とうもろこしとは
とうもろこしとは、南米が原産地のイネ科の植物です。栽培方法はそこまで難しいというわけではなく、追肥のタイミングや育て方の注意点を知っておくことで家庭菜園初心者でも容易に栽培ができます。今回は誰でも簡単にとうもろこしの栽培ができるように、種まきから収穫までの育て方をわかりやすく見ていきましょう。
とうもろこしの特徴
とうもろこしは高温に強く、初心者でも家庭菜園で育て方がわかりやすいのが特徴の野菜です。茹でると甘くなり、さまざまな料理に使うこともできます。日当たりと風通しが良い場所で、乾燥に注意しておけば栽培中に枯れるということもほとんどありません。
茎が太く、大きさは品種によってかなり違いがあるのも特徴といえます。また、食用だけでなくバイオエタノールの材料にもなるなど、いろいろな活用方法があるのも大きな特徴です。
とうもろこしとスイートコーンの違いとは
よくとうもろこしのことをスイートコーンと呼ぶことがありますが、とうもろこしとスイートコーンの違いとは何なのでしょうか。実はとうもろこしの中の1品種が、スイートコーンと呼ばれているものです。勘違いをされがちですが、とうもろこしの別名がスイートコーンというわけではありません。
育て方自体は大きな違いがあるわけではないので、興味があるのならスイートコーン以外の種類を育ててみるのもいいのではないでしょうか。
一般に流通しているのはスイートコーン
とうもろこしの種類は、ポップコーンやデントコーンなどいろいろありますが、日本で一般的に流通してい、食べられているのはほぼすべてスイートコーンと呼ばれるものです。
育て方自体はどれも難しくないので、中には北海道のようにポップコーンを栽培している地域もあります。ほかにも飼料用のとうもろこしを育てている地域などもありますが、スーパーなどでスイートコーン以外で未加工のとうもろこしを見る機会はまずないでしょう。
とうもろこしの育て方
とうもろこしの育て方は、それほど難しいものではありません。家庭菜園の初心者であっても管理のコツを覚えれば、失敗することなく栽培することができるでしょう。
とうもろこしの育て方においては、追肥や水やりなどタイミングが必要なことが多くあります。ここでは種まきから日当たりや水やりの方法、収穫までの育て方のコツをわかりやすく解説していくので、まずは一度チャレンジしてみてください。
とうもろこしの育て方①種まきと苗選び
とうもろこしの種まき時期は、品種によっても違ってきますが4月上旬から5月いっぱいまでがいいでしょう。ポットに種まきをして苗を育て、時期が来たら植え付ける方法もありますが直播でも問題ありません。
ポットで発芽させる場合には、一つの穴に2から3粒ずつまきましょう。土は軽くかぶせる程度でよく、種まき直後は水をたっぷりと与えてください。発芽までに乾燥すると、うまく芽が出ないこともあるので注意が必要です。
種の種類は好みで選ぶ
とうもろこしには、さまざまな種類があります。育て方自体に大きな差があるわけではないため好きな種類を選ぶといいでしょう。種類によって甘みが強い、害虫に強いなどの特徴があります。また実の色も白や黄色、2種類の色が混ざっているものなどさまざまです。
とうもろこしの育て方②土壌づくりと植え付け
とうもろこしの育て方は、土壌づくりが大切です。とうもろこしの苗を植え付ける前に石灰を入れて2週間くらい置きましょう。さらに堆肥などの元肥を入れて、最低でも1週間置いてから苗を植え付けてください。土壌に肥料をなじませることが必要だからです。
株と株の間は近すぎると大きく育たないので、植え付けるときには30cmは開けるようにします。間隔があきすぎると逆に受粉できなくなってしまうため、注意しましょう。
間引きをしよう
とうもろこしの種まきが終わったら、間引きをしましょう。育て方のコツは、本葉が4枚ほどになったら間引きをすることです。このとき、残す苗の本葉や根を傷つけないようにしてください。
また、通常であれば邪魔になって切り取るわき芽は、とうもろこしにとっては必要とされます。なぜなら、逆に本葉の数が増えて光合成をおこないやすくなるので残しておくほうがいいでしょう。
ポットに種まきをしたら
ただし、ポットに種まきをした場合には、定植するときにはそのまま植えてください。定植前に間引きをすると根が傷ついてしまうこともあるからです。ある程度生育して畑に根付いてから、根を傷つけないように間引いても問題ありません。
とうもろこしの育て方③水やりと乾燥対策
基本的にとうもろこしの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり与えるようにします。とくに、花が開花してからは乾燥に十分注意しましょう。開花から収穫までの間に水切れを起こして土が乾燥するとうまく実が入らない、実ができてもやせ細ってしまうなど収穫時期に残念なことになります。
そのようなことにならないために、土壌管理をしてください。とくに夏場は乾燥しないよう、1日2回水やりすることも必要になります。
夏の水やりには注意
とうもろこしの育て方においての注意点は、夏場の水やりです。育て方には乾燥厳禁とありますが、だからと言って真夏の日中に水やりはしてはいけません。2回水を与えるときには、必ず早朝と夕方にしましょう。暑い中で水やりをしてしまうと土壌の中で水が熱くなりすぎ、とうもろこしによくありません。
とうもろこしの育て方④追肥と開花時期
育て方で注意したいのは、土寄せをすることです。本葉がさらに増えて、背丈が50cm程度になったら土寄せをしましょう。たとえ土壌がしっかりしていたとしても、放っておくと強風にあおられて株元から倒れることもあります。そのため土寄せは必須といえるでしょう。
追肥もしよう
土寄せをする前に、追肥もしておきましょう。株元に化成肥料をまき、土と混ぜます。この時株元ではあっても苗には肥料がつかないように気を付けてください。肥料をまいたら土寄せをして、株が倒れないようにしましょう。
肥料は遅効性のものよりも、即効性のあるものの方がおすすめです。また、元肥とは違うので、堆肥などの有機肥料ではなく化成肥料にしましょう。
開花後は人工授粉で
とうもろこしは家庭菜園でもたくさん植えるのなら別ですが、少ないのであれば自然では受粉しにくい植物です。日当たりがよく風通しもよい場所に生育していて、実がつかない場合には人工授粉をしてみてください。
受粉については難しく考える必要はなく、初心者でも簡単にできます。先端にある雄穂を振って花粉をばらまくだけでも受粉できます。また実の入りをよくするには、雌穂は基本的に1株に1つにして残りはすべて取ってしまうのがコツです。
とうもろこしの育て方⑤収穫をしよう
トウモロコシの収穫時期は、家庭菜園の初心者にも非常にわかりやすいのが特徴です。そのため、だれでもちょうどいい時期に収穫することができるでしょう。収穫目安は、ひげが茶色く枯れてきたらちょうどいい時期です。収穫するときは下の方向へ思い切り力を込めると、簡単にできます。また、収穫は朝一番にするのがコツといえます。
とうもろこしの育て方のコツとは
とうもろこし栽培のコツは、家庭菜園の初心者でも覚えられるほど簡単です。日当たりや乾燥注意など、いくつかの注意点を守ることで、おいしいとうもろこしを作ることができます。
栽培のコツ
- 日当たりと風通しの良い場所に植え付ける
- 土寄せをする
- 人工授粉をする
とうもろこしの育て方の注意点
とうもろこし栽培は、日当たりや乾燥にだけ気を付けておけばいいというものではありません。たとえ栽培方法は間違っていなくても、害虫や鳥の対策を怠ってしまうと枯れてしまうこともあります。とくに家庭菜園初心者であれば対策を忘れがちなので、十分に注意しましょう。
育て方で気を付けたい害虫①アワイメイガ
アワイメイガは、とうもろこしにつく害虫の中でももっとも厄介で有名な害虫です。とうもろこしの育て方では、注意するべき害虫として必ずと言っていいほど出てくるでしょう。穂に卵を産み付けてしまう害虫であり、孵化すると幼虫がとうもろこしを食い荒らします。
恐ろしい食害を引き起こすだけでなく、駆除が難しい害虫です。日当たりがよく暖かくなる春先に多く発生するため、株全体にネットをかけるなど防除が必要です。
育て方で気を付けたい害虫②カメムシ
カメムシは植物にとって、厄介な害虫です。当然とうもろこしの育て方においても、カメムシの危険を理解しておく必要があります。カメムシは実にある汁を吸って、せっかく育て方を学んであと一歩となっても収穫前にだめにしてしまうので注意しましょう。
予防方法としては、防虫ネットをかける、見かけたら取り除く、周辺の雑草を刈っておくなどがあり特別な方法ではなくても、これらの対策はカメムシに限らず多くの害虫に有効です。
育て方で気を付けたい害虫③ヨトウムシ
ヨトウムシは何種類もいて、大きな被害をもたらす害虫でもあります。基本的には葉に食害を引き起こし生育を阻害しますが、茎の内部から食い荒らす危険な種類もいるので防虫を徹底しましょう。
成虫になってしまうと薬剤がききにくくなるため、できる限り幼虫のうちに駆除することが望ましいです。もちろん、防虫ネットで成虫の飛来自体を予防することができるので、かならず防虫ネットをかぶせるようにしましょう。
育て方で気を付けたい害虫④ネキリムシ
名前のように根っこそのものを切ってしまうわけではありませんが、株元近くの茎を食害する害虫です。そのため多くの植物の育て方で、注意が喚起されている害虫でもあります。その被害は大きくひどいときには全滅してしまう恐れもあるので、見かけたら必ず駆除するようにしましょう。
育て方では鳥にも要注意
とうもろこしは、鳥にとっても好物です。まいた種を食べられてしま可能性も十分あります。そのため、鳥に種から食べられないためにも、必ず防鳥ネットなどで防ぐようにしましょう。
まとめ
とうもろこしの育て方は、方法自体はそこまで難しいものではありません。日当たりと水に気を付けることで、大きく育ちます。ただし、せっかく育て方を勉強して育ったのに鳥が食べて収穫前に全滅した、ということもよくあるので鳥に関する対策はしっかりしておくようにしましょう。
家庭で作ることによって、市場に出ているものよりもずっと新鮮なとうもろこしを食べることができます。ぜひ甘いとうもろこしを育ててみましょう。
とうもろこしの育て方をチェック!
当サイトでは、ほかにもとうもろこしの育て方を知るために参考になる記事がいくつか掲載されています。とくに育て方のコツの記事をあわせて読むことで、より詳しく知ることができるでしょう。それらの記事も参考にして、ぜひ家庭菜園でおいしいとうもろこしを育ててみてください。

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