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真夏の暑さに強い、宿根バーベナの育て方講座!多年草タイプならではの魅力も伝授!

宿根バーベナは地植えでも鉢植えでも楽しめるクマツヅラ科の植物です。美しい花を真夏に咲かせます。花色や草丈によって種類が豊富でお気に入りが見つかるでしょう。タイプによってはグランドカバーとしても使用可能。宿根バーベナの育て方や増やし方、魅力について解説します。
2021年7月30日
みもざ
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目次

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宿根バーベナ「タピアン」

花が少なくなる真夏に!宿根バーベナ

Photo by NakaoSodanshitsu

バーベナは世界で250種も確認されているクマツヅラ科の草花です。暑さに強いという特徴があり、日本の夏にも負けず旺盛に花をつけます。種類によってはグランドカバーにして雑草対策を兼ねることもでき、花が少なくなる真夏の庭を美しく彩ってくれるでしょう。

宿根バーベナの基本情報

Photo by suneko

名称(学名) バーベナ(Verbena
植物分類 クマツヅラ科クマツヅラ属
花色 白、赤、ピンク、紫、複色
開花時期 5月中旬~11月中旬
耐寒性 5℃前後(品種による)
バーベナの別名は「美女桜(びじょざくら)」です。桜の花を思わせる5枚の花弁と、グランドカバーで活躍する芝桜と見た目がよく似ていることからこう呼ばれるようになったといわれています。
 

バーベナのタイプと種類

250種類も存在するバーベナですが、大きく2つのタイプに分類可能です。本来、バーベナはいずれも多年草ですが南アメリカの熱帯~亜熱帯地方を原産とするため、耐寒性がやや弱く日本の冬を越せないものがありそれらは一年草として扱われます。

一方、バーベナの中でも耐寒性が強い種類は日本でも越冬し、翌年も花を咲かせるので多年草として扱われるようになりました。

タイプ①一年草

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

耐寒性が弱く冬を越せない種類を一年草バーベナと呼びます。一年草と呼ばれているようにワンシーズンで枯れてしまうた、1苗あたりの価格は宿根バーベナと比べて手ごろ。通常のサイズの苗であれば1つ100~200円程度で購入可能です。

一年草タイプの種類と特徴

一年草バーベナに挙げられる特徴は、茎が長く上へ伸びる種類が多いことがあげられます。上へと伸ばした茎の先端に花をつける種類が多いので鉢植えなどでも高さを生み、見ごたえがあります。花色も宿根バーベナ同様に豊富です。

ハンギングにぴったり「エストレラ」

バーベナ・エストレラシリーズは半球状にこんもりとしげる種類のため、鉢植えやハンギングに人気があります。花色も豊富で生育旺盛。1株で異なる色の花をつけるものもあります。耐寒性はほかの種類に比べて低めなため一年草として扱われることがほとんどです。

タイプ②多年草

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耐寒性が強く越冬できる種類を多年草(あるいは宿根)バーベナと呼びます。宿根バーベナのほうが暑さにも寒さにも強いため、水切れを起こして枯れやすい夏でも育てやすいでしょう。

花色は一年草タイプと同様に豊富で白やピンク、濃い赤、ラベンダーのような紫、それらが混ざり合った複色などまるで同じ種類とは思えないほどどれも個性豊かです。

 

多年草タイプの種類と特徴

多年草タイプで有名な種類はバーベナ・ボナリエンシスやその矮性品種ロリポップです。宿根バーベナで多いタイプが匍匐性タイプで地面を這うようにして広がりグランドカバーとしても広く用いられます。

また、バーベナ・アスタータなど種類によっては1mを超える草丈になるものもあます。バーベナ・アスタータは控えめな小さな花をつけ、背丈が高いのが特徴。ナチュラルガーデンにも似合います。


グランドカバーに大人気「タピアン」

宿根バーベナ「タピアン」

出典:楽天

グランドカバーに使える匍匐性宿根バーベナを探している人におすすめなのが、サントリーが作出した「タピアン」です。タピアンはグランドカバーでありながら、花付きもよく、あっという間に地面を覆う優秀なグランドカバープランツの1つです。

花色が豊富で紫や白、ピンク、淡い紫とどんな庭にも合わせやすくなっています。

境界がなくなりつつある一年草と多年草タイプ

一年草タイプと多年草タイプがバーベナにはあるとご紹介しましたが、厳密に分類されているわけではありません。耐寒性があり、日本の冬を越せるものを日本で多年草と呼んでいるにすぎないのです。

ガーデニングブームを受け、各種種苗メーカーはつぎつぎに耐寒性のあるバーベナを作出しています。これまで一年草扱いされていたものであっても、品種改良によって耐寒性が付与され、多年草扱いされるようにことも珍しくありません。

宿根バーベナの魅力

花色や草丈が豊富で夏の暑さにも負けないバーベナ。一年草タイプと多年草タイプの大きく2つに分類されるとご紹介しました。一年草タイプにするか、宿根タイプにするかお悩みの人に宿根バーベナの魅力について解説します。

宿根バーベナの魅力①毎年花を咲かせる

もともと夏の暑さに強かったバーベナに耐寒性が加わったのが宿根バーベナです。宿根バーベナの大きな魅力はやはり「宿根」つまり多年草であることがあげられるでしょう。一度、庭に地植えして根が付けば毎年同じ場所に花を咲かせてくれます。

宿根バーベナの魅力②開花時期が長い

宿根バーベナは開花時期が長く、初夏~秋口まで花を楽しめます。適切に肥料を与え、剪定、花摘みすれば11月中旬まで庭を彩るでしょう。

一年草タイプは夏を過ぎたころから開花数が減少し、秋までたっぷりと咲かせるのは難しいといわれています。夏~秋まで長く開花期を楽しみたいのであればやはり宿根バーベナがおすすめです。

宿根バーベナの魅力③種類が豊富

宿根バーベナは種類が非常に豊富です。花色は白や赤、紫、それらの複色などがありますが、花の付き方にも種類があります。小さな花が球状につくタイプや、茎の先端に小さな線香花火のように咲かせるものなど、花1つとっても選ぶ楽しみがあります。

さらに草丈もさまざま。前述したように匍匐性タイプはグランドカバーとなり、雑草対策にも一役買ってくれるでしょう。後景タイプには草丈が高くなる種類がおすすめです。

宿根バーベナの育て方

夏の庭におすすめな宿根バーベナ。開花期が長い宿根バーベナを堪能するには育て方にいくつかポイントがあります。一年草に比べて高価な宿根バーベナなのでその魅力をふんだんに引き出した育て方を抑えていたいところです。

宿根バーベナの育て方①用土

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宿根バーベナの育て方で大切なのは水はけのよさです。しかし、あまりに水はけがいい場所も苦手。鉢植えで育てるのであれば元肥入りの花の土をそのまま使用するのがおすすめです。

地植えであれば培養土6、腐葉土3、有機肥料1の割合を参考に用土を作ります。また、宿根バーベナは酸性土壌では育ちません。pHが低ければ苦土石灰を植え付け1~2週間前に散布しておきましょう。

土作りについて気になった方はこちらもチェック


草花を育てるときに重要なのはやはり土です。土壌pHが変わるだけで花付きが大きく変わることも珍しくありません。土作りについて解説した記事は以下からどうぞ。

宿根バーベナの育て方②植え付け

宿根バーベナの植え付けは開花時期を迎える夏までに終わらせます。春の終わりから宿根バーベナの苗が出回るためその頃が植え付け適期です。地植えであれば苗より一回り大きな穴を掘り、苗を定植させます。植え付け後はたっぷりと水やりしましょう。

宿根バーベナの育て方③植え替え

鉢植えであれば植え付け後は調子よく花を咲かせていても、成長とともに根詰まりを起こします。根詰まりすると生育が落ち込むので植え替えが必要です。宿根バーベナの植え替え時期は開花期である真夏の8~9月上旬は植え替えは避け、初夏と秋にしましょう。

植え替えるときは一回り大きな鉢を用意します。宿根バーベナの苗を掘り起こし、古い根を剪定してから新しい用土とともに植え替えましょう。

宿根バーベナの育て方④管理場所

宿根バーベナの育て方で重要なのが管理場所です。宿根バーベナの開花に必要なのが日光。一定の日光が当たらないと開花しません。地植えするときは常に光が降り注ぐような日当たりのよい場所に植えましょう。

また、風通しが悪い場所だと株元が蒸れて葉が枯れたり、梅雨時期には腐ったりしてしまいます。日当たりがよく風通し、水はけのよい場所を選びましょう。鉢植えも同様、日当たりがよく風通しのよい場所に鉢を置きます。

 

宿根バーベナの育て方⑤水やり

Photo bystux

水やりは植え付け直後にたっぷりするのが地植え、鉢植え問わず重要なポイントです。そのあとは葉の様子を観察し、水切れしていないようなら特に水やりする必要はありません。葉がしおれていたり、変色したりしているのは水切れのサインです。

その後は鉢の土の表面が乾いてきたらその都度たっぷりと水やりします。鉢底から水が出てくるのが確認できるまでたっぷりと与えましょう。

宿根バーベナの育て方⑥肥料

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開花期の宿根バーベナはつぎつぎに花をつけます。肥料切れを起こすと花の付きが悪くなることも。秋口まで宿根バーベナを開花させたいのであれば、肥料は必要です。

地植えの場合は植え付け時に化成肥料を土に混ぜ込んで元肥とします。鉢植えの場合、元肥入りの土を選べば元肥の必要はありません。開花期を迎えたら3~4週間に一度、株元に化成肥料を置き肥します。液体肥料であれば2週間に一度与えましょう。

宿根バーベナの育て方⑦剪定・花摘み

宿根バーベナの花を長く楽しむのに剪定は重要な手入れです。咲き終わった花の根元を剪定して花柄摘みをおこないましょう。

また、背丈の高い種類は夏の終わり(8月下旬~9月上旬)に思い切って切り戻しをすると見た目も美しくまとまり、秋に新しい花を咲かせます。草丈の1/3ほどのところで葉を数枚残して思い切って剪定しましょう。1~2週間でわき芽が出てきます。

グランドカバータイプは風通しよく

グランドカバーになる匍匐性タイプは生育が旺盛でどんどんと茂ります。表面上は青々としてみても、茂みの中の株元を確認していると変色して枯れていることがあります。これは、株元が混んで蒸されたからです。

そのため、込み入った茎は適宜剪定して風通しよくしましょう。また、剪定した枝は後述する挿し芽に使うと新たに株が増やせます。


宿根バーベナの育て方⑧冬越し

耐寒性がある宿根バーベナですが、冬越しの対策は必要です。種類にもよりますが、宿根バーベナの耐寒性は5℃程度のものがほとんど。鉢植えば冬は室内に取り込みましょう。地植えは株元にワラを敷いたりビニールで覆ったりします。

寒冷地であれば地植えでの冬越しは困難です。掘り起こして鉢上げし、室内で冬越しさせましょう。冬の間は夏よりも水やりの頻度を減らし、土の表面が白くカサカサに乾燥したら与える程度で十分です。

宿根バーベナの増やし方

宿根バーベナは増やし方も簡単です。増やし方は「挿し芽」と「種まき」の大きく2つ。グランドカバーに使用する匍匐性タイプは挿し芽がおすすめ。挿し芽は苗に元気がある春~夏に行うのがよいでしょう。種は花が終わった10~11月に採取できます。

宿根バーベナの増やし方①挿し芽

挿し芽にする枝は生育旺盛なものから選びましょう。枝を長さ5~10cmほどにカットし、葉を2~3枚残してあとは取り除きます。次に水あげし、挿し芽用の土に挿し芽して発根を待ちましょう。乾燥に気を付けながら水やりを続けます。

また、匍匐性のグランドカバータイプは地面に触れている茎から自然に発根することも珍しくありません。発根している枝をカットし、別の地面に植え付けるだけで新しい苗が増えます。

宿根バーベナの増やし方②種まき

宿根バーベナの花を摘まずにそのままにしておくとやがて結実し、種が採取できます。また、種自体も販売されていますよ。種まきの時期は春まき(3月上旬~5月下旬)、秋まき(9月上旬~10月中旬)の年2回。種は非常に細かいので播種トレーにまいて大きくなった苗からポットへ移植するとよいでしょう。

販売されている種にも苗同様にさまざまな花色があり、白、赤、紫のほかにピンクやストライプ柄など選ぶ楽しみが魅力です。

暑さに強く毎年楽しめる宿根バーベナ

宿根バーベナは花色が豊富で、鮮やかな花を真夏に咲かせてくれる貴重な存在です。白や赤、紫、複色とバリエーション豊かなので自分の好きな色を楽しめるのも大きな魅力といえますね。

匍匐性のものから草丈1mを超えるものまであるので植えたい場所に植えやすい花ともいえるでしょう。グランドカバー専用品種も販売されており、真夏の雑草対策にも重宝しますよ。

宿根バーベナについて気になった方はこちらもチェック

白、赤、紫、ピンク、オレンジ、複色とさまざまな花色が魅力のバーベナ。花色によって花言葉が違うことをご存じですか。バーベナの花色ごとの花言葉や人気に種類についてご紹介した記事はこちらからどうぞ。