検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

余分な毒素を排出してくれる?万能の夏野菜、オクラの栄養価や調理方法をご紹介!

オクラは、食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富な夏野菜です。積極的に摂取するために、サラダや食事などでも気軽に摂り入れることができる万能な夏野菜でもあります。今回はそんなオクラの栄養やその効能、簡単にできる調理方法などのご紹介です。
2021年8月29日
水木誠人
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

夏野菜のオクラの栄養成分をご紹介

フリー写真素材ぱくたそ

夏に旬を迎える夏野菜のひとつ、オクラは、ネバネバした食感が印象的な食材です。三大栄養素では炭水化物に含まれる食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラル類も多く含まれ、その栄養価の高さによって、さまざまな効能が期待できます。

今回は、そんなオクラの栄養価やその効能、効率のよい摂り方や食事への取り入れ方などについてご紹介します。さっそく夏で疲れ切った体をオクラを使った食事で改善させましょう。

オクラの原産地や日本の名産地は?

Photo byBethChan

オクラはアオイ科の植物です。実が食用として利用され、原産地はアフリカ北東部で、多年草として毎年実をつけます。生産量世界一はインドで、ナイジェリア、マリとアフリカでも多く生産されている夏野菜です。

日本では鹿児島県や高知県、沖縄県など南部で生産されています。なお、日本ではオクラが越冬するのがむずかしく、冬には霜で枯れてしまうため、毎年、同じ株で実を付けることはありません。

オクラは若い果実を食べる

Photo by apple_pathways

オクラは4月下旬ごろに種まきをして、7月ごろに開花します。オクラの花は薄いレモン色で、夜から早朝にかけて開花し、昼にはしぼんでしまうという非常に短命です。花が終わると、実を付けますが、時間が経つと実は硬くなってしまいます。このため、実はできはじめのものや若くて柔らかいものを収穫して食べるのです。

なお、この実をこのまま放っておくと、硬くなっていきます。中には丸い種ができていくのです。

オクラに特筆される9つの栄養成分とは

オクラの100gあたりの栄養成分は、ゆでた状態で33kcalです。その90%ちかくが水分で、残りの成分のうち、最も多く含まれている三大栄養素が炭水化物で、タンパク質、脂質と続き、ビタミン類やミネラル類となっています。

①ネバネバ成分の多糖類【整腸作用に働く】

オクラを特徴つけているのは、あのネバネバした成分です。この成分の正体のひとつが、オクラに多く含まれる栄養成分である炭水化物に含まれる多糖類のペクチンといわれています。ペクチンには整腸作用などがあるため、便秘症の方は積極的に摂取したい栄養成分です。

なお、ペクチンは水溶性の食物繊維で、調理の際、茹ですぎてしまうと、湯に溶けてしまうため、茹ですぎないで食べるほか、スープやみそ汁などの具に使いましょう。

②β-カロテン【抗酸化作用でさまざまな効能が期待】

Photo byLC-click

オクラに含まれる栄養素の中で、比較的多く含まれているのがβ-カロテンです。β-カロテンは緑黄色野菜などに多く含まれる栄養素で、体内では必要に応じてビタミンAに変換されます。このため、β-カロテンはビタミンAとしても働くことが可能です。

さらに、β-カロテンは非常に高い抗酸化作用を持ち、活性酸素を原因とするあらゆる病気の予防などにも効果が期待できます。このため、積極的に摂取したい栄養成分としても非常に重要です。

③ビタミンK【止血と骨の健康に働く栄養成分】

Photo bySantanu_Manna

オクラに含まれるビタミン類の中で、比較的多く含まれる栄養成分がビタミンKです。ビタミンKは、体内で血液の止血や骨の健康に働く栄養素として知られています。

ビタミンKが不足すると出血したときに血液が固まるのに時間がかかるほか、鼻血が出やすくなるなどの症状をはじめ、骨がもろくなり、骨粗しょう症などの心配が生じてくることもあります。なお、ビタミンKは脂溶性ビタミンであるため、油で炒めることで吸収率アップを図ることが可能です。

④ビタミンB群【エネルギーの代謝に働く重要な栄養素】

Photo bySandeepHanda

オクラにはビタミンB1、B2、B6と、多くのビタミンB群が含まれています。それぞれの働きがありますが、全体としてエネルギーの代謝に働く栄養群で、疲労回復、皮膚や髪の毛、骨などの健康維持、神経伝達物質の合成など、生きていく上での健康に必要となる栄養素です。

ビタミンB群は水溶性ビタミンであるため、摂りすぎても尿で排出されてしまいます。積極的に摂取しても問題ありません。

⑤ビタミンC【抗酸化ビタミンで健康キープの栄養素】

Photo byRikkyLohia

栄養豊富のオクラには、ビタミンCも比較的多く含まれています。ビタミンCといえば、抗酸化ビタミンとして、さまざまな症状の原因になり得る活性酸素から体を守る働きがあるほか、皮膚や粘膜などの体を構成するタンパク質の一種であるコラーゲンを生成する際に働くなど、健康を維持するために働く栄養素です。

なお、ビタミンCは破壊されやすいビタミンであるため、調理する際は短時間で行うなどの工夫が必要となります。

⑥葉酸【胎児や妊娠女性に必要な栄養素】

Photo bymirkosajkov

オクラにはビタミン類の中でも葉酸が豊富です。葉酸は水溶性のビタミンB群の仲間で、ビタミンB12といっしょに赤血球の生成に働くほか、胎児が発育にかかわり、妊娠初期の女性が積極的に摂るべきビタミンとしても知られています。

また、葉酸はビタミンCと組み合わせることで活性化されるため、いっしょに摂取するように心がけたい栄養素もあります。日常の食生活で不足することはほとんどありませんが、妊娠中の女性は栄養補助食品などで補うことも大事です。

⑦カルシウム【骨や歯を作り健康体づくりに必須の栄養分】

Photo byericamccaig

オクラに含まれるミネラル類の中で、カルシウムの栄養素は比較的多く含まれています。オクラ100gにはカルシウムは90mg含まれていますが、カルシウムの代表ともいえる牛乳100gに含まれるカルシウムが110mgほど含まれていることと比較すれば、その含有量の多さが一目瞭然です。

カルシウムは、骨や歯のもとになる栄養成分で、子どもから大人まで世代を超えて積極的に摂りいれたい栄養成分でもあります。

⑧マグネシウム【骨や血液に働く不足しがちな栄養素】

栄養豊富なオクラにはミネラル類のマグネシウムも比較的多く含まれています。マグネシウムは体内で酵素の働きを補助するミネラルで、三大栄養素の代謝にもかかわる栄養素です。

また、カルシウムとともに骨や歯の形成に働き、血液の流れを正常にキープする働きもあります。マグネシウムの量が不足すると、骨粗しょう症や糖尿病などの生活習慣病の危険性が高まる可能性があるため、積極的に摂り入れていきたい栄養成分です。事実、現在の食生活では不足しがちな栄養素としても知られています。

⑨銅【鉄分と働いて血液を作る栄養素】

オクラには微量ミネラルの銅も比較的多く含まれています。この銅は、同じく微量ミネラルの鉄分から血液が作られるのを助ける働きがあり、銅が不足してしまうと、血液が作られません。

また、銅は骨の形成を助けるほか、活性酸素を除去するなどの働きもあります。銅は、正しい食生活を送っている間はとくに問題はありません。しかし、サプリメントなどを摂取していると、過剰摂取していることもあり、こうなると肝障害などが起こることも考えられますので注意が必要です。

第2章 日本食品標準成分表 PDF(日本語版):文部科学省

オクラの栄養から期待できる5つの効能

①腸内環境を整えて便秘解消の効能

Photo bysilviarita

オクラに多く含まれている三大栄養素である炭水化物に分類され、その特徴ともなっているネバネバの成分ペクチンは、腸内の環境を整える働きがあります。このため、オクラを摂取したことによって期待できる効能として、最初に揚げられるのが便秘解消です。

また、オクラに含まれる食物繊維の量も非常に多く、この食物繊維の効果も相まって、整腸作用が働きます。食物繊維は野菜に多い成分ですが、オクラもまた食物繊維を多く含む野菜です。

②大腸がんの予防に働く効能

Photo byderneuemann

オクラを摂取することで便秘を解消し、腸内を健康に保つことは、体内の余分な毒素を排出することになるため、大腸がんなどのリスクを回避するためにも重要なことです。

大腸がんは、日本人女性のがんによる死亡原因のトップで、がんの羅漢数としては男女ともにトップとなっています。日常的に便秘に悩んでいらっしゃる方は、日々の食事にオクラを摂り入れるようにしたいです。

最新がん統計:[国立がん研究センター がん統計]
国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービスの「がん統計」「がん対策」に関する情報を掲載したウェブサイトです。

③健康な骨や歯を作り骨粗しょう症を予防する効能

Photo bysabinevanerp

栄養豊富なオクラには、ビタミンKやカルシウム、マグネシウムや銅など、骨の健康に働く栄養成分が多く含まれています。成長期の子どもはもちろん、骨が弱くなる高齢者、とくに閉経後の女性では、骨の量が減って骨が弱くなり、骨折などを引き起こしやすくなる骨粗しょう症の予防にもなりますので、ぜひ日常の食事にオクラを摂り入れていきましょう。

④血液を健康な状態にキープし美容にも働く効能

Photo byNataljaDanilchenko

オクラに含まれる豊富な栄養素には、血液に働く成分もたくさんあります。血液には、全身に熱を届け、ウイルスや細菌などに対抗するための免疫細胞を運び、さまざまなホルモンを体の必要な場所に送るなど、実にさまざまな働きがあるため、血液の件効力を高めることは非常に重要です。

また、血液が健康になると、貧血などの症状も減り、健康的で美しい容姿へと変わっていきます。美容にも働く栄養豊富なオクラ、ぜひ積極的に摂り入れたいです。

⑤生活習慣病を予防する効能

Photo byFree-Photos

生活習慣病とは、食生活の乱れ、運動不足、喫煙や飲酒など、日ごろの日常生活が深くかかわる病気や症状のことで、高血圧、動脈硬化、糖尿病など、多くの病気や症状が挙げられます。

オクラには実にさまざまな栄養素が含まれているため、食生活が乱れている方におすすめです。オクラはサラダからみそ汁まで、さまざまな食事に取り入れやすいので、上手に利用して生活習慣病を予防していきましょう。

オクラを調理する際の2つのポイント

①茹でるときはそのままで

オクラはヘタの部分をカットすれば、生でも食べることが可能です。しかし、オクラを茹でて利用する場合、茹でる前にカットしてしまうと、ベタベタ成分が出てきて、茹で湯が中に入ってくるため、水っぽい仕上がりになってしまいます。このため、オクラを茹でて利用する際は、カットせずにそのまま茹でるのがコツです。

②調理時間は短時間で

Photo by lhooq38

オクラを茹でる際、短時間でパッと仕上げることが大切です。オクラを長い時間茹でてしまうと、水溶性の栄養素が水分に溶けてしまいますし、オクラのみずみずしさが失われてしまいます。また、オクラの美しい色合いを引き立てたい場合、塩でオクラをこすってから行うと彩りが美しくなりますので、ぜひ試してみましょう。

オクラを使った栄養たっぷりのレシピ3選

①オクラとゆで豚のさっぱりサラダ

材料 (2人分)
オクラ10本
豚肉100ℊ
酒大さじ2
みょうが3個
大葉5枚
ポン酢しょうゆ大さじ1+1/2
 

オクラと夏野菜をふんだんに使ったサラダのレシピがこちらです。オクラを下処理し、軽くゆでた後、食べやすい大きさにカットした豚肉も茹でます。みょうがや大葉などの夏野菜を千切りし、ポン酢でいただくというとても簡単なサラダです。豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれ、夏バテ予防にも効能が期待できるサラダとなっています。


オクラとゆで豚のさっぱりサラダ by 砺波市 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが357万品
「オクラとゆで豚のさっぱりサラダ」の作り方。となみ野産野菜で、夏サラダ。 材料:オクラ、豚肉、酒..

②オクラのネバネバ味噌汁

材料 (4人分×2回分)
オクラ2袋
なめこ2袋
ひきわり納豆1個
豆腐1丁
わかめお好みで
昆布だしスティック1本
鰹だしスティック1本
お味噌お好きな量

オクラのネバネバ成分を活かし、オクラにはあまり多く含まれていないカリウムを補うみそ汁がこちらです。カリウムはナトリウムと拮抗する成分で、ナトリウムによって血圧が上昇するのを、カリウムの働きによってナトリウムを排出させ、血圧を下げる働きをします。

ナトリウムのほとんどが塩分で、ナトリウムの摂りすぎは生活習慣病などの原因にもなるため、カリウムの摂取は重要です。みそ汁にはナトリウムが多く含まれているため、野菜や海藻類でバランスよく栄養が摂取できます。

ネバネバ味噌汁 by 手抜きが命の龍ママ 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが357万品
「ネバネバ味噌汁」の作り方。夏にはネバネバが夏バテを防ぐとか何とか・・・?なのでオクラが出回る時期になるとよく作ります子供受けもいいです 材料:オクラ、なめこ、ひきわり納豆..

③オクラの梅おかか和え

オクラ1袋
塩小さじ1弱
★梅干し2個
★かつお節1g〜 2g
★しょうゆ少々

下処理をしたオクラを軽く茹で、食べやすいサイズにカットして、調味料で味つけした梅干しと和えるレシピがこちらです。梅には殺菌や抗菌作用に働く有機酸が多く含まれ、疲労回復や血液の流れをよくする効能などが期待できます。このため、夏バテを予防し、食欲を増進させ、元気を取り戻すことのできるレシピだといえそうです。

オクラの梅おかか和え(ゆで方のコツ付き) by 二階堂麻奈美 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが357万品
「オクラの梅おかか和え(ゆで方のコツ付き)」の作り方。オクラと梅とかつお節、とっても相性がいいんです!市販のねり梅を使っても。 材料:オクラ、塩、★梅干し..

栄養たっぷりのオクラで夏バテ予防を!

Photo bySandeepHanda

夏に旬を迎え、ネバネバした成分が印象的なオクラには、実にさまざまな栄養が含まれています。暑さで疲れやすい夏だからこそ、旬のオクラで元気を取り戻し、暑い夏を前向きに乗り切っていきましょう。オクラには調理方法もいろいろありますので、毎日の食卓が豊かになることまちがいなしです。

もっとオクラが気になる方はこちらもチェック!

今回はオクラの栄養価や調理方法などをご紹介しましたが、もっとオクラについて知りたいという方は、こちらの記事も参考になるはずです。ぜひ目を通してみてください。ためになる情報を入手することができます。