コナガの特徴や駆除方法をご紹介!
「キャベツの葉の裏を見たら、黄色い何かがびっしりついていた」「小さい幼虫が葉脈にそって葉を食べている」そんな経験、ありませんか?
コナガはキャベツや小松菜といった野菜の天敵。野菜を健康に育てるためにも、コナガの特徴や駆除方法を知っておきましょう。害虫駆除に困っている方、コナガの被害に困っている方は参考にしてみてくださいね。
コナガの特徴とは
コナガとはキャベツ・ブロッコリー・大根・菜の花といった、アブラナ科野菜を好んで食べる害虫です。別名「小菜蛾」とも呼ばれています。
原産地は西アジアといわれていますが、今では熱帯から寒帯まで幅広く分布し、重要害虫として知られるようになりました。葉を食べている幼虫を発見したり、葉っぱの裏についた卵からコナガ被害に気が付いたり、葉がほとんどなくなったりしたことから出会う害虫です。
コナガの見た目とは
コナガは成長とともに姿を変える特徴があります。コナガの卵は淡い黄色で、大きさは0.5mmほどの楕円形です。葉裏にぽつぽつと小さな卵があったり、びっしりと卵がついていたりします。
コナガが卵から孵り幼虫になると、葉の中にもぐりこみ、内側から葉を食べます。成長が進むにつれ葉の表面に現れ、葉脈に沿って食い散らかしていくのです。
幼虫のコナガの姿とは
幼虫のコナガは鮮やかな緑色、または下記の写真のように淡い黄色をしています。葉脈にそって葉肉を食い散らかすため、気づいたときにはキャベツの葉がレースのようになっていた、なんてことも。
葉脈だけが残った葉っぱがあったり、表面に白い点がある葉っぱがあれば、注意して観察しましょう。
コナガの幼虫はおよそ10mmの大きさです。成長とともにだんだんと色が深く変化し、最終的には緑褐色になります。触ると跳ねたり、後ずさりをしたり、糸を出してぶらさがったりするのも特徴のひとつです。
アオムシとの見分け方とは?
アオムシとの見分け方は、体の色を見ることです。モンシロチョウの幼虫であるアオムシは、脱皮しても鮮やかな緑色が続きます。対してコナガの幼虫は黒っぽく変化し、触るとぽろりと落ちてしまいます。
大きさでいえばアオムシは25mmにもなりますが、コナガは10mmほどの大きさです。ほかにもコナガの幼虫は先端が尖っていることも見分け方のポイントです。またアオムシに比べて薬剤が効きづらい特徴もあります。
コナガが発生しやすい時期とは?
コナガが発生しやすい時期とは、春から初夏にかけてと夏の終わりから寒くなるころです。この季節以外にもキャベツや大根といったアブラナ科の野菜がある限り、コナガは発生します。
ほぼ1年間休むことなく発生するコナガ。野菜を健康に育てるには、年間を通してコナガ対策をする必要があります。
コナガの駆除方法
1年間を通して発生し、薬剤に耐性をもつコナガ。どのようにして対策していけばよいのでしょうか。ここからはコナガの駆除方法をご紹介します。
コナガはキャベツなどの野菜を育てていると、高確率で出会ってしまう天敵です。コガナ被害に悩んでいる方や、これからアブラナ科の野菜を育てようと思っている方も、ぜひ参考にしてみてください。
コナガ「卵」の駆除方法
コナガの卵は潰す、これが一番の駆除方法です。コナガの卵は葉裏で成長します。幼虫になると葉の中にもぐり込み、駆除もなかなか難しくなるのです。卵の時期から見つけ次第駆除しておくことです。
葉の上に白い点々がある、葉裏に淡い黄色の卵がある場合は、指先で潰します。コナガはアブラナ科にとって天敵です。成虫のコナガは、数百個の卵を生みつけます。卵のうちから確実に駆除しておきましょう。
コナガ「幼虫」の駆除方法
幼虫は捕殺する、これが駆除方法です。卵から孵化し、肉眼で確認できるほど成長した時点で、他にも潜んでいる可能性があります。葉脈や葉の根元などにコナガが潜んでいないか注意して観察しましょう。
コナガの弱点は水だともいわれています。霧吹きなどで水を吹きかけて駆除したり、スプリンクラーを使って駆除するといった方法も効果が期待できそうです。
コナガが成虫になってしまったときは?
コナガが成虫になってしまったときは、害虫から野菜を守ることを考えましょう。防虫ネットなどを使用して、これ以上被害を広めないようにするのです。
コナガの成虫が飛んでいたら、葉裏に卵はないか、葉脈部分に幼虫はいないかを確認してから防虫ネットを取り付けましょう。
殺虫剤・忌避剤のおすすめ
ここからはコナガにおすすめの殺虫剤・忌避剤を紹介します。コナガは殺虫剤・忌避剤を開発する方にとっても天敵といわれているほど、薬剤に強い耐性をもっています。
同じ薬剤を使い続けると耐性がついてしまうともいわれているため、コナガを駆除する場合には違う種類の薬剤を交換しながら使うのがおすすめです。
すばやい効果が魅力「スピノエース顆粒水和剤」
「スピノエース顆粒水和剤」は、散布した次の日から効果を発揮する殺虫剤です。7〜10日ほど効果が持続し、薬剤に強い抵抗のあるコナガにも効果を発揮するといわれています。
この殺虫剤は2500~5000倍に薄めて使用します。散布した後は太陽の光や微生物のはたらきなどで代謝されるので、環境にも比較的やさしい薬剤です。コナガの卵がある葉裏や葉脈にかかるよう、しっかりと散布しましょう。
スピノエース顆粒水和剤
スプレーするだけ楽チン「アースガーデン 葉を食べる虫退治」
「アースガーデン 葉を食べる虫退治」は、葉を食べる害虫に効果のある殺虫剤です。自分で薄める必要なく、スプレーするだけという手軽さが嬉しいポイント。忌避剤の効果があるのも特徴のひとつです。
殺虫剤を使うときは、使用年月内に使い切るように注意が必要です。使う際はよく降ってからスプレーしましょう。SPRAY口では幅広く、JET口では遠くの場所へ届きます。逆さでスプレーできるので、葉裏への散布も楽チンです。
アースガーデン 葉を食べる虫退治
世界初!5つの成分で効果抜群「ベニカXネクストスプレー」
「ベニカXネクストスプレー」は、5つの成分を配合したパワフルな殺虫剤。アブラナ科の天敵であるコナガのような薬剤に強い害虫にも効果が期待できます。雨が降っても効果が続くので、何度も噴射する必要がありません。
殺菌成分が葉に浸透するので、病気の予防と治療にも効果が期待できます。軽い引き心地の「ロングトリガー」が採用されたことで、引き心地が40%も軽くなりました。一家に一本は常備しておきたい殺虫剤です。
ベニカXネクストスプレー
殺虫剤・忌避剤を使用する注意点
殺虫剤や忌避剤を使用する際は、目や口に入らないよう注意が必要です。また小さいお子様やペットの手が届く場所へ置かないようにしましょう。
表記されている使い方・使用年月を守り、正しく使うことで効果を発揮します。ぜひご自身の植物にあった薬剤を見つけてくださいね。
コンパニオンプランツでコナガ対策
コンパニオンプランツとは、なにかとなにかを一緒に植えることで、植物の生長を促したり害虫被害を抑えることです。以下ではアブラナ科の天敵であるコナガ対策におすすめの植物を紹介します。
オーガニックで野菜を育てている、薬剤を使うことに不安があるという方や、薬剤だけでは不安だという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
サルビア
シソ科の植物である「サルビア」は、コンパニオンプランツとしておすすめです。サルビアは「他感作用」というものを出すことで、コナガを寄せ付けづらくします。
また暑さにも強いため、秋ごろから育てるキャベツのコンパニオンプランツとしても活躍します。コナガは赤を嫌う性質があるともいわれているため、サルビアを買うときは赤色の品種を選びましょう。
クローバー
クローバーは、ゴミムシやクモといったコナガの天敵を寄せ付ける効果が期待できます。クモは一年中を通して活動しますが、得に夏ごろは活発に活動します。
ゴミムシは春に繁殖するタイプと、秋に繁殖するタイプがいます。種類によってはカエルを食べるタイプもいるほどです。クローバーをコンパニオンプランツにすることで食物連鎖が発生するため、コナガの発生を抑える効果が期待できますよ。
キク科の植物
キク科の植物は、コナガが苦手とする香りだといわれています。キャベツや小松菜の隣に植えることで、コナガの被害を抑える効果が期待できますよ。野菜ではレタス類やごぼう、春菊といったものがキク科にあたります。
花ではコスモスやひまわり、マリーゴールドがキク科です。うまく利用すれば、忌避剤のような効果が期待できます。
コナガを撃退して心地よいガーデニングライフを
いかがでしたか?コナガがほとんど一年中を通して活動する害虫です。アブラナ科を育てている方にとってはもちろん、薬剤を開発する方や農家の方にとっても天敵だといわれています。
殺虫剤・忌避剤をローテーションして使うことで効果的に退治できます。薬剤は期間内に使い切るよう注意し、扱いに気をつけましょう。コナガ対策で美味しい野菜が実りますように。
もっと害虫対策が知りたい方はこちらをチェック!
暖かい時期になると、だんだんと見かける回数が増える害虫。注意しておかなければ野菜や花がだめになってしまうことも。以下では、ガーデニングを楽しむ方たちの天敵、害虫駆除について書かれた記事を紹介します。
害虫の駆除方法は知っておいて損はありません。少しでも興味がある方は、ぜひ読んでみてくださいね。

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出典:unsplash.com