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ガーデニングに大切な土作り!初心者向けに作り方や使い方などを簡単解説!

ガーデニングに挑戦してみようと思っている方は、まずは土作りに専念してみましょう。植物の苗を植え付ける前の土の酸度の調整や堆肥の施し方などによってその後の植物の生長が大きく変わってきます。ガーデニングの土作りや肥料の与え方、入れ替えなどについてご紹介します。
2020年8月27日
printemps117
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ガーデニングは土作り一つで収穫量が変わる!

野菜の収穫量を高めたり、花を美しく咲かすためには植え付け前の土作りが重要なのです。 ただ、単に肥料を混ぜ込むだけでなく、土の酸度を調整したり、堆肥を鋤きこんだりするのですが、この手間をかけるかかけないかで、変わってくるのです。今回は肥料の種類や土の入れ替えなどについてもご紹介します。

ガーデニングの土作り、目指すは「団粒構造」

ガーデニングでよい土というのは、排水性、保水性に加え、肥料を蓄える保肥性、酸素などが十分にいきわたる通気性などがすべてそろった状態の土をいいます。これを「団粒構造」と呼びます。

ガーデニングの土作り、まずは酸度調整

土作りにおける酸度調整について

まずは土の酸度の調整をします。酸度というと、大きくわけて「酸性」「中性」「アルカリ性」となるのですが、野菜の種類によって、酸性を好むもの、アルカリ性を好むものと大きく分かれますので野菜の種類によって酸度を調節する必要があります。

石灰を使ってPH調整していく

石灰とは

年間降水量の多い日本では、土が酸性に偏りがちです。そこで、酸性をアルカリ性に傾けていくために、「石灰」を使います。石灰には大きく分けて「苦土石灰」「有機石灰」「消灰石」があります。

施す量やタイミングについて


施す量については、作物の種類によって多少異なることもありますが、大体1㎡あたり、100g(一握り)ほどです。 石灰を混ぜるタイミングですが、作物の植え付け2週間前ぐらいからです。そして、石灰を混ぜる際の注意点としては、堆肥や腐葉土などと一緒に混ぜないようにするということ。 石灰と一緒に混ぜると、主成分が窒素である肥料の窒素分がアンモニアガスとして抜けてしまい、効果が薄まってしまうからです。 そこで、石灰を混ぜたあと1週間ぐらいは日にちを置いてから、堆肥や腐葉土を混ぜ込むようにします。

ガーデニングの土作りに欠かせない腐葉土と堆肥

土の再生材的な役割をする「腐葉土」

■腐葉土とは? 一般的に売られている腐葉土は木の葉や枝が発酵して土になったもので、2か月ほどの短期間で作られているものが多いようです。 本来腐葉土と呼ばれるものは、自然界に生息するバクテリアやミミズなどの生物が作り出しており、このように自然が作り出した腐葉土であれば数年かけてようやくできあがります。その他「コンポスト」で生ごみから腐葉土を作っていくこともできます。 ■腐葉土の役割や効果について 腐葉土の役割として「土の再生材」としてです。 腐葉土を混ぜることで、弾力性のあるふかふかの土に仕上がります。全体的に土に柔軟性をもたらしてくれるので、植物が根を張りやすくなりますし、通気性や保水性もよくなり、栄養や水分が吸収され、できるだけ長く土の中で保てるようになります。

完全に発酵された堆肥

■堆肥とその役割について 葉っぱや枝を発酵させてあるのが多い腐葉土に対して、葉っぱやおがくずに動物の糞なども混ぜて発酵させたものですが、葉っぱの切れ端や枝が形として残っている腐葉土に対して堆肥は完全に発酵されたものです。 名前だけ見ると、肥料のように使えそうですが、肥料成分として含まれるのはほんのわずかです。 使い方は、腐葉土と同じく土の保水性や通気性をよくするために使います。

耕す→石灰を蒔く→堆肥を施す

土作りの手順ですが、まずは植物を植える場所の土をスコップやシャベルなどで大体50cmほどの深さでよく掘り耕し、石ころやその他異物などをきれいに取り除いておきます。こうすることで、植物がより根を張りやすくなります。 耕したあとは、先ほどご紹介した石灰を薄く均一になるように播き、播いたあとは土とよく混ぜ合わせておきます。 石灰を蒔き終わってから大体1週間ぐらいはそのままおいておき、1週間ほど経ったら、腐葉土や堆肥をバケツ1/2ほどの量を混ぜ合わせます。そして再度1週間ぐらい寝かせておくと、土作りは完了です。

ガーデニングの土作りをするうえで必要な成分

ガーデニングには5大栄養素が欠かせない!

窒素、リン酸、カリウムのほか、カルシウムやマグネシウムは、野菜の生育に欠かせないとされる5大成分です。また微量要素として不可欠なイオウ、ホウ素、鉄のほか、モリブデン、マンガン、亜鉛、銅、塩素などがあります。

ガーデニングの土作りに必要な肥料と種類


化成肥料、有機肥料どちらでもよい

野菜の生育途中に肥料を与えるのは必要不可欠ですが、化成肥料と有機肥料と両方あります。どちらを使っても構いませんが、特徴やメリットなどを知っておくとより自分にあった方を選びやすいでしょう。 ■有機肥料 油粕、骨粉、鶏糞など、動植物の資源から作られた肥料です。化学的なものが含まれていないので、体に優しい野菜作りに適しています。その一方、肥料の効き目に速効性がないのも特徴です。 ■化学肥料 化学肥料は、無機質成分を科学的に合成して作られたもので、効き目に速効性があるのが特徴です。また大量生産が可能なので、価格も安いです。

ガーデニングで使われる肥料の種類

ここで肥料の種類をざっと一覧にしてご紹介します。 肥料には、植え付け前に施す「元肥(もとごえ)」に適しているものや、反対に化成肥料のように栽培期間が短い植物に施す肥料として向いている種類があります。 まずは「元肥(もとごえ)」と使われている肥料についてです。

元肥には、牛糞や油粕などもおすすめ

種まき前や植え付け前に施す肥料の種類として、牛糞や堆肥、油粕などがあげられます。 窒素成分の少ない牛糞は、土壌改良剤として用いられる場合が多く、反対に窒素成分が多い油粕は、休眠期の畑などの蓄えに役立ちます。 その他、ゆっくりじわじわ効く緩効性の化学肥料もあります。花や果樹の休眠期などに土に施しておくと、開花時期に肥料効果が表れるようになるので、こちらもおすすめです。

その他、元肥に使える肥料の種類

特に有機肥料については、種類が多くお店にいっても普通に売られているので、購入時に迷ってしまうかもしれませんので、あまり名前を聞いたことのない肥料についても特徴などをおさえておきましょう。 まずは「草木灰(そうもくはい)」。これは名前の通り、草木を燃やして灰にしたもので、「カリ」成分が含まれています。油粕と併用することで、窒素の効きすぎを抑えることもできます。 そして、「硫酸カリ」と呼ばれる肥料は、根の伸びをよくするので、豆類や根菜類に用いると効果が高い。 その他、「配合肥料」と呼ばれるものもあります。これは、さまざまな種類の肥料を混ぜ合わせたものです。 野菜の種類によって配合割合が違うので、選ぶときは注意しましょう。

良い土作り=肥料たっぷりではない

効果的な肥料の蒔き方について

堆肥や肥料をたっぷりまくと野菜の生育が良くなると思われるかもしれませんが、そう単純なものでもありません。たくさん肥料を蒔くことで、肥料の無駄遣いにもなりますが、それだけで済めばいいものの、野菜が吸収しきれなかった肥料は土の中に蓄積し、本来持っている土の力を弱めてしまうことにもなりますし、過剰になって流れ出た養分は、地下水の汚染などにもつながるのです。 ですから、「肥えた土」と「肥料を与えすぎた土」はまったく異なる定義なのです。

肥料の与えすぎは他にもこんな影響を及ぼす

肥料の与えすぎによって、土壌や水質汚染のほか、以下のような影響を及ぼすこともあります。 ■土壌病害 土にはバクテリアや細菌などが潜んでいますが、中には病原菌も含まれています。野菜の中には、その病原菌に感染し弱ってしまうものもありますが、健全な土は、人間が持ち合わせている免疫力と同様に、病原菌の感染を防ぐ力が備わっています。肥料の与えすぎによって、土全体が不健康になり、土壌の病原菌から守れなくなり、野菜や花の病気が発生しやすくなってしまいます。 ■地下水の汚染につながる 植物が吸収しきれなかったり、土が蓄えきれなかったりした肥料分は、雨が降ると流れ出て地下水に混じることがあります。このように土から溶け出した肥料分が地下水に混じると、汚染につながります。


■味の質が低下する 野菜が過剰に肥料を吸収してしまうと、野菜に含まれる糖度やビタミンCの含有量が減り、苦みが出るなど味が低下するだけでなく、栄養価も下がってしまう。 ■葉っぱばかりが茂ったり、実がならなくなったりする 過剰な肥料摂取は、作物のメカニズムを狂わせることにもつながります。例えば、イチゴに多量の窒素肥料を与えると、葉っぱばかりが茂って花付きが悪くなることがありますが、このほかにも、葉色が悪くなったり、枯れたりすることがあります。

■有益な微生物が減る 肥料の与えすぎもそうだが、畑の休眠期間をおかず、野菜を連作し続けると、土壌内に病原菌の数が増え、野菜にとって有益な働きをしてくれる微生物が減ってしまうことが考えられる。また化学肥料だけでの栽培も微生物にとってはエサとなる成分が減ってしまうため、好ましくなく、結果的に微生物を減少させてしまう。 ■根っこが水を吸えなくなる 肥料には塩類も含まれているので、土壌内に多く残ると塩類濃度が上がることがある。塩類濃度が上がると浸透圧が高くなり、根っこが水分をうまく吸収できない状態に陥ってしまう。

土作り、入れ替えについて

表面と底を入れ替える「天地返し」

栽培を長年続けていくうちに、土の表面環境が悪くなってくることがあります。例えば、土の表面に肥料が偏ってしまったり、害虫の卵や幼虫、病原菌などが発生していることも考えられます。 そこで、年に1回でもよいので、作物の栽培が終わった頃に一度土の表面と中の部分を入れ替えましょう。土の入れ替えを行うことで、病害虫を寒さや日光に当てて死滅させることができますし、雑草の種などは、表面にあったものが土の奥深くまで潜り、日光が当たらなくなって発芽しにくくなります。 また土の入れ替えによって、表面だけに偏っていた肥料が土の奥深くまでしみ込み、よりいきわたりやすくなります。

天地返しの方法

土の入れ替えを「天地返し」といいます。畑の場合は、栽培する場所を50cm~80cmと奥深くまで掘り、固まっている土や粘土層の土を表面にあげてきます。 プランターの場合は、ひっくり返し、鉢底石などがあればあらかじめ取り除いておき、そのまま2~3日日光に当てて消毒します。土が十分に乾いたら、上下の土を入れ替えるようにしてプランター内に戻します。

土作り、これで完璧!

ガーデニングの土作りについていかがでしたか。石灰や元肥の施し方、肥料の種類について知っておくと野菜の生長をよくしたり、収穫量を高めたりするのに大変効果的です。ぜひ参考にしてみてくださいね。