スイートコーンの育て方は?
スイートコーンはどのようなものかご存知でしょうか? とうもろこしの中の1つの品種で、とっても甘く、しかもやわらかいんです。 穀物としてそのまま食するよりも、焼いたり、ゆでたりして食べるのに適してる品種ですね。未熟な実は、缶詰や間食向けにして利用されたりもします。今回はそんなスイートコーンについて、特徴や育て方を見て行きましょう。
スイートコーンの特徴
甘くて大きなスイートコーン
その名の通り、非常に甘くて食べやすい、子供にも大人気なとうもろこしです。とても高品質なことで知られており、味は極上とされています。熱して食べるのが一般的ですが、生で食べられるほど皮が柔らかく、美しいとうもろこしです。また、粒も大きく食べ応えがあるのも特徴です。先端まで身がしっかりとつくのも嬉しいですね。
スイートコーンは育てやすい
育てるのが難しそうに思われてるとうもろこしですが、実はとっても初心者向けの野菜です。土から栄養を取り込む力が強いので、荒地でも育つほど。水やりも簡単で、肥料を使えば簡単にどんどん育ちます。日当たりにも左右されますが、プランターや、大きめの植木鉢でも育てることが出来ます。
生食に注意
スイートコーンは生で食べても美味しいほど甘みの強いとうもろこしです。しかし、生食はあまりおすすめ出来ません。体質によって、生食をするとお腹がゆるくなってしまうことがありますので、ご注意下さい。
一緒に植えると相性の良い作物
スイートコーンは害虫がよく付いてしまう作物です。そんな困った部分をカバーしてくれる植物がいくつかあり、例えば枝豆を一緒に植えることでカメムシ予防になります。スイカも同様に害虫を予防する効果があります。栽培スペースに余裕がある方は是非一緒に育ててみましょう。
土壌改良野菜としての利用方法
とうもろこしは、余計な栄養分を吸いとってくれる多肥性です。畑の土を、改善する野菜として、利用することが出来ます。また、高温な環境が好きなので、日の当たりが良い所で育てるのが、上手く収穫にまでたどり着く重要なポイントです。
スイートコーンの品種
おひさまコーン
粒の皮がとてもやわらかく、品質の高い強い甘みが特徴な品種。粒の色が特に濃い黄いろをしており、商品として価値が高い品種です。熟すのも早く、商品として扱う場合は早めの出荷が出来ます。種を撒いてから約84日で収穫することもでき、虫などが少ないのも嬉しい所。とても成長しやすく、収穫のタイミングがバラつかないのが嬉しいですね。
ゆめのコーン
きいろの粒は、レモンのような色味でつやがあります。強めの甘さと、やわらかい皮が特徴、特に美味しいと評判です。生食でもとても味がよく、皮が収穫した後でも硬くなりにくい、甘みも長い間持つので、収穫後の管理も楽なのが嬉しい所。収穫の時期が幅広いため、とても栽培しやすい品種になります。皮のやわらかさや、ボリュームの違う「ゆめのコーン 85」や「ゆめのコーン 80」など、他の種類もあります。
キャンベラ86
自家製スイートコーン。キャンベラ86。
— 猫にこばん (@Q900owner) June 28, 2018
あまーい。うまー!! pic.twitter.com/5gsqEKeuJh
甘味が強め、質の高いイエロー種。熟す時期は中早生で、マルチ栽培で種を撒いた後は、約86日で収穫することができます。草丈がしっかりしており190cmほど、生命力が強く倒れにくい。他の品種よりも皮が厚めなので、焼いて食べるのにも向いています。
ピーターコーン
見た目も鮮やかなバイカラーと言われる2色のとうもろこし。白い色と黄色が1:3に混ざって粒に出る大きな穂をつけてくれます。皮が薄くてとてもやわらかいため食べやすく、甘みも強いのでとても優れた品種です。種を撒いてから約90日で収穫することもできる、水やりの面でも、人気のある作りやすい種です。
スイートコーンの育て方①環境
日当たりの良い場所で育てる
スイートコーンは日当たりの良い場所で育てましょう。太陽がよく当たっている場所で育てられているイメージがあるかと思います。日光によく当たることで光合成がしっかり行われ、美味しいとうもろこしが出来ます。日照不足になると身の付き方に影響が出てしまいますので、日陰で栽培するのはおすすめ出来ません。しっかりと日が当たる良い場所で育てましょう!
プランター栽培の場合
基本的には畝を作って畑で栽培するのが一般的なのですが、ベランダなどで育てたい方はプランターやコンテナで栽培しますよね。その際は人工授粉の手間があったり、支柱を立てる作業が必要となります。メリットは管理がしやすいことですね。プランターを使って栽培する場合は、大型(60㎝以上)で深さのあるプランターを用意しましょう。
スイートコーンの育て方②土作りと植え付け
スイートコーン用の土作り
種まき・植え付けの前に、まずは土作り・畑の準備をしていきましょう!種まきの二週間前くらいから準備を始めます。まずは苦土石灰を1㎡あたり150g程度巻きます。こうすることでPH調整をします。次に、一週間前くらいに堆肥と元肥を入れて土作りは完了です。もしプランターで育てる場合は、赤玉土を7割、腐葉土を2割、バーミキュライトを1割の割合の土を作るか、もしくは市販の花と野菜の土を使いましょう。
苗から育てる場合は?
苗を作って植え付けをする方法もあります。苗作りをするには、まず苗用のポットを購入しましょう。そこに用土を入れ、種まきをし、水をかけてから濡れた新聞で覆い、暖かいところに置いて発芽させましょう。1か月ほどすると立派な苗になりますので、植え付けをします。苗を購入する際は、しっかりした苗を選びましょう。
植え付け・種まき方法①畝づくり
畑を作る際は、株の間隔は30cm、畝の間隔は80cmが大体の目安。少ない株数だったり、一列で作ったりしてしまうと、不稔が出ることが多くなります。おすすめは二列以上で作り、株は計10個以上で栽培するのが良いです。1aあたりに、完熟たい肥300kg、炭酸苦土石灰の粒タイプを10kg全面にまいて、耕しておくとよいでしょう。スイートコーンは、基本的に根を深く張ります。保水力のある(やせ地や浅耕土でない)畑が良いでしょう。同種を複数本植えると受粉しやすいです。
植え付け・種まき方法②種まき
桜の開花の時期から二ヶ月ほどが、露地のマルチ栽培でタネを撒くのに適した時期となります。ひとつの穴に3から5粒ずつ、直まきにします(深さは2から3cm)。5,6枚の本葉が出るまで、大きくなりすぎた苗や、質の問題がある苗を1本になるまで間引きます。根を傷つけないよう間引きにはハサミなど使って行いましょう。
植え付け・種まき方法③苗の植え付け
植える前には、まず枯れた葉っぱがないかよく見てみて、あれば除去しましょう。とうもろこしを植えて、1週間から10日経過した所で、15から20cmの高さの本葉が2,3枚出来たら植え付けのタイミングです。大きめの穴を用意しておいて、根鉢がすっぽり入るようにしましょう。傷つけないように注意です。
植え付け・種まき方法④注意点
種を撒く時の注意点になるのですが、飼料のためにとうもろこしとは分けた方がいいです。少なくとも200mから300m以上は遠くに離れて育てるのがオススメ。他の花粉と混ざってしますと、甘みが極端に下がってしまい、品質が悪くなってしまいます。回りの畑の状態にも注意しましょう。
スイートコーンの育て方③水やりと肥料
スイートコーンへの水やり
青果用のしうもろこしは、過湿に強くなく、乾燥にも弱いです。水もちがよく、水はけも良好な土で育てましょう。始めは急に成長するため、約1ヵ月は乾燥を防ぐためにワラをしいて水やりをしましょう。乾燥が特に苦手なので、水やりをしっかりしましょう。しかし、多湿の中では根がしっかりと育たないため水やりにも注意が必要です。
スイートコーンへの肥料
育て始めて初期の頃は、肥料焼けを起こしやすいので、多肥にならないように注意しましょう。本葉が5から6枚の間引きをする期間と、雄穂の出る直前とで、二回。即効性の化成肥料で栄養を与えていきます。また土をよくするためには、完熟たい肥を入れて深く耕しましょう。
スイートコーンへの追肥
追肥にはしっかりとタイミングがあります。まず、1回目は本葉が2,3枚の時、2回目は本葉が5,6枚の時、株同士の間のマルチを破りたい肥を施します。特に、コンテナ・プランターなどで育てる時は、しっかりと肥料を追加してあげないと大きく育ちません。
スイートコーンの育て方④手入れ
スイートコーンの間引き
間引きにも追肥同様タイミングがありますので注意しましょう。本葉が4,5枚の頃に、状態の良い株を一箇所に1本だけ残して、いらないものはハサミなどを使って株元から切り取って間引きします。欠株した部分は、本葉二枚までの他の株から、傷つけないように掘り補植してしまうか、まえもって育苗した苗を使って補植しましょう。
土寄せが必要
追肥の際には、土寄せが大事になってきます。草丈が50cmの頃に、マルチをなくしてやりましょう。肥料の効果が高くなるためにと、倒れてしまうのを防ぐように、株の根元に5cm程度の土を寄せてしまいましょう。倒伏を防止するためには、本葉が5,6枚の時に土寄せを行いと良いでしょう。
分けつの管理
株元から芽が出る場合がありますが、取ったりしない方が増収の効果があって良いです。ただし、大きくなりすぎることにより、日の光が通らなくなってくるようであれば、または雌穂が着生することになったら取り除く方がよいです。
徐坊とは?
本来、雌穂はひとつの株に2,3本できるものです。絹糸が見えるようになったころ、一番上の部分の雌穂を1本だけ残して、早いうちに他のを取りましょう。普通の栽培では、果穂は2つほどできますが、上の雌穂だけを残して、下のを早いうちから取り除くと、大きな果穂を収穫することができます。
人工授粉について
とうもろこしは風によって花粉が運ばれることにより受粉することになります、虫ではないんですね。しかし、プランターなどで、少ない本数栽培する場合には、しっかりと受粉され難い可能性があるので、人工授粉が必要になってきます。受粉させるのは1つだけにしましょう。2つ以上実らせると未成熟な「ヤングコーン」ができあがります。
スイートコーンの育て方⑤収穫時期と方法
スイートコーンの収穫時期
雌花の絹糸が出てから22~24日後ごろを目安に収穫します。皮を少しめくると、中が見えるので、粒が色味づいていたら収穫の良い時期です。朝早い時間の気温が低い時に収穫をして、早めに食べてしまった方が味がよくなります。
スイートコーンの収穫方法
収穫の方法は豪快なもぎ取りです。実の部分がつかんで、しっかりと手ごたえがあることを確認しましょう。絹糸が茶色なのを確認して、ためしにとって見ましょう。皮をめくって先端の粒が丸くなってるのがサインです。早すぎても遅すぎても味が変わってしまうので、注意が必要です。
スイートコーンの育て方⑥注意点
スイートコーンの病気
水やりの時に水はけを注意するなどして、対策をとっておきます。とうもろこしで多く発生する病気は、モザイク、苗立ち枯れ、すじ萎縮、倒伏細菌、ごま葉枯などや斑点病、黒穂病があります。ある程度大きくなってから発生するような病気はほとんどありません。病気になるようなことがあれば、それは土の状態が悪いということなので、見直しが必要でしょう。
スイートコーンの害虫
とうもろこしは様々な害虫が発生する場合があります。定期的に発生する前から防除の注意は必要です。発生する虫としては、アワノメイガ・アブラムシ・ネキリムシなどの虫です。カラス・スズメ・ムクドリ等の鳥はネットなどを張ることで防いでいきます。
その他の被害
とうもろこしは背が高く育つために、倒れやすいです。風や雨で倒れないように、しっかりと支えの柱を埋め込んで、土寄せをしっかり行い、倒伏の対策をしておきましょう。また、わき芽により光の通りが悪くなる場合があります。それも除去してしまってもかまいません。
スイートコーンの育て方に関するTwitter
間引きはしっかりと
スイートコーン!
— いっつ高校生@家庭菜園 (@huMoJq04V8waMdt) June 11, 2018
プランター替えてみました。
もう少し大きくなったら、また間引きかな~~。
美味しいスイートコーンができるといいな…:sparkles: pic.twitter.com/SXfmSBNdQL
間引きは小まめにしっかりがポイントですね。
肥料・追肥もたっぷりと
クロマニヨンズ九州ツアーの旅先で購入した
— オジートニーギーザビル (@taku_yzfr1) August 10, 2017
『モチトウモロコシ』
今のスイートコーンやデントコーンなどの西洋品種とは違い日本の固有種?のようだ
昭和や物不足の時代はこれがいわゆる一般的な昔ながらのトウモロコシだったのかな?
ちょっと収穫が早かったか肥料不足か実つきがバラバラ pic.twitter.com/FMWWkwpckS
肥料や追肥が不足してるせいか、やせ細って出来上がる場合も。注意が必要です。
時期が限られる味覚
"スイートコーン"は時期が過ぎて、良いものが手に入らなくなってしまったので終了だそうです。 pic.twitter.com/4Cmdon6lZh
— YOSHITAKA OZAWA (@ooo0w0ooo) July 26, 2018
時期ものの食べ物は限られた期間のみの贅沢。自分の手で作ると感動も美味しさも格別ですよね。
まとめ:スイートコーンの育て方
いかがだったでしょうか?スイートコーンはとっても育てやすい品種の野菜なので、その手軽さが伝われば嬉しく思います。追肥のタイミングや水やりの注意など細かい点はありますが、比較的作りやすい野菜です。その上甘くてとっても美味しい。家族みんなが喜ぶ。そんなひと時の喜びを生む素敵な野菜。是非皆さんも、スイートコーンを育てるのにチャレンジしてみてください。
スイートコーンの育て方が気になる方はこちらをチェック!
今回はスイートコーンについて解説させて頂きましたが、他にもガーデニング・野菜に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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