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東北随一の絶景が拝める!山形県山寺の紅葉情報まとめ!見頃やアクセスなどを紹介!

山形県の「山寺」は紅葉の名所としても人気があり、10月下旬~11月上旬の紅葉時期は観光客でにぎわいます。特に崖の上に建つ「五大堂」からの絶景は素晴らしく、訪れるべき場所の一つ。奥の院まで1015段の、東北をも代表する山寺の紅葉情報についてご紹介します。
2021年8月27日
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山寺の紅葉は10月下旬~11月上旬

出典:photo-ac.com

独特の岩肌に映える山寺の紅葉は東北随一の紅葉の名所とされ、紅葉の見頃は例年10月下旬~11月上旬です。里が紅葉に包まれる景色はとても美しく、苦労して登る甲斐があります。特に絶景との評判が高い、紅葉が見頃の時期の五大堂エリアからの眺めを堪能してください。

山寺の階段は奥の院まで1015段ですが、通常の所要時間は往復で約1時間半です。紅葉の時期も美しい山寺の魅力をエリアごとにご紹介します。(この記事は2021年8月26日時点の情報です)

紅葉時期の山寺の概要・見所

山寺の歴史:悪縁切りのお寺

出典:photo-ac.com

山寺の正式名称は「宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)」といい、860年に慈覚大師円仁が開山し、弟子の安慧(あんね)が開祖の天台宗の寺院です。本山の延暦寺から与えられた不滅の法灯と慈覚大師への香を絶やさず、四年で一区切りの写経が行われています。

ご本尊は薬師如来となり、悪縁切り寺として信仰されてきました。やはり円仁が開いたことで有名な東北の中尊寺・毛越寺・瑞巌寺と共に巡礼コースとして人気です。

山寺の見所:主な見所は5つ

山寺には12か所ほどの人気な見所があり、時間があればすべてをじっくり拝観したいものです。特に念入りに拝観したいのが、「根本中堂」「奥の院」「納経堂」「開山堂」「五大堂」となります。

紅葉が見頃の時期もそうでない時期も山寺参拝の際は、これらスポットの知識を事前に得てから登拝すると、より楽しめるはずです。往復の所要時間は約1時間30分ですが、じっくり拝観するとさらに時間がかかるのでご注意ください。

山寺の見所:火山噴出物の岩肌

Photo by neco

山寺は険しい斜面に建つお寺として有名ですが、山寺を始めとする山形の周辺エリアは太古の火山爆発による噴出物が固まった凝灰岩といわれています。やはり有名な山形の蔵王山や宮城の松島も同じ火山噴火による地形です。

山寺の登拝中に崩れてこないか心配ですが、非常に硬い地質のため安心して登ってください。10月下旬以降の紅葉時期は絶景を味わいつつ、地球のダイナミックな動きに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

山寺の見所:赤みを帯びた黄色の紅葉

出典:photo-ac.com

山寺は山形県だけではなく、東北をも代表する観光地であり紅葉の名所です。紅葉の見頃に観られる主な紅葉は黄色い葉のカエデ類となり、赤く紅葉する種類はアクセント的に観られます。日本のにあるカエデはハウチワやイタヤなど約26種類ですが、山寺のカエデの種類を確認しながら登るのもよいかもしれません。

所々に空洞がある奇岩怪石を包むように樹木が生え、紅葉時期には赤みを帯びた黄葉が穏やかな気持ちにしてくれそうです。

山寺の見所:行事・イベント

山寺自体の主な年間行事は、以下のものが開催されています。1月14日の「開山忌」は「開山堂」の扉を開けて慈覚大師円仁のお姿を拝観する供養法要となり、一般も無料参加できる貴重な行事です。

玉こんにゃくのお振る舞いがある大般若祈祷法要や節分会法要、一般参加も可能な年末の鐘楼すす払い、大晦日の除夜の鐘衝きなどもあります。大晦日の他に夏と10月下旬の紅葉時期のライトアップイベント「光のロード」も見逃せません。

山寺観光協会:年間行事

山寺の基本情報

宝珠山立石寺

  • 住所
    〒999-3301
    山形県山形市山寺4456−1
  • 公式サイトURL
    https://www.rissyakuji.jp/
  • 駐車場
    あり

山寺の紅葉スポット:登山口~山門

薬師如来坐像と不滅の法灯「根本中堂」

Photo by yari3180m

紅葉の名所でもある山寺は、お寺の登山口からすでに少し急な70段ほどの石段が始まります。山寺ならではの紅葉を楽しみながら、慌てず一段一段登ってください。登りきると正面にあるのが見所の一つである、重要文化財の「根本中堂」です。

1356年に再建されたものでブナ材の建築物では日本最古といわれています。お堂の中で、慈覚大師円仁の作とされる木造の薬師如来坐像と不滅の法灯を拝観しましょう。

不滅の法灯と比叡山焼き討ち

不滅の法灯には歴史上の興味深いお話があります。本山の比叡山から分けられた不滅の法灯ですが、本山の不滅の法灯は1571年の織田信長による有名な比叡山焼討ちのせいで消えてしまいました。

比叡山に現在ある不滅の法灯は、比叡山が再興される際に山寺から分灯したとものいわれています。山寺の紅葉を愛でながら、歴史を振り返ってみるのもよいですね。

芭蕉の句碑と"本当"の句

根本中堂横にある松尾芭蕉の有名な「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の句碑も人気です。夏に山寺を訪れた際の句ですがこれは下の部分となり、前半で奇岩怪石がつくった光景に驚いている心情がつづられています。

「岩に巌を重て山とし、松柏年旧、土石老て苔滑に、岩上の 院々扉を閉て、物の音きこえず。(中略)。閑さや岩に……」。紅葉時期はセミの鳴き声は聞こえませんが、芭蕉のように静かにときの流れに耳を傾けてみましょう。

山寺の紅葉スポット:山門~仁王門

鎌倉時代に建立された山門

Photo by Japanguide

山門は鎌倉時代に建立されたものといわれており、背後にある樹木が紅葉すると、さらに歴史の重みが感じられるようです。この山門から奥之院までは800段となり、いよいよ本当の意味で身が引き締まる山寺への登拝が始まります(入山料:大人300円)

山門の右側にあるお堂は常行念仏堂といい、参詣者も自由に修業ができるように用意されたものです。頭上には鐘楼があり、毎年の除夜には福を招くために衝かれています。

山門前でトイレを済ませておくと便利

山寺のトイレは「根本中堂の横」と「山門の前」、奥の院の手前にある「金乗院の横」の3ヶ所しかありません。山門のトイレを逃すと「金乗院」までないため、登拝前に必ず山門の前のトイレをお借りすることをおすすめします。

心を清める「姥堂」

山門から少し登ると、紅葉に包まれるように右手にあるのが「姥堂」です。先を急ぐとつい見逃してしまうのでご注意ください。お堂の中を拝観すると"奪衣婆"の石像があり、姥堂から下は地獄、上は極楽という"浄土口"を表しています。

近くにある岩清水で心身を清らかにし、着ていた衣服を奪衣婆に納めて新しい衣服に着替えて極楽を目指すという趣旨なのです。石段を一つ一つ上ることで清らかに生まれ変われるとされています。

芭蕉の句が埋められている「せみ塚」

紅葉する木々に覆われたこちらには、芭蕉の「閑さや……」の句をしたためた短冊が埋められてあるそうです。その上に石の塚を立ててあることから「せみ塚」と呼ばれています。

紅葉の見頃を迎えた山寺には大勢の登拝者がいますが、芭蕉の句を通して本来の山寺の静かさを"心の耳"で味わってみましょう。

自然がつくった阿弥陀如来「弥陀堂」

出典:.photo-ac.com

美しい紅葉の広葉樹と緑が濃い針葉樹に周辺を囲まれた弥陀堂は、長い年月によって雨風が岩を削って阿弥陀如来の姿を作り出したものといわれています。

4.8メートルもの大きさがあり、仏様の姿を確認できた人は幸せになれるというパワースポット的な場所です。紅葉を味わいながら、ぜひお姿を拝観してください。

山寺の紅葉スポット:仁王門~奥の院


邪心を持つ人をにらむ「仁王門」

Photo by Far East Shutter

山寺は仁王門まで来ると奥の院までもう一息なので、所々の美しい紅葉を愛でながら一段一段しっかり登っていきましょう。

門の左右にそびえる仁王尊像は、東大寺の金剛力士像で有名な運慶の弟子たちが作ったとされています。東大寺と同じように邪心を持つ人たちをにらみつけ、お寺を守っているのです。

僧の修業の場「山内支院」

江戸時代までの山寺には、僧が修行に励む12もの支院があったそうです。奥の院近くのエリアにある4つの建物は、その名残の「性相院」「金乗院」「中性院」「華蔵院」となります。ここまで登れば奥の院はすぐ目の間です。周囲の紅葉も美しく、元気が湧いてくることでしょう。

修業の岩場「胎内堂」

Photo by neco

山寺は参道で拝観できるさまざまな見所がありますが、唯一近づけない場所が「胎内堂」です。まさに奇岩怪石といったごつごつした岩にお堂がつくられており、一見では人が入れそうな岩窟もあります。

釈迦ヶ峰という修業の岩場となり、修行者以外の登山は禁止されているエリアです。慈覚大師が険しい地形の山寺を修業の場として選んだ理由がなんとなく理解できる気がします。荒々しい岩肌と紅葉のコントラストが印象的な美しさです。

ゴールの「奥の院」と「大仏殿」

Photo by Japanguide

向かって右手にある「奥の院」は如法堂ともいわれており、慈覚大師円仁が中国での修行中に持ち歩いていた釈迦如来と多宝如来が祀られてあります。

左側の大仏殿には、座高が5メートルもある金色の阿弥陀如来像が安置されています。こちらでは、生きている人が故人を追善供養する卒塔婆供養が毎日行われているとのことです。

山寺の紅葉スポット:奥の院~五大堂

写経を納める「納経堂」

Photo by RICO24h

奥の院を参拝した後は、山寺で一番の絶景スポットであり紅葉スポットである五大堂エリアに向かいます。階段を使わずに右手の平坦な道を進みましょう。

崖の上にせり建つ赤いお堂は山寺で最古の建物「納経堂」となり、山寺で四年かけて写経された法華経が納められる場所です。紅葉の時期にも観光写真でよく使用されるアングルとなり、山寺を象徴する場所として人気があります。

お経を納める「開山堂」

Photo by yari3180m

納経堂の右側にあるのが「開山堂」となり、慈覚大師円仁の木造の像が安置されています。僧侶によって朝夕には食事と香が絶えることなく供えられているそうです。普段は閉じられていますが、1月14日に一般も参加できる「開山忌」には御開帳されます。

開山堂の崖下にある自然窟には慈覚大師円仁の遺骸を安置している「入定窟(にゅうじょうくつ)」もあり、山寺らしい神秘的な雰囲気がただようエリアです。

絶景が広がる「五大堂」

Photo by khf_fjs

里に広がる紅葉と山並みを楽しめる山寺で一番の絶景スポットは、五大明王を祀っている「五大堂」です。開山堂の右手にある大岩の間の階段を少し登ったところにあります。

奥の院とは異なる山寺らしい雰囲気が感じられる、必ず足を延ばすべき紅葉と眺望のスポットです。門前町商店街などの里や山並みは「日本昔ばなし」に出てきそうな景色で、紅葉が美しい10月下旬にはきっと感動の景色が眺められることでしょう。

山寺までのアクセス方法


公共交通機関の場合

Photo by x768

山寺へ電車でアクセスするときは、最寄り駅はJR仙山線の「山寺駅」になります。アクセスする所要時間はJR仙山線で山形駅からは約20分、同じくJR仙山線で仙台駅からは約50分です。紅葉時期の電車内は混雑するかもしれないのでご注意ください。

「山寺駅」からは徒歩約10分で登山口にアクセスできます。宝珠橋を渡ると門前町商店街の右手に観光案内所があるので、わからないことがあれば確認しておきましょう。

車の場合

Photo byFree-Photos

車で紅葉時期の山寺にアクセスする場合は、道路が混んでいなければ次の所要時間となります。山形駅から約30分・上山温泉から約40分・蔵王温泉から約60分・米沢市から約1時間30分・山形空港から約30分・仙台市から約1時間30分です。ただし紅葉時期は渋滞の可能性もあるのでご注意ください。

山寺は山形県内の観光地から近くてアクセスがよいため、山形の周辺観光地と組み合わせて訪れることをおすすめします。

駐車場

山寺には参拝者向けの駐車場がありますが、スペースが小さいためすぐに満車になってしまいす。山寺周辺や山寺駅前などに何か所か駐車場があり、料金は1日300円~500円なのでそちらを利用するほうがよいでしょう。

登山口に近い駐車場から少し離れた駐車場までいろいろありますが、事前に場所を確認しておくと安心です。ただし紅葉時期の10月下旬以降は混むため満車のこともあります。

山形駅周辺や山寺周辺の情報

Photo by jetalone

駅周辺や門前町商店街の周辺はこじんまりしていますが、食堂やお土産店が並んでいます。無事に山寺参拝したあとは、門前町商店街などでサクランボなどの山形名産のお土産を買ったり玉こんにゃくや精進料理風の食事をしたりして、疲れた足をいやしましょう。

10月下旬が見頃の山寺で紅葉を愛でよう!

出典:photo-ac.com

山寺は東北でも屈指の紅葉スポットとして人気があり、例年見頃を迎える10月下旬には大勢の観光客が訪れます。山寺の紅葉は赤みがかった黄色系が多く、荒々しい奇岩怪石をやさしく包み込むかのような素晴らしい光景です。

特に、里を見下ろす「五大堂」からは絶景が望め、紅葉の季節はもちろん一年を通して眺めたい風景といえます。例年であれば10月下旬からの紅葉時期はライトアップもされるので、ぜひ夜間もお楽しみください。

山形の紅葉の名所が気になる人はこちらをチェック!

山形県は山寺の紅葉を始め素晴らしい数々の名所があります。山形県を訪れたときはぜひ他の紅葉スポットもお訪ねください。いろいろチェックして山形の紅葉を満喫してくださいね。