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【連載】こぼれ種でどんどん増える、春の花10選!ローメンテで楽しめる!

こぼれ種でどんどん増え、ほったらかしでも毎年咲く、おすすめの春のお花をご紹介。こぼれ種で増えすぎても管理のしやすいローメンテナンスガーデン向けのお花をチョイスしてみました。草丈の低いものから高いものまで、お庭に取り入れやすい春の花たちを解説します。
2021年2月28日
しまうま花屋
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こぼれ種で増える春の花たち

春はこぼれ種も楽しい季節

フリー写真素材ぱくたそ

今回の日曜連載は、こぼれ種でどんどん増える春の花特集。ほったらかしでも増える植物がお庭にいくつかあれば、ローメンテナンスでも華やかに楽しめます。条件が合えば、1苗植えただけでこぼれ種がどんどん広がって毎年咲くお花も。こぼれ種で増える植物を植えると、お庭のローテーションを作りやすくなるのもおすすめのポイントです。

こぼれ種で増えるとは?

こぼれ種で咲く植物とは、種が自然に落ちて発芽し、株をどんどん増やす植物のこと。天候や管理場所の条件によっても発芽率に違いがあり、こぼれ種で増えると書いてあっても増えないものや、逆に増えすぎてしまう植物などもあります。

中には繁殖力が強くて雑草化してしまう植物もあるため、増えた株は敷地内で楽しみ、敷地外に出た株はきちんと整理することも大切です。

お庭の条件に合う植物を試してみて

こぼれ種でどんどん増えるということは、庭の条件がその植物にマッチしているということ。ほったらかしでも毎年咲く、ローメンテナンスガーデンに使える植物だということが分かります。

ご紹介する植物はいずれも、種はもちろん、春に開花した苗が市販で出回っている植物たちです。ぜひいくつか試して、ご自宅のお庭に合った春の花を探してみてくださいね。

1:ビオラ・スミレ

冬〜春のガーデニングを彩るお花

冬〜春のガーデニングといえば欠かせないビオラ。園芸用に品種改良され、多種多様な花姿や花色があるのが特徴です。また、日本に自生するスミレの園芸品種もたくさんあり、ビオラやパンジーとは違った愛らしい姿がかわいいお花です。特にビオラやパンジーは一年草として扱われますが、こぼれ種で増えることもたくさんあります。

品種や条件が合えば毎年咲く

通常、ビオラやスミレはたくさんお花を咲かせるために終わった花を摘み取りますが、そのまま残しておくと種を作ります。完熟すると種がはじけ、こぼれ種でどんどん増えるのです。品種や天候にも左右されますが、条件が合えば秋頃からこぼれ種の株が成長し、春にお花を楽しませてくれます。

スミレはこぼれ種で増えやすい

スミレの種類は日本の夏にも強く、比較的ほったらかしでも毎年咲く品種が多めです。中でも黒葉ビオラ(ビオラ・ラブラドリカ)は半常緑種で、春だけでなく年中カラーリーフとして鑑賞できるスグレモノ。こぼれ種でよく増え、ローメンテナンスで楽しめるグランドカバーとしてもおすすめの品種です。

2:カレンデュラ

キンセンカやポットマリーゴールドとも


ハーブの一種でもあるカレンデュラ。キンセンカやポットマリーゴールドという名前でも出回ります。また、カレンデュラの品種・ヒメキンセンカは、フユシラズという名前でも親しまれています。12月から5月頃と冬〜春の長い間開花し、ほったらかしでもよくお花が咲いて、ローメンテナンスで楽しめるお花です。

開花中でもどんどん増える

春の開花中でもよく種がこぼれ、どんどん増えてたくさんお花を咲かせます。強健なフユシラズはもちろん、ニュアンスカラーが人気のカレンデュラ・コーヒークリームなどもこぼれ種で毎年咲く例がいくつもあります。種は幼虫のような形をしていてちょっとおもしろいのも特徴です。確実に咲かせたい場合は種を採取して、秋頃に花壇に撒いておけばOK

3:ノースポール

春らしい明るいお花

花びらが白く、花芯が黄色のノースポールは春らしい配色で定番人気の春の花です。開花時期も長く、ほったらかしでも冬から春までよく咲いてくれます。ノースポールという名前は本来、レウカンセマム・パルドサムという種類のなかのひとつの園芸品種名でしたが、今は全体の通称としてよく使われます。クリサンセマムという名前でもよく流通しています。

鉢植えや寄せ植えにも

ポット苗を1〜2苗植えただけでも条件が合えばこぼれ種でどんどん増えて、翌年の春にはノースポールのカーペットになることも。移植にも強いので、こぼれ種で大きくなった株を鉢植えや寄せ植えに使うのもおすすめです。春に草丈が大きくなりすぎたら切り戻しをするとスッキリしてまた初夏まで楽しめます。

4:西洋オダマキ

品種が豊富な春の花

花姿や花色が豊富な西洋オダマキ。一重咲きや八重咲き、赤や黄色、紫、ピンク、黒や茶色などさまざまな品種があります。繊細そうな花姿ですが日陰でも育つ丈夫さで、初心者にもおすすめの春の花。冬に地上部がなくなり春に芽吹いて毎年咲くお花ですが、さらにこぼれ種でどんどん増えるのが特徴です。

日陰でも育つこぼれ種

オダマキは種の発芽率がよいため条件が合えばこぼれ種でどんどん増えますが、発芽してから花が咲くのは2年ほど。翌々年の春にお花を咲かせてくれます。こぼれ種の株が密集していた場合、株が大きくなると蒸れてしまうので間引くかいくつか移植します。

ただし、ひとつの株の寿命は3年程度といわれています。確実に増やしたい場合は種をとって種まきするのがおすすめです。

5:カンパニュラ・アルペンブルー

こぼれ種で増える星の花

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

星形の青紫色のお花が咲くかわいいカンパニュラ・アルペンブルー。キキョウ科の多年草で、白やピンク色の品種もあります。蒸れに弱い性質がありますが、環境が合えばお庭一面に広がります。ほったらかしでも這うように広がるので、グランドカバーとしても使えます。花壇の手前や通路の脇などに使うのがおすすめです。

ほかの花とも相性がよい

1つの株でもどんどん広がる上に、こぼれ種でもどんどん増えるアルペンブルー。春から初夏にかけて一面に青紫色のお花を咲かせる姿は見事です。早春に古い葉っぱを取り除いてあげると花付きがよくなります。草丈が低めでほかのお花とも合わせやすいので、増えても扱いやすいお花です。


6:オルラヤ

春のナチュラルガーデンにおすすめ

オルレア、ホワイトレースなどとも呼ばれます。切り花で人気のレースフラワーによく似ていますが、同じセリ科の別の種です。50〜100cmほどの草丈で白いお花がたくさん咲き、ナチュラルガーデンに人気のお花です。春から初夏まで次々と咲いてくれ、ローメンテナンスでお花畑のような光景を楽しめます。

ひとつの花からどんどん増える

一年草ですが、こぼれ種で非常によく増えます。種はくっつき虫のような形状をしており、ひとつの花からたくさん種子を作ります。ほったらかしでもこぼれ種で毎年咲くのですが、確実に増やしたい場合は種をとって秋頃に種まきします。花壇にパラパラとまくだけでOK。

こぼれ種でも発芽率が高くどんどん増えるお花ですが、移植を嫌うので鉢植えや寄せ植えにはあまり向きません。

7:ヤグルマギク

青やピンクの花が魅力的

青紫やピンクのお花がかわいいヤグルマギク。草丈が高くゆらゆらと咲く姿は野趣味があり、こちらもナチュラルガーデンにおすすめの春の花です。白色や黒っぽい品種、複色の品種などもあります。日当たりが良ければほったらかしでもよく咲き、ローメンテナンスのお庭にもおすすめです。

ドライフラワーや切り花にも

雑草化するほどこぼれ種でよく増えます。土もほとんど選ばないので、増えすぎには要注意。こぼれ種は日本の夏や冬でも発芽し、暖かい地域では12月から開花することも。主な開花時期は4〜6月頃です。

ドライフラワーにもなり、切り花にもできるお花です。ヤグルマギクの仲間で多年草のセントーレアと呼ばれる品種も苗でよく出回っています。

8:リクニス

ふわふわしたシルバーリーフがかわいい

Photo by Swallowtail Garden Seeds

リクニスはフランネルソウとも呼ばれる春の花。濃いピンク色や白色のお花と、ふわふわしたシルバーリーフが特徴の多年草です。草丈が1mになるものもあり、花壇の後ろに植えるのが向いています。多年草ですが日本の高温多湿には少し弱く、二年草として扱われることもありますが、こぼれ種でよく増えます。開花時期は春〜初夏です。

ローメンテナンスで手間いらず

土もあまり選ばず、ロックガーデンにも向いています。こぼれ種で広がり、芝の上に出てくることも。ふわふわとした葉っぱが特徴的で小さい株でも見つけやすいため、飛びすぎたこぼれ種株の整理もしやすくておすすめ。

ほったらかしでも春にはたくさんお花をつけてくれ、お庭がもりっと華やかになります。病害虫もほとんどなく、ローメンテナンスガーデンにぴったりです。

9:セリンセ・マヨール

葉と花のコントラストがおしゃれ


セリンセ・マヨールとは、ヨーロッパ原産の一年草です。艶のある薄い緑の葉っぱに、下向きに咲く紫のお花がかわいい春の花。ヨーロッパでは黄色いお花が多いですが、日本では紫の花が咲く品種がよく出回ります。開花時期は春の4〜5月頃で、日当たりのよい場所に植えればほったらかしでもよく育ちます。

関東以南ではほったらかしで毎年咲く

不思議な花姿が魅力のセリンセ・マヨールですが、手間いらずでもどんどん増えるのでローメンテナンスガーデンでもおすすめです。ただし少し寒さに弱く、関東以北では寒さ対策が必要です。関東以南ではこぼれ種でよく増え、ほったらかしで毎年咲く姿を見せてくれます。

10:カモミール

見た目も効能も使える!

ハーブティーなどでもポピュラーなカモミール。マーガレットに似た小さいお花がかわいらしく、観賞価値も高いハーブです。ガーデニング用に出回るカモミールは主に2種類。多年草で草丈の低いローマンカモミールと、一年草で草丈の高いジャーマンカモミールです。お花はよく似ており、どちらも開花時期は4〜6月頃です。

温暖地では一年草がおすすめ

多年草のローマンカモミールはグランドカバーとしても使えるスグレモノですが、一年草のジャーマンカモミールもこぼれ種でほったらかしでも毎年咲きます。

カモミールはどちらも暑さに弱いので、温暖地では多年草のローマンカモミールは育ちにくい傾向にあります。ジャーマンカモミールは草丈が高くゆらゆらとゆれる姿もかわいく、ナチュラルガーデンにおすすめ。どちらもローメンテナンスで楽しめます。

さいごに

こぼれ種で春の庭を楽しんで

出典: https://unsplash.com/photos/Veg7gNTVr24

草丈が低いものから高いものまで、こぼれ種でどんどん増える植物はいろいろ。春の球根植物などと合わせて楽しめます。今回は増えても管理をしやすい植物を中心にご紹介しましたが、敷地外に増えすぎたこぼれ種の株は整理して、春の庭をきれいに楽しんでくださいね。

過去の連載はこちらから

この日曜連載では、お花屋さんで手に入りやすいお花たちを季節ごとにいろんなテーマでご紹介しています。今回ご紹介したこぼれ種で増える春の花たちも、園芸店やネットショップで春に比較的よく出回る植物たち。気になったらぜひ探してみてくださいね。

春のお花についてはほかにも記事にしていますので、ぜひこちらからご覧になってみてください。