厄介!カブトムシのダニ!
何となくカブトムシを持ちあげてみたらお腹や背中の表面にプチプチとしたものがついていた。または土かと思って放置していたらある日急に動き出したなどの経験はありませんか。
種類よって色が違いますが、よく見ると砂ではなく小さなダニだという事が分かります。大切なカブトムシの成虫を守るため、ダニの駆除、または落とし方について紹介していきます。
カブトムシの体で動くやつ!
カブトムシの表面をよく観察すると、まれに白、または茶色(黒色のものもあります)の細かい砂のようなものがついていることがあります。よく観察するとわかりますが、それらは全てダニです。
一見するとカブトムシに良くない影響があるのではと考えますが多くのダニが付着している以外(多すぎると呼吸器がふさがれてしまう可能性があります)心配しなくても大丈夫です。
【カブトムシ】ダニの侵入口は?
表面に多く付着していなければ問題はないと言っても、やはり気持ちの良いものではありません。出来れば駆除、または落としたいと考えるものですが、実際ダニはどこからやってくるのでしょうか。
実は市販されている土や朽木から経由してやってくると考えられています。他にも野生のカブトムシが持ち運んだ可能性もあり、カブトムシを捕まえたら、飼育かごに入れる前に確認することが大切です。
人間に害はあるの?
ダニと聞くだけで嫌な思いをする人もなかにはいるのではないでしょうか。刺されたり、噛まれたり、何か害があるのではと疑ってしまうのもしかたがないように思います。
人にとって直接的な害を与えることはありません。しかしダニの死骸やフンなどはアレルギーや喘息などを引き起こすことで知られているため、あまりにもカブトムシに多くついていた場合は対策を取ることを考えましょう。
守ろう!カブトムシ
あまり害はないと言ってもダニに囲まれたカブトムシを見ると可哀そうな気持ちになるのも事実です。できればカブトムシに負担をかけないようにダニを落としてあげたいと考えるものですが、実際にはどうやってダニを駆除していけばいいのでしょうか。そこでここからはダニの落とし方や駆除の方法について紹介します。
【カブトムシ注意編】ダニの落とし方
ダニの落とし方といえ、カブトムシに負担をかけるような方法は取りたくないと考えるものです。無理やりダニを駆除したら体に傷がつくのではと不安になる気持ちも分かります。しかし、付着したダニはそれほど力を入れなくても駆除することができるので安心です。
しかし中にはごしごしと強くこすったり、硬めのブラシで駆除を考える人もいますが、体に傷をつける恐れがあるため止めておきましょう。
【カブトムシ】ダニの落とし方
落とし方は柔らかい歯ブラシ、またはダニ用ブラシを使います。方法として、優しく撫でるようにブラッシングしましょう。すこしだけ水に濡らすとさらに負担無く落としてやることができるためおすすめです。
一方で水が多すぎると体が冷えたり呼吸ができなくなったりするため、水で洗う場合は注意しておきましょう。成虫の腹や足の付け根はデリケートなため、背中よりも慎重にブラシを動かして落としてやります。
【カブトムシ】ダニの侵入を防いでいこう!
あらかじめ飼育かごにダニを侵入させないことが大切です。ダニはどこからでも湧いてくるため、完璧に侵入させないことは難しいかもしれません。しかし可能な限り数を減らしてやることはできます。安心して飼育していくためにも、ここからは飼育かごに侵入させない方法について見てきましょう。
【カブトムシ】飼育かごを守ろう!
飼育かごに侵入させない方法には最初から注意することが肝心です。野生で捕まえた成虫、購入したゼリーの容器、朽木や土に紛れている可能性が高いため、注意深く観察したり、予防グッズを使っていくことが効果的です。グッズは負担率を下げるためにも天然素材のものをえらびます。
飼育かごにいるダニに産卵させないことも大切なため、嫌がる物(ヒノキなど)を飼育かごに入れていきましょう。
人間に危険なダニ
人間にとって危険なダニは国内にもいます。マダニというダニは昆虫採集や山遊びをする際に遭遇する可能性が高く、噛まれると回帰熱やダニ媒介脳炎など多くの症状を引き起こすことがあります。
深刻な場合は命を落とす危険もあるため、山に入る際は長袖・長ズボンを着用し、サンダルは避けるなどきちんと準備していきましょう。万が一噛まれた場合は洗うなどの処置が必要です。
カブトムシのダニの種類って何?
マダニやイエダニなど、ダニにもきちんと名前が付けられています。では成虫につくダニの種類はにはどういったものがいるのでしょうか。成虫に寄生するダニは豊富です。そのためこの虫だとはっきりと断言できません。しかし多くの場合、種類はカブトホソトゲダニ(約体長0.6mm)やコナダニ(体長約0.5mm)です。
カブトホソトゲダニ
この種類はほぼ卵型をしています。一年中生息しており、ハエの卵や幼虫・線虫を好んで食べているようです。長い触角と足を持ち、意外とたくさん動き回ります。卵を食べるいう事で産卵させたい場合は心配になりますが、正常な卵は食べないので特に問題ありません。カブトホソトゲダニはカブトムシに寄生してもほぼ害を与えないダニです。
コナダニ
カブトホソトゲダニよりも少し厄介なのがこのコナダニです。カブトムシに害はありませんが、人にとって間接的に害を与えることがあるため注意が必要です。このコナダニは人を刺すとされるツメダニのエサになるため、コナダニにたくさん産卵されるとツメダニをおびき寄せることに繋がります。
そういった事態を避けるためにも、あまりにも多くのコナダニが発生した場合は駆除を考えてください。
そもそもダニってなんなの?
カブトムシにつく以外にも、血を吸ったり、噛んだり、寄生したりとイヤなイメージの多いダニですが、実はサソリやクモの仲間です。よく名前が知られている種類にはイエダニやお騒がせのマダニ、チリダニ(ヒョウヒダニ)がいます。現在世界で知られているダニは約1万から2万種類です。生き物がいるところには必ずいる生き物なので、人間につくタイプのものもいます。
カブトムシに産卵させたい!
カブトホソトゲダニのように産卵した卵を食べないダニもいる一方で、なかには食べてしまうものもいるのではないかと心配になる人もいるかと思います。大切なカブトムシを守ってあげるためにも、ここからは産卵した卵につくダニとその注意点について見てきましょう。
【カブトムシ産卵】①卵を守ったほうがいいの?
ダニはカブトムシの産卵を考えるとやはり心配な要素になります。しかし、産卵した卵をダニが食べることはあまりありません。(死んでいる卵は食べます)理由として、宿り主であるカブトムシの数が減るとダニにとって大きなデメリットになるためです。
しかしダニが増えすぎた場合は幼虫になった時に呼吸器をふさいだりすることもあるため、対策用のシートを引くなりしておきます。
【カブトムシ産卵】②やっぱりダニを駆除したい!
害はないと分かっていてもダニは気持ちが良いものでないため、駆除したいと思うものです。多くのダニが住み着いた飼育かごは、土ごと入れ替えてしまいます。その際、ゼリー容器にもダニが潜んでいる可能があるため、洗うなど対処しておきましょう。
土を入れ替える際はヒノキマットや対策グッズを入れることを忘れないようにします。コバエの発生も怖いため、シャッターなどの対策をたてておきましょう。
カブトムシ以外の昆虫に寄生するダニ
カブトムシにダニが寄生するように、他の昆虫にもダニは寄生します。もし他にも昆虫を飼っている場合は、どういったダニが寄生するのか気になるのではないでしょうか。そこでここからは他の昆虫に寄生するダニについて紹介していきます。
カマキリ・セミにも寄生する!【タカラダニ】
タカラダニはカマキリやセミに寄生します。タカラダニの亜種はカブトムシに寄生することもあるようです。赤い体をしているため目立ち、密集してうごめくと気持ちが悪いと感じる人も中にはいます。セミがこのタカラダニをくっつけて飛ぶ姿が「宝物を抱えている」ように見えることからタカラダニと名付けられました。
行動は活発でよく動きます。セミやカマキリに寄生し、体液を吸って満腹になると剥がれ落ちます。
ミツバチに寄生するダニ【ミツバチヘギイタダニ】
ミツバチヘギイタダニはミツバチに寄生します。巣を全滅にまで追い込むことがある恐ろしいダニで一時期テレビでも取り上げられていたこともあるため、知っている人もいるのではないでしょうか。
このダニはミツバチの蛹の体液を吸います。吸われたハチは成虫になるとほとんどが奇形になり働くことができません。またミツバチだけに感染するウィルスまでまき散らすことが知られています。ミツバチにとって恐ろしい影響を与えます。
ダニによく似たチャタテムシ
カブトムシにはつきませんが、ダニとよく間違えられる虫にチャタテムシ(本シラミ)がいます。この虫はダニによく似ているため一見ぎょっとしますが人には無害です。しかし本・ダンボール・マカロニ・畳などに影響を及ぼすため、見つけたらすぐに駆除しましょう。方法としてスモークタイプの殺虫剤を検討します。その際カブトムシなどは外に出すなど対策しておきましょう。
カブトムシまとめ
カブトムシの成虫に付着するダニは少なければ影響はありません。しかし多くついてしまった場合は対策を取る必要があります。ダニの駆除方法にはブラシを使いましょう。
カブトムシの成虫に寄生したダニは柔らかいブラシでやさしく落としていきます。洗う場合は水分量に注意しましょう。ダニはゼリーを入れる容器などにも潜んでいるため、こちらもきちんと洗っておきます。ダニの侵入防止にはシートやヒノキが効果的です。
カブトムシについて気になる方はこちらもチェック!
カブトムシの飼育についてもっと知りたくなった場合は以下の記事がおすすめです。またカブトムシが欲しいと感じた方は以下のカブトムシを捕まえる方法についてもよろしければチェックしてください。
カブトムシの育て方!夏から冬まで長生きさせる飼育方法や繁殖のコツを解説!
カブトムシの育て方をご存知でしょうか?カブトムシは短命な生き物で、寿命は約1年間ほどしかありません。しかし、育て方次第では僅かながら長生きさ...
カブトムシの簡単捕まえ方講座!活動時間や捕まえやすくなるトラップを徹底解説!
カブトムシは角がかっこいいオス・丸いフォルムがかわいいメスとどちらも魅力的ですね。その取り方捕まえ方は活動時間や時期や生息地を知ることで簡単...
カブトムシ飼育でおすすめの餌は?好物なものと不向きなものをまとめてご紹介!
夏の昆虫といえばカブトムシ!カブトムシにおすすめの餌と不向きな餌をご紹介いたします。カブトムシは食欲旺盛な昆虫で、本来は自身の食用に適してい...