雨水タンクをDIY
貯水するためのものをDIYしたいという理由には、さまざまなものがあります。例えばガーデニングの水やりや庭でのバーベキュー時の洗い物、洗車をする際の水として利用したいという方、もしくは災害時の安心のために設置したいと考える方もいるでしょう。
雨水タンクとして商品で販売しているものを購入すると高くつきますが、DIYすれば価格も安く抑えることができます。
雨水タンクはDIYできる
毎日生活する中で、ガーデニングで水やりをしたり、洗車をする、もしくは掃除をする場合にも水道の水を使うことになります。でも、それに貯水した水が使えたら、水道代の大幅な節約が可能です。
雨水タンクは自分でDIYすることもでき、SNSやインターネットを見ていると、実際に手作りしている人がいることから、自分でも十分DIYは可能だということは分かります。今回は実際の作り方をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
雨水タンクの利用方法
ではまず、雨水タンクをDIYした場合の貯水した水の利用方法についてお伝えしていきましょう。雨水タンクをDIYしたとして、どんな風に水を利用していけばいいのでしょうか。雨水タンクをDIYしようか自体を迷っている方、どのような利用方法があるのか知りたい方はぜひ、こちらを参考にしてみてください。
ガーデニングの水やり
一番多いのが、このガーデニングの水やりではないでしょうか。お庭で花や野菜を育てていると、特に夏場は朝夕と二回水やりをしなければならないこともあるほどです。これを水道の水で行ってしまうと、水道代もばかになりません。
雨水タンクがあれば貯水していた水が使えるためエコですし、水道代の節約にもなります。また、夏の打ち水なんかにも利用できるので、そういった利用に使いたい方は雨水タンクの設置がおすすめです。
②掃除
庭の掃除をするときなどにも水を使いますがこれを雨水で行えば、これも節約につながります。他にも例えば靴を洗うときや外でバーベキューをしたときの皿洗いの水、そして洗車をするときなどにも雨水を利用することが可能です。
また、中には洗濯の水に雨水を利用する方もいます。雨水を洗濯に使うと汚れてしまうのかと思われるかもしれませんが、雨水は蒸留水であり、塩素が含まれていません。つまり、塩素の入った水道水よりもきれいに洗えるとの声もあります。
③災害時の利用
普段は水道から水が出てくるのが当たり前ですが、災害時は水道から水が出てこなくなってしまうこともあります。洗い物もできない、トイレも流れないとなると、やはり水道が復旧するまでは不自由な生活が強いられてしまうでしょう。
もしそんなときに設置されていれば、その点は解消されます。どこでいつ災害が起こるかは、誰にも分かりません。大丈夫なうちに設置しておくことで、いざというときに役に立ってくれるのではないでしょうか。
雨水タンクを作る場合注意すべきこと
雨水タンクを作る場合、実は注意しなければならないことがあるのはご存じでしょうか。何も知らず、適当にDIYしたものを使っていると、ある時あっと、思う事態に陥ってしまいます。ここでは雨水タンクをDIYする際の注意点についてお伝えしていきますので必ずチェックするようにしてください。
①オーバーフロー
ただ雨水タンクを設置するだけではオーバーフローしてしまう
雨水タンクを作る場合に注意しなければならないことの一つ目は、オーバーフローです。雨水タンクに雨水がたまっていくのはいいのですが、タンク以上の水が入ってしまうことで水があふれてしまいます。
オーバーフローにならないために、雨水タンクを設置する場合にホースのつなぎ口に工夫が必要ですので、この点は注意してDIYしていくようにしましょう。
オーバーフローを避けるには方法がある
オーバーフローにならないよう注意するといっても、どうすればいいのか分からないという方もいるでしょう。とはいえ、オーバーフローにならないようにする方法はいくつかあります。
例えば雨水タンクにたまりすぎた水を再び雨どいに戻して排水する方法や、雨水タンクの雨水が流入する部分と雨どいに設置する分流口の高さを合わせる方法、もしくは雨水タンクにオーバーフロー管を付けるなどがあるので、設置する場所を考えて方法を選んでください。
②ボウフラが湧いてしまう
夏の季節に注意!ボウフラの発生
次は夏の季節に特に気を付けなければならないことですが、それがボウフラの発生についてです。蚊が入るほどの隙間が空いているとそこから入り込み、卵を植え付けてしまいます。
卵からは数日で孵化してしまいますので、あっという間にボウフラが湧いてしまう結果につながってしまうことに…。これについても対策を行うことである程度は防げますのでその点も考えて置くようにしてください。
ボウフラ対策とは
どこから蚊が入ってしまうかというと、タンクの蓋が開いていればそこからはもちろん、それだけでなくオーバーフロー管の隙間や雨どいから卵が流れてくることもあります。対策できることは、例えば蚊が入ってきそうな隙間を埋める方法、そして銅板を設置することで蚊の成長を防ぐ方法もあるようです。
③藻が発生してしまう
遮光性のあるものだと藻が発生しやすい
ホームセンターなどで売っている普通のタンクを利用する場合、遮光性のないものであることもあります。藻は水が汚れることやさらに光で成長するため、放っておくとどんどん成長してしまう結果につながっていくんです。そうすると掃除の頻度も上がりますし、使う水も臭くなってしまうため、こちらも対策が必要になってきます。
藻の対策とは
藻の対策でできることは、遮光性のあるタンクを使うこと、もしくは遮光ネットをかぶせるといった方法があるでしょう。また他に、水を停滞させることが藻の成長につながりますので、たまった水をそのままにせず、適宜使っていくことが藻の発生を防ぐことにつながります。
雨水タンク設置で助成金が出る自治体も
雨水タンク設置で助成金や補助金が出ることがある
もう一つ、雨水タンクを設置する前に知っておきたいことがあります。それが雨水タンクを設置する場合の助成金や補助金が出る自治体があるということです。これは実際に調べてみないと分かりませんが、設置することである程度の補助金が出る場合があります。
もし作るなら、少しでもお金が安くなるとありがたいですよね。自治体によっても金額、どれくらいの負担をしてくれるのかも異なりますし、全く助成がない自治体もあります。
雨水タンクを設置するまえにチェックしよう!
助成金は、例えば設置した経費の3分の1が出るとか、2分の1が出るとか、地区によって異なってきます。また上限金額も設定されていますので、その金額を見て材料を決めていくというのもいいかもしれません。
また、自作すると大変ではありますので、金額がある程度出るのであれば雨水タンクとして販売されているものを購入するというのも一つの手です。
雨水タンクのDIY方法
ではさっそく、雨水タンクのDIY方法をご紹介していきます。それぞれホームセンターのアイテムを利用したDIY方法や、アマゾンアイテムを利用した方法などさまざまな方法がありますので、自分でできそうなDIY方法選んで実際に自作してみてください。
①アマゾン材料でDIYする雨水タンク
始めにご紹介するのは、アマゾンで販売しているものを購入してDIYする方法です。ホームセンターの材料を使った方法もいいのですが、同じものを作ろうとすると違うホームセンターには売っておらず、何店舗か足を運ぶ必要も出てきます。アマゾン製品なら売り切れでない以外は同じものを購入してDIYが可能です。
オーバーフロー機能付きの雨水タンクを簡単にDIYするには
こちらの雨水タンクは、アマゾンで販売されている集水器や200Lタンク、ホースなどを利用してDIYしています。同じ材料で作ってもいいですし、もう少し大きいタンクを利用したい場合は大き目のタンクを購入してもいいでしょう。
この作り方はオーバーフロー機能も考えられて作られています。とはいえ、タンクを設置する場所や雨どいに集水器を設置する位置によっても変わってきますので、お家の環境に合わせて設置位置を考えてください。
雨水タンクのDIY方法
雨水タンクの作り方ですが、まずは雨どいをカットして集水器を取り付けていきます。購入したタンクにも穴を開け、ホースやニップルなどを取り付けていきましょう。
ニップルを付ける場合などは、水が漏れないようパッキンを入れておくと安心です。すべて設置が終えたらあとは雨を待つのみ。DIYした雨水タンクで雨水を貯水して、水の節約ができます。
②収納ボックスで簡単雨水タンクDIY
次にご紹介するのは、ホームセンターでも通販サイトでも売っている庭やベランダで使える大きな収納ボックスを使った雨水タンクのDIY方法です。収納ボックスの中にボックス内に水を排水する栓がついているものもあるので、それを使ってDIYしていきます。
ベランダや庭で使う収納ボックスを使ったDIY方法
こちらの作り方で使っている材料は、集水器とホース、収納ボックスです。この作り方では、オーバーフロー機能がついていませんので別でオーバーフロー管を取り付けるなどの工夫が必要になります。
とはいえ、使っている材料が参考になりますのでこちらもぜひ見てみてください。収納ボックスはホームセンターでも手軽に買える材料ですので、必要な大きさのものを選んでDIYしていきましょう。
雨水タンクのDIY方法
DIY方法ですが、一つ目の動画と同じように集水器を取り付け、収納ボックスに穴を開けてホースを取り付ければ完成です。もちろん、オーバーフロー機能をプラスして作っておくといいでしょう。
収納ボックスはタンクよりも蓋が大きいため、ゴミがたまった場合に掃除がしやすいという利点があります。とはいえ、こちらは排水バルブが設置されていないので手で水を運ぶ必要があります。簡単に水が出るようにするためには、バルブの取り付けがおすすめです。
③雨水タンクのバルブの取り付け詳細
次にご紹介するのは、簡単に取り付けできる雨水タンクの作り方です。タンクの排水バルブ部分は出来合いのものを使っている方、またバルブ自体をつけず、手で水を運ぶ方もいますが、ここではバルブを自作で作る方法を説明しているので、気になった方はこちらもチェックしてみてください。
雨水タンクのバルブ部分の取り付け方を知りたい方は
ここで使っている材料は、集水器、ホース、あとはバルブを作るための水栓ソケット、パッキン、バルブソケットや塩ビパイプといったものです。雨水タンクは一つだけ設置するとそこに雨どいから流れてきたゴミが溜まってしまうこともあります。
この方は一つ目の雨水タンクの後、二つ目の雨水タンクを設置しており、そのために実際に使う雨水タンクにはゴミがたまりにくくなっているそうです。この点も参考になるかと思いますので、気になる方は見てみてください。
雨水タンクのDIY方法
雨水タンクの作り方ですが、雨どいに集水器をつけ、ホースでタンクとつなぐというところは他の動画とも同じです。そしてバルブ部分を自分で手作りしています。バルブはパッキンやエルボなどを塩ビパイプ用接着剤で固定し、バルブ部分が完成です。
雨水タンクとして作ったものは、外で使うということもありだんだんと劣化してきてしまいます。この方は劣化を防ぐためにアルミシートで保護し、さらにもう一つの雨水タンクを設置することでゴミを減らすこともできたそうです。
④簡易バージョン雨どいと雨水タンクのDIY
次にご紹介するのは、お家の雨どいに雨水タンクを設置する方法ではなく、畑の近くにある小屋に雨どいと雨水タンクを設置する方法です。お庭ではなく、畑で作業をしている方もいるでしょう。庭から水を運ぶとなると大変ですが、近くに小屋があるなら雨どいと雨水タンクの設置で作業も楽になります。
畑の近くにある小屋に雨どいと雨水タンクをDIY
ここで使っている材料は、雨どい用の木材と竹、そして雨水タンクに使っているのがゴミ箱です。雨水タンクはタンク以外にも、収納ボックス、そしてゴミ箱を使って作ることができます。
ここでは雨どいも竹を半分にしたものを設置して簡単に雨水タンクを作っています。排水バルブやオーバーフロー機能もなく、簡易的な作り方ですのでこの方法でもいいという方は、こちらを参考にしてDIYしてみてください。
雨水タンクのDIY方法
まず、雨どいがついていない屋根に半分に切った竹を固定していきます。また、木材を使って斜めに雨どいを取り付け、その先にゴミ箱を設置。ゴミ箱にゴミがたまらないよう、上には網をかけて完成です。
とても簡単にできてしまう方法ですが、畑の水やりには十分です。簡易的なものなので、オーバーフローもなし。水があふれても気にならないという方は、この作り方でもいいのではないでしょうか。
雨水タンクDIY実例
では最後に、雨水タンクをDIYした実例をご紹介していきましょう。実際に雨水タンクをDIYするとしても、使う材料、設置方法も動画にあった以外のDIY方法もたくさんあります。
自分でDIYするときは、できるだけたくさんの例を見て作る方が納得できるものが作れるものです。DIYに取り掛かる前に雨水タンクのDIY実例も参考にして、材料や作り方を決めていってください。
二段構造の雨水タンクをDIY
雨水タンクが出来ました🙌
— tomoⅲ (@tomo_nandemo) May 17, 2020
雨樋から2段の桶に直接雨水が落ちる構造。計200ℓあるので植物、メダカ 、洗車といろいろ使えそう。外装板はスギそのまま、風化が楽しみです♫
貰い物の材料で作ったので私史上もっともエコロジーでエコノミーなものになりました(^ ^)#DIY pic.twitter.com/sEcLQFb4Rm
雨水タンクのDIYでは、オーバーフロー機能についてお伝えしていましたが、特にオーバーフローを気にしないという方であれば、こういった構造の雨水タンクでも十分です。
この方は大きなボックスを二つ並べてそこに雨水が落ちる構造にしています。側面には杉素材を固定し、おしゃれな感じの仕上がりになっています。洗車、ガーデニングの水やり、掃除などいろんなシーンで使えるので、簡単に作りたい方はこの作り方で作ってみてください。
使わない蛇口を使って雨水タンクをDIY
雨水タンクに蛇口をdiyで設置。子どもが格段に遊びやすくなった。使わない蛇口がたまたまあったのでラッキー。♯雨水タンク♯蛇口 pic.twitter.com/F80d8V15sM
— けん屋 (@gold_kenya_z) March 1, 2021
この方は、使っていない蛇口を使ってタンクをDIYしています。今回、いろんな作り方をご紹介してきましたが、結局は水が貯水でき、さらに水が排水できる機能を持ったものがDIYできればそれを使うことは十分可能です。
お家に使っていない蛇口もそうですが、ゴミ箱や収納ボックスなどがあればそれを雨水タンクとして利用することはできます。できるだけお金を掛けたくないという方であれば、お家にある使っていないものを使って雨水タンクをDIYしていきましょう。
オークションサイトを利用してDIY
この方はオークションサイトを利用して購入した輸入食品容器のリサイクル品を使って雨水タンクをDIYしたそうです。タンクを購入する場合も、大きさによってはかなりの金額がかかるものもあります。今はメルカリ、ヤフオクなど便利に使えるアプリなどもありますので、そういったものを使って安く雨水タンクをDIYしていきましょう。
パイプにストッキングフィルターを付けるアイデア
#雨水タンク#DIY
— SHI___18 (@shi___18_diy) July 23, 2020
2台目とも接続して、そのパイプにも一応ストッキングフィルターを(笑)。
蓋の大きな網のところは、両面テープで落し蓋用のフィルターを切って貼り付けました(笑) pic.twitter.com/DfXnJ4ZmFE
こちらは雨水タンクとして販売されているものを使っていますが、ゴミがたまらないようにストッキングをフィルターを付けて工夫しています。この方法はDIYで雨水タンクを作る場合にも使える方法です。雨水タンクを作ってゴミが入ってしまうのが気になる方は、この方のようにストッキングを取り付けてDIYしてみてください。
まとめ
今回は雨水タンクの作り方について、注意点も合わせてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。作り方は人それぞれで、オーバーフロー機能の付いた本格的なものから、簡易的な作り方までさまざまありました。
人によって、貯水したタンクの使い方はそれぞれです。使う量も、使用方法も異なってきますので、自分に一番合った方法を選んで雨水タンクをDIYしていくといいでしょう。
ガーデニングDIYが気になる方はこちらもチェック!
今回は雨水タンクの作り方をご紹介してきましたが、他にもガーデニングのDIY記事はあります。ガーデニングの簡単DIY、セメントを使ったDIY、素敵なガーデニングデザインと作り方など、気になる記事がある方はこちらも合わせて読んでみてください。
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