サンゴミズキとは
サンゴミズキとは、落葉低木、ミズキ科ミズキ属の科目で、シラタマミズキの園芸用品種です。若木の頃は枝を直立させて1.5~2mほどにになりますが、成木になると3~3.5mの高さに成長し、脇枝も長く伸ばします。
対生する葉の表面は濃緑色ですが、裏面は白っぽくなっています。5~6月頃、枝先に3~5cm径の集散花序を付け、4枚の花弁を持った薄クリーム色の小さい花を密に付けます。ミズキの花によく似ているのが特徴的です。
変化する枝色
サンゴミズキの切枝を花材として市場に出荷する場合は、一株に数十本立ち上がる枝を株元から切り取ります。切り取った後に新しい枝が成長し、3年ほど経ると花材を用途とする枝物として切り出して出荷します。
サンゴミズキは艶のある枝色が特徴ですが、花材として流通しているのは、黄色と赤色が主な枝色となっています。サンゴミズキは幼木の時はどちらも薄い色を帯びていますが、秋の落葉の頃から冬には、鮮やかな濃い黄色や朱色に変化します。
サンゴミズキの種類
サンゴミズキは一般的な呼び名とは、赤色の枝は「赤木」、黄色の枝は「黄金ミズキ」などと、特に園芸市場などでは呼ばれています。また、特徴的な枝の色および葉の色調などで、異なる種類があります。
サンゴミズキの枝色はバリエーションも多いので、海外の庭園では枝色の違う種類をうまくコラボレーションさせて植栽し、色彩の少ない冬の庭園を彩る工夫として用いられています。
種類と特徴
種類名 | 特徴 |
コルヌス・アルバ’オーレア’ | 枝色は赤。明るく艶のある黄金色の葉が特徴で、秋にはきれいに紅葉します。 |
コルヌス・アルバ’エレガンティッシマ’ | 枝色は濃い赤。緑の葉の縁を白く縁どる白覆輪葉が特徴です。 |
コルヌス・アルバ’ケッセルリンギィ’ | 枝の色は珍しい黒色を帯びています。葉の色は赤黒い銅葉がかりが特徴です。 |
コルヌス・サンギネア’ミッドウィンターファイアー’ | 枝の株元は黄みを帯びたオレンジ色で、上部が徐々に赤色となるグラデーションがきれいです。葉は黄緑色。 |
コルヌス・セリケア‘フラビラメア’ | 黄金ミズキとも呼ばれる、黄色の枝です。葉の色の緑とコントラストがきれいです。 |
サンゴミズキ・名前の由来と花言葉
サンゴミズキは秋の落葉の後に、枝が珊瑚(サンゴ)の様に赤くなることからが名前の由来です。サンゴミズキ(珊瑚水木)は和名で、シベリアミズキの別名があります。シベリア、サハリン、朝鮮半島など寒冷地が原産です。
学名は「Cornus-alba-var.sibirica」。属名Cornusとはラテン語で“角”を表し、材質が硬いことを示します。種小名のalbaとは白い花を咲かせるので、“白色の”の意です。変種名のsibiricaとは“シベリアの”という意味となります。
サンゴミズキの花言葉
サンゴミズキの花言葉は、原産が寒冷の地ですので、耐寒性があり丈夫に育つことから「耐久」。秋、落葉後に珊瑚の色の様に鮮やかな深紅に彩られる枝が、成熟さを感じることからか「成熟」と付けられています。
「洗脳」とも花言葉が付けられていますが、艶やかな珊瑚色や黄金色に染まった様な枝色が見るものの心を魅了する、という意味合いが含まれているのではないかと考えられます。
サンゴミズキ・季節別の見どころ
サンゴミズキは四季毎に樹姿が変わり、それぞれに見どころがある植物です。春は冬の間に色彩を増した枝色が見事に目に映えます。開花期の5~6月頃には4つの花弁を持つ可愛い白い花が咲きます。
初夏から夏、秋にかけては種類によって葉模様など異なる葉が茂り、晩秋には紅葉が楽しめ、同時にきれいな白い実が付きます。葉が落ちると枝色が濃く染まり、きれいな木肌から、クリスマスのアレンジメントやリースなどの用途に利用されます。
サンゴミズキの植栽管理
サンゴミズキの育て方①/生育環境
サンゴミズキは原産が寒冷地ですので耐寒性があるのですが、相反して夏など気温の高い時期には耐性が劣るので、暑さをしのげる場所が適しています。真夏の直射日光、特に西日が当たる場所は避けるようにしましょう。
環境的には風通しがよく、水捌けのよい土壌で半日陰の場所に植栽するのがベストです。鉢植えにもできますが、成長するのが早く、樹高も高くなりますので、地植えの方がサンゴミズキの特性を楽しめるでしょう。
サンゴミズキの育て方②/植え付けと植え替え
サンゴミズキの苗の植え付け時期は、落葉時期の秋の終わり頃が適期です。植え付ける場所を根回りの倍ほどの穴を掘り、苗を入れたら赤玉土(小)6:腐葉土4に混合した用土を被せます。
サンゴミズキを地植えにした場合は、そのまま植え替えをする必要はありませんが、鉢植えでは、2年に1度程度植え替えをします。鉢から抜き取り、半分ほど根回りの土を落として、一回り大きめの鉢に植え替えます。
サンゴミズキの育て方③/水やり
サンゴミズキへの水やりについては、地植えにしている場合は基本的に必要有りませんが、真夏の高温時には朝夕の涼しい時間帯に水やりをしましょう。その折に葉水を掛けてあげると害虫の害からの予防にもなります。
サンゴミズキを鉢植えにしている場合は、鉢の表土が乾燥気味の時にたっぷりと与えます。地植えと同様に夏場は毎日潅水します。冬季は表土が乾いていたら、日にちをおいて水を与える程度で大丈夫です。
サンゴミズキの育て方④/肥料のやり方
サンゴミズキの生育状況は比較的良好に育つ樹木ですので、多肥は必要ありません。地植えの場合、開花期を過ぎてから落葉まで2か月に一度程度、緩効性有機質肥料を株元から少し離れた場所に適量施肥しておきます。
鉢植えの場合も地植えと同様にそれほど多くの肥料を施す必要はありません。施肥の仕方も地植えと同じ様な間隔で、鉢の縁に適量与える程度にします。サンゴミズキには肥料のやりすぎには注意しましょう。
サンゴミズキの育て方⑤/剪定
樹木の剪定とは、樹姿を整えるためと、不要な枝や枯れた枝などを取り払うために行います。サンゴミズキの場合は、年に2回が基本です。剪定時期は初夏に新芽の成長が落ち着く頃と、秋の落葉後に強剪定を行います。
初夏の剪定は、開花期の後に伸びすぎたり、絡みあったりしている枝をすっきりと切り取って整えます。冬の剪定は横に張り出している太い枝や、混み合っている枝、樹姿を乱している枝を株元から思い切って切り取りましょう。
すっきりとした樹形に!
サンゴミズキは放置しておくと、横枝が長く張り出したりして乱れた株形になってしまいます。すっきりした株にしたい時は、落葉後に数十本立ち上がっている太い枝を、半分ずつ毎年株元から切り取るのです。そうすると、まっすぐに伸びた枝だけが毎年残り、すっきりとした株形を保ちます。
サンゴミズキの育て方⑥/増やし方
サンゴミズキを増やす方法には、接木と挿し木で行います。柳の木と同様に、枝を花瓶などに浸けておくだけで発根しますので、挿し木による増やし方が一般的で容易い方法です。開花期の後に葉の付いた挿し穂を用意します。
挿し木の手順
10~15cmの長さの枝を切り取り、先端以外の葉を落として、元を斜めに削ぎ、2時間ほど水に浸けて水揚げをしておきます。赤玉土(小)4:鹿沼土(小)3:バーミュキライト3の混合土を入れた育苗箱かビニールポットに挿し込みます。
用土の水を切らさない様にして、半日陰で2か月ほど経ると発根しますので、根が十分に成長したら、植え付け時期の晩秋頃に鉢植えや地植えにして植え込みます。地植えの場合は元に藁(ワラ)を敷き、マルチングを施しておくと良いでしょう。
サンゴミズキの育て方⑦/病害虫
サンゴミズキは病害虫には割合強い植物ですが、病害としては「ウドンコ病」、害虫の被害には椿や楓(カエデ)類などに良く発生する「イラガ」が見られます。どちらも外見で発見しやすいので、早期の防除をします。
サンゴミズキに限らず、剪定をして風通しや日当たりをよくしてやることが、病害虫の発生を防ぐ最善の方法です。病害虫は弱っていたり、手入れなどが行き届かない植物に多く発生しやすくなります。日頃から注意をし、愛情をもって接することが肝心です。
ウドンコ病
ウドンコ病は植物の葉に一種のカビ菌が付いて発症します。葉の表面がウドン粉を塗した様に白く覆われ、症状が進むと光合成ができなくなり、放置すると枯死し、他の葉にも伝染して被害が広がります。
施肥の時の多肥により、チッソ分過多によって樹体が軟弱化して発生しやすくなります。早期発見が原則で、初期であれば殺菌剤の散布で防除が可能ですが、症状が進んだ場合は病葉を全て取り去り廃棄します。
イラガ
サンゴミズキには蛾(ガ)の幼虫であるイラガが発生することがあります。葉を全て食害してしまう害虫です。このイラガの幼虫は体長10~20mmほどで、緑色をして全体に短い棘(トゲ)の様な毒針があります。
触ってしまうと鋭い痛みを感じ、いつまでも引きません。梅雨時や真夏にも発生し、冬の間、豆の様な繭(まゆ)を作って幼虫のまま越冬しますので、見つけたら削り取って処分。発見次第殺虫剤を噴霧して駆除します。
まとめ
サンゴミズキはすっきりとした枝ぶりと、鮮やかで艶のある赤や黄の枝色、また、矯めが効く(生け花の用語で、枝などを曲げる手法のこと)ことから、生け花やフラワーデザインの用途として利用されています。
サンゴミズキは育てやすく、用途も色々と楽しめる樹木ですので、庭園の色どりとしたり、鉢植えにして楽しんだりできます。ご紹介した育て方を参考にしていただいて、栽培してみてはいかがでしょうか。
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