養成分3.ミネラル
カリウム
レタスにはカリウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれますが、特にカリウムが多いです。カリウムは、塩分の過剰摂取よる体内の塩分濃度を調節する役割があるため、高血圧の予防や改善に役立ちます。
また、腎臓の病気などを患っている方はカリウムの摂取を控えている場合がありますが、「低カリウムレタス」も開発されており、こちらは食事療法の栄養改善の助けとなります。
レタスの栄養成分4.食物繊維
野菜に期待する成分として食物繊維がありますね。特に便通に悩んでいる方は、改善のためにたくさん摂取したい成分です。食物繊維には不溶性と水溶性があり、便通には不溶性食物繊維が効果的です。
レタスの食物繊維は、特に便通改善に効果的な不溶性食物繊維が100g中1gとキャベツや白菜と同等レベルです。さらに、レタスには水分含量が多いので、便通改善に必要な水分も同時に摂取することができます。
レタスの栄養による効能
レタスにもほかの多くの野菜のように健康に良いとされる抗酸化作用を持つβ-カロテンやビタミン・ミネラルや食物繊維が含まれていることがわかりましたね。ここではレタスの栄養による効能をについて解説していきます。
レタスの栄養効能1.免疫力向上
レタスはTNA-αという成分を豊富に含んでいます。このTNA-αとは、人間の体内のがん細胞を食べる生理活性物質サイトカインの一種です。白血球の働きを助け、体内に入ったウイルスを殺したりガンの抑制効果があったり、健康的な体を維持する役割があります。
また、レタスにはβ-カロテンやビタミンCの栄養効果による抗酸化作用からも、免疫力向上の効果があり、健康な体つくりに効果的です。
レタスの栄養効能2.腸に良い
レタスには水溶性と不溶性の食物繊維が含まれています。水溶性はそれほど多くはありませんが、不溶性食物繊維を多く含んでいます。食物繊維は栄養としての効能はありませんが、便通改善に役立ち腸の調子を整え健康的にする成分です。
ダイエット効果にも
過度なダイエットは腸の機能を低下させ、便通だけでなく体の調子も崩してしまう原因になります。レタスのそのほとんどは水分であること、そして不溶性食物繊維の効果があることの2点から便通改善が期待できます。そのため、腸の中がすっきりして結果的に健康的にダイエット効果を得られます。
レタスの栄養効能3.睡眠に良い
レタスにはラクチュコピクリンという成分が含まれています。このラクチュコピクリンには気持ちを静める鎮静効果と眠りを促す睡眠促進効果があります。そのため、不眠に悩んでいる方は、食事にレタスを積極的に摂取することで、健康的に睡眠不足を改善できるでしょう。
このラクチュコピクリンは日本では聞きなじみのないものですが、ヨーロッパをはじめとする海外では、有名な成分でことわざや絵本の話などでも触れられ、車に乗るときはレタスは食べないように注意を受けるほどです。
レタスの栄養成分を摂取する調理方法3選
レタスをどのような調理方法で食事に取り入れていますか?水分の多いシャキシャキ感を活かしたシーザーサラダが有名ですが、チャーハンやスープの具材としての調理方法などで食事に取り入れている方も多いですね。
レタス料理のレパートリーを増やすことができ、簡単に栄養摂取できる美味しい料理方法をご紹介します。レタスを食事に積極的に取り入れて効率的な栄養摂取で健康的な食生活を目指しましょう。
レタスの栄養成分が豊富なレシピ1
【簡単】レタスの秒殺サラダ
・レタス 半玉(約150グラム)
・めんつゆ 大さじ1
・お酢 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・刻みのり 適量
・白ごま 適量
★お好みで お塩 少々
レタスのサラダを簡単にすぐに美味しく調理方法です。作り方はレタスをちぎって調味料を加えて混ぜるだけ。レタスだけでなく、ほかの葉物野菜も加えても美味しくいただける方法です。
レタスに熱を通すなどの加熱調理方法を取っていないので、ビタミンなどが壊れることなく、効率的に栄養を摂取できます。
作り方のポイント
レタスは包丁ではなく、手で食べやすい大きさにちぎっていくことが大事です。手でちぎることで包丁で切るよりも植物細胞を壊すことなく栄養を摂取できます。
以前に料理で「無限〇〇」と言って、ずっと○○を食べられるというレシピが流行りましたが、まさにこの食べ方は「無限レタス」と言えるでしょう。
レタスの栄養成分が豊富なレシピ2
鶏ひき肉とレタスの生姜蒸し
【鶏ひき肉とレタスの生姜蒸し】(1人前)
・オリーブ油 大さじ1
・生姜 5g
・輪切り唐辛子 適量 (今回最初の材料紹介で出してましたが入れ忘れました。 生姜を炒めるタイミングで入れてください。 今回は入れず最後に彩りで糸唐辛子を乗せました。)
・鶏ひき肉 100g
・レタス 1/2玉(約200g)
・ウェイパー 小さじ半
・塩 適量
・黒胡椒 適量
★味変でレモン汁
ドレッシングをかけるとはいえレタスだけ、または野菜とだけ食べ続けるのもどうしても飽きが来てしまうでしょう。そんな時は、お肉と合わせる調理方法がおすすめです。さらに鶏ひき肉を使うことで低糖質で健康に良い調理方法になっています。
作り方のポイント
オリーブオイルなどの油を加えることで、レタスの脂溶性の栄養もきちんと摂取ができます。生姜を炒めるポイントで輪切りの唐辛子を加えることで、ピリッとさせた味のポイントになります。
唐辛子が苦手な方は、あえて加えずに調理してみて、最後にレモン汁を加えてさわやかな風味で食べてみても良いでしょう。
レタスの栄養成分が豊富なレシピ3
レタスの洋風鍋
【レタスの洋風鍋】1~2人前
・ 鶏もも肉 180g
・レタス 200g(1/2玉)
・にんにく 2片
・鷹の爪 1本
・コンソメ 小さじ2
・水 180cc
・オリーブオイル 大さじ2
・黒胡椒 適量
・パセリ 適量
・醤油 適量
★〆の材料
・パスタ 100g
・醤油 適量
・パセリ 適量
レタスはサラダや炒め物としての調理方法は知っているけど、鍋に入れることはなかなか思いつかないのではないでしょうか。鍋などで加熱すれば、レタスから出てしまった栄養をスープとして摂取できます。煮込むことでレタスの水分もでてしまうので、たくさんのレタスを一度の食事で食べることができます。
鍋なので、気温が下がってくる秋から冬の食事レシピとして大活躍する調理方法です。
作り方のポイント
鍋は食材を一緒に入れ煮込むだけなので、非常に簡単にそして美味しく食べられる調理方法です。煮込み料理なので、夏には行いずらい食事レシピですが、秋から冬では、料理の手間も少なく美味しくいただくことができます。
さらに、最後に残ったスープで〆のパスタでスープに出た栄養もしっかりと摂取しましょう。
まとめ:レタスの栄養成分を手軽に摂取
レタスの栄養成分を食事に取り入れよう
レタスは水分が豊富で栄養素もバランスよく含まれている抗酸化作用のある健康野菜です。クセが少なく、サラダとして食べやすいことはもちろん、煮込むとさらに柔らかくなって子供やご高齢の方にも食べやすいところも人気の理由になっています。
レタスの栄養で気を付けて摂取したいものやレタスの効能を得たい方は、紹介したレタスの食事レシピにもぜひチャレンジしてみてくださいね。レタスは種類も豊富な野菜なので、様々な料理に使ってみましょう。
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