アサガオ(朝顔)の花言葉を解説!
夏休みの観測日記にアサガオの生長日記をつけた方もいらっしゃることと思います。とても育てやすいアサガオは小学校の栽培にも人気の植物。涼やかな色のラッパ状の花は日本の夏の清涼剤などいわれて親しまれています。
夏に欠かせないアサガオは、朝に咲き昼にはしぼむ半日花。日本に渡来したのは平安時代で、当時は種の効能が目的で貴重な薬として遣唐使により持ち込まれました。ここではそんなアサガオの花言葉を解説します。
アサガオ(朝顔)の花言葉
「はかない恋」
アサガオを代表する花言葉「はかない恋」という言葉は、朝咲いて昼にはしぼんでしまうアサガオの植物学上の特徴が由来する花言葉です。花が短命であることにもちなんでいるそうです。
怖い花言葉ではありませんが、恋人にプレゼントするにはちょっと気を付けたい花言葉です。アサガオを恋人にプレゼントする時はアサガオにイメージされている他の花言葉をメッセージに書き加えて贈るとよいかもしれませんね。
「固い絆」「愛情」「縁結び」
アサガオには「固い絆」「愛情」「縁結び」という花言葉でもイメージされています。これらの花言葉の由来はやはりアサガオの植物学上の性質が由来しています。
アサガオはツル性の植物で支柱にしっかりとツルを絡ませて生長します。別のものに巻きつきながら生長する性質から「固い絆」「愛情」「縁結び」という言葉で印象付けられています。
「一瞬の美」
アサガオに密かにイメージされている「一瞬の美」という花言葉は、侘び茶を確立し、茶道の大成人で「茶聖」と称されている千利休にまつわる話に由来したアサガオの花言葉です。
ある時、利休の屋敷に咲く見事なアサガオを観賞したいと当時の武将であった豊臣秀吉が利休に茶席を催すように申しつけたのだと。その席でのエピソードにまつわる花言葉です。
利休の茶席でのエピソードとは
茶席を催すように言われた利休はアサガオが咲く朝の茶席を設けました。しかし秀吉が茶席に出かけるとアサガオがありません!けげんな想いで茶室に入る秀吉。すると茶室にたった1輪、アサガオが床の間に活けてあったのです。
利休は前日にアサガオの花を全部刈ってしまい、1輪のアサガオでその美しさ強調したのでした。一度は不機嫌になった秀吉でしたがアサガオ1輪に花の生命美を集約した利休の美学を褒めたたえたという話です。
アサガオ(朝顔)の色別の花言葉
白は「あふれる喜び」「固い絆」
アサガオの花の色はあでやかな色ではありませんが、爽やかで落ち着いたトーンの青、白、紫、ピンク、赤紫、赤、そして複色などの花色があります。アサガオには花色別にも花言葉があり、特に白いアサガオには「あふれる喜び」「固い絆」「純潔」などという言葉でイメージされています。
残念ながらその花言葉の由来の根拠ははっきりとわかりません。ただ見た目のイメージで付けられたのではないかという説が1説にあります。
青は「短い愛」「はかない恋」
特に青いアサガオには「短い愛」「はかない恋」という花言葉でイメージされています。その由来の根拠も明らかではありませんが、青というカラーイメージとアサガオの花の見た目のイメージでこんな言葉がで印象付けられているのではないかと言われています。
紫は「冷静」
紫のアサガオには特に「冷静」という花言葉があります。紫の花言葉の由来には諸説がありますが、もっともよく言われている説は、天皇が絶対権力を握っていた当時の身分制度の中で、天皇に使える高い身分の役人が身に付けていた衣の色が紫色であったのだと。
彼らは冷静に物事を判断する力のある高貴な者。身に付ける色がアサガオの紫と重なり、紫のアサガオは特に「冷静」という花言葉でイメージされているという説があります。
ピンクは「やすらぎの気分」
ピンク系のアサガオは特に「やすらぎの気分」という花言葉でイメージされています。残念ながら由来の根拠は乏しいのですが、ピンク色が持つ優しい柔らかなカラーイメージと、見て目の印象から単純に付けられたのではと言われてます。
アサガオの特色
ヒルガオ科サツマイモ属の1年草
アサガオはヒルガオ科サツマイモ属の1年草です。学名は Ipomoea nilと表記します。この学名 の「Ipomoea」の意味はギリシャ語で「芋虫に似た」という意味。「nil」とは「藍」という意味です。
原産地は熱帯アジアやヒマラヤです。夏の風物詩の1つとして古くから親しまれているつる性の植物。草丈は50cm以上になります。支柱を立てあげたりネットに誘引し、くるくると這わせて生長させます。
英名は「morning glory」
アサガオは和名で「朝顔」と書きます。朝に花が咲くことでその性質をそのまま漢字に表現した呼び名です。また英名は「morning glory(モーニング グローリー)」という名で呼ばれています。その語源は朝に咲く美しい花ということにちなんで付けられた呼び名です。
別名は「牽牛子」
アサガオは別名「牽牛子(ケンゴシ)」とも呼ばれます。アサガオの種は5世紀頃に中国で薬として使い始められたと伝えられていますが、当時、医者は謝礼に牛をもらいその牛を牽いて帰ったのだと。そのことからアサガオの種子は「牽牛子」と呼ばれたという話から、このような別名で呼ばれるということです。
開花時期は7月~9月
アサガオの開花時期は7月~9月です。日本に渡来してきた当時は種に下痢や利尿作用の薬効がある貴重な薬として持ち込まれましたが、江戸時代に入ると、庶民の間にも広まり、品種改良が盛んに行われました。
ラッパの形のようなアサガオの花は、一般的には朝咲いて昼にはしぼんでしまう半日花ですが、普通のアサガオより開花時期が遅い西洋アサガオなどは午後遅くまで咲いている種類もあります。
一般的なアサガオは曜白系!
江戸時代にたくさんの品種が誕生したアサガオですが、今でも各地でアサガオの愛好家らによって変わった栽培法や改良種が誕生しています。園芸店などに行くと「曜白系(ようじろけい)」と表示してあるアサガオの苗を見かけませんか。「曜白系」とはポピュラーなアサガオの種類です。
「曜白系」の「曜」とは花びらと花びらのつなぎ目の部分、すなわち花から中央に向かう筋模様の部分のこと。その部分が白いのが一般的なアサガオです。ただ近年では白ではなくグレーや藍色など凝った色の種類もあります。
誰もが迷うアサガオの支柱の立て方
つるの巻く向きと逆に花が咲が咲く!
アサガオは種からでも苗からでも育てやすい花です。種から育てる場合は、種皮が堅いので一晩水に浸けてふくらんだ種をまくと、より発芽しやすくなります。
苗は4月~5月になると園芸店などの店頭に並びます。鉢植えのものはあんどん仕立てで、また地植えのものは支柱を立てたりフェンスやネットにツルを這わせて生長させます。アサガオの花(蕾)は、ツルの巻く向きと花(蕾)のねじれ向きは逆向きになることを考え誘引します。
あんどん仕立てとは
あんどん仕立てというのは、たとえば鉢植えに支柱を3本ほど立てて支柱同士をひもで結び、それにツルをらせん状に絡ませていく(誘引していく)栽培の仕方です。
鉢植えのアサガオをあんどん仕立てで栽培する場合は支柱をこのように立てるとよいですが、園芸店やホームセンターに「リング支柱」もしくは「サークル支柱」というすでにラウンド使用になった支柱が売っているのでそれを購入すると便利です。
花言葉を知ってアサガオを観賞しよう
日本の夏を涼しげに飾ってくれるアサガオは子供でも育てられる育てやすい花です。花言葉はつる性の植物を代表して「固い絆」「愛情」などという言葉でイメージされています。
怖い花言葉はありませんが、半日花であるアサガオには「はかない恋」と恋人に贈るにはちょっとためらってしまう花言葉もありますが、ツル性の植物に由来する花言葉をメッセージに添えれば大丈夫!花言葉を知って爽やかなアサガオの花をご観賞ください。
花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェック!
当サイト「暮らしーの」では花言葉について他にもまとめています。花言葉を知ると日ごろの花選びも楽しくなります。当サイトでは特に月曜日は連載で季節の花を追いながら、その花言葉とともに、その花名の由来や伝説などを解説しています。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
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