球根の肥料
球根の肥料
ラナンキュラスってどんな球根植物?
ラナンキュラスは春に花を咲かせる球根植物で、明るく可愛い花姿からガーデナーに大人気。ちなみにラナンキュラスの「ラナ」はラテン語で「カエル」を意味するrana。ギザギザした葉の形がカエルの足に似ていることに由来します。
植えっぱなしでも毎年時期になるとお花を咲かせてくれるラナンキュラス。管理のポイントさえつかめば栽培が簡単で初心者さんにもおすすめです。育て方や増やし方のコツを知って、ぜひお庭に取り入れてみませんか。
ラナンキュラスの種類
ラナンキュラスはキンポウゲ属キンポウゲ科に属します。このキンポウゲ属キンポウゲ科には500種類もの植物が分類されており、なかでもラナンキュラスはガーデナーから大変人気の球根植物です。今ではどんどん品種改良が重ねられ多彩な種類の球根や苗が販売されています。
花の色も豊富、花びらの数や形もさまざまで、同じラナンキュラスというくくりでも、まるで違う植物のように見える品種もあるほど。では、おすすめのラナンキュラスの品種をご紹介しましょう。
ラナンキュラス・ビアンコフェスティバル
ラナンキュラス・フェスティバルシリーズは花の中心にグリーンの入る大変キュートな品種。なかでもビアンコは真っ白でひらひらした形の花びらと中心のグリーンがとても清々しく上品なタイプで、ずっと見ていたくなる美しさです。
ラナンキュラス・ハーマイオニー
ポンポンの形をした大きい花が魅力的。フリルのように波打った花びらが何重にも折り重なった大変ゴージャスなラナンキュラスでしょう。ピンクとグリーンのコントラストがなんともいえず美しいニュアンスを醸し出し、切り花としても人気です。
ラナンキュラス・マルヴァ
イタリアで作られたラナンキュラス・マルヴァ。ポンポン咲き、フリル強め、大きめの花と、一目でゴージャスな雰囲気。一株に立ち本数が多いので、地植えにしても鉢植えにしてもそこが一気に華やかになります。
ラナンキュラス・イドリス
ピンクや黄色など優しいカラーの多いラナンキュラスにあって、黒い花色が珍しいイドリス。ブルーのわすれなぐさと合わせたり、白いイベリスと合わせたり、また、シルバーレースやシルバーフォールなどシルバーグリーンの植物と合わせて大人っぽい寄せ植えにするのも素敵ですよ。
ラナンキュラスの育て方
ラナンキュラスの原種は元々ヨーロッパ南西部の水はけのよいところに自生しているくらい、管理しやすく育てやすく強い球根植物。栽培のポイントは水はけのよさに尽きるでしょう。逆に言えば、水はけのよささえクリアできれば初心者さんも比較的簡単に育てることができます。
【育て方1】土づくり
ラナンキュラスは水はけのよい土壌を好みます。水はけの悪い土壌やジメジメとした湿気ぽい環境が苦手なので、小粒の赤玉土を多めに混ぜて用土を作りましょう。市販の草花専用土や球根専用土を使うのも便利です。
【育て方2】肥料
ラナンキュラスは肥料を多く必要とする植物で、肥料が少ないと花つきが悪くなったり球根がしっかり太らなかったりします。花の咲く前の時期2〜3月ごろと花の咲き終わった時期6月ごろに、用土に球根用の緩効性肥料をほどこしましょう。
おすすめの肥料1
球根の肥料
ラナンキュラスだけでなく、さまざまな球根植物に幅広くほどこせる球根専用肥料です。有機成分主体で強すぎないので球根をむやみに傷めるこがありません。開花時期の少し前にほどこしておくと、花色や花付きがよくなるでしょう。
おすすめの肥料2
球根の肥料
ゆるやかにじわじわと効いてくれる球根用の穏効性肥料です。一度ほどこしておけば、およそ60日間効果が続くのでうっかり肥料忘れを防げて安心。花色や花付きをよくし、土の中の球根を太らせてくれるでしょう。
【育て方3】球根の植え付け
ラナンキュラスの球根は乾燥状態で市販されているのが一般的ですので、植え付け前にまず球根に吸水処理をしましょう。湿らせたバーミキュライトで球根を包みそれをキッチンペーパーなどで包んで一晩置いておきます。次の日、バーミキュライトごと球根を植え付け土をかぶせたら、しっかり水やりしてください。
【育て方4】水やり
ラナンキュラスを植えている土の表面が乾いたらしっかり水やりしてください。ただし、ラナンキュラスは水はけが悪くジメジメしすぎていると球根ごと腐ってしまうことがありますので、水のやりすぎにはくれぐれも注意しましょう。
【育て方5】管理
日当たりがよく風通しのよいところで管理しましょう。とくに地植えで植えっぱなしにする場合は、一年を通して水はけのよいところで管理しておくと、毎年春の開花時期ごとに可愛らしい花を咲かせてくれます。
【育て方6】切り戻し
ラナンキュラスの花が時期が終わったら、株元まで花茎を切り戻してください。枯れた花をきちんと管理せず放ったままにしていると蒸れて病気や害虫の発生源になることがあります。また栄養分が種を作るのに使われてしまい、球根がしっかり分球しません。
【育て方7】球根の掘り上げ
ラナンキュラスは植えっぱなしておいても咲くことは咲きますが、できれば球根を掘り上げた方が確実に花が咲きます。植えっぱなしにしておくと球根が土のなかで腐ってしまうことがあるからです。
花が咲き終わり葉っぱが枯れてくる初秋の時期が球根掘り上げのタイミング。球根を傷つけないように注意しながら掘り起こしてください。掘り上げた球根は水で洗ってしっかり乾燥させます。乾燥させた球根をバーミキュライトで包み、球根の植え付け時期まで風通しのよい冷暗所で保管してください。
ラナンキュラスの増やし方
【増やし方1】種まき
ラナンキュラスの一つめの増やし方は種まきです。園芸店などでは主に球根販売されているラナンキュラスですが、実は種まきからも増やせます。栽培しているラナンキュラスが花を咲かせたら種の自家採取にチャレンジ。開花後2か月くらいで種を採取できます。晴れた日が続き種が濡れていないときに採取し、しっかり乾燥した種を密閉容器に入れて冷暗所で保存しましょう。
種まきの適期10月ごろに、土を入れたポットや鉢に種をばらまきします。発芽まで毎日こまめに水やりをし、日当たりと風とおしのよい場所で管理していると大体2〜3週間で可愛い芽が出るでしょう。
【増やし方2】球根を分球
ラナンキュラスの2つめの増やし方は球根の分球。ラナンキュラスは土のなかで球根を分球させながら成長しますので、5月ごろに掘り起こして分球した球根をひとつずつ手で離します。ひとつずつになった球根はしっかり乾燥させ植え付け時期となる10月まで冷暗所で保存しておきましょう。
ラナンキュラスの病気と害虫
病気
ラナンキュラスには灰色かび病とうどんこ病が発生しやすいので注意しましょう。どちらも水はけが悪くジメジメした環境に発生しやすい病気。ラナンキュラスは日当たりと風通しのよいところで育ててください。
また、水やりの際に花びらに直接水がかからないように注意する、咲き終わった花や不要な葉をこまめに切り戻して蒸れを防ぎます。もし病気を見つけたらすぐにその部分を切り取り廃棄するとともに病気用スプレーなどをほどこしましょう。
灰色かび病
灰色かび病は野菜や花などあらゆる植物に発生します。最初は水がしみたような小さな斑点ですが、少しずつ大きく広がっていきます。斑点の色は白や褐色からはじまり、広がりながらやがて灰色のかびとなり、植物を腐敗させてしまいます。灰色かび病はジメジメした湿気の多い環境で発生しやすいので、こまめな切り戻しなどの管理を徹底しましょう。
うどんこ病
葉や花が薄い白に覆われたようになり、名前どおりうどん粉をまぶしたように病気が広がっていきます。土中の糸状菌が植物に付着することでうどんこ病が発生するので、水やりの際の水はねに注意しましょう。
また、ほかの植物から病気がうつることも多いので、ほかの植物を触った手で直接ラナンキュラスを触らないなど管理を徹底しましょう。糸状菌はジメジメした環境に発生しやすいので、風通しや日当たりのよい環境を作るのが第一です。
害虫
ラナンキュラスに発生しやすいのはハモグリバエとアブラムシです。いずれも、群れで発生し一気に栄養を吸い尽くしてしまうことがありますので、注意深く観察し、手遅れにならない初期段階で駆除しましょう。
アブラムシ
アブラムシはラナンキュラスの新芽やつぼみなど柔らかい部分につき栄養を吸い取ります。吸い取られたところは白っぽく変色し、栄養を吸い取るので成長が妨げられます。さらに、アブラムシの排泄物はすす病の発生源に。すす病にかかった植物は黒っぽく変色し枯れてしまうこともありますので注意しましょう。見つけたらすぐに駆除してください。
ハモグリバエ
ハモグリバエの成虫は植物の葉っぱの内部に卵を生みます。そして、植物の内部で生まれた幼虫は、ちょうどトンネルを掘っていくように内部を進みながら食害していくのです。ラナンキュラスの葉を注意深く観察してみてください。
葉脈のようなポコポコした白い線があれば、ハモグリバエの幼虫が中にいる可能性が高いです。もし見つけたら、すぐに葉っぱの上から潰して駆除しましょう。多く食害される成長が妨げられ、枯れてしまうこともあります。
球根植物ラナンキュラスを植えてみよう
球根植物のメリットは、植えておくだけで時期になると花を咲かせてくれることでしょう。なかでも、ガーデナーに人気なのがラナンキュラスです。花色や形がさまざまで、ガーデンや寄せ植えの雰囲気に合わせたチョイスが可能。水持ちがよく切り花にも重宝するのも嬉しいポイントです。さまざまな品種がありますので、ぜひお好みを探してみてください。
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ラナンキュラスと同じく、秋に植えつけて春に花を咲かせる人気の球根植物をご紹介!それほど栽培が難しくなく、基本的に植えっぱなしておくだけで春の開花シーズンを楽しめるので、ガーデニング初心者さんにもおすすめです。

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