潮岬キャンプ場へ行ってきた:はじめに
ツーリングと年齢の関係
潮岬キャンプ場を紹介する記事を書こうとツイッターで情報を集めていると「おや?このたくましいお腹と安定感のある長さの足は…」なんと、潮岬キャンプ場の投稿に私の後ろ姿が写っているではありませんか。撤収作業を終えてだらだらとパッキングをしている最中に撮影されています。こうしてみると私も老いました。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。
気持ちは20代半ば、体力は大台突入
昨日は妻に「あの赤いバイクは限界なんとちゃう?」といわれました。いやいや、気分は北海道ライダーだった頃のまま。予約不要のキャンプ場で薪を拾い、夜な夜な宴会をしていた20代半ばです。シート高が高いXR250の足つき性に少してこずっているだけだと自分に言い聞かせています。そうそう、ツーリングマップルを老眼鏡なしで見られなくなったときはショックでした。目は大切にしましょう。
潮岬キャンプ場は予約不要で無料
潮岬キャンプ場は前から気になっていたものの、あまりにも有名ですので訪れそびれていました。混雑するなら野宿する方がマシ!テントサイトが混雑していたら水道だけ借りて駐車場で野宿をしよう!そんな覚悟で潮岬キャンプ場を訪れたのです。しかし、まだ肌寒い季節なのが原因か、潮岬キャンプ場は思いのほか空いていました。松の防風林に囲まれた無料期間のテントサイトは小ぢんまりとしたサイズです。
懐かしい香りがする潮岬キャンプ場
これはなんだか懐かしい香り。潮岬キャンプ場には優しい海風が吹き、松の香りが立ち上がります。ソロテントが設営された跡を残すかのように、テントサイトはうねっています。私は腰掛になりそうなコンクリートのそばにテントを設営しました。
では本題!ここでは潮岬キャンプ場を訪れて感じたことを記します。なお、この記事は2021年3月17日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。
潮岬キャンプ場は昔懐かしい香り
減りつつある無料キャンプ場
潮岬キャンプ場のような予約不要の無料キャンプ場は少なくなりました。心無いキャンパーがルールやマナーを守らず荒し、管理できなくなったのが原因です。私は「関西の無料&格安キャンプ場◯選」という記事を書いたことを後悔しています。潮岬キャンプ場も挙げましたが、そのうちいくつかは一時閉鎖となりました。高額な利用料金を徴収しないと維持管理ができなくなったキャンプ場もあります。
潮岬キャンプ場は今のままでいてほしい
「関西の無料キャンプ場おすすめ〇選」という記事を今後書くとするならば、このキャンプブームが収束してからになるでしょう。一時閉鎖されていた無料キャンプ場が再開されたとしても、新しい無料キャンプ場を見つけたとしても、朗報とばかりお知らせすることはありません。こうしたメディアで公開されると心無いキャンパーも集まってくるからです。まぁ、私の記事にそれほどの影響力があるとは思えませんが。
無料キャンプ場で過ごした北海道ツーリング
かつて私は北海道の無料キャンプ場に大変お世話になりました。調べると今も無料や格安で運営されているキャンプ場はあるようです。しかし、閉鎖されたキャンプ場も多いとか。生活キャンパーが毎朝出勤していく鳥沼公園、カブ氏やタージ氏らと楽しく過ごした静内温泉キャンプ場、知床峠が晴れるのを待った羅臼町立林間広場キャンプ場…これらはすべて閉鎖されました。私が訪れたのは四半世紀も前のことですので、仕方がないかもです。
キャンプはいつおしゃれな趣味になったの?
四半世紀前もキャンプブーム真っただ中でした。しかし、今日のような過熱ぶりはなかったように記憶しています。キャンプは今やおしゃれなレジャーとして楽しまれていますが、当時はそんな雰囲気ではありませんでした。薪は買うもの?いえいえ、当然のように拾うものです。鉈を片手に海岸や河原で薪を拾いました。焚き火台も普及しておらず、コンクリートブロックでかまどを作っていた時代です。
潮岬キャンプ場に集まるキャンパーの様子
疲れた旅人のような表情
持参した薪を焚き火台にくべて海を眺めているソロキャンパー、大きなテントに薪ストーブを設置して出てこないデュオキャンパーなど、今のブームからキャンプを楽しむようになった人を潮岬キャンプ場で見かけました。そういえば、秋の兵庫県山間部ツーリングで利用したキャンプ場にも延々と薪割をするソロキャンパーがいました。彼らに共通しているのは、何かに疲れてキャンプ場にたどり着いた旅人のような表情。マナーの悪い人が来ないのは幸いです。
バイクの乗り入れができないキャンプ場
潮岬キャンプ場はバイクの乗り入れができない懐かしい雰囲気のキャンプ場です。ガソリンストーブ用の燃料を燃料ボトルに入れようと駐車場へ行くと、かつて私が北海道で利用していたキャンプ場を思い出しました。「バイクの乗り入れができないキャンプ場はキャンプツーリングに適していない」といわれる今日ですが、私はバイクの乗り入れができるキャンプ場にこだわったことがありません。
キャンプ場でいつも通り過ごす私
私はその場その場の条件を受け入れ、何事もなかったかのように過ごすのが好きなのかもです。バイクの乗り入れができないことは悪条件になりません。混雑した場所は嫌いなものの、キャンプ場では混雑していようが一人ぼっちであろうが関係ないのです。会話を楽しめそうな人がいれば声をかけ、いなければ一人で過ごし、ご飯と袋めんを炊いて、地図を眺めながら寝落ちします。
キャンプの楽しさを知らなかったのかも
潮岬キャンプ場はツーリングの旅情あふれる素晴らしいキャンプ場でした。しかし、キャンプの楽しみ方がイマイチわかっていない私には、潮岬キャンプ場を楽しめたかどうかが分かりません。潮岬キャンプ場で記憶に残っているのは、食用油を持っていないのにスーパーで餃子を買い、焼こうとクッカーに入れたら焦げ、慌ててお湯とマヨネーズを大量投入して煮込んだこと。
潮岬キャンプ場へ行ってきた:まとめ
感受性は劣化するのか?
もしかしたら、若かりし頃の私はもっとキャンプを楽しんでいたかもです。予約不要の無料キャンプ場があるかないかも調べず、なければ野宿をし、昼寝をむさぼるぐぅたらキャンプツーリングでした。そういえば、今回のキャンプツーリングは雨男の私にふさわしい天候でした。潮岬キャンプ場の取材という名目のため、往路の休憩は一度しかしていません。これではダメですね。
次のキャンプブームには76歳のおじいちゃん
キャンプツーリングに対するアプローチの仕方は年齢と共に変わってしまうのかもです。四半世紀前に北海道の森林公園びふかアイランドで知り合った北九州市のマグナフィフティ氏曰く「思い出深い場所には二度と行かない。思い出は思い出でしかなく、今もそこに楽しいことがあるとは限らない」とのこと。次のキャンプブームが四半世紀後に来るとするならば、私は76歳のおじいちゃんです。
気温も日常も温かい潮岬キャンプ場
そうそう、潮岬キャンプ場の取材裏話を一つしなければなりません。まだ日の出まで2時間ほど残っている未明、防災無線で「○○地区の建物火災は沈下しました、ご協力ありがとうございました」と報じられたのです。一瞬、潮岬キャンプ場のテントサイトが静けさの中でざわつきました。何人かは目を覚ましたようです。串本町の日常を垣間見たできごとに、私は不謹慎ながらも温かみを感じました。これも潮岬キャンプ場を利用した一つの実感です。
ツーリングが気になる人はこちらをチェック!
ツーリングについて私の心境を語ったこれまでの連載記事もチェックしてください。今回の連載記事は前回の続きです。前回は潮岬キャンプ場に向けて準備した持ち物リストや、荷物の積載についての失敗談を語りました。そうそう、紀伊半島南部は無料の高速道路が少しずつ伸び、潮岬キャンプ場までのアクセスがよくなりましたね。バイクのミラーに安全基準があることを、私は最近まで知りませんでした。
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出典:ライター撮影