はじめに
高台寺の紅葉は人気1位!
いよいよ秋、日本各地から美しい紅葉が見頃という情報が聞かれるようになりました。古都京都は春夏秋冬、どの季節に訪れてもそれぞれの味わいがあり何度も行きたい場所です。その中でも京都の秋は紅葉の見頃です、素敵な紅葉を見に行きましょう。
京都の紅葉の名所と言えば高台寺に決まりです。高台寺の紅葉の素晴らしさは何と言っても、伝統のある素敵な庭と紅葉との調和にあります。高台寺の紅葉は京都で1位、全国でも十の指に入るというほどの人気です。
高台寺の紅葉と庭との調和が素晴らしい!
高台寺の紅葉はヤマモミジとイロハモミジで、約1000本あります。国の名勝に指定されている高台寺の美しい庭園と池に映った見事な紅葉は、とても素晴らしい調和をもって参拝客の目を楽しませてくれて実に見事です。
木々と庭園の美しい調和が見どころの東山名所、高台寺の紅葉情報をご紹介。なお、この情報は2021年10月23日のものですので、実際に行かれるときは最新の情報を確認してください。
高台寺について
秀吉とねねの寺
高台寺は京都府京都市東山区にある臨済宗のお寺です。豊臣秀吉の正室北政所(せいしつきたのまんどころ)が秀吉の冥福を祈るために建てました。北政所とは秀吉の奥さん“ねね”のことです。ねねも高台寺に眠っているので、二人の仲の良さがうかがえます。高台寺は女性的な優しさを感じるお寺として人気があります。
蒔絵の寺
高台寺の霊屋の階段や厨子(ずし)に豪華な蒔絵(まきえ)が施されています。またねねが使っていた茶碗を乗せる天目台や、調度品にも豪華な蒔絵が施されていてとても綺麗です。
秋草やいかだを浮かべた川の流れなど、斬新なデザインで当時の技術の高さに目を奪われます。絢爛豪華ながら優美で繊細な蒔絵は桃山文化の傑作です。これを高台寺蒔絵ということから、高台寺は「蒔絵の寺」とも呼ばれます。
お寺で座禅と茶道体験
歴史のある高台寺で座禅体験はいかがですか?精神統一する座禅は体験になりますよ。参加費は拝観料込みです。外国でも人気がある日本の代表的な文化である茶道体験もできます。椅子での体験もできますので初めての人も安心です。
高台寺では年間に八つの茶会があり、スタンプラリーカードを発行しています。すべてのスタンプが揃うと希望の茶会に招待されるという特典が。高台寺で心を落ち着けて、茶会に参加してはいかがですか?
高台寺
- 住所京都府京都市東山区高台寺下河原町526番地
- 公式サイトURLhttps://www.kodaiji.com/
- 電話番号075-561-9966
- 営業時間9:00~17:30〈夜間特別拝観は22:00まで〉
- 定休日無休
紅葉が美しい高台寺の境内案内
台所坂から方丈前庭まで
高台寺の境内を案内します。ねねの道から台所坂の入口、ここから高台寺の境内で最初の紅葉スポットです。坂を上がると山門がありますので、受付で拝観料を払ってください。圓徳院とセットの拝観券がお得です。ここで御朱印がいただけます。
最初に見えるのが、湖月庵と遺芳庵という茶室です。続いて方丈(本堂)と波心庭と名付けられている方丈前庭があります。枯山水と紅葉のコントラストが見事です。
ライトアップが綺麗
波心庭はライトアップされ、プロジェクションマッピングも行われる場所です。ライトアップの期間はプロジェクションマッピングのために、砂が彩色されています。昼間も綺麗ですよ。右側にあるしだれ桜が、ライトアップでは幻想的な姿を見せます。
中門から出口まで
中門を抜けると国の名勝に指定さえている高台寺庭園に出ます。桃山時代から江戸時代初期に活躍した小堀遠州作といわれる名庭園です。一番人気のある紅葉スポットで、撮影スポットでもあります。
ここには開山堂と観月台があり、開山堂と霊屋(おたまや)を結ぶのが臥龍廊です。臥龍廊は寝ている龍の背中に見えるので、このように呼ばれます。緩やかに曲線を描いて坂を上がっていく姿が見事ですよ。
茶室と竹林
続いて傘亭と時雨亭という重要文化財に指定されている茶室があります。桃山時代の建物で簡素なのにものすごい存在感です。そこから綺麗な竹林があり、いよいよ出口に向かいます。
昼間の竹林は緑がさわやかで、夜はライトアップされて幻想的な雰囲気に包まれます。拝観に要する時間は入口から出口まで1時間程度です。拝観が終わった後、希望の方は高台寺天満宮か高台寺利生堂で御朱印をいただいてください。
高台寺の紅葉の見どころ
台所坂
ねねの道から高台寺の庫裏(くり)へ上がる台所坂が、高台寺で最初の紅葉スポットです。段差の低い石段で、紅葉がかぶさるように枝を広げまるで紅葉のトンネルのよう。いかにも京都らしい風情が味わえます。
台所坂はどの期間も人の流れが途切れないので、人がいない写真を撮るのがとても難しいです。紅葉シーズンはライトアップされるので、夜間特別拝観に訪れてください。ここまでは拝観料が要らないスポットです。
臥龍廊(がりょうろう)
高山寺の開山堂と霊屋を結ぶ、屋根付きの長い廊下が臥龍廊です。臥(ふ)せている龍の背に見える、ということで名付けられたと言います。ここが高山寺で一番の紅葉ポイントです。
臥龍池に臥龍廊とともに映りこんだ風景は紅葉に包み込まれるような美しさ、日本でもトップクラスの人気があるのも納得です。一般的には池側から臥龍廊を外側から眺め、カメラに収めています。でも臥龍廊を渡りながら、中からの眺めも素晴らしいですよ。
霊屋(おたまや)
臥龍廊を渡り少し高いところに建てられているのが霊屋、ねねが葬られているところです。外観は鮮やかな赤や青の彩色が施されていて、紅葉を背景にたたずむその姿は艶やか(あでやか)な建築当時の姿を思わせます。
中にはねねと秀吉の像があり、二人の仲の良さを表しています。ここの内部に高台寺蒔絵と呼ばれる豪華な蒔絵が施されていて、重要文化財に指定されている建物です。
茶室
高台寺には古い茶室がいくつかあります。素朴なかやぶきの屋根が、紅葉に包まれるように建っていて桃山時代にタイムスリップしたよう。特に高台寺出口付近の傘亭と時雨亭は重要文化財に指定されています。
傘亭は天井がなく、竹で組まれた屋根裏が傘のように見えるということから名前が付きました。時雨亭は珍しい2階建ての茶室です。入り口近くにある遺芳庵では1日3名だけの遺芳庵朝茶会があります。紅葉に包まれてのお茶会はいかがでしょうか?
高台寺の紅葉の見頃
夜間特別拝観ができます
高台寺の紅葉の見頃は10月中旬から12月中旬です。例年はこの期間に秋の夜間特別拝観があります。通常の拝観時間は朝9時から夕方17時までですが、この期間は22時まで拝観できます。夜はライトアップされて幽玄な雰囲気が。プロジェクションマッピングも見ものです。
行列ができます
紅葉の見頃期間はとても混雑して10時ころには行列ができます。時間をずらすといいでしょう。拝観料は紅葉が見頃期間の夜間特別拝観でも通常の料金です。昼間からの入れ替えも無いので、早い時間から入って夜になるのを待つこともできます。
高台寺周辺の見どころ
高台寺の周辺には紅葉のほかにも、見ておきたいところが色々とあります。一つ一つはあまり時間がかからないので、高台寺の紅葉と一緒に秋の京都を楽しんでください。拝観料が高台寺とセットで割引になっているところもありますので、うまく使うといいですね。
圓徳院
高台寺の向かい側にあるのが圓徳院、ねねの終焉(しゅうえん)の地で紅葉スポットでもあります。秋の紅葉シーズンにはライトアップされ、南庭の紅葉はハート型に見えると評判です。北庭は伏見城から移築したもので桃山時代の粋を感じられます。
圓徳院の紅葉は葉がとても小さく、赤ちゃんの手のようで可愛いと人気があります。高台寺と合わせて、ぜひ見ておきたいスポットです。拝観料は高台寺とセットになったお得なチケットがあります。昼間からの入れ替えはありません。
見どころが沢山
圓徳院には見どころが沢山あります。一つ目は圓徳院前庭、は国の名勝に指定されている趣のある庭です。そして長谷川等伯の襖絵。普通は絵を描かない桐紋の襖に、絵が描かれている珍しい襖絵が見られます。三面大黒天は弁財天と毘沙門天の顔を併せ持ったお像で、願いが叶うと言われていますので是非見ておきたいですね。
体験ができます
圓徳院で体験できることは、卓上白砂線引きで枯山水体験、北書院では庭を見ながら抹茶を飲む茶道体験、三面大黒天を撫でる撫仏などがあります。所要時間5分で写経をすることができますので、いろいろ体験されてはいかがですか?
圓徳院
- 住所京都府京都市東山区下河原町530番地
- 公式サイトURLhttps://www.kodaiji.com/entoku-in/
- 電話番号075-525-0101
- 営業時間9:00~17:00〈夜間特別拝観は22:00まで〉
- 定休日無休
竹林
傘亭と時雨亭を観た後、出口へ向かう途中に見事な竹林が。昼間は緑がさわやか、秋でも青々とした立派な竹が並んでいる風景は幻想的です。世の中の喧騒(けんそう)を離れ、現代とは思えない雰囲気に包まれます。
夜にライトアップされると一層幻想的な雰囲気になり、まるでドラマの世界のよう。竹林を抜けたところに龍の頭が置いてありますので探してください。
アンドロイド観音
高台寺にはちょっと変わった観音様がいます。それはマインダーという名のアンドロイド観音、つまり人型ロボットです。アンドロイドが般若心経を分かりやすく解説。ロボットとお経の取り合わせは不思議な感じですが、実際に拝観するととても分かりやすいですよ。
プロジェクションマッピングを使ったり、壁に英語や中国語の説明を映したりして視覚にも訴えます。大阪大学と高台寺が共同で開発したとのこと。拝観は予約制ですが、当日空きがあれば入ることができます。
高台寺掌美術館
高台寺を出てすぐのところにある洛市「ねね」2階にある、小さな美術館です。ねねが使っていた蒔絵の調度品など高台寺の寺宝や関連寺院の美術品などを展示しています。高台寺蒔絵を間近で見ることができるので感動的。
ワンフロアの小さな美術館ですので時間はかかりません。高台寺の紅葉を鑑賞した後に是非ご覧になってください。平常は18:00で閉館ですが、高台寺が夜間拝観をしているときは夜間まで開館しています。入場券は高台寺、圓徳院とのセットがお得。
高台寺 掌美術館
- 住所京都府京都市高台寺下河原町530番地 京・洛市「ねね」2階
- 公式サイトURLhttps://www.kodaiji.com/museum/
- 電話番号075-561-1414
- 営業時間9:00~18:00〈夜間拝観中は22:00まで〉
- 定休日無休
高台寺のライトアップ
秋のライトアップが見事
高台寺では春、夏、秋に夜間特別拝観を行い、その時にライトアップを行います。時間は17時から22時までです。拝観料は通常と同じで、入れ換え制ではありません。混んでいるときは早い時間から入って、暗くなるまで待っていることもできます。
どのシーズンのライトアップも綺麗ですが、秋は特に紅葉が照らし出されて見事ですので是非見てください。秋は臥龍廊と臥龍池もライトアップされ、紅葉が池に映り込んで荘厳な雰囲気を醸し出します。
プロジェクションマッピングも!
方丈前庭の波心庭では「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」がプロジェクションマッピングで映し出されて、それはそれは圧巻です。百鬼夜行とは夜中に妖怪や鬼が街を徘徊することで、鍋や釜など生活用品が妖怪になった姿もあります。
3分ほどの内容で、繰り返し映写されるので見逃してもあわてないでください。高台寺のライトアップは約20年前から、京都の名所旧跡では初めてのことでした。古いお寺ながら新しいことを試みている高台寺らしい挑戦です。
高台寺へのアクセス
バスで行く場合
高台寺へはどの手段を使っても京都駅から20分程度なので便利です。バスの場合、京都駅から市バスに乗って東山安井で降りてください。南へ100mほど行くと信号があり鳥居が見えます。
高台寺南門通りを通って駐車場のところを左曲がってください。そこがねねの道です。100mほどで台所坂に着きます。ここから高台寺境内に、最初の紅葉の見どころです。
電車で行く場合
電車を利用する場合はJRに乗って東福寺駅で京阪電鉄に乗り換えます。祇園四条で降りて、地上に出たら四条大路を東に500m行ってください。八坂神社に着いたら右にしばらく行くと鳥居が見えます。
あとはバスの時とおなじで、高台寺南門通りを通って駐車場のところを左に曲がってください。ねねの道から台所坂に入ればもう高台寺、紅葉の見どころです。
まとめ
木々と庭園の調和が美しい京都東山の高台寺、紅葉の情報を紹介しました。高台寺は四季どのシーズンでも美しくて人気のあるお寺ですが、秋は格別。紅葉名所として、京都で一位の人気があります。そして見どころがいっぱいです。高台寺の紅葉をお楽しみください。
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