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【連載】キャブ車は初心者におすすめできる?始動性やメンテナンス性は?

私のバイクは空冷キャブ車です。一方妻のバイクは水冷インジェクション車。キャブ車はインジェクション車に劣っているのでしょうか?メンテナンス性や始動性を含め、キャブ車は初心者におすすめできるか?を考えてみました。次の私のバイクはキャブ車?インジェクション車?
2021年2月17日
hosokawa_taka
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目次

キャブ車のバイクは初心者におすすめできる?はじめに

バイクの始動性やメンテナンス性は問題視すべきか?

出典:ライター撮影

私のXR250はキャブ車のオフロードバイク、妻のビーノはインジェクション車の原付バイク。アクセルを開けたときの感触は少し違いますが、乗っていると違いを体感できません。

キャブ車のXR250は調子が悪くても「今日はたまたまバイクの機嫌が悪いだけ」と許せてしまえるのですが、インジェクション車の原付ビーノは「どこの具合が悪いのだろう」と気になります。どうも!暮らしーのでライターをしておりますhosokawa_takaです。

インジェクション車の原付バイク

去年の年末のこと、妻の原付ビーノにエンジンが止まる不具合が発生しました。しばらくするといつも通りエンジンを始動できたとのこと。「黄色いランプ(エンジン警告灯)は点いとった?」と妻に聞くと「そんなん見てへんわぁ」と答えます。

燃料ポンプの不具合はサービスキャンペーンで無償修理してもらいましたので、原因として考えられるのはエアクリーナーの汚れと吸排気バルブへのカーボンの堆積。インジェクション車は不具合が発生するとエンジンが止まります。

自動車のキャブ車に乗ったことはある?

出典:ライター撮影

バイクのキャブ車はいい加減なもので、自然治癒力的なものが働きます。そういえば私、これまでバイク以外にもキャブ車の自動車にも乗ったことがあります。スバルの初代ジャスティ後期型、三代目スバルレオーネ×2台、6Vルックの1970年製VWビートル…どれもキャブ車でした。

若い世代には自動車のキャブ車に乗った人も少ないのでは?キャブ車では自動車でも始動時にチョークレバーを操作します。始動性で苦労したのは空冷ビートルでした。

バイクのキャブ車とインジェクション車の違いって?

空冷ビートルは水平対向4気筒OHVエンジンにキャブレターが一つだけのシンプルな構造です。キャブレターが空気を吸い込む音は好きでしたが、毎朝エンジンを始動するときに緊張を強いられました。スバルレオーネの水平対向OHVエンジンは調子が良かったのに…とよく思ったものです。

では本題!ここではバイクのキャブ車について語ります。なお、この記事は2021年2月17日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。


バイクのキャブ車とインジェクション車の違い

機械的なキャブ車とデジタル制御のインジェクション車

出典:ライター撮影

キャブ車はピストンが下りた負圧を利用してガソリンを吸い込みます。自然の成り行きで作動しているといっていいですね。しかし、現行バイクのインジェクション車はガソリンをノズルからデジタル制御で噴射します。燃料の噴射量はECU(エンジンコントロールユニット)が決定し、最適なガソリン量をシリンダーへ送り込みます。

役割は同じなのに方法が違う、旧型のキャブ車と現行モデルのインジェクション車では仕組みに違いはあるものの、目的に違いはありません。

バイクのキャブ車が消えて約13年

バイクの燃料供給装置がキャブレターからインジェクションに変わったのはいつだったのでしょうか。ホンダのCB1300SFがインジェクション化されたのは2003年2月のフルモデルチェンジから、CB400SFなら2008年12月のマイナーチェンジからです。

バイクがインジェクション車に世代交代してそんなに年月が過ぎたのか…今もキャブ車に乗っている私にとってはこの前のことのように感じます。次はインジェクションのバイクに乗ることでしょう。

バイクのキャブ車に対するこだわりとメリット

出典:ライター撮影

私はこだわりがあってキャブ車に乗っているわけではありません。単にXR250から次のバイクに乗り換えるタイミングを見失っているだけです。インジェクションのバイクは燃費が良好!エンジン始動直後に発進してもOK!利便性を考えるとインジェクションのバイクがいいに決まっています。

しかし、思いのほかキャブ車にこだわる人は多いですね。私も以前はそうでした。妻の原付ビーノが我が家にやってくるまでは。

 

バイクのインジェクション車は賢い

妻が毎日原付ビーノで通勤している姿を見ると、インジェクションのバイクも悪くないと思うようになりました。キャブ車からインジェクション車への過渡期のこと、インジェクション車は吸排気バルブにカーボンが蓄積しやすく、バイクがエンジンを止めてしまうという情報が飛び交いましたよね。

妻の原付ビーノがご機嫌ななめになったとき「それ見たことか!バイクにデジタル制御なんていらないのだ!」と思いました。ところが、原因は燃料ポンプの不具合だったのです。


キャブ車の始動性とメンテナンス性

大らかなキャブ車と生真面目なインジェクション車

出典:ライター撮影

燃料ポンプの不具合をヤマハのサービスキャンペーンで無償修理してもらった後も、妻の原付ビーノはエンジンが止まる症状を起こしました。ガソリン添加剤のフューエルワンを投入して、ガス欠寸前まで一気に走ると嘘のように直りましたが、その1年後にまた今回のトラブル。

エアクリーナーとフューエルワンの投入を同時にしてしまうと原因がわからなくなりますので、今回はエアクリーナーの交換だけをしました。

 

バイクのキャブ車はメンテナンスのタイミングに押しがきく

エアクリーナーの交換が効いたためか、原付ビーノは毎日元気に妻を乗せて走っています。キャブ車ならエアクリーナーが汚れたくらいなら走ってくれるのに…キャブ車は良くも悪くもいい加減で、少々ガソリンと空気のバランスが崩れても走ってくれます。

キャブ車はメンテナンスのタイミングをつかみにくいものの、少し調子が悪い程度なら走ってくれます。私のXR250はメンテナンス性を高めるために、エアクリーナーを湿式に換装済み。

XR250のエアクリーナー

出典:ライター撮影

XR250のエアクリーナーは本来ビスカス式。ビスカス式は交換フィルターが手元にないとメンテナンスできないのがデメリットです。しかし、湿式のエアクリーナーなら、エンジンオイルを交換するついでにメンテナンスができます。

XR250のキャブレターは出荷時からガソリンが薄目ですので、エアフィルターオイルをたっぷり塗布して空気の量を減らしています。混合気が薄すぎるとオーバーヒートを起こしやすくなるからです。

バイクのキャブ車で機嫌が悪いのは始動時のみ

そう考えると、キャブ車のよさも見えてきました。キャブ車は大らか、インジェクション車は生真面目、そう言い換えられますね。キャブ車は始動性が悪いから神経質だと思われがちですが、それは逆。始動時のご機嫌さえ損なわなければ元気に走ってくれます。

そういえば…年末にエアクリーナーを洗浄してからXR250のアイドリングが安定するようになりました。XR250がインジェクション車なら、エンジンが止まるほどの不具合だったのかもです。

キャブ車のバイクは初心者におすすめできる?まとめ


バイクのキャブ車にはメリットもあればデメリットもあり

出典:ライター撮影

キャブ車は初心者におすすめできるか?私の答えは出せません。というのも、どちらにもメリットとデメリットがあるからです。トラブルを抱えていても走ってほしいならキャブ車、不具合の白黒をつけたいのならインジェクション車がおすすめです。

キャブ車はメンテナンス性がよく、キャブレターが壊れても汎用品で対応できます。インジェクション車は不具合を感知するとエンジンが止まりますが、自己診断機能で故障個所を特定しやすいですね。

初心者はショップにバイクのことを教えてもらおう

初心者期間はショップと相談しながらバイクをメンテナンスするのがおすすめです。メンテナンスをプロに任せれば、キャブ車もインジェクション車も大差ありません。

キャブ車は初心者に手ごわい?いえいえ、そんなこともないですね。私が初心者だった頃はキャブ車しかありませんでしたし、バイクのコンディションにキャブ車もインジェクション車もありません。メリットやデメリットを考えるよりも、デザイン重視で選ぶのが正攻法です。

古いキャブ車は楽しいが覚悟が必要

出典:ライター撮影

話は戻って空冷ビートル。そこまで古いキャブ車は初心者におすすめできません。スバル以外の水平対向OHVエンジンはどんなのだろう、私はそんな好奇心で空冷ビートルに乗りました。残念だったのは当時近所に腕のいいビートル屋がなかったこと。

空冷ビートルは自分でメンテナンスをするのを前提に設計されていて、パーツのほとんどはボルトオンです。当時は新車を作れるほどにパーツが供給されていました。古い乗り物って、そういうところがかっこいいですよね。