プロトリーフ|ハーブの土 14L
ハーブとは?
ハーブティーでおなじみの「ハーブ」ですが、そもそも「ハーブ」とは何かご存知ですか。実は「ハーブ」という種類の植物はなく、様々な植物が含まれます。一般的には「人の暮らしに役立つ植物」と言われ、古くから料理や医療薬、香料、染料などとして使われてきました。
ハーブの種類
ハーブはヨーロッパの植物というイメージが強いのですが、地中海沿岸地域だけではなく、熱帯地域から寒い地域まで世界中の様々な気候環境下に自生しています。また、一年草、多年草もあれば、球根植物や樹木もあり、どれだけの種類があるかはわかっていません。
香り豊かな日本のハーブ
ハーブはもちろん日本にもあります。料理によく使われるシソ、ミョウガ、生姜や三つ葉、わさびなど、薬味として和食にかかせないこれらは、まさに日本のハーブです。ハーブが古くから日常的に使われていることを実感しますね。
初心者におススメの育てやすいハーブ
様々な種類のあるハーブですが、初心者が育てやすい人気のハーブをいくつかご紹介します。お料理に使いたい、香りを楽しみたい、お花を楽しみたい、手間をかけたくないなど、目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。
さわやかな香りのミント
ミントはその清涼感のある香りで、ガムなどの香料やハーブティー、料理に使われるだけではなく、冷却作用や鎮痛作用などの薬効も多くあります。スペアミントやペパーミントが代表的な品種ですが、その他にも多数の品種があり、いずれも繁殖力が強く初心者にもとても育てやすいハーブです。
イタリア料理に欠かせないバジル
バジルはイタリア料理に使われる代表的なハーブで、サラダやパスタと相性がよく、ペースト状にして保存することもできます。また殺菌、消化促進作用があるといわれています。一般的な品種は「スイートバジル」で、ツヤのある葉には甘味と強い香りがあります。暑さに強いので、たっぷりの日差しと水でぐんぐん育ちます。
香りに癒されるラベンダー
心安らぐ香りでリラックス効果のあるラベンダーはとても人気のあるハーブで、紫色の花が一面に広がるラベンダー畑をイメージする方も多いでしょう。このラベンダーも多くの品種がありますが、香りが強く暑さ寒さにも強い「ラバンディン」系統の品種が初心者に育てやすいといえます。
手間をかけないローズマリー
ローズマリーはすっきりとした強い香りがあるのが特徴で、殺菌作用と酸化防止作用があり、肉や魚料理の臭み消しなどに使われます。また香りには、記憶力や集中力を高める効果があるといわれています。地中海が原産のため、日当たりがよく水はけのよい環境を好むので、水をやりすぎず乾燥気味の管理で大丈夫です。あまり手をかけないのが上手に栽培するコツといえます。
可憐なお花のカモミール
カモミールティで知られているカモミールは、ヨーロッパでは古くから薬用として栽培されてきました。一般的な「ジャーマンカモミール」は白い花を咲かせるので観賞用としても楽しめ、花には甘酸っぱいりんごに似た香りがあります。日当たりと水はけのよい場所を好みます。
ハーブの育て方_ベランダのプランターで簡単
ハーブは様々な種類がありますが、多くのハーブが育てるのはそれほど難しくはありません。さらに庭や花壇がなくても、ベランダのちょっとしたスペースにプランターを置いて、初心者でも簡単に育てることができます。もちろん室内でも同様に簡単に育てることができます。お料理に使うハーブなら室内で育てるのもいいですね。
ベランダで育てる際に注意したいのは日当たりです。ベランダの方角を確認し、できるだけ日のあたる場所で育てましょう。また、季節によって日のあたり方が変わるので、季節に合わせて置き場所を変えることも必要です。そして、品種によっては夏の暑い日ざしが苦手なものをありますので、夏の間だけは室内に移すなど、育てるハーブの特徴を確認して管理しましょう。
ハーブの育て方_用意するもの
プランター
まずはプランターを用意しましょう。ガーデニングのお店に行かなくても、雑貨のお店や、安いものでは100円ショップでも手に入ります。自分のイメージに合わせたプランターを選ぶことで、よりハーブを育てることを楽しめますね。
土と肥料
プランターは狭く限られたスペースだけに、土質が大切になります。初心者はハーブ栽培向けにブレンドされたハーブ専用の土を使用するとよいでしょう。それらは肥料成分がすでに配合されていますので、肥料を追加する必要はありません。
プロトリーフ|ハーブの土 14L
鉢底石
プランターに土を入れる前に、水はけをよくするためにプランターの底に鉢底石や鉢底網を敷きます。土の水はけが悪いと根腐れのもとになります。
道具
初心者が簡単にハーブを育てるには、本格的に道具をそろえる必要はありません。土をプランターに入れる際に必要な小さなスコップと水遣りに使うジョウロ、収穫の際に使うハサミがあれば十分です。しかし、これらも家にあるもので代用できれば改めて購入する必要はありません。
ハーブの育て方_初心者は苗から育てよう
初心者が育てるなら、種を蒔くよりも苗を購入して植えつける方が失敗がありません。
健康な苗を選ぶ
元気なハーブを育てるためには、当然ですが良い苗を選ぶことが重要です。根元がしっかりして下の方の葉や葉先まで状態がよく、葉の色が鮮やかなものを選びましょう。葉と葉の間隔が長いものや、下葉が小さいものはよくありません。
購入後すぐに植える
苗を買ってきたらすぐにプランターに植えつけましょう。植えつけが遅れるとポットの中で根詰まりして、成長の妨げになります。
ハーブの育て方_苗の植えつけ手順
プランターに土を入れておく
プランターの底に鉢底石や鉢底網を敷いてから、土をプランターの1/3ほどまで入れます。
苗をプランターに入れる
買ってきた苗をポットから取り出しますが、その際には無理に引き抜かず根元を手で押さえ、逆さまにしてゆっくり抜くと比較的簡単に抜くことができます。根と土が固まっていたら軽くほぐして、用意しておいたプランターの土の上に苗を入れます。
土を入れて水やり
置いた苗とプランターのすき間に土を入れて、株元を手で軽く押さえて土を安定させ、上からたっぷりと水を与えます。底から水がでるまでたっぷりと水やりしましょう。
ハーブの育て方_日常の管理
ハーブに限らず、植物を上手に育てるためには日々の管理が大切です。ハーブを元気に育てるポイントをいくつかあげておきます。
置き場所
多くのハーブは日光が大好きですので、ベランダの日当たりのよい場所に置きましょう。日当たりのよい場所なら室内でも十分育ちます。また多湿を嫌うものが多いので、風通しと水はけのよさも大切です。まだ苗が小さいうちは、天候が荒れる時などは室内に移しておきましょう。
水やり
水やりは必ずしも毎日やる必要はありません。土の表面が乾いたら、花や葉は避けプランターの底から水が流れ出てくるまで、土にたっぷりと水を与えます。プランターに受け皿を敷く場合は、根腐れを防ぐため受け皿に水をためないようにします。また夏の日中は、プランターや土の熱で水が熱せられて根が傷むので、朝か夕方に水やりは行いましょう。
肥料
ハーブはもともと丈夫に育つものが多いので、それほど肥料を与える必要はありません。むしろ肥料を控えめにしたほうが良いといわれていますので、肥料のやりすぎには注意しましょう。また肥料には、「化学肥料」と「有機肥料」がありますが、料理などに使うことが多いハーブは有機肥料を使いたいですね。
切り戻しと摘心
ハーブの株をすこやかに保ち収穫を増やすために、切り戻しや摘心(てきしん)を行うといいでしょう。切り戻しとは、古くなった枝や余分に伸びた茎を切って新しい枝茎の生長を促すもので、摘心とは、枝の先端の芽を摘むことで脇芽の生長を促すための作業です。
ハーブの育て方_収穫方法
ハーブは利用する部位に合わせて収穫方法が異なります。また、収穫時期が限られているもの、長期間収穫できるものなど、ハーブの種類によって収穫のタイミングも違ってきます。それぞれのハーブに適した時期に収穫することが大切です。
葉や茎を使うハーブ
ミント、バジル、ローズマリーのような葉や茎を使うハーブの多くは収穫期間が長いものが多いです。葉だけを使うものは葉を摘み取り、茎葉ごと利用するものは葉のつけ根や株元から収穫します。芽が次々出てくるものは脇芽を伸ばすように収穫すれば、また葉が出てきてたくさん収穫することができます。
花を使うハーブ
ラベンダーやカモミールのような、花を使うハーブは収穫期間が短いものが多いので、収穫のタイミングを逃さないことが大切です。収穫するときは、花びらを使うハーブは花のすぐしたから摘み、花と茎を一緒に収穫する時は株元で切り取ります。
ハーブの育て方_ハーブをふやす方法
ハーブは生育が盛んなものが多いので、他の植物と比べてふやすのもそれほど難しくはありません。ハーブをふやすには次の方法があります。
挿し木でふやす
挿し木とは、茎や枝を切り取り土に挿入して発根させる方法で、ほとんどのハーブが挿し木でふやすことができます。10cmほどの茎や枝を斜めに切り取り、1時間ほど水につけて水揚げします。斜めに切ることで水を吸いやすくなります。水はけがよく清潔な土を用意して、切り取った枝を挿し木します。直射日光のあたらない場所で土が乾かないよう注意が必要なので、発根するまでは室内で管理する方がいいかもしれません。
株分けでふやす
株がいくつも出てくる多年草のハーブは、株分けしてふやす事ができます。まず、株全体を根を痛めないように掘り起こします。手で株を小分けにして古い根をハサミで切り落とし、プランターに栽培用の土を用意し植えつけます。
ハーブの育て方_害虫対策
ハーブはそのまま料理やハーブティーに使うので、無農薬で育てたいものですね。まずは風通しと水はけを良くしてプランターの周りを清潔に保ち、病害虫にかかりにくい環境を整えることが大切です。そして、発生してしまったらすぐに対処できるよう、日々のこまめなチェックも欠かせません。
ハーブにつきやすい害虫とその対処方法をあげておきますので、見つけたらすぐに駆除しましょう。
アブラムシ
アブラムシは春先に発生し新芽を好むので、新芽にアブラムシがいないかこまめにチェックしましょう。もし発見したら歯ブラシなどで払い落としたり、ひどい場合は葉や枝を切り捨てましょう。薄めた牛乳を霧吹きで全体に吹きかけるのもよいようです。
ナメクジ
ナメクジは花や若葉などを食べてしまいますので、見つけたらすぐに捕殺しましょう。ナメクジは多湿な場所に発生しますので、置く場所を変える必要があるかもしれません。ベランダではなく室内で管理してもいいでしょう。また銅の針金を用意し、根元をぐるりと囲むように円状にして置いておくとナメクジが寄り付かなくなります。
自分で育てたハーブを楽しもう
ここまでハーブの育て方についてご紹介してきましたが、ハーブの楽しみは何といっても色々なことに利用出ることです。自分で育てたハーブで料理をしたりハーブティーにして飲んだりすると、一段とおいしく感じる気がしませんか。しかもベランダで育てているからこそ、使いたい時にすぐに収穫できるのもうれしいですね。
ハーブの楽しみ方はハーブの種類によっても様々ありますが、ここでは今回「初心者が育てやすい」とご紹介したハーブを使って、簡単にできる利用法をとりあげます。
ハーブティーで楽しむ<ミント・ラベンダー・ローズマリー・カモミール>
もっとも簡単で手軽に楽しめるのはハーブティーでしょう。摘みたてのハーブをそのまま使用する「フレッシュハーブティー」と、収穫して乾燥させたハーブを使用する「ドライハーブティー」があります。どちらもポットにハーブを入れてお湯を注ぎ、蒸らしたら出来上がりです。
ハーブで美味しく食べる
ハーブは料理の香りづけに使われたり、その利用方法も色々とありますが、ここでは簡単に作れるものをご紹介します。
■バジルペースト バジルの葉を洗ってしっかり水気を取ったら、葉を茎から取ってフードプロセッサーに入れます。オリーブオイル、塩、にんにく、松の実と一緒にフードプロセッサーにかけて、ペースト状になったら出来上がりです。
■ローズマリーのハーブビネガー ローズマリーの枝を良く洗い水気をよく切って、煮沸消毒したビンにローズマリーを入れて米酢を注ぎます。冷暗所に保存して2~3週間たつと香りやコクが出てきますので、ドレッシングなどに利用できます。
香りを楽しむサシェ
サシェとは匂い袋、香り袋のことで、ラベンダーでサシェを作ってその香りを楽しみましょう。作り方は簡単で、乾燥させたラベンダーを布製の袋に詰めて口を縛れば完成です。タンスに入れたりバッグに入れて持ち歩いてもいいですね。
その他の利用法
その他にも、ハーブウォーターや消臭スプレーにしたり、お風呂に入れたりハーブ石鹸をを作ったりと、本当に色々な利用法・楽しみ方があります。育てたハーブの花や枝を切って、ただそのまま室内に飾ることでも楽しめますね。
まとめ
ベランダのプランターを使って、初心者でも簡単にできるハーブの育て方をご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。ハーブが丈夫で育てやすい植物だとわかっていただけたと思います。好きな香りのハーブを見つけて、ハーブを育てる楽しみを始めましょう。