モッコウバラはどんな植物?
中国を原産地とするモッコウバラはバラの原種の1つで、漢字では木香薔薇と書きます。つるバラの品種の中で最も大きく育つ種類で、一般的なバラにあるトゲがないことも特徴と言えます。
他のバラに先駆けて春一番に直径3cmほどの小柄な花をたくさん咲かせる可愛らしいバラです。香りがインド原産の植物から取れる芳香剤の香りに似ていることから和名が付けられたと言われています。
モッコウバラの基本データ | |
学名 | Rosa banksiae |
科名 | バラ科 |
属名 | バラ属 |
原産地 | 中国西南部 |
和名 | 木香薔薇 |
英名 | Banksia rose |
開花時期 | 4~5月 |
花色 | 黄、白 |
発芽する温度 | 概ね15℃前後 |
生育に適した気温 | 10~20℃ |
モッコウバラの花言葉
「純潔」「初恋」「あなたにふさわしい人」「幼いころの幸せな時間」「素朴な美」などがモッコウバラの花言葉として知られています。バラの性質が何かに寄り添って成長することから由来しているようです。
黄色い花の花言葉は一般的にネガティブなものが多い中で、モッコウバラの花言葉は前向きなポジティブなものが多いと言えます。黄色い花束をプレゼントしたい場合にはモッコウバラは適した花です。
モッコウバラの育て方
初めてガーデニングを始める人でも栽培が簡単なバラとしてモッコウバラはピッタリと言えます。高温多湿の環境でも病気になりにくいので、ある程度の環境を整えれば誰でも簡単に栽培・生育ができ手入れも簡単な品種です。
モッコウバラは寒さに弱く寒冷地と呼ばれる地域での栽培には不向きな植物なので、温暖な地域での栽培をおすすめします。日当たりのよい場所で育てる方が花付きがよくなるため、日陰よりも明るく暖かい場所で育てましょう。
モッコウバラの栽培に適した環境
モッコウバラを上手に育てる場所としておすすめなのは、庭に植える場合も鉢植えの場合も日当たりがよくて風通しが良い場所です。いずれもアーチやフェンスなどを準備してしっかりした支えを用意すると良いでしょう。
初心者の方でも失敗せずに上手に育てるためには、水はけと風通しと日当たりの3つの条件がそろった場所に植えることが大切です。明るくて暖かい環境を準備してやれば手入れも簡単で、挿し木で簡単に増せることも人気の理由と言えます。
モッコウバラの水やりの仕方
モッコウバラは湿気が苦手な植物なので、鉢植えの場合の水やりは土の表面がしっかり乾いてから水差しで行ってください。地植えをした場合は特別に水やりをしなくても降雨の水で十分育ちます。
雨が何日も降らず株に元気がなくなった場合は適度に水やりを行なうようにしましょう。夏場は気温が低い朝方か夕方水差しで水やりをするのが効果的です。
モッコウバラの肥料
モッコウバラの生育に大切な肥料は挿し木の場合も含め、6月~9月上旬までは固形肥料を与えるのが基本です。緩効性の化成肥料を月に1回のペースで与えてもよいですが、市販されているバラ専用の肥料も便利に使えます。
肥料の与え過ぎか剪定の切り過ぎが原因で花が咲かないことがあるので注意が必要です。モッコウバラは栄養が少なめでも子孫を残すために花を咲かせる強い生命力を持っているので、肥料は少なめと覚えておきましょう。
モッコウバラを育てるための土
高湿度を嫌うモッコウバラなので、水はけがよい土が適しており鉢植えに使用する土はバラ専用の培養土を使うか小粒の赤玉土6:腐葉土4の割合で混合した土を使用します。
地植えをする場合は、植え付けの2週間ほど前に事前に掘り上げた土を堆肥と混合しておくと根付きがよく失敗しないので覚えておきましょう。
モッコウバラの植え付け
成長のスピードが早く短時間でつるが伸びる植物なので、できるだけ広い場所に余裕をもって植え付けすることが栽培のコツと言えます。モッコウバラの植え付けをする時期としては、10月~11月が適しています
鉢植えの場合は苗よりも二回り以上大きい鉢を準備して植え付けるようにしてください。ポットから苗を出すときに根鉢を崩さないよう注意し、鉢底石を敷いて水はけをよくすることも手入れのポイントです。
病気と害虫について
他の植物に比べると病気や害虫の被害が少なく育てやすい植物ですが、アブラムシとハダニには注意が必要です。アブラムシは新芽の出る春先に注意が必要で、葉の裏を小まめにチェックして殺虫剤で駆除してください。
ハダニは梅雨明けから夏にかけてかけて葉の裏に寄生して植物を枯らすので、葉水や薬剤を使って駆除しましょう。モッコウバラは病気の心配はなく初心者の方でも手入れしやすいバラです。
モッコウバラの植え替え
モッコウバラの成長が進んで鉢の下から根が出てきたら植え替えを考えてください。時期的には10月~11月が植え替えに適していると言われますが、真夏と真冬を避ければ他の時期でも問題はありません。
今よりも十分に大きい鉢に植え替えることが基本で、準備する土は植え付けのときと同様のもので大丈夫です。根を傷つけないよう根鉢も崩さずそのまま大きな鉢に植え替えてください。根元の落葉を撤去すると成長を妨げません。
挿し木によるモッコウバラの増やし方
モッコウバラは「挿し木」によって初心者の方でも失敗せず簡単に増せるので、是非チャレンジしてみて下さい。挿し木でもしっかりと根が付いて元気に生育するので育てる楽しみを感じれます。
ここからは挿し木を行なうのに適した時期や挿し木の方法について詳しく説明していきます。
挿し木の仕方
一般的にモッコウバラを増やす方法として挿し木を行ないますが、花が咲き終わってから枝を10~15cm程度切って先端をカッターナイフなどで斜めに切り落とします。
挿し木の先端を1時間程度水に浸した後に初根促進剤をまぶすと失敗がありません。十分に湿らせた赤玉土などを使って挿し木をしますが、水分蒸発を防止する意味で葉を半分に切るのが挿し木をするときの大切なポイントです。
挿し木の管理の仕方
鉢に挿し木をして葉を半分に切った後は、ビニール袋やラップを使って鉢を覆ってしまいます。水がなくなり乾燥しないように注意しながら、明るい日陰に鉢を置いて初根するまで挿し木を管理してください。
通常は1ヶ月~1ヶ月半で根が出るので、挿し木を覆っていたビニールを撤去します。それ以後は水やりを控えて、与え過ぎないことが挿し木を元気に成長させる重要なコツなので覚えておきましょう。
モッコウバラの挿し木で注意すべき点
初心者の方でも挿し木によって比較的簡単に増やすことができますが、挿し木を成功させるポイントがあるので覚えておきましょう。
挿し木をしたら挿している先端部分が常に水に浸っている状態を維持すると初根の成功率が格段とアップします。根が出てからは逆に水を控えめにして与え過ぎないことが挿し木の重要なポイントです。
剪定と誘引の仕方
モッコウバラの選定は花が終わってから7月までの期間と12月~1月の2回のタイミングが適しています。花後の剪定は枝の半分くらいに思い切って剪定するのが上手なやり方です。
モッコウバラはつるがよく伸びて放置すると収拾がつかないため、ワイヤーや紐を使用して支柱などにつるを巻き付けて誘引してあげると綺麗にまとまって咲かせることができます。
モッコウバラの挿し木まとめ
モッコウバラは病気や害虫で枯れる心配が少なく初めてでも育てやすいモッコウバラは、愛らしい黄や白の花を咲かせてくれます。挿し木で簡単に増やすこともできるので、庭中をモッコウバラで満たして楽しむこともできるバラです。
ここで紹介した育て方や挿し木の仕方を参考にして、モッコウバラの魅力を味わってみてください。挿し木で上手に増やしながら玄関先や庭が花で溢れた楽しい生活をエンジョイしましょう。
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