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【春の訪れを告げる花】すずらん(鈴蘭)の育て方!開花時期や植え替えの方法を解説!

すずらんは、そのかわいらしい姿が特徴的な人気の花です。生育環境を間違わなければ、育て方はむずかしくはないものの、水やりなどの管理方法はとても大切となります。今回は、すずらんの特徴や開花時期、鉢植えや地植えでの育て方や栽培方法や植え替えなどについてご紹介です。
2021年5月4日
水木誠人
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すずらんの育て方をご紹介します!

Photo byzanna-76

3月の終わりごろから4月、5月と春が深まっていくころに鉢植えが出回るすずらん。夏に涼しい高原などに自生するすずらんは、風通しがよく、夏の暑いころに木陰となる場所に地植えしても元気よくそだつ植物です。

フランスでは5月1日にすずらんの花を贈る習慣があるなど、プレゼントとしても人気が高く、涼し気な木陰にぜひ育ててみたい植物でもあります。今回は、そんな春の人気の花でもあるすずらんの育て方や管理方法などについてご紹介します。

すずらんとはこんな花

Photo by fred_v

すずらんはキジカクシ科の多年草で、春の訪れを告げる花として知られています。草丈は15~20cm程度で、細長い楕円形をした葉に包み込まれるように花茎を伸ばし、その先に白い鐘のような姿の花が10個ほどつくのです。すずらんは、その清々しい純粋な香りが印象的で、ブランドの香水にも使われます。

すずらんは、フランスでは5月1日に家族やパートナー、親しい友だちなどに贈られます。春に咲くというその特徴から、幸せが訪れる花として、結婚式のブーケなどにもつかわれるようになりました。

すずらんの特徴

Photo byKIMDAEJEUNG

すずらんには、とくに根や花に毒を持つという特徴があります。すずらんの花を生けた水を誤飲しても、嘔吐や頭痛、めまいといった中毒症状が現れることもあり、死亡した例もありますので、扱いには十分に注意したいです。

すずらんは、日本では中部以北の涼しい高原などに自生します。北海道でも育つことからもわかるように、寒さに強い植物です。園芸種として栽培されているのは、ヨーロッパ原産のドイツすずらんで、日本の野生種よりも花が多く付きます。日本のすずらんは、花茎が短く、香りも薄く、葉に隠れるように花が咲くのが特徴です。

すずらんはいつ咲くのか

Photo by ✿ nicolas_gent ✿

すずらんの季節といえば5月ごろですが、実際にはいつ咲くのでしょうか。例年、開花時期は4月ごろからはじまります。株によっては6月ごろまで花を楽しむことができますが、その年によって開花時期はかなりずれますので気をつけて観察しましょう。

見ているだけで心が清々しくなるすずらんですが、花の季節が終わったら、翌年の花のために肥料を与えることをおすすめします。地植えも鉢植えも、すずらんの花が終わったら、緩効性の化成肥料あるいは液体肥料を追肥してあげましょう。

すずらんの植え付けや植え替えの方法は?

植え付けは3月~4月ごろ

Photo byNickyPe

すずらんは風通しがよく、半日陰の涼しい高原などで自生します。このため、すずらんは、涼しい場所に一度植え付けてしまえば、生育環境が合っていればどんどん増えて楽しむことが可能です。

植え付けは新芽が出てくる前の3月~4月ごろで、このころに苗が出回ります。地植えでも鉢植えでも、養分が多く、水はけのいい土で植え付けましょう。鉢植えでは、土の表面が乾いたら水やりをし、夏場は乾燥させないように注意します。地植えでは、夏の炎天下で乾燥がひどい日は水やりをするようにしましょう。

植え替えは10月~12月ごろ

Photo byNickyPe

すずらんの植え替えは、休眠期に当たる10月上旬~12月上旬ごろに行いましょう。鉢植えのすずらんは1~2年おきに行うことで、大きく育っていきます。地植えの場合も、4~5年に一度、株分けして植え替えることで、花がつきやすくなりますので、ぜひ植え替えてみましょう。

なお、植え替えの際、株分けをすることで、すずらんの花がつきやすくなり、また、本数も増えていきます。株分けの方法は実に簡単で、花芽が3~4個ほどつく箇所で切り分け、養分が多く、水はけのいい土で植え付けるだけです。

すずらんは種まきでは増えにくい

すずらんは、花が終わると、赤い実をつけます。この実から種を採種することができますが、すずらんを種から育てるには時間がかかり、また、株分けでかんたんに増やすことができるため、すずらんの種は市場でも出回りませんし、種まきで育てることもあまりありません。

すずらんの種を採種する場合、毒性が高いため、ゴム手袋などを使って行うことが大切です。人によっては、すずらんの汁で肌が荒れたりかぶれたりしてしまうこともあります。

すずらんの生育環境や管理方法って?

すずらんは寒さに強く暑さが苦手

Photo bysuju-foto

自然に自生するすずらんは、落葉樹などの下に根づき、夏の暑い時期には半日陰で風通しのいい場所を好みます。夏の暑さは苦手ですが、寒さには強く、日本では本州中部以北の涼しい高原などで見つけることが可能です。

この生育環境に似た環境を作ってあげると、すずらんは元気に育っていきます。鉢植えの場合は直射日光を避け、地植えの場合はときどき日が差す木陰を選んで植えるようにしましょう。水はけのいい土を植えることも大切です。

管理方法のポイントは水やり

Photo byAquarius82

すずらんは、生育環境がうまく合えば、簡単に育てることができます。鉢植えの場合、土の表面が乾燥したら十分に水やりし、地植えの場合は、とくに気にしなくても問題ありませんが、あまりにも乾燥がひどい場合は水を与えて乾燥しないように気をつけましょう。

なお、冬の乾燥しやすい時期は、休眠期であるため、あまりたくさんの水を与えてしまうと根腐れで枯れてしまうこともありますが、土の表面を湿らせる程度に水を与えるようにしましょう。鉢植えをベランダや室内に入れている場合は、霧吹きなどで葉水を与えてやるのもおすすめです。

花を楽しみたい方は肥料も大切


Photo bydomeckopol

すずらんは、生育環境に合った場所に植えると、地下茎を伸ばして花芽や葉芽をつけて増えていきます。このため、4月~5月ごろの開花時期が終わった後、肥料を施すことで翌年の春に花がつきやすくなるものです。鉢植えのすずらんも、地植えのすずらんも緩効性の肥料を与えましょう。

ただし、すずらんは寒さにも強く、多くの肥料を必要としないため、肥料の与えすぎには注意することが大切です。与えすぎてしまうと、枯れてしまうこともあります。

すずらんの害虫や注意したいこと

すずらんの病気は心配なし

Photo by pika1935

すずらんは高原などで元気よく自生し、冬の寒さに強いことからもわかるように、とても丈夫な植物です。このため、すずらん特有の病気などはとくになく、生育環境が合っていれば放っておいてもどんどん増え、育てやすいこともで知られています。したがって、特定の病気を心配する必要はありません。

すずらんを育てる上で大切なのはその環境です。湿っぽい環境や日が当たりすぎる環境ではなかなか元気に育つことがなく、元気ない状態が続くと、場合によってはそのまま枯れてしまうこともあります。正しい管理方法で元気に育てることを心がけましょう。

すずらんは害虫の心配もなしとはいうものの

Photo by chidorian

すずらんは、強い毒性を持っていることから、害虫が近寄りにくいといわれています。実際、すずらんに特有の害虫というのはとくにいません。

しかし、ハムシの仲間に葉や花が食べられてしまう例もあります。ハムシは、日本だけでも780種ほど生息するといわれ、実にさまざまな種類がありますが、春になると産卵することから春に葉が食べられてしまったら、ハムシが原因かもしれません。葉の様子を見て、虫を見つけたらすぐに駆除し、場合によっては殺虫剤などを使うことも考えましょう。

動物や子どもがいる場合は置き場所にも配慮を

Photo byRitaE

すずらんには毒があることで有名です。特に多くの有毒物質が含まれているのが花や根で、花粉にも含まれています。そのため、鉢植えのすずらんを室内やベランダなどで管理する際、置き場所には注意しなければなりません。

花姿がかわいいとはいえ、食卓に置くのはNGです。とくに、子どもがいる家庭では、手が届かない場所に置くように十分に配慮しましょう。子どもが誤って口にしたことで亡くなった例もあります。また、床に置くのもNGです。子どもはもちろん、ペットなどにとっても危険ですので、動物を飼っている家庭では十分に注意して管理するようにしましょう。

元気ないすずらんの3つの原因

①水のやりすぎ

Photo byNadineDoerle

すずらんの様子があまりよくないとき、まず確認したいのが水のやりすぎです。すずらんは水を好む植物ですが、元気がないからといって水を与えすぎてしまうと、根腐れして枯れてしまうこともあります。

夏は水枯れしやすいとはいえ、土を触って水分の様子を確認して、与えすぎないように注意したいです。また、冬の休眠期は、土の表面が乾燥したら土を湿らせる程度に与えます。うまくコツをつかんで、管理方法を考えたいです


②乾燥しすぎ

Photo bysuju-foto

すずらんは、晴天が続いて土が乾燥し続けると、元気ない状態に陥り、枯れてしまうことがあります。とくに、夏場の管理が難しく、失敗して枯れてしまうことがよくありますので、すずらんの置き場所はしっかりと考えたいです。

すずらんの花が咲くころは日当たりのいい場所に置きましょう。花が終わったら、どんどん暑くなってきますので、明るい日陰で管理します。暑さが和らいできたら、日が当たる場所に置き、冬を越えて、次の年の開花時期までしっかりと育てていくようにしたいです。

③生育環境が合わない

Photo by Ong-Mat

とくに地植えのすずらんでは、生育環境が合わないとなかなか花をつけなかったり、大きく成長していかなかったりすることもあります。反対に、生育環境さえ合えば、とくに手をかけなくても、どんどん増えていきますので、どこに植えるのかはとても重要です。

基本的には明るい日陰となります。水はけや通気性のよい弱酸性の土が好みなので、地植えの際には土づくりもしっかりと行いたいです。

すずらんとともに春の訪れを楽しもう

Photo byabolanu

花姿がかわいらしく、3月の終わりごろから店頭に出回ると、ぜひ育ててみたいと人気の高いすずらん。育て方のポイントをしっかりと押さえて、元気よく育てていきましょう。春先に香り高く、とても清々しい気持ちになります。うまく開花時期に花が咲いたら、しっかりと管理してどんどん増やしていくのも楽しいです。

ただし、ガーデニングですずらんを扱ったら、必ずしっかりと手を洗い、毒の被害に遭わないようにしましょう。安全に気を付ければ、楽しく育てていくことができるはずです。

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