ロードバイクはルールを守ることが大切!
近年、新たなスポーツとして注目を集めているロードバイク。本格的なレースを目指している人から気軽なアウトドアを楽しみたい初心者まで、さまざまなレベルの人が走行を楽しんでいます。そこでレースを目指す人も初心者も注意しておきたいのが、ルールやマナーです。
交通ルールを確認してロードバイクに乗ろう
自転車で公道を走行する場合は、交通ルールを遵守する必要があります。しかし、うっかりルールを把握しないままロードバイクを使ってしまう場合も。不慮の事故を防ぐために、きちんと法律で定められたことを守ことが大切です。
本記事では、公道を走る際に必ず覚えておきたいルールについてご紹介します。左折レーンや交差点など、注意ポイントを押さえてロードバイクに乗りましょう。
ロードバイクの車道走行ルール
基本的なルールを把握しておけば、初心者でも安心してロードバイクに乗れるようになります。ルールを学んでおかないと、大きな事故につながる可能性があるので要注意。法律に記載された基本的なルールをチェックしましょう。
ロードバイクのルール①:左側を走る
最初にきちんと確認しておきたいのが、必ず左側を走るということ。なぜかというと、自転車は基本的に車が走る道路を走らなければならないからです。
公道を走る際には、他の車の迷惑にならないように真ん中の方へ行かないようにしましょう。自動車に近い距離で走ると事故のリスクが高まるため、周囲への配慮を忘れないように規則を守ってください。きちんと周りに気をつけていれば、初心者でも大きなトラブルを起こす可能性は低くなります。
右側はNG
公道を走る自転車を見てみると、中には右側を走っている人を目撃することがあるでしょう。ルール上、このような走行はNGとされています。
また、自動車のドライバーからすると、逆走してくるロードバイクはとても怖い存在。ドライバーに迷惑をかけないためにも、しっかりと基本的な知識を備えた上で走るようにしてください。
ロードバイクのルール②:イヤフォンをつけない
意外と忘れてしまいがちなルールとして押さえておきたいのが、イヤフォンの装着です。「自分の世界に浸りながらロードバイクに乗りたい」と思って、イヤフォンを付けながら乗っていませんか?これは、重大なルール違反に当たるためやめるようにしてください。
イヤフォンによって耳が塞がることで周囲の様子が察知できなくなるため、大きな事故に繋がる可能性があります。これは法律でも禁じられているルールなので、必ず守りましょう。
ロードバイクのルール③:集団走行で並ばない
仲間達と一緒にロードバイクに乗る際に注意しておきたいルールです。集団走行をする際に並んでいると、他の人に大きな迷惑をかけるような事態になります。後ろから追い抜きたくても追い抜けず、渋滞が起きる原因になる可能性も。
「並んで一緒に走りたい」という気持ちになることもあると思いますが、ルールでは禁じられていることなので、しっかりと守ってロードバイクを操作しましょう。もし仲間が並んで走ろうとした場合は、ルール違反であることを教えてください。
ロードバイクのルール④:標識や信号を守る
当たり前のことながらも、意外と違反者が多いルールとして挙げられます。「少しだけなら停止信号を渡っても大きな事故になることはないだろう」といった油断が大きな事故の原因になることがあるため、十分に注意してください。
特に気をつけておきたいのが交差点です。辛抱ができずにそのまま進んでしまうのは、ルール違反とみなされます。また、周囲の確認を怠って標識を無視するのもNG。道路に設置された信号や標識は、必ずチェックするのが基本です。
ロードバイクのルール⑤:左折レーンで前に進んでOK
いろいろな道路を走っていると、交差点で左折レーンに遭遇することがあるでしょう。そんな時に迷いがちなのが「直進レーンに入った方がよいのか」ということです。
自動車の場合は直進レーンに入るべきですが、ロードバイクの場合は異なります。ルール上は、左折レーンのまま直進しても問題ないとされているため、ルールを守りながらまっすぐ進んでください。逆に、直進レーンに入るのはルール違反。トラブルが起きる確率が高まると言われているため、注意が必要です。
歩道を使う選択肢も
目の前の信号が赤信号の場合、直進を目的としたロードバイクは止まらなければなりません。しかし、赤信号の下に左折の青信号が出ている場合、後ろから走ってきた自動車がロードバイクの横を通って左折することがあります。
左折レーンで直進の信号を待っている間、車に対して事故が起きる可能性を感じたら、いったんロードバイクを降り、歩道に入りましょう。そのまま車道にいると事故が起きる確率が上がる場合があります。しっかりと待ち、青に変わったら再び前に進んでください。
ロードバイクのルール⑥:右折はいったん停止する
他にも、交差点においては注意しておきたいポイントがあります。右折の際には、まず直進し、前方の信号がある場所で停車してください。そして右に方向転換し、次の信号の表示に従うのがルールです。
基本的に、「歩行者と同じようなルートで交差点を通ればよい」と覚えておけば、間違えを犯す心配はないでしょう。初心者の場合は、いったんバイクから降りて歩道を歩いた方が安心な場合があります。その時々の状況を見て、判断してください。
車に続かない
車に囲まれながら走っていると、「車に続いて右方向へいった方がよいのでは」と思いがちですが、自動車とはルールが異なります。停車せずに右に曲がろうとすると車に接触する危険性があるため、やめましょう。
また、無理な右折は他の車の邪魔になり、ドライバーに怖い思いをさせることも。ルールを守らない走行は重大な事故につながると考えて、十分に注意してください。
ロードバイクのルール⑦:歩道は走行不可ではない
「車道を通らなければならない」という意識が強すぎると、危険が迫っているにもかかわらず無理をして車道を走り続けてしまうことがあります。しかし、ロードバイクは、必ずしも車道を走らなければならないというわけではありません。
ロードバイクが安全に走るだけでのスペースが道路になく、安全が確保できないのなら、歩道を使っても問題はないとされています。少しでもリスクがあると感じた場合は、この選択肢も考慮に入れるようにしてください。
危ない場合は歩こう
ここで注意しておきたいのが、ロードバイクではなく歩いてい人が最優先されるということです。致し方ない理由で歩道に入った場合は、歩いている人に細心の注意を払いながら走るようにしてください。
たくさんの人が歩いているために「走るのが難しい」と感じた場合は、必ずロードバイクから降りましょう。ロードバイクが走れる余裕があったとしても、前に人が歩いている場合は自分の存在を知らせるためにベルを使うなどの工夫をすることが大切です。
ロードバイクのルール⑧:頭を保護する
法律上で遵守しなければならないルールとして決められているものではありませんが、一般的な安全ルールとして知っておきたいポイントです。ロードバイクは通常の自転車よりもスピードが出る乗り物。自分はしっかりとルールを守っていても、他の人の不注意によって事故が起きる危険性はゼロではありません。
ロードバイクに乗っている際の事故で亡くなった方の多くは、頭を強く打ったことが原因とされています。命を守るために、頭の保護はきちんと行ってください。
ロードバイクのルール⑨:白線2本の路側帯は避ける
基本的に、ロードバイクのような軽車両は、路側帯の内側を走っても問題はないとされています。ただし、白線が2本引かれた路側帯を走るのはNGです。
また、路側帯は、歩道のない場所で歩行者の安全を確保するために設けられたもの。もし2本線が引かれていなかったとしても、歩行者が通っているのであれば、無理にロードバイクで乗り入れないようにしてください。周囲の様子をきちんと確認しながらルールを守ることが大切です。
車が横切る際の余裕を持つために
最初から路側帯ギリギリを走っていると、自動車が横を通る際に左側へ寄るためのスペースがなくなってしまいます。ロードバイクのすぐ横を自動車が通り、危険な思いをすることがあるでしょう。路側帯に入らず、左のスペースに余裕を持たせておくことで、車が横切る際に怖い思いをせずに済ませられます。
ただし、車を避けるために路側帯に入る時は、歩いている人がいないかどうかも要チェック。車と歩行者、どちらにも注意しなければならない時は、ロードバイクから降りて路側帯を歩いてください。
タイヤの破裂を避けるためにも
路側帯には、細かいガラスなど、目に見えないようなタイヤ破裂の原因が放置されている場合があります。路側帯のギリギリを走っていると、いきなりパンクが発生するリスクが考えられるため、そういった点にも注意しましょう。止むを得ず路側帯に入る場合は、前方の安全をチェックして危険を回避してください。
ルール以外に注意したいロードバイクマナー
続いては、ルール以外に把握しておきたいマナーについてご紹介します。厳格なルールで定められていなくても、ロードバイクを楽しむ人間として守っておくべきマナーはさまざま。ルールだけでなくマナーも学んで、安全にロードバイクを楽しめるようにしましょう。
ロードバイクのマナー①:速く走り過ぎない
徐々に走行に慣れてくると「もっと速く走りたい」という気持ちが出てきますよね。特に初心者はスピードが出ることに楽しみを覚えて、どんどん速い走行を求めるようになることも。しかし、過度なスピードを出すのはマナー違反です。
スピードを増していくことにより、他の車や歩行者との接触リスクが高まります。実際に事故が起きなかったとしても、他の人に怖い思いをさせる場合もあるでしょう。みんなが安心して公道を使えるように、スピードには注意してください。
特に街中は注意が必要
街中にはたくさんの車や歩行者がいます。スピードを出すことによって多くの人に迷惑をかけ、「ロードバイクに乗る人はマナー違反をする」というイメージを持たれる可能性も。ロードバイク好きの評価を下げないためにも、スピードへの配慮が必要です。
もし、レース練習などでスピードを出したい時は、人や車がいない場所を選んでください。インターネットなどでロードバイクがスピードを出しても問題のないスポットを検索し、活用しましょう。
ロードバイクのマナー②:他車と意思疎通を取る
どんなにルールを守っていたとしても、自分勝手な走行は事故のリスクを高めます。お互いに安全に走行を続けるため、他の車との意思疎通をするのを忘れないようにしましょう。
車のドライバーにとっては、「ロードバイクが急に飛び出してこないか」「スピードを出してこないか」など、いろいろな面で気になることが多いはず。そんなドライバーの気持ちを汲み取っていることを示すために、ドライバーに目配せをしたり、会釈をするなど、意思疎通を図るようにしてください。
サインを使うと効果的
自分の意思を明確にするためには、合図を使うのがおすすめです。ルールで厳格に定められているものではありませんが、マナーとして合図を覚えておくと安心。
例えば、左に曲がる際には左側に手を伸ばしましょう。右に曲がる時も、同じように右側に手を伸ばします。このように合図をするだけで、他のロードバイクや車に乗っている人に対して、次の行動を示しやすくなるのがポイントです。
ロードバイクのマナー③:車を先に行かせる
どんなにスピードが出るロードバイクでも、車の速さには勝てません。無理に車を追い抜き、前に出ようとすると事故の危険性が高まります。どのような場面でも、後ろから車がきているのであれば追い抜かせるように配慮してください。
左側のスペースが狭く、追い抜くのが難しい場合は無理にロードバイク に乗り続けず、歩道に入るのも1つの方法です。車をきちんと優先させることで接触などの事故を避けられるので、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
青信号になった時も車を優先
信号が赤から青に変わったタイミングも、車を先に行かせるのがマナーです。「車よりも先に行きたい」という気持ちで前に出たとしても、結局は追い抜かされるパターンがほとんど。ロードバイクを追い抜く時、車のドライバーは「接触しないだろうか」などの不安を感じるものです。
また、追い抜かれる方も恐怖を感じることがあるのではないでしょうか。お互いに怖い思いをしないためにも、信号が変わった時は車を先に行かせて、ロードバイクは後から走るようにしてください。
ロードバイクのマナー④:大きな車とは距離を取る
危険を回避するために覚えておきたいマナーの1つです。大型の車両は、走行中の車は見えても自転車は見えない、というパターンがよくあります。大型の車両に気づかれず、接触事故を起こしてしまう可能性が考えられるため要注意です。
また、大型の車両が前を走っている場合、信号や標識が見えずルールを守ることが難しくなることも。事故のリスクを回避するためだけでなく、きちんとルールを守るためにも大型の車両には近づかない方がよいでしょう。
ロードバイクのマナー⑤:集団走行は人数に注意
徐々に仲間ができてくると、「みんなで集団走行をしてみよう」と話が出てくることがありますよね。そんな時に気をつけておきたいのが、人数です。仲間が増えれば増えるほど、集団走行する人数も増えます。
しかし、大人数の団体が連続して公道を走るのはマナー違反。もし4人以上での走行を考えている場合は、2〜3人のグループに分かれ、間隔を空けながら走るようにしてください。少なくとも車1〜2台分の間隔を空けるのがおすすめです。
ルールを守ってロードバイクを楽しもう
誰もが安全・安心に公道を使えるように、ルールを守りながらロードバイクを使うことが大切です。自動車のようにルールに関する講習・免許がないからこそ、自ら学ぶ姿勢を持ち、ルールを遵守するように意識する必要があります。
交差点でのルールなど、意外と見落としがちなルールもたくさんあるので、初心者の方は特に注意が必要です。走行前に基本的なルールを確認し、間違いがないように気をつけてください。しっかりとルールを守った上で、走行を楽しみましょう。
ルール以外のロードバイク情報が気になる方はこちらをチェック!
ロードバイクを楽しむためには、ルール以外にもいろいろな知識を身につけておくことが大切です。関連記事にもロードバイクで役立つ情報が載っているので、ぜひ参考にしてみてください。

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