スパラキシスの花の魅力とは
カラフルな色彩が美しい花
スパラキシスとは日本名で「スイセンアヤメ」とも呼ばれており、名前のとおりスイセンと同じ球根植物でアヤメ科の植物です。スパラキシスの最大の魅力は、やはりカラフルな色彩の花弁。
花弁の色の種類は、暖かみのあるオレンジやピンク、赤、白、黄色、茶色など春らしいカラーバリエーションがそろっています。3色入ったトリカラーの花弁も人気で、色彩の美しさに心奪われてしまう魅力たっぷりの花だと言えるでしょう。
開花期は春で半日陰でもよく育つ
スパラキシスの開花期は、春が訪れる3月下旬から初夏に入る前の5月頃までで、開花期はたったの4日程度ととても短いのが特徴です。3度くらいの低温にも耐えられる半耐寒性の花ですが、0度以下の霜ができる地域での越冬は難しいでしょう。
日当たりのよい場所を好むものの、半日陰のような場所でも育つ耐陰性があるスパラキシスの種類もあります。夏は特に球根が休眠状態に入るため日陰でもなおさら問題はありません。
洋風庭園にぴったり
スパラキシスは、見た目どおり華やかな花弁であり、彩り豊かな花弁が気分を明るくしてくれることでしょう。一方で、落ち着いた和風庭園や緑の多いナチュラル庭園のような場所はあまり向かないかもしれません。
落ち着いた雰囲気の場所よりも、洋風庭園のような華やかな場所に植え付けると魅力を最大限に引き出してくれるはずです。美しく華やかな容姿は、家のどこで映えるのかも考慮しながらスパラキシスを検討してみてください。
スパラキシスの魅力そのものである花言葉
スパラキシスは暖かみのある色彩の花弁が魅力の花で、特にトリカラーの花弁がなんとも個性的。そんなスパラキシスの花言葉には、スパラキシスの魅力を表現したものがあります。
「陽気な人」という花言葉は華やかな雰囲気のスパラキシスにピッタリの花言葉ですし、「神秘的な人」という花言葉は個性的な雰囲気を表している花言葉だと言えるでしょう。そのほかにも「よき便り」という嬉しい花言葉もあります。
スパラキシスの育て方とは
スパラキシスの上手な育て方①適切な土を選ぶ
スパラキシスを育てたいと思ったら、まず土選びから始めましょう。腐葉土と、その倍の量の赤玉土を混ぜて水はけをよくした土を用意するか、初心者なら失敗の少ない草花用の培養土を購入するようにしてください。
とにかく水はけがよい土を選び、通気性をよくすることを意識しましょう。適切な土選びができるかどうかで、スパラキシスを元気よく育てることができるかどうかが決まるのです。
スパラキシスの上手な育て方②植え付け時期を間違えない
スパラキシスの植え付け時期は冬前の10~11月が適期だと言われています。暖かい地域であれば、霜に注意していれば地植えでも栽培は可能ですが、半耐寒性という性質から、地植えよりも移動させやすい鉢植えの方が向いていると言えるでしょう。
失敗しないためには、植え付け時期を間違えないようにしてください。植え替えをする時、地植えの場合は頻繁にする必要はありません。一方、鉢植えの場合は毎年植え替えすることをおすすめします。
スパラキシスの上手な育て方③鉢植えなら鉢の大きさを考える
鉢植えにする場合は、まずどのくらいの量の球根を植え付けるか決めましょう。球根4個程度なら4号鉢、球根5~6個程度なら5号鉢、球根7~8個程度なら6号鉢と、球根の数で鉢の大きさを決めます。
鉢植えとして植え付ける場合は、浅めの3cm前後の深さに植え付けるようにしてください。鉢植えは地植えのように根を深く生やすことができませんので、初めから浅めにして根をできるだけ深く生やせるようにするのです。
スパラキシスの上手な育て方④地植えなら深めに植え付け
地植えの場合は鉢植えとは違い、深く根を生やすことができますので、鉢植えよりも深めの5cm前後の深さに植え付けてください。植え付ける間隔は5cm程度開けていれば問題ないでしょう。
深すぎず浅すぎず、また、球根どうしの間隔を一定で保つようにするとうまく根を生やしてくれます。鉢植えと地植えでは、植え付け方が少し違うということを認識しておきましょう。
スパラキシスの上手な育て方⑤夏冬は水やりはほぼ不要
スパラキシスの開花期である春は水を切らせないようにしますが、開花期を過ぎて葉が黄みを帯びてきたと感じたら水やりを控えめにします。そのまま乾き気味で夏を越し、生育が悪くなる冬も水やりをほとんどしなくてもかまいません。
しかし、芽が成長するとされる秋には春の開花期と同じく水やりを欠かさないようにしてください。土の表面が乾いたと感じたタイミングで水やりをするようにしましょう。
スパラキシスの上手な育て方⑥肥料を適量与えておく
9~11月頃の植え付け、植え替えの時期に緩効性化成肥料を元肥として混ぜ込んだら、今度は3~5月の開花期に液肥を追肥していきましょう。液肥は2週間ごとで数回与えれば十分であり、多めに与える必要はありません。
あまり肥料を与えすぎると生育不良になりかねませんので、与えすぎに注意してください。地植えの場合は、植え付けの時に元肥を与えるだけで追肥はほぼ必要ありません。
スパラキシスの上手な育て方⑦日当たりがよい場所に植え付ける
スパラキシスは、日当たりのよい環境を好みます。半日陰でも育つ種類もあるのですが、基本的に日当たりがよくない環境だと花つきが悪くなることもあるので注意しましょう。
スパラキシスはカラフルで華やかな花です。花つきが悪いとスパラキシスの魅力が存分に楽しめませんので、日当たりのよい環境を用意して花をしっかり咲かせるようにしてください。
スパラキシスで注意したい病気とは
軟腐病と白絹病に注意する
スパラキシスがなりやすい病気の種類を紹介しましましょう。まず「軟腐病(なんぷびょう)」という病気にかかりやすいと言われており、軟腐病とは、球根に何らかの原因で傷がつき、菌が入り込んで球根を腐らせてしまう病気のことを言います。
また「白絹病(しらきぬびょう)」という病気にもかかりやすいのですが、この病気は、カビが原因で根元のあたりに白糸が張り巡らされて起こる病気であり、最終的に枯れてしまいます。
スパラキシスの病気対策とは
スパラキシスの病気対策について説明します。軟腐病においては、とにかく球根を傷つけないように丁寧に扱うことが大事であり、もしも元から球根に傷がついていたなら、植え付けないようにしてください。
白絹病においては、高温多湿の土に発生しやすくなります。一度起こると、土に付着したカビを完全に取り除く必要がありますので、その場合は水はけのよい土を使って、周辺の土ごと取り替えるなどの対応をしていきましょう。
スパラキシスの簡単な増やし方とは
種まきは長い歳月を要する
スパラキシスは種まきからでも問題なく栽培できるのですが、開花させようとすると3年以上かかるとも言われており、かなり時間を要することになります。早めに開花させる増やし方を求める人にはおすすめの栽培方法ではありません。
また、種が自然と落ちただけで発芽する「こぼれ種」でも増えるのですが、確実に栽培したい人には、種まきやこぼれ種から栽培する増やし方はおすすめできません。
分球なら簡単
スパラキシスは分球をすることができます。スパラキシスの球根の上のあたりでどんどん球根が分かれて増えていくのですが、増えた球根「子球」を使って分球していく増やし方もありますので参考にしてください。
堀上げたあと、親球から子球を外して、10~11月の秋の季節に植え付けましょう。種まきからの増やし方よりは簡単で、開花も早いです。スムーズな増やし方を希望する人は分球で栽培してください。
スパラキシスの栽培でやるべきこと
球根の堀りあげ
スパラキシスの開花は5月下旬頃で、それ以降は葉が枯れていきます。葉が黄色になるのをサインに休眠期となるので、このタイミングで球根を堀上げておく必要があると言えるでしょう。堀上げた球根は土を洗い流し日陰で乾燥させます。
ネットに入れ通気性のよい場所で、植え付け時期の10~11月まで保管しておきましょう。しかし、堀上げは基本的に地植えの場合であり、鉢植えの場合は堀上げても堀上げなくても問題はありません。
花がら摘み
スパラキシスの花が咲き終わり次第、花がら摘みをしていきましょう。蓄えられた養分は花が咲いている方へ回ってきますが、花が咲き終わっているのに養分が回ってしまうと全体の花つきに影響してしまいます。
花が咲き終わったら、思い切って花弁だけではなく茎から摘んでしまいましょう。この時、花弁だけではなく、茎から摘まないと意味がありません。花がらをこまめに摘むことで、球根にも養分が回り、球根が元気に育ちます。
カラフルなスパラキシスで春を彩ろう
スパラキシスは色の種類も多く、華やかな春の雰囲気を彩ってくれる素敵な花です。ここで紹介したスパラキシスの育て方を参考に、スパラキシスの栽培を検討してみてください。
カラフルな色彩を見ていると気分も上がります。春の花を検討する時は、ぜひ、カラーバリエーション豊富なスパラキシスを思い出してください。日常にカラフルなスパラキシスを取り入れ、明るく前向きに過ごしていきましょう。
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