トリトニアの特徴と魅力
トリトニアの情報について
トリトニアは、草丈は30cm~50cmほどのアヤメ科の球根植物で、花はじょうごの形が特徴。秋に植えて開花は春、4月~5月頃です。耐寒性はそれほどありませんので、冬は日当たりのいい窓際やベランダなどに置いて育てましょう。
色は、赤・橙色・白・ピンクがあり、アヤメのような草丈の花茎に、優しい色の可憐な花がたくさん咲くのが魅力。原産国は南アフリカなどです。
トリトニアの品種と特徴について
アヤメ科に属するトリトニア。品種は40~50種類あります。「クロカタ」は、赤やピンクの花を咲かせる特徴のある品種です。葉の先端部分の特徴は尖った剣のような形で、園芸用としては一番多く栽培されている品種になります。
園芸用の品種では白色や淡い黄色の花もあります。そのほか、希少な白い花を咲かせる品種の「パリダ」。ダークパープル色の花を咲かせる品種の「クリスパ」は、葉っぱにうねりの特徴がある品種です。
トリトニアの管理
トリトニアの管理のコツ
トリトニアの育て方は、水を与えすぎないことがポイントです。湿気に弱い植物のため、水はけのいい環境で乾燥を確認しながら栽培することが大切。
耐寒性はさほどなく、季節によって日当たりと日陰の切り替えが必要です。秋と冬は生育期間ということを忘れずに、日当たりのいい場所に置き、球根が休眠している夏の間は日陰で管理しましょう。地植えの場合には、雨に任せておいて、あえて水を与えなくてもいいです。
トリトニアー冬の管理方法
トリトニアは秋に植えます。葉っぱがでてきたら、水が溜まらない日当たりのいい場所で栽培しましょう。半耐寒性で寒さに強いわけではありません。寒冷地では室内で栽培し、冬場は0℃を下回らないように管理します。
霜が降りないように注意が必要です。冬の間は育成期間であることを忘れてはいけません。冬は、風通しがよくて日光の当たる場所を探して置くようにしましょう。
トリトニアー夏の管理方法
トリトニアは、夏の休眠中、球根は掘り起こしなしで植えたままで大丈夫です。4月~5月の開花時期を経て花が枯れるのを待ち、球根に栄耀が回るように茎を根元から切り落としましょう。
夏が近づく頃には、自然と葉や茎が枯れ、球根は休眠状態となります。休眠中は雨が当たらないようにし、日当たりは避け、日陰に置くように注意が必要です。
トリトニアの育て方①植え付け時期と用土
時期
球根の植え付けの時期は、10月上旬から下旬ぐらい。気温が25度を下回った頃が目安ですが、関東から北の地域の方は10月上旬がおすすめです。
鉢植えの場合、株分けは2~3年を目安として行い、適した時期は10月頃。土に植えている場合は、4~5年は、植えっぱなしで放置して構いませんが、株は年々増えていくので、株分けをしてあげましょう。
トリトニアの用土
腐葉土
トリトニアは水をやりすぎず、水はけのいい用土で植え付けることが大切。鉢植えならば、赤玉土6:腐葉土4で混ぜた用土がおすすめです。水はけを良くするために、腐葉土3にして、川砂やパーラサイトを2割混ぜます。
地植えの場合は、雨が溜まらない水はけのいい用土のある場所で栽培しましょう。
トリトニアの育て方②植え付け方法について
トリトニアー鉢での植え付け方法
トリトニアは一般的には球根から栽培します。小さい特徴のある球根を、それぞれ同じぐらいの間隔をあけて植えましょう。直径15cmほどの5合鉢の例での球根の植え付けは、7~8球ほどです。
球根の上に3cmほどの厚さで土をかぶせます。日陰で管理し、発芽を確認したら日当たりのいい場所に置いて栽培しましょう。
トリトニアの植え替え方法について
トリトニアー株分けの手順
- 根を傷つけないように親株を抜き、手で土をていねいに落とします。
- 自然に分かれる株は手でそっと分け、個々の株に芽が残るようにしましょう。
- 傷んでいる根や古い根は切り落とします。
- 株分けが完了したら、鉢に植え替えます。株分けをした直後は、安定しておらず弱っている可能性があるため、根が安定したタイミングを見て日当たりのいい場所に移しましょう。
植え替えのタイミング
株を分けるための植え替えは毎年やる必要はありません。数年の間、植えたまま放置しておいた状態で構いませんが、球根が増えすぎてると確認したら行います。10月上旬頃、深さが15cmほどの植木鉢であれば、7~8株ぐらいを目安に植え付けましょう。
株分けを上手に行うには、球根に栄養が運ばれ、太らせることがポイント。そのためにも、花が咲いた後は、花が枯れ次第早めに摘み取り、球根に栄養が運ばれるようにします。
トリトニアの育て方③水やりと肥料
鉢植えの場合の水やり
鉢植えの場合には、土の表面が乾いていることを確認してから水を与えます。目安としては、表面が乾燥するように2日位待ってから与えましょう。
葉や茎が枯れる時期は地域によって多少違いますが、およそ6月頃です。花が咲き終った後の休眠の期間には、水やりは必要ありません。雨を避けられる場所に置きながら管理します。10月を迎え涼しくなった頃に、水やりを再開しましょう。
水やりの注意点
トリトニアは「湿気を嫌う」という特徴がある植物です。球根を腐らせないためにも水を与え過ないようにし、乾燥を意識して育てることがポイント。
地植えの場合は、あえて人から水を与えないようにし、雨の水分に任せておきましょう。土壌が常に湿っているとカビが発生して枯れてしまいます。乾燥している環境では、花や葉っぱにも水をかけると灰色カビ病になってしまうため、葉っぱをよけて株の元にそっと水を与えることが大切です。
トリトニアの肥料を与える方法
肥料
鉢植えのトリトニアの肥料の与え方のポイントを抑えましょう。葉が出始める10月頃から花が咲き終わる翌年の5月頃まで、2週間に一度、1000倍に薄めた液体肥料を与えます。肥料の与え過ぎには注意が必要です。
地植えの肥料の与え方は、植え付けの際に肥料を混ぜ込みます。4月と10月に固形の緩効性肥料を株の元に置くか、もしくは、1000倍くらいに薄めた液体肥料を月に1回で与えても大丈夫です。
トリトニアの育て方の注意点について
かかりやすい病気
春から梅雨時期に発生しやすい灰色カビ病。菌によるもので、灰色カビ病は葉っぱや花などにシミができてカビが生えてしまう病気です。湿気、カビに気を付け、水はけがいいかチェックしましょう。
風通しのいい場所に置き、葉や花に水をかけないようにすることが大切です。
病気の対策について
オルトランDX
風通しのいい場所に置き、葉や花に水をかけないようにすることが大切です。予防としては、殺菌剤を7日~10おきぐらいに定期的に散布します。
もし感染してしまったら、病気が発生している葉っぱだけを取り除いて処分しましょう。また、灰カビ病の被害が広がってしまった場合には、早めに有効な薬剤を散布するのがおすすめです。
開花後に行うこと
耐寒性がさほどあるわけではないため、寒風や霜には注意が必要です。冬は日当たりのいい場所に置きましょう。花が枯れ、開花の時期も終わったと確認できる頃、球根の栄養成分が花茎に行き渡ってしまわないように、花が付いている茎を根元から切り落とすことが必要です。
ただし、葉は花が咲いた後でも球根に栄養を送るための大切な機能を果たしますので、開花の時期が過ぎて自然に枯れるまでは切らないようにしましょう。
まとめ
水のやりすぎと水はけ注意がポイント
トリトニアの育て方のコツは押さえていただけましたでしょうか。4月、5月頃の春の開花を楽しみに待つことができる球根花としては、育てやすい植物としておすすめ。水はけのよい環境で、水を与えすぎないように栽培することがポイントです。
夏は日陰で、冬は日当たりのいい場所で管理することに気を付けながら、春に咲く可憐な花を楽しみに育ててみましょう。
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