アルメリアの花言葉
細いまっすぐな茎の上にピンク色の小さな花が寄り添ってぼんぼりのような花を作り、春を知らせるアルメリア。アルメリアの控えめながらも凛とした花は鉢植えやブーケとして贈り物にも人気ですが、大切な人に花を贈るとき、気になるのが花言葉ですね。
実はアルメリアの花言葉にはネガティブな意味を持つものもあり、少し注意が必要とされているのです。それではアルメリアの花言葉や誕生花とされる日をはじめ、その名前の由来と意味、種類や育て方などをご紹介します。
日本語の花言葉は「思いやり」「心遣い」「歓待」
日本語のアルメリアの花言葉には「思いやり」「心遣い」「歓待」「可憐」「共感」「滞在」「同情」があります。アルメリアの花が寄り添うように咲く姿がお互いを思いやっているように見えることから、それらの花言葉が付いたのではないかと言われています。
大切な人に感謝を伝えたいとき、アルメリアに「思いやり」「心遣い」などの花言葉を合わせて贈ってみてはいかがでしょうか。また玄関やお庭に「歓待」の気持ちを込めて飾るのもいいですね。
英語の花言葉は「Sympathy」
英語のアルメリアの花言葉は「Sympathy」。「Sympathy」という言葉にも日本語の花言葉と同じく「思いやり」や「共感」といった意味があり、一見プレゼントにもぴったりのように思われますが、同時に「弔意」「弔問」「お悔やみ」といった意味もあります。
そのため、欧米ではアルメリアの花はお葬式にもよく使用されるようです。白いアルメリアに「お悔やみ」「共感」の花言葉を添えて、故人を共にしのぶ気持ちを伝えてはいかがでしょうか。
アルメリアの花言葉を贈るときの注意点は?
英語の花言葉「Sympathy」には「お悔やみ」の意味もあるので、海外ではアルメリアの花には弔事のイメージもあるようです。そのため、結婚式やお子様の誕生など、お祝い事に贈るのは避けたほうがよさそうです。特に海外からのお客様やお友達への贈り物には注意が必要です。
また、日本語の花言葉のうちのひとつ「同情」に、ネガティブな印象を抱く人がいるかもしれません。お花や花言葉が好きな人に贈る場合は気を付けましょう。
アルメリアの花言葉は?
- 日本語の花言葉は「思いやり」「心遣い」「歓待」など
- ただし、「同情」というネガティブな花言葉も
- 英語の花言葉には「お悔やみ」の意味もあるため注意!
花言葉はどこで生まれた?
花言葉の起源はどこ?
花言葉とは、花の特徴や各国の言い伝え、神話や古くからの風習などを由来とし、草花に付けられた言葉です。
花言葉が生まれた起源には諸説ありますが、中でも17世紀オスマン帝国時代の恋文(セラム)にあるという説が有力です。その文化が18世紀ヨーロッパに伝わり、19世紀のフランス貴族社会では、現在の花言葉のさきがけとなるような、草花を擬人化した言葉を記した詞華集が人気となりました。
日本へは明治初期に伝わったのが始まりとされています。
ラ・トゥールの花言葉辞典
初めて花言葉を辞典としてまとめたものとしては、1819年にフランスで出版されたシャルロット・ラ・トゥールの「花言葉(language des fleures)」が有名です。
花の特徴や見た目から付けられたものや、神話など言い伝えから付けられたものなど270種類の草花の花言葉がまとめられており、世界中で版を次々と重ねました。イギリスのグリーナウェイの花言葉とともに現在でも欧米の花言葉の基盤とされています。
誕生花としてのアルメリア
誕生花とは?
誕生花とは、あらゆる神話や宗教・言い伝え、開花時期などにより定められた、誕生日を象徴する草花です。様々な説があるため、一つの花に複数の誕生日、また一日に複数の誕生花が挙げられることが多いです。
季節に合わせた花が選ばれていることも多いので、誕生花に花言葉を記したカードを添えてお誕生日に贈るのも素敵ですね。それでは、アルメリアが誕生花となるお誕生日はいつなのか、その日を誕生花とするほかの草花も合わせて見てみましょう。
アルメリアが誕生花となる日
アルメリアが誕生花となるのは以下の日です。その日を誕生花とするほかの草花も合わせてどうぞ。
2月13日 | エーデルワイス「勇気」 |
2月29日 | ワスレナグサ「真実の愛」 |
3月2日 | アリッサム「仲なおり」 |
3月30日 | エニシダ「謙遜」 |
3月31日 | キンセンカ「再生」 |
4月24日 | ゼラニウム「尊敬」 |
アルメリアの花言葉や誕生花について学んだところで、ここからは育て方やサイズ、開花時期や名前の由来などガーデニングの視点からアルメリアを見ていきましょう。
アルメリアの花について
アルメリアの特徴
アルメリアは常緑・低木性の多年草で、ヨーロッパの海岸沿いが原産地とされています。約50種の品種がありますが、一般的にアルメリアといえば「アルメリアマリチマ」を指します。花はピンクが中心ですが、園芸用の品種には白や赤色、紫のものもあり、サイズも大小さまざまです。
細長い針のような葉をしっかりと茂らせると春には細い茎を高く伸ばし、そこに球状に集まった小さな花を咲かせます。現在ではオセアニアや南米まで広く分布しています。
アルメリアの基本情報
アルメリア(アルメリアマリチマ)の基本情報は以下の通りです。
学名 | Armeria Maritima |
科名 | イソマツ科 |
属名 | ハマカンザシ属 |
英語名 | Armeria, Thrift, Sea Thrift, Sea pink |
和名 | ハマカンザシ(浜簪)、マツバカンザシ(松葉簪) |
原産地 | 北半球の沿岸地域 |
開花時期 | 3~5月 |
植替え・種まき時期 | 春・秋 |
色 | ピンク、白、赤、紫 |
サイズ | 高さ約30㎝、幅約30㎝ |
花のサイズ | 約2㎝ |
アルメリアの名前の意味・由来
エキゾチックな響きの「アルメリア」という名は、ケルト語の「ar mor(海岸に)」が語源であると言われており、海岸沿いや浜辺に自生することに由来するとされています。
一方で、古フランス語で「ホソバナデシコ」またはその花の色「ピンク」を意味する「armoire」がラテン語化されたことに由来するという説もあります。「maritima」はラテン語で「海の」という意味なので、英語名の「Sea pink」に当てはまりますね。
アルメリアの和名と英語名の意味・由来
和名は「ハマカンザシ(浜簪)」で、アルメリアの小さなぼんぼりのような花の姿が浜辺に咲くかんざしに例えられています。
英語名の「Thrift」には「倹約、節約」という意味があります。これはアルメリアの花が、他の植物が育たないような乾燥した不毛な土地でも花を咲かせることに由来すると言われています。英語名には他に「Sea pink」や「Sea Thrift」があり、こちらも海にちなんだものとなっています。
アルメリアの育て方
アルメリアの育て方の一番の重要ポイントは、水や肥料をやり過ぎないこと。水はけのいい土壌を好むため、多湿と多肥は根腐れの元となってしまいます。春か秋に植替え・種まきをすると、次の春~初夏に開花します。
発芽してしばらくは水をやりますが、根付いてからは土が乾燥したら水をあげる程度に。日当たりのいい場所を好みますが、夏の太陽や西日など強い日差しは避けましょう。外虫も付きにくいので、あまり手をかけ過ぎないことが育て方のコツと言えます。
アルメリアについて
- 開花時期は3~5月
- 日当たりと水はけのよい場所に植える
- 水と肥料のやり過ぎに注意!
- 種まき・植替えは春か秋に
アルメリアの種類
①アルメリア・マリチマ
約50種類あると言われるアルメリアですが、園芸用で「アルメリア」といえば一般的にこの海岸種・多年草のアルメリアマリチマのことをいいます。ピンク色のほかに、園芸用のものには白や赤・紫色の花を咲かせるものや班の入ったなど様々な種類があります。
サイズは高さ約20㎝・幅は約30㎝で、開花時期となる3~5月頃には2㎝程度の花を咲かせます。その小ぶりなサイズから、花束や寄せ植えなどに彩りを添えたいときにもよく用いられます。
②アルメリア・シュードアルメリア
大型種のシュードアルメリアは、高さ25㎝から50cmほどまで育ちます。葉幅も広く、花のサイズも種類によってはおよそ5㎝と大きいので、その存在感から花束にも人気があります。
様々な種類のものが育成されており、人気の大型種「バレリーナ」は白・赤・ライラックの3種類の色があります。また、淡いピンクで中型の「エンゼルボール」、中型の交配種「ジョイスティックミックス」なども人気です。開花時期や育て方は一般的なアルメリアと同じです。
③アルメリア・ジュニペリフォリア
アルメリア・ジュニペリフォリア(ヒメハマカンザシ)は小型で、開花時期である初夏(5~7月頃)に5~7㎜ほどのピンクや淡い紫色の花をぎっしりと敷き詰めるように咲かせます。
サイズは高さが5㎝、幅は15~30㎝程度で、低く小さな花がたくさん咲く様子はクッションや絨毯によく例えられます。
育て方としては、高山性の種類なので山野草培養土を使うことが推奨されています。ロックガーデンや自然に近いスタイルのお庭によく合います。
アルメリアの種類
- 代表的なアルメリアマリチマ
- 大型のシュードアルメリア
- 小型のジュニペリフォリア
アルメリアの花言葉を贈るときには
控えめで凛としたアルメリアの花は「思いやり」「心遣い」の花言葉を添えて、日ごろの感謝や寄り添う気持ちを伝えるのにぴったりです。育て方もわりと簡単と言われているので、ガーデニングを始めたい方に種や苗を贈るのもいいですね。
ただし、アルメリアの花言葉のひとつ「同情」にはネガティブな印象もあります。また英語の花言葉「Sympathy」には「お悔やみ」の意味もあるので、特に海外のお友達やお花・花言葉が好きな方に贈る場合には気を付けましょう。
花言葉が気になる方はこちらもチェック!
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