扇風機掃除の前に
クリップ式や卓上やスタンド型などの扇風機の種類に関係なく、掃除は最低でも1週間に2回の頻度が、使用期間中はおすすめです。清潔さを保つだけでなく、正しくこまめな掃除は、扇風機の異変に気がつきやすくなります。
扇風機掃除の開始前に、説明書でお手入れ時の注意事項を確認して、適した掃除道具を用意しましょう。推奨の手順や仕方が記載されていることもあり、手持ちの扇風機に合う掃除方法の参考になります。
掃除道具
一般的に日常の掃除で使用する、簡単にホコリと汚れをとる雑巾や掃除機のほかに、扇風機全体をメンテナンスもかねて綺麗にする場合は、追加の道具や使用する濡れ雑巾におすすめの種類があります。
掃除後は電源を入れる前に完全に乾燥させておく必要があるので、拭き取り用の柔らかい布は、扇風機の大きさで枚数を増やしましょう。徹底した扇風機の掃除時は、床に新聞紙を敷くこともおすすめです。
掃除グッズ一覧
ハンディモップ | 掃除機 | 中性洗剤 |
柔らかい布 | 雑巾 | スポンジ |
レジャーシート | 綿棒 | クエン酸 |
重曹 | 水 | ぬるま湯 |
扇風機の簡単な掃除は、雑巾はガード内側に届かない場合もあるので、柔らかな使い捨てハンディモップが便利です。雑巾は濡らして使用し、柔らかい布は仕上げのから拭き用になります。
冷却機能付きでは、冷却水用トレイや保冷剤用カゴに、中性洗剤かクエン酸と洗い用のスポンジを追加し、重曹は炭酸水を使用する場合に用意しましょう。
濡れ雑巾の種類と目安
汚れ少 | 水 | 水洗い | |
汚れ中 | ぬるま湯 | 洗剤水 | 炭酸水 |
汚れ多 | ぬるま湯洗剤水 | 泡洗い |
濡れ雑巾はどれも固く絞って、液垂れしない状態で使用します。汚れが少なかったり、洗剤使用不可の素材は水の雑巾を、汚れが多い場合は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かした液の雑巾などです。また泡立てたスポンジで洗うこともおすすめになります。
お風呂場と扇風機部品に傷が付くことを防ぐため、レジャーシートをお風呂場の床上に敷いて活用しましょう。
要確認事項
多くの扇風機の取扱説明書の説明に、他の物の掃除に使用される化学雑巾やシンナーのほかに、殺菌や除菌でも使用されるアルコールは、使用しないように注意喚起の記載があります。
使用中もしくは扇風機のモーターが冷える前に掃除をおこなうと、事故につながる可能性があるため、必ず電源を切ってプラグも抜きましょう。また安全のため一定時間をおいてから掃除をおこないます。
掃除用アルコール
市販のアルコールティッシュやタオルは、扇風機の素材によっては拭き掃除に使用できる場合もあります。使用する場合は内容成分と使用用途例を確認しましょう。
扇風機掃除の前に
- 説明書を用意する
- 汚れ具合で掃除グッズや作業場所を用意
- スイッチを切ってプラグを抜いておく
- モーターが冷えているか確認
- 掃除にアルコール使用可否の確認
扇風機掃除の手順
簡単な掃除
扇風機の簡単な掃除手順は、最初に本体についたのホコリを含むゴミをハンディモップで取ります。落ちたホコリやゴミには掃除機を使いましょう。濡れ雑巾の使用後は、柔らかい布でよく水気をとり乾燥させます。
水滴を残したままプラグを差し込んだりスイッチをいれることは、事故や故障につながる可能性があるため乾燥しているか確認しましょう。
手順は
- 扇風機の電源コードが抜けているか確認
- 扇風機の電源を切り30分以上たってから
- ホコリを落として掃除機で吸い取る
- 大体のホコリが落ちてから濡れ雑巾
- から拭きと陰干しで完全に乾燥させる
しっかり掃除
しっかりと掃除する場合の手順は、扇風機の説明書を見ながら組み立て時とは反対に部品を外します。各パーツは汚れ具合によって、洗い流すか表面の拭き掃除にするかの判断をしましょう。
ベース裏からポール上部までと、モーターと電気配線周りのプラスチック素材のパーツは拭き掃除です。またモーター裏側は掃除機で内部のゴミを吸い取りして、ナットやスピンナーなども拭いて汚れをおとしましょう。
軸のお手入れの仕方
サビを防止するために乾いた布で拭くだけでなく、モーター軸の溝は綿棒などを使用して汚れをこまかくとります。掃除後はモーター軸とシャフトにミシン油を薄く塗りましょう。筆を使用すると、薄く垂れずに塗れるのでおすすめです。
扇風機を保管する場合も、必ず保管前の掃除時に、モーター軸にミシン油を塗ってから保護キャップをします。保管前の一手間が、保管中の扇風機のモーター軸の劣化防止のコツです。
しっかり掃除
- 分解可能なパーツは取り外す
- 汚れ具合で濡れ雑巾の種類を選択
- モーター軸やシャフトにミシン油を塗る
- 各部品の乾燥後に扇風機を組み立てる
- 使用する雑巾と布を多めに用意
パーツ別の掃除方法
外枠掃除の仕方
ガードは両面の拭き掃除するか本体から外して丸洗いをしたあとに、しっかりから拭き取ります。ざらつきやべたつきがあれば、お風呂場で泡洗いをおこなうことがおすすめです。
雑巾に洗剤水を使う以外に、重曹とクエン酸と水を混ぜた炭酸水に代える方法があります。炭酸水も汚れを浮きだたせる効果がありますので、水洗いができない状況や、表面は汚れ具合と状況に応じて使用する液体を選びましょう。
ポイント
ガードやスタンドの汚れは、本体の色での判断や、水気を取る布に汚れがつかなければとれています。枠溝や中央裏のほかに、スタンドの高さ調節部分の隙間に水が残りやすいので、柔らかく薄い布で隅まで拭いて、乾燥をさせましょう。
スタンドとベースは付着している汚れが多いと、雑巾1枚ではとりきれない場合があります。それぞれ2枚以上用意しておくと、作業を中断せずに済むのでおすすめです。
ベース裏掃除の注意点
ベース裏がよく見えるように床に扇風機を寝かします。モーターやガードは必ず真正面に向けて動かないように固定し、スタンドも一番短くして扇風機を丁寧に倒しましょう。
扇風機がぐらつく場合は、滑り止めシートを敷いたり、床とスタンドの隙間にタオルをいれて安定させる方法があります。床と扇風機の双方に傷が付くのを防ぐため、扇風機の下に新聞紙やレジャーシートを敷くことがおすすめです。完全に乾いてから起こしましょう。
羽根掃除の仕方
汚れが少なければ、簡単に水やぬるま湯に浸けた雑巾で拭き取りはできますが、多い場合は、洗剤水の濡れ雑巾を使用して落としましょう。手触りに違和感があれば、勢いよく流せるお風呂場や洗面台で羽根を洗うことがおすすめです。
中性洗剤をつけたスポンジをよく泡立てて洗います。落とし残りがないように、すすぎは複数回おこないましょう。から拭き後には陰干しをして乾燥させます。
確認のポイント
研磨用でない柔らかなスポンジで、傷が付かないように気をつけて洗いましょう。水滴の有無を確認しながら丁寧に布で水気をとります。
羽根裏の構造が細かかったり深い箇所がある場合に、一度洗っただけでは汚れが落としきれていないことがあるので、すすぎ後に白い綿棒や色の薄い布で溝をこすって、汚れの残りの有無を確認することがポイントです。綿棒などが汚れた場合には洗い直しましょう。
その他の掃除
扇風機の電気コードは汚れやゴミが付きやすい部分です。掃除の仕方はコードのプラグ以外の部分のみを、ぬるま湯に浸けて固く絞った雑巾で汚れを落とし、扇風機コードをから拭きします。
雑巾の作業に入る前に、手で取り除けるゴミは先にコード表面から取り除きます。拭き掃除時にゴミと雑巾の摩擦で傷がつくのを防ぎましょう。
パーツ別のしっかり清掃
- 水洗いができるものは全て水洗い
- べたつきには中性洗剤とスポンジを活用
- ぬるま湯使用のほうが汚れが落ちやすい
- 濡れ雑巾で拭いたらから拭きして完全乾燥
- 剥き出し電気配線やモーターは濡らさない
特殊な扇風機の掃除
冷却機能付き扇風機
保冷剤専用カゴや冷却水用トレイ掃除では、水垢とカルキ落としのため扇風機からトレイやカゴをはずして水洗いをしましょう。
台所用の中性洗剤で食器と同じように洗うか、クエン酸を使用して掃除することがおすすめです。汚れがひどい場合には水洗いではなくぬるま湯を使用しましょう。掃除後は水気を拭き取り乾燥後に元に戻します。
注意点
ガード裏側上部に保冷剤専用カゴのある扇風機は、水気でホコリのこびりつきや金属部分が錆びることがあります。使用期間中は、接触部のガードが湿っていないかを確認しましょう。
サーキュレーター
掃除手順はハンディモップを中に軽く滑らせ拭いて、正面からと裏側からの順番に掃除機で吸います。細いノズルの使用がより綺麗するコツです。
表面の拭き掃除では、汚れ具合でぬるま湯や洗剤水を使用しましょう。雑巾の絞りが足らず水が滴ることや、内部のモーターや電気配線を濡らさないように気をつけます。
注意点
分解できない場合には、細いノズルの掃除機使用がゴミとホコリをより細かくとるコツです。ハンディタイプの掃除機で最も細いノズルがおすすめになります。
無理に掃除道具を押し込んでホコリをとると、羽根を傷つけたり、内部の故障の原因となるため、無理のない範囲にとどめましょう。
ホコリが付きづらくなるお手入れ
お手入れ方法とグッズ
柔軟剤 | 雑巾 | 水 |
柔らかい布 | (リンス) |
柔軟剤やリンスを溶かした液に浸け、固く絞った濡れ雑巾を用意します。使用前の扇風機のプラグやモーターシャフト以外に使い、布で水気を完全に拭き取ってから電源プラグを差し込みましょう。静電気の発生が抑えられて、ホコリが付きづらくなるので新品にもおすすめです。
使用前のお手入れが静電気軽減に役立ち、扇風機を分解して掃除をする頻度を減らせるコツにもなります。
保管前の扇風機
扇風機の説明書通りの分解をして、電気配線とプラグ以外は、しっかり表面掃除をおこない乾燥をさせます。モーター軸の金属棒とシャフトも金属なら、サビ防止のミシン油を薄く塗ってキャップを取り付けましょう。
柔軟剤やリンスを溶かしたぬるま湯に雑巾を浸けて固く絞ったあとに、外枠全体と羽根を拭きます。布で水気をとり陰干しをして、完全乾燥後に扇風機用箱に収納か保護カバーをかけて保管しましょう。
ホコリが付きづらくなるお手入れ
- 柔軟剤をぬるま湯に溶かした雑巾の使用
- 使用開始前に柔軟剤使用のお手入れをする
- 保管前掃除も柔軟剤使用のお手入れをする
- 濡れ拭きのあとは必ずから拭きをして乾燥
- 通常の掃除に柔軟剤水のお手入れを加える
どこまで掃除するか迷ったら
どこまで綺麗にするか判断に迷うときは、使用場面や時間を考慮します。室内の衣類を乾かすための送風では、付いたゴミが飛ばないように羽根周辺の掃除をするなどです。
一定期間使用した扇風機は、丁寧な掃除をしても新品同様にすることは難しいので、必要以上はせずに、自身が扇風機を使用して快適と感じるところまでにします。
扇風機の動作異常や、異音が聞こえた場合は、どこまで掃除するかではなく全体の掃除をして、異常の原因か汚れかそれ以外か確認しましょう。
扇風機に汚れが付着しやすい環境
室内で衣類乾燥を行う場合や、アロマポッドやキャンドルの使用は、汚れがつきやすい環境です。ほかにも喫煙や料理を行うキッチン近くなどの環境下では、扇風機に汚れやホコリがつきやすい状態になります。
中性洗剤を使用する念入りな掃除の頻度を増やして、扇風機に付着する汚れが、積み重ならない状態を保ちましょう。また掃除の後に追加して、ホコリ対策のお手入れも清潔な状態の維持におすすめです。
ポイント
念入りに扇風機の汚れを落としたら、静電気を防ぐためのお手入れの手間を省かないことがコツです。柔軟剤液を利用したお手入れはホコリが付きづらくなるので、1週間に1回程度の頻度がおすすめになります。柔軟剤はリンスで代用することも可能です。
どこまで掃除?
- 使用用途に合わせて必要な箇所を掃除
- 扇風機にべたつきを感じたら徹底掃除
- ホコリ落としの後の一手間は惜しまない
- 異音や異臭を感じたら確認に徹底掃除
- 汚れやすい環境なら掃除の回数を増やす
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出典:ライター撮影