ハーブはプランターで育てやすい!
「家庭菜園を始めてみたいけど、初心者だから簡単にできるものがよい」と考えている場合におすすめなのが、プランターで育てるハーブです。プランターを活用すれば、ベランダなどの狭いスペースでも気軽にハーブ栽培を楽しめます。
プランターでハーブを育てよう
ただ育てるだけでなく、心地よい香りを楽しめるのがハーブの魅力。収穫して料理に使える食用タイプなら、独特の風味も堪能できます。プランターでハーブを育てるだけで、普段の生活がよりよいものになるのではないでしょうか。
本記事では、初心者におすすめしたいプランター栽培向きのハーブをご紹介します。「定番」「個性的な風味」「花を楽しめる」とタイプ別のおすすめ品種を集めたので、ぜひプランターで育ててみてください。
プランター向きハーブ4選:定番
まずは、数ある中でもまずは取り入れておきたい定番の品種からご紹介します。初心者でも育てやすく、活用範囲の広い定番ハーブを集めたので、家庭菜園の最初の一歩として取り入れてみてはいかがでしょうか。
プランター 向きハーブ①:ミント
フレッシュな香りを感じられる、人気のハーブです。繁殖力が強いため、プランターに植えておけば手をかけなくてもスクスクと育つのが魅力。「ハーブに手間をかける時間があまりない」という方にもおすすめです。
さまざまな品種があり、それぞれに異なる香りを楽しめるのも押さえておきたいポイントです。リンゴやパイナップルのような香りがするものなど、バリエーション豊かな香りがあります。また、品種によって葉の色や形も異なるので、好みに合わせて選んでください。
プランター内で増やすことも可能
繁殖力の強い品種なので、初心者でも簡単に増やせるのが嬉しいポイントです。ハーブを育てているうちに、根元から株が出てきたら、それを土に植えつけておきましょう。
普段通りに水やりをしていれば、植え付けた株から新たな葉が出てきます。ただハーブを育てるだけでなく、増やす楽しみも体験してみてはいかがでしょうか。
プランター 向きハーブ②:バジル
いろいろな料理で見かけることの多い、定番ハーブです。こちらもプランターで育てやすいので、気軽に取り入れてみましょう。育て方のポイントとなるのが、水やりです。基本的に水が好きなハーブなので、土が乾いたら早めに水やりをしてください。
水やりをせずに放置していると、いつの間にか枯れてしまうことがあります。また、冬は温かな場所に置きましょう。屋外が氷点下になるときは、プランターを室内に入れるのがおすすめです。
7月頃に収穫して美味しく食べられる
料理に活用したい場合は、7月頃の時期を目安に収穫しましょう。この時期に全体の1/2〜1/3くらいの葉を収穫することで、次のシーズンも元気な状態をキープできます。
プランター から収穫した後は、いろいろなハーブ料理に使えるのが嬉しいポイント。トマトソースやアクアパッツァに使ったり、オリーブオイルなどを混ぜてソースにしたり、好みの方法で活用してください。
プランター 向きハーブ③:ローズマリー
数ある品種の中でも、特に育てやすいと言われている定番のハーブです。乾燥に強く、水やりの頻度が少なくても元気に育ちます。また、強い風にも耐えられるため、強風が吹きやすい場所でプランター栽培を楽しみたい時にもおすすめです。
基本的に風通しがよく、太陽の光がしっかりと当たる場所を好みます。湿気が多く、日当たりの悪い場所だと元気がなくなる可能性が高いため、プランターを置く場所を工夫してください。
形の種類が豊富
上に向かって伸びるタイプや、土に沿って伸びるタイプなど、いろいろな形があるのも魅力として挙げられます。プランターの中でどのような育て方をしたいかによって、品種を決めてみてください。
また、湿気が苦手なタイプなので、湿度が高い夏の季節はこまめに枝をカットして風通しをよくしましょう。料理で使ったり、スワッグを作ったり、さまざまな活用ができます。
プランター 向きハーブ④:ルッコラ
古代より、食用として取り入れられてきたハーブです。初心者でも簡単に育てやすく、増やすのも簡単なのが魅力。病気になることもほとんどないため、あまり手をかけなくても元気に育ってくれます。
プランターを設置する時は、日当たりのよい場所を選びましょう。寒さに強い品種ですが、氷点下になる場合は室内に入れておいた方が安心です。また湿気が嫌いなため、土がしっかり乾いたタイミングで水を上げるようにしてください。
1年を通して収穫できる
季節を問わず収穫できるのも、人気を集めている理由として挙げられます。外側の葉を中心に、適宜収穫していきましょう。収穫したものはサラダに入れたり、肉料理と合わせたり、食用として楽しめます。ピリッとした風味があり、料理のアクセントになるのが特徴です。
プランター向きハーブ4選:個性的な風味
続いては、ユニークな香り・風味を楽しめる品種をご紹介します。クセのある香りを楽しみたい場合や、独特な風味を生かしてハーブ料理を作りたい場合などに役立ててみてください。個性的なハーブを育てて、家庭菜園を満喫しましょう。
プランター 向きハーブ①:パクチー
エスニック料理でお馴染みの品種です。他のハーブにはない独特の香りがしますが、慣れてくるとクセになる人も多いのではないでしょうか。プランターで栽培するときは、日当たりがよく、乾燥させないようにするのがポイントです。
ただし、水をあげすぎると根が腐る原因になるため、土の表面に触れて乾いているか否か確かめてから水やりのタイミングを決めてください。また、葉に泥がついた状態を放置すると虫がわくことがあるため注意が必要です。
若い葉から早めに収穫
夏から秋にかけての季節が収穫に最適です。成長が進むと、どんどん葉が硬くなるため、若い葉から早めに収穫しましょう。収穫したものは、生でサラダにしたり、刻んでスープに入れたりすると、簡単にエスニック風の料理を楽しめます。
また、根も美味しく食べられることでも有名です。もし、株ごと収穫するのであれば根もよく洗って食べてみてください。
プランター 向きハーブ②:大葉
日本で昔から親しまれているハーブです。さっぱりとした香りが特徴的で、薬味として使用されるパターンも多くあります。生命力が強いため、プランターでもたくさんの葉が育つのが特徴です。葉を収穫した後から、どんどん新しい葉が出てきます。
葉が10枚以上になったら、下の方から順次収穫をしてください。薬味として使用するのはもちろんのこと、醤油漬けにして常備菜として活用するのもおすすめです。個性的な香りを生かして、料理を楽しんではいかがでしょうか。
水やりで土の乾燥を防ぐのがポイント
乾燥を嫌う品種なので、プランターで栽培する場合はこまめに水やりをしてください。やや湿り気のある状態をキープするのがポイントです。また、収穫し始めたタイミングで肥料をあげると元気よく成長します。2〜3週間に1度の頻度で肥料を与えて、育てましょう。
プランター 向きハーブ③:パセリ
小型のプランターでも元気よく育つのが魅力です。生命力が強いため、あまり手をかけなくても育てやすいと言われています。ハーブに手間をかける時間をなかなか取れない、という方にもおすすめです。
ほろ苦い風味と爽やかな香りも特徴として挙げられます。日本では葉が縮れて丸くカールした形のものが多いですが、中には葉が縮れていないタイプも。葉が縮れていない品種は柔らかく食べやすいので、食用として取り入れるのに最適です。
夏の時期は乾燥に注意
強い太陽光に弱いので、夏の時期はプランターを日陰に置いておきましょう。また、乾燥すると下の方から黄色くなります。過度な乾燥は枯れる原因になるため、夏の時期はこまめに水やりをしてください。冬の時期が訪れたら、土が乾いたタイミングで水を与えれば問題ありません。
プランター 向きハーブ④:ディル
すっきりとした香りが特徴的な品種です。噛み締めると、ほんのり甘い風味を感じられます。魚の臭みを取り除くハーブとして昔から親しまれており、特にヨーロッパ系の料理ではよく見かけられるでしょう。
乾燥に弱いので、プランターに植える場合は土の乾き具合をチェックして水やりをするのがおすすめです。土の表面が乾いたら、すぐに水やりをしてください。また、強い香りを放つため、蝶の幼虫がつくことがよくあります。葉を食べられないように注意が必要です。
新芽をカットして収穫量を増やそう
順調に成長して20〜30cmくらいになったら、収穫のタイミングです。葉先にある新芽をカットすると、枝が分かれて収穫量が増えていきます。
新芽は柔らかく、シーフードマリネや魚のソテーに使うのがおすすめです。また、果物との相性もよいので、フルーツポンチのアクセントとして使っても美味しく食べられます。
プランター向きハーブ4選:花を楽しめる
色とりどりの花を咲かせるハーブがあれば、プランターの中が華やぎます。続いては、花を楽しめるハーブをチェックしていきましょう。かわいらしい花を咲かせるおすすめ品種をご紹介するので、参考にしてみてください。
プランター 向きハーブ①:ルリジサ
美しく、上品なブルーの花を咲かせるハーブです。古くより宗教画の色のモチーフとして取り入れられることも多く、観賞用として栽培するのにぴったり。湿気に弱いため、なるべく風通しのよい場所を選んでプランターを設置してください。
特に梅雨の時期は蒸れて枯れてしまうことがあるので、葉が密集しすぎないようにするのがポイントです。定期的に密集している葉をカットして、風を通すようにしておけば枯れるのを防げます。
エディブルフラワーとして楽しめる
観賞用にぴったりな花は、食用としても活用できます。噛み締めると、甘い味わいを感じられるのが特徴です。サラダにトッピングしたり、スイーツの生地に入れたりしてみましょう。鮮やかなブルーが引き立ち、おしゃれな料理・スイーツ作りを楽しめます。
プランター 向きハーブ②:ラベンダー
優しく、癒される香りが人気を集めている品種です。ハーブからオイルを抽出して、香水が作られることも。心地よい香りを楽しみたい時におすすめです。
ピンクやブルー、パープルなど、花の色の種類が豊富なのも魅力として挙げられます。1種類だけでなく何種類かプランターに寄せ植えすれば、彩り豊かなハーブ栽培を楽しめるのではないでしょうか。初夏の時期に花を咲かせるので、ぜひ鑑賞を楽しんでください。
花が終わったら剪定をしよう
春から梅雨の前に花を楽しんだ後は、剪定を行います。何もしないままで放置しておくと、風通しが悪くなって枯れる原因になるため注意が必要です。
花が咲いていた部分から下を辿り、新芽の上の方でカットしてください。きちんとカットしておけば新しい芽が育ち、少しずつ大きくなります。成長が進んで株が大きくなったら、ひとまわり大きなプランターに植え替えましょう。
プランター 向きハーブ③:ゼラニウム
100種類以上の品種があると言われているハーブです。品種によって花の色や形が変わり、個性を感じられます。定番は赤やピンク系の花ですが、中には青や白といった花を咲かせるタイプもあるので好みに合わせて選んでみてください。
また、強い香りを放つタイプは虫除けとして活用できます。プランターを窓辺に置いておくことで、虫除けになるでしょう。暖かい場所を好み、土が乾いたタイミングで水やりをするのが育て方の基本です。
四季咲きなら1年を通して花を楽しめる
品種によっては、一季咲きだけでなく四季咲きのタイプもあります。真冬以外はきれいな花を見せてくれるのが魅力。1年を通して花を楽しみたい時は、四季咲きを選びましょう。花が咲いたら切花にして、屋内に飾るのもおすすめです。
プランター 向きハーブ④:チャイブ
赤みを帯びた紫色の花を咲かせるのが特徴です。ふんわりとした丸みを帯びた形が可愛らしく、観賞用として人気を集めています。そのまま咲かせておいてもよいですし、切花にして花瓶に飾るのもおすすめです。
プランターは、日当たりのよい場所に置いてください。夏場は太陽光が当たりすぎると葉が硬くなることがあるので、半日陰にプランターを置くとよいでしょう。
食用としても活用できる
葉の部分は、食用としてスープ料理などに活用できます。ただし、花を咲かせたままにしていると葉が硬くなるので注意してください。花を鑑賞するためのものと、食用のものを株分けしてプランターに植えるとよいでしょう。
プランターでハーブを育てるコツ
初心者でも簡単に育てやすいことで知られているハーブですが、注意しておきたいポイントもいくつかあります。ここからは、育て方のコツについて詳しくチェックしていきましょう。基本を学んで、プランター 栽培を楽しんでみてください。
選び方にこだわる
元気いっぱいのハーブに育てるためには、苗の選び方が重要になります。緑が濃く、艶のある葉がついたものを選びましょう。また、虫がついていないか否かも選び方のポイントです。最初から虫がついていると、プランターに植え替えた直後にすぐ枯れてしまう可能性があるため、よく確認してみてください。
寄せ植えは特性に注意
一口にハーブと言っても、日陰を好むものや、あまり水やりを必要としないものなど、さまざまな種類があります。プランターで寄せ植えを楽しみたい場合は、特性の合致した品種を選んでください。全く異なる特性のハーブを一緒に植えると、どちらか一方が枯れてしまう原因になります。
定期的に収穫する
定期的に収穫をすることで、新しく育ってきた部分に栄養を行き渡らせられるようになります。食用のものは収穫後に料理に使ったり、ハーブティーにしたりしてはいかがでしょうか。花がつくものは、収穫をして部屋に飾るのもおすすめ。ハーブが大きくなってきたら、収穫を楽しみましょう。
プランターで育てやすいハーブを楽しもう
上手にプランターを活用すれば、庭がなくても家庭菜園を楽しめるようになります。特にハーブは初心者でも育てやすいものが多いので、プランター栽培を始めたい時にぴったりです。
最初は育ちやすい定番ハーブから始めて、育て方に慣れてきたら他の種類にもチャレンジしてみるのがおすすめ。同じ特性を持ったものをプランターに寄せ植えして、見た目の変化を楽しむのもよいでしょう。今回ご紹介したハーブを参考にして、プランター栽培を満喫してみてください。
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プランターで育てやすいハーブの種類は、バリエーション豊か。関連記事でもハーブの選び方に迷った際に役立つ情報が載っているので、ぜひ参考にしてください。

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