テントウムシダマシとは
テントウムシダマシは通称
テントウムシダマシは実は通称で正式名称はニジュウヤホシテントウと言います。大抵の場合ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)と他のてんとう虫は別種のように扱われていますが同じてんとう虫の仲間で食性が違うため害虫として取り扱われています。 成虫も幼虫も害虫なので家庭菜園で見かけた場合てんとう虫だからと駆除することをためらっているとかなりの被害が出てくるのでしっかりと防除、駆除などの対策をすることが大切です。
テントウダマシ科とテントウムシダマシ
前述のように本来はてんとう虫の仲間ですがインターネットを中心にテントウムシダマシと呼ばれているので、完全に別種のテントウダマシ科の情報と混在していることがあります。てんとう虫やテントウダマシなどに興味を持って調べる時は混在しないように注意してください。
てんとう虫とテントウダマシを見分けよう
益虫を駆除、防除することはあまり良くない
他のてんとう虫は肉食で家庭菜園では必ずやってくる厄介な害虫のアブラムシ類の天敵でアブラムシ類を食べてくれます。また肉食のてんとう虫とは違う種類ですが、きゅうりなどの葉が白く粉を吹いたようになるうどんこ病の原因となるカビの天敵になるてんとう虫もいて同じようにカビを食べてくれるので薬剤に頼らない自然農法、自然農薬のような効果がある生物農薬として利用されています。そのためテントウムシダマシ以外のてんとう虫は駆除、防除しないようにすることが大切です。
見分け方:虫をじっくり観察できる人向き
テントウムシダマシと他のてんとう虫を見分ける方法は虫をゆっくり眺めることが平気な方はよく眺めててんとう虫の表面に艶があるか確認してください。アブラムシ類の天敵であるナナホシテントウやナミテントウは光沢がります。同じようにカビの天敵であるキイロテントウも光沢があるのに対して草食のテントウムシダマシは光沢がありません。さらによく見ると産毛のような毛がたくさん生えているため光を反射しないのが特徴です。
光沢で判断する時の注意
光沢で判断してほぼ間違いないのですが珍しいてんとう虫の中には光沢がなく産毛のような毛がある種類もいるのでできれば模様と合わせて覚えるようにしたほうが確実です。あまり見かけないてんとう虫でも益虫でカイガラムシの天敵だったりアブラムシ類の天敵だったりします。
見分け方:あまり見たくない人向け
てんとう虫は種類によって大抵の場合は模様が決まっています。アブラムシの天敵であるナナホシテントウは赤地に黒の点が7つ、ナミテントウはさまざまな模様があるので省略しますが黒地に赤や黄色の模様が多いです。カビの天敵であるキイロテントウは名前の通り真っ黄色で無地です。他にもシロホシテントウなど益虫のてんとう虫がいます。一方テントウムシダマシは赤褐色の背中にに黒い点が20個以上あるので模様で判断しても問題ありません。ただしナミテントウの模様のバリエーションの中には似た模様もあります。
テントウムシダマシの種類
テントウダマシは5種類
日本に生息するてんとう虫の中で草食のてんとう虫をテントウダマシとした時、5種類ぐらいのテントウダマシがいます。その中で家庭菜園で作る野菜に特に見かけるテントウムシダマシは3種類に絞られてきます。そのうち1種は限らた場所でしか生息できないのでよく見かけるテントウダマシの2種類はどちらも同じような模様なので他のてんとう虫と間違わないようにしっかりと模様を覚えて対策に役立でましょう。
ニジュウヤホシテントウ
家庭菜園で見かける草食のてんとう虫でテントウダマシとしてインターネットでは話題になる種類で、名前の由来は背中の斑点が他のてんとう虫よりも多く密であることからです。てんとう虫はどの種類も触ったりすると黄色くて臭い体液をだします。またこの体液は非常に苦いので鳥などにも襲われなくなっています。
オオニジュウヤホシテントウ
かなりニジュウヤホシテントウと似ていますが実は種類が違います。オオニジュウヤホシテントウの名前の通りニジュウヤホシテントウより少し大きいくより丸っこいフォルムをしているのが特徴です。他には幼虫は背中の突起が黒く1年に一回だけしか孵化しなくなっているのでより駆除や防除をしないといけないのはニジュウヤホシテントウの方になります。
インゲンテントウ
名前にインゲンが入っているように主にインゲンマメを食害する害虫で外来種のてんとう虫です。他のテントウダマシと同様に成虫も幼虫も害虫ですが薬剤や農薬を使わなくても今のところは被害や生息範囲は広がっていません。その理由は自然農薬や生物農薬のように天敵となる寄生蜂が存在する他、元々暑さに弱いため長野県と山梨県の標高の高い地域のみしか生息するこができません。模様はオレンジに黒い斑点が8つです。
テントウムシダマシの生態
被害にあう植物
テントウダマシ(ニジュウヤホシテントウ、オオニジュウヤホシテントウ)は成虫も幼虫も主にナス科植物の葉食べる害虫です。そのためほとんどの夏野菜は被害にあうのでしっかり防除、駆除対策をしないとニジュウヤホシテントウは爆発的に増えることがあります。主に害虫としてテントウダマシが付く植物はナス、トマト、じゃがいも、ピーマン、きゅうりなど夏野菜として家庭菜園でも作りやすい種類のもの多くあり、成虫になると葉だけではなく実なども被害を受けます。
特徴的な食べ跡
ニジュウヤホシテントウ、オオニジュウヤホシテントウと比較する場合どちらも似ていて区別するのはこんなんですが他の害虫と比べるとわかりやすい食べ方をします。葉の裏から食べていき表の表皮を残すので表面から見ると葉脈部分だけが残り網目状に見えるて特徴的です。この状態になると光合成ができなくなりやがて収穫量がへったり最悪の場合枯死しすることがあります。特にウリ科は実を大きくする時に光合成が必要なのでウリハムシなどと共にしっかり防除、駆除対策をする必要があります。
増え方
ニジュウヤホシテントウの場合、年に2、3回の世代を繰り繰り返すので防除、駆除対策しないとずっと被害が出ます。一方オオニジュウヤホシテントウは年に1度だけななので爆発的に増えることは少ないですが食欲は旺盛なのでどちらも被害が出ます。
テントウムシダマシの卵
他のてんとう虫とあまり変わらない
ニジュウヤホシテントウについては特に他のてんとう虫と変わらないので区別することは難しいです。卵は30個ほどをナスやトマトなど食害する植物の葉の裏に産み付けます。形は細長い楕円形で目立つような濃い黄色で密集して産み付けられていますが、他のてんとう虫の卵も似たような外見、色をしています。発生時期は4月~10月頃で越冬した成虫が家庭菜園などに飛来し卵を植え付けるのが4、5月それから孵化した幼虫が成虫になり再び卵を植え付けるのが5、6月です。
オオニジュウヤホシテントウ
オオニジュウヤホシテントウの場合は年に1度だけなので卵塊は卵同士が接しない様に生み付けられているのが特徴です。
テントウムシダマシの幼虫
てんとう虫とテントウダマシの幼虫
てんとう虫の幼虫は種類によって外見が結構変わります。一般的に見かけるナナホシテントウ、ナミテントウの幼虫は似ていますがテントウダマシの幼虫とはまったく似ていないので簡単に区別することができるので特徴を覚えて防除、駆除対策に役立てましょう。写真のものはナナホシテントウの幼虫です。
幼虫の外見
テントウダマシの幼虫は刺してきそうな毛虫とのような外見をしています。無数の棘状の突起物があり、配色は棘状の突起物が黒色で体は黄色です。棘状の突起物で刺してきそうですが人に危害を加えることはありません。葉の裏から食害するため葉の裏にいることが多いので家庭菜園で薬剤や農薬を使わない方は葉の裏をチェックするようにします。
テントウムシダマシの防除
寄ってこないようにする方法
薬剤や農薬を使わないで防除するには飛来することを防ぐのが1番です。防虫ネットを使用し寄せ付けないようにします。またナス科を育ててる畑の近くで同じようにじゃがいもなどを育てていると飛来して被害に会いやすくなります。また雑草でも寄ってくるほおずきの種類などがあるので定期的に草を抜くことも大切です。またデントコーンなど障壁になる作物を囲うように植えて飛来を予防することもできます。
テントウムシダマシの駆除方法
一番の対策方法は捕殺
薬剤や農薬を使わない方法で1番の駆除対策になるのは直接捕まえて駆除する方法です。自然農薬も使わないので益虫にも影響は出ません。てんとう虫は外敵から刺激を受けると死んだふりをしてすぐに落ちてしまうので一旦捕まえる時はプラスチックのトレーなどで受けるようにしたほうが確実に捕まえることができます。直接手で触ると黄色い体液を出されると洗っても中々落ちないので気をつけてください。
テントウダマシを見つけるには
捕まえたらあとは潰すだけで、成虫と幼虫への対策はできます。孵化したばかりの幼虫は小さいので見つけにくいですが蛹になる直前の大きな幼虫になるまでは集団で行動していることが多いので葉の裏をチェックしてみてたくさんいるようなら葉ごと切り取り捕殺することが可能です。成虫も葉の裏にいることがありますが成虫は葉の表面、株もとの込み入った葉の根部分にいるのでよく探してみてください。
卵について
卵は葉の裏にまとまっているので定期的に葉の裏を調べてあったらそのそのまますり潰すようにして駆除します。すり潰すのに抵抗がある場合、樹勢などをみて問題がないようならば葉ごと切り取って処分する方法もあります。
テントウダマシの薬剤・農薬について
自然農薬と普通の農薬
登録されている薬剤や農薬を使うことで防除できますがあまり頻繁に使用しないほうが人間にも自然にも良いです。薬剤や農薬を使うと例えばナスの害虫であるアザミウマの天敵となるカメムシの一種も一緒に駆除してしてしまいます。アザミウマの被害が無くなった分テントウダマシによる被害が増えたケースもあります。カメムシにはテントウムシダマシを捕食する種類もいるので、自然農薬のように効き目を調整して使うことも大切です。
テントウダマシに効果が期待できる自然農薬
自然農薬としての草木灰などに効果が期待できます。殺虫効果はありませんが寄せ付けくなります。草木灰の使い方はガーゼなどでくるみ葉の表面などにポンポンとスタンプのように押していくだけです。また1リットルの水に3グラムの草木灰を入れてよく混ぜ噴霧する方法もあります。
テントウムシダマシのまとめ
益虫と害虫のてんとう虫と間違わないように
日本で見かけるてんとう虫のほとんどの種類が益虫です。比較的珍しい種類になるとうどんこ病も食べてくれます。そのためテントウムシダマシと呼ばれる草食のてんとう虫と益虫のてんとう虫を間違わないよにしてテントウムシダマシを見かけると駆除をするようにしましょう。また薬剤や農薬に頼らない自然農薬を使用してできるだけ環境に影響を及ぼさないようにすることも大切です。
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