冬はバイクのタイヤがグリップしない?はじめに
冬はバイクにとってつらい季節ですよね。私の実家は冬に雪が降る地域にありますので、独身時代はバイクを冬眠させていました。しかし、今の住まいは冬に雪が降りませんのでバイクを動かせる状態にしています。
冬でもバイクに乗れるのはうれしいことです。週末の度に「どっか連れてってやぁ」という家族にツーリングへ行く機会は奪われていますが…。どうも!暮らしーのでライターをしておりますhosokawa_takaです。
バイクツーリングとスキー
独身時代のこと、私はバイクを冬眠させている季節にスキーを楽しんでいました。実は私、スキーもソロで行きます。友人から誘われて行くこともありましたが、ソロスキー(そんな言葉ってあるのか?)のほうが好きでした。
かといって、レースに出るようなエキスパートスキーヤーではありません。単にひとりでスキーへ行き、ゲレンデでのんびり過ごすのが好きだったのです。そうそう、さっきまでスキーのワックスに関する初心者向けの記事を書いていました。
初心者向けのワックスに関する情報が少ない
私はスキーのワックスに関する情報をまとめるのは難しくないと思っていました。ところが、エキスパートスキーヤーのワックスに対するこだわりは驚くほど強く、ノウハウに一定のラインが見つけにくい状態でした。しかも、初心者向けの情報は極めて少ないのです。
その反面、バイクやツーリングの情報は多いですね。メンテナンス情報では締め付けトルクの規定値まで記載されていることも。ノウハウ情報では「ここはこう走るべき!」という意識高い系も見かけます。
冬はバイクのタイヤが滑る?空気圧は?
そういえばこの連載記事でライテクを取り扱ったことがないような…。いやいや、初心者時代から大してライディングテクニックが上がっていない私がなんて身の程知らずな…。
では本題!ここでは冬のバイクツーリングで気を付けたいコトをタイヤに絞って語ります。もちろん、いつも通り精神論メイン!自己流です。なお、この記事は2021年2月10日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。
冬のバイクはタイヤの温め方を意識すべき?
冬は気温が低いのでタイヤが温まりにくく、本来のグリップ性能を発揮するまで時間を要します。しかし、それは理論上のことであって、実践上は大した問題ではありません。
「冬はタイヤを積極的に温めるべき!」という情報も見かけますが、ツーリングペースではその必要性は感じません。サーキットではバイクのタイヤを温めている光景を見かけますよね。極限状態でのコーナリングではタイヤの温め方に神経をとがらせなければならないのでしょう。
タイヤを温める必要なんてない!
冬のツーリングではタイヤの温め方よりも、路面の状況を見極める判断力を養うべきだといえます。ツーリングへ出発するのは朝が多いですよね?朝は気温がもっとも低い時間帯ですので、地域によっては路面が凍結している可能性があります。
積極的に負荷をかけてタイヤを温めるのも正論ではあります。しかしです。中学生時代にテッカテカの凍結路を自転車で通学していた私の経験では、冬の凍結路面でそれをすると確実に転倒します。
サーキットじゃあるまいし
レーサーレプリカ全盛期の頃、峠のふもとではタイヤを温めるためにスラローム走行するバイク小僧の姿を見かけました。しかし、バイクに対する偏見が根強く残っている現在、一般道でスラローム走行をするのは危険ですし、バイク乗りの社会的地位を落としてしまいます。
バイクのタイヤを温めるためにスラローム走行をする光景は見かけなくなりました。タイヤを温めようと積極的に負荷をかけている姿は、バイクに興味がない人から見れば滑稽でしかありません。
ツーリングペースなら冬でもタイヤが滑ることはない
バイクが不安定な乗り物なのは確かです。タイヤが2本しかついていないのが原因です。しかし、意図的なタイヤの温め方が必要な速度域っていったい…。
ちなみに私、冬のツーリングでタイヤが滑るという経験をしたことがありません。私は高等なテクニックの持ち主?いえいえ、滑ると怖いのでスピードを出せないだけです。でもこれが大半のバイク乗りがしているタイヤの冬対策ではないでしょうか?わからなかったら原点に戻るのが一番です。
冬のバイクは暖機運転が必要?
バイクは冬に限らず暖機運転をするのが昔からの習わしです。私が乗っている空冷キャブ車のXR250、冬の始動直後はご機嫌ななめです。エンジンが冷えていると加速しようとしてもスムーズに回りませんし、極端なアクセル操作をするとエンストします。
始動直後に発進?と思う人は多いことでしょう。バイクを停車した状態で暖機運転すると近所迷惑だからです。チョークレバーを戻してアイドリングが安定していれば発進します。
暖機運転はエンジンだけではない
バイクの暖機運転はエンジンを暖めるためにするもの?答えはノー。エンジンを暖めるのはもちろん、各可動部も温めるのが暖機運転です。バイク全体が暖まるまで丁寧に操作しながら走行します。
タイヤを温めるのも暖機運転に含まれます。エンジンが本調子になるまで丁寧に運転すれば、同時にタイヤも温まります。エンジンの調子を基準にしたタイヤの温め方は完了終了が分かりやすいですし、速度域的にも現実的です。しかしこれは空冷キャブ車のXR250での話。
インジェクション車は冬でも始動性良好
インジェクション車はエンジンが温まっていなくてもECUがアイドリング回転数を調整してくれる仕組みです。冬はタイヤに意図的な温め方が必要という発想はこれが原因?確かに、暖機運転せずに通常走行すればタイヤのウォーミングアップが気になります。
実は私、インジェクション車に乗ったことがありません。妻の原付ビーノは型式がSA37Jのインジェクション車なのですが、スクーターはキャブ車時代からオートチョークですし。
インジェクション車は暖機運転不要?
バイクの取扱説明書からも暖機運転の文字は消えつつあります。CRF250Lとニンジャ250の取扱説明書には暖機運転の必要性に関する文言はありません。YZF-R25はエンジンが冷えている時の急加速と無用の空ぶかしはNG、ジクサー250は長期間保管後や寒冷地では暖機運転が必要とのこと。
ちなみに私のXR250の取扱説明書には、エンジンがスムーズに回転するまで暖機運転するように記載されています。時代の移り変わりを感じますね。
冬のバイクはタイヤがグリップしない?まとめ
話はもどってスキーのワックスに関する初心者向けの記事。初心者向けにワックスを解説した記事が少ないのは「ノウハウは自分で会得してこそ楽しい」という意味だと私は拡大解釈しました。
スキーのワクシングは基本メンテナンスですので、バイクでいえばチェーンのグリスアップやタイヤの空気圧調整に相当します。チェーンのグリスアップや空気圧調整の方法はどのバイクの取扱説明書にも記載されていますので、バイク乗りは恵まれた環境にありますね。
空気圧は規定値でこまめに点検
その反面、バイクの情報は多いためか、中には間違った内容も混じっています。
バイクはタイヤの空気圧が高いと接地面積を確保できなくなり、グリップ感が弱くなってしまいます。ところが、エコカーが登場した頃のこと。「空気圧を高くすれば燃費が伸びる」という情報が行き交い、規定値をはるかに超えた空気圧にするバイク乗りが増えたのです。空気圧は規定値がベスト!冬に限らず、こまめに点検しなければなりません。タイヤの空気圧は日常点検項目にも挙げられていますよね。
疑問を感じたら基本を見直す
根拠の弱いノウハウは疑いやすいのですが、時代と共に変化するノウハウには神経をとがらせる必要があります。私もバイクやツーリングの情報を文章にして伝えている立場上、今の時代に合っていのるかを点検しながら記事を書かなければなりません。
最後にヒトコト。冬にバイクのタイヤが滑るのなら、タイヤよりもバイクの操作方法を見直したほうがいいでしょう。凍結路面でない限り、冬でもタイヤが原因でスリップすることはありません。
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ツーリングはバイクと免許があれば完成形で始められる趣味。スキーほどスポーツ性は高くありません。街歩きや旅行といった気軽なレジャーに近いのです。
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出典:ライター撮影