岩手県一関の観光スポットやモデルコースをご紹介
岩手県の玄関先、一関市。世界遺産に登録されている平泉にもほど近く、厳美渓や猊鼻渓などの美しい渓谷を有し、磐井川近辺に点在する一関温泉峡など、観光の醍醐味を満喫することができます。
今回は、そんなおすすめの名所をめぐる一関の観光についてご紹介します。旅の時期、穴場のスポット、デートやドライブで訪れたい観光スポット、家族で楽しく訪れる観光地など、それぞれのスタイルで一関を訪ねることができるコースもご案内しますので、ぜひ次の観光旅行に役立ててください。
観光で訪れたい岩手県の一関はどんな町?
岩手県最南端に位置するアクセスのいい観光の町
一関市は、地図を広げれば一目瞭然ですが、岩手県の最南端に位置します。車では東京から5時間強かかりますが、東北新幹線はやぶさを利用すると2時間ほど、高速バスを利用すると、夜11時すぎに乗車し、よく8時半以降に到着するので、無理なく旅に出かけることができます。
世界遺産に選定された平泉、奥州市や花巻などからもほど近く、盛岡や仙台などにも足を伸ばしやすい一関市。盛岡まで40分ほどなので、全国で2番目に広い岩手県内の観光の拠点として、一関は最適です。
渓谷や温泉など自然の観光地が点在
一関には、厳美渓や猊鼻渓を筆頭に、県を代表する鍾乳洞である幽玄洞、二百名山に数えられる栗駒山など、数多くの渓谷が点在します。日常の喧騒から離れて、大自然の中をのんびりと過ごす観光旅行におすすめです。
また、一関の温泉峡には、個性豊かな温泉も点在します。源泉かけ流しの湯、美人の湯など、それぞれの湯を満喫できる観光の旅になりそう。一関への小旅行では、観光しながら温泉宿に宿泊してゆったりと過ごしたくなります。
デートや家族連れで楽しめるドライブスポットも豊富
一関には、デートや家族連れで楽しみたい観光スポットもあります。季節の花を楽しむほか、動物と遊んだり、美術館や博物館を訪れたりすることもできるため、旅の相棒に応じた観光の楽しみ方ができるのも嬉しいです。
県内で2番目に広い一関は、車での観光が便利です。観光スポットがあちこちに点在していますので、小回りを利かせたドライブ観光は非常に楽。時間があれば夜景なども楽しむこともできるので、観光のすばらしい思い出にもなります。
JR一ノ関駅のほか道の駅も3つある
JR一関駅は、東北新幹線なども止まる大きな駅で、気仙沼駅を結ぶ大船渡線も乗り入れています。気仙沼方面に足を伸ばしたい方にはとても便利な駅です。
また、車での観光には欠かせない道の駅は、一関市内に3軒あります。一関では1位2位を争う自然景勝である厳美渓のそばにある道の駅厳美渓、国道284号線を気仙沼方面に進んだ場所に位置する道の駅かわさきと道の駅むろねです。旅のお土産をはじめ、代表的な料理をいただく観光スポットとしてもぜひ利用しましょう。
一関のおすすめの自然観光スポット6選
①厳美渓と郭公だんごは外せない名所中の名所
厳美渓は、国の名勝であり、天然記念物でもある一関の人気ナンバー1の観光スポットです。栗駒山から流れる磐井川の浸食によって、すばらしい景観が作られ、奇石や滝などのすばらしい渓谷の様子はおよそ2kmの散策路から楽しめます。長い年月を経て削られた巨岩の丸い穴、甌穴は必見です。
春には伊達政宗が植えたとされる貞山桜が見事にその可憐な姿を見せてくれます。渓谷唯一の吊り橋である御覧場橋から眺めたいです。一関一の観光スポット、ぜひお立ち寄りを。
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厳美渓を訪れたら、ぜひいただきたい郭公だんご。籠にお金を入れて東屋から木槌をたたくと、川の向こう岸にある店舗からおだんごとお茶が運ばれることで知られています。店内でゆっくりといただきたいという方は、もちろん店内でのイートインも可能です。
同じく厳美渓の団子屋には、いつくしだんご館もあります。うるち米を使用しためずらしい団子です。なお、糸切りだんごで有名であった滝見だんごは、残念ながら2020年に閉店しています。一関ならではの観光を存分に楽しみましょう。
②猊鼻渓の舟下りで風情あふれる渓谷に感動
日本百景のひとつで、砂鉄川によって石灰岩が侵食された一関が誇る渓谷、猊鼻渓。厳美渓に並んで国の名勝に数えられ、静寂の中を船頭が棹で操る屋形船で渡る観光の舟下りは、まるで水墨画の世界に入りこんでしまったように錯覚します。
春夏秋冬、四季折々の情景を楽しめる船での観光。雪が舞い降りる冬になると、こたつ船が運行されます。家族でもデートでもひとりでも、すばらしい自然と触れ合う一関ならではの観光におすすめです。ぜひ90分の小さな屋形船で大きな感動を!
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猊鼻渓の近くにある東山和紙・紙すき館。一関市東山町で受け継がれ、800年もの歴史を有する東山和紙を扱う店舗です。手作りのさまざまな商品を取り扱うほか、30分ほどで簡単な紙すきも体験することができます。
和紙製品のほか、お土産の販売、休憩所として串団子やお茶などもいただけます。猊鼻渓の舟乗り場のすぐ近くにあり、観光の舟下りと時間を合わせて、一関の旅の記念にぜひ立ち寄りたい店です。
東山和紙・紙すき館
- 住所〒023-0302
岩手県一関市東山町長坂字町390 - 電話番号0191-47-2424
- アクセスJR大船渡線げいび渓駅下車、げいび渓方面へ徒歩5分国道19号にてげいび渓方面げいび渓入り口へ
- 公式サイトURLhttp://www.echna.ne.jp/
③幽玄洞で大人も子どもも太古の世界を垣間見る
幽玄洞は、一関市東山町にある鍾乳洞です。水深10m以上もの地底湖があり、3億5000万年ほど前の地層に属し、日本最古の鍾乳洞だといわれています。日本の岩盤上ではじめてウミユリの化石が発見されるなど、貴重な資料が多く展示。
全長500m、気温は13度で、30分程度で見学できます。年中無休で営業しているため、一関旅行を計画した際は気軽に立ち寄ることが可能です。岩手県内の鍾乳洞には日本三大鍾乳洞に数えられる龍泉洞があるため、この幽玄洞は穴場スポットのひとつ。
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幽玄洞から歩いてすぐに、一関市役所東山支所があります。その裏手にある新山公園にあるのが、宮沢賢治の詩碑です。宮沢賢治が晩年、技師として東北砕石工場に勤めた縁で、この一関の地に詩碑が建てられたのだとか。宮沢賢治の詩碑としては二番目に古く、1948に建てられたものです。
宮沢賢治といえば、岩手県を代表する詩人であり、童話作家です。出身の花巻市をはじめ、盛岡市を中心に、多くの観光スポットが点在しますが、一関市内にもゆかりがあります。ぜひ一関の観光で足を伸ばしてみては?
幽玄洞
- 住所岩手県一関市東山町長坂字東本町154-1
- 電話番号0191-47-3303
- アクセス東北自動車道「一関IC」より30分
- 営業時間8:30~18:00
④紅葉時期に秋色に輝く栗駒山
紅葉の時期になると山全体がオレンジ色に萌える東北の名峰、栗駒山。9月下旬ごろからはじまる紅葉シーズンの一関への観光旅行ではぜひ足を伸ばしたい山です。紅葉の時期に限らず、栗駒山には見どころがいっぱい。花の百名山にも数えられ、高山植物も数多く咲き乱れます。
一関市内から車で1時間ほどに位置する須川高原温泉に登山口があります。登山口近くに温泉宿もあり、2時間半ぐらいで山頂まで往復できます。登山好きの方は、ぜひ一関観光とともに目指してみるのはいかがでしょうか。
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栗駒山の登山口となる須川高原温泉には温泉宿もありますが、日帰りで入れる温泉もあります。江戸時代からみちのくの名湯として知られ、酸性が強く、慢性皮膚病などに効果が期待できる湯です。古くから湯治で訪れる方が多いことでも知られています。
施設内には、大露天風呂のほか、名物のおいらん風呂などもあります。登山の疲れをすっかり癒してから、帰路に着きたい方、ぜひのんびりと一関の湯呑を満喫しましょう。夜にはライトアップもあり、観光ムード満点です。
須川高原温泉
- 住所〒021-0101
岩手県一関市厳美町祭畤山国有林46林班ト - 電話番号0191-23-9337
- アクセス東北新幹線・一関駅より車で80分東北自動車道・一関ICより国道342号線で80分ほど
- 公式サイトURLhttp://sukawaonsen.jp/
⑤キャンプあり星空観測ありの室根高原県立自然公園
キャンプしながら一関観光も満喫しようという方におすすめがこちら、室根高原県立自然公園です。標高895.4mの室根山は、周囲に高い山がないため、360度のパノラマ眺望が楽しめます。春にはツツジがとても美しくて有名な穴場スポットです。
ハンググライダーエリア、牧場、キャンプ場など、アウトドアや自然の中で楽しめる施設が点在します。また、山頂ちかくにはきらら室根山天文台があり、天体観測も。キャンプやアウトドア好きは、ぜひ一関でもキャンプ観光を。
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室根山の8合目にあるキャンプ場が望洋平キャンプ場です。テントサイトから気仙沼近辺が望める眺望が自慢。オートサイトもあります。テント泊はちょっとという方には、バンガローも用意。
レンタル用品にはテントやマット、ランタンなどから、BBQ用のグリルやコンロもあります。一関観光のついでに、キャンプも楽しみたい方、うまく利用しましょう。営業期間は5月~10月まで。毎週火曜日は定休日となっていますので、利用を考えてらっしゃる方は要確認。
望洋平キャンプ場
- 住所〒029-1201
岩手県一関市室根町折壁字室根山1-177 - 電話番号0191-64-3701
- アクセス大船渡線折壁駅より車で20分
- 公式サイトURLhttps://www.muronet.co.jp/
⑥束稲山は一関のパワースポット
束稲山は、岩手県平泉町、奥州市とも接する山で、標高は549.9m。5月中旬ごろからツツジが見頃を迎え、8月16日には大文字の送り火の行事も行われ、観光客が集まります。頂上からは中尊寺などが望め、テレビやラジオの中継局も設置。一関の穴場の観光スポットとしておすすめです。
束稲山の山頂からは絶景が広がり、360度のパノラマを楽しめます。登山口には月山神社、束稲荒神としてアテルイの像があるなど、一関のパワースポットにも数えられます。
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一関の束稲山は、かつて桜の名所でした。平泉を訪れた西行法師が山家集で「ききもせず/束稲山の/さくら花/ 吉野の外に/かかるべしとは」と詠んだことからもわかります。春先に一関の観光に出かける方は、ぜひ平泉町長島地区にある西行桜の森にも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
この森は現在、その当時の桜森を復活させるべく、100種3000本の桜を植えています。例年、4月終わりごろから桜の時期となりますので、観光情報とともに桜の開花情報もチェックしましょう。
デートなど楽しみたい一関の観光スポット4選
①世界中のガラスが集まるサハラガラスパーク
世界中のガラス工芸品が1万点も展示販売されているサハラガラスパーク。実際にガラス工芸を体験できるコーナーもあり、デートではもちろん、家族連れでも十分に楽しめる穴場の観光スポットです。
施設内にはステンドグラスが施されたレストランをはじめ、カフェなどもあります。一関の観光の合間に、ぜひ利用しましょう。施設内のショップでは、サハラガラスパークオリジナルのガラス製品もあります。気に入ったものは一関観光の旅の思い出にぜひ。
デートにおすすめのモデルコースとは?
サハラガラスパークは、厳美渓からほど近いため、合わせて訪ねる観光コースがおすすめです。また、近くには温泉も点在していますので、温泉宿で宿泊しながら、のんびりと散策すれば、実りあるひとときを過ごすことが可能。ドライブで訪れやすい一関を代表するモデルコースです。
ちなみに、真湯温泉センター・温泉交流館では日帰り入浴も可能です。帰路に着く前に立ち寄るのにおすすめ。宿泊の場合は、アウトドアが楽しめるコテージもあります。旅のスタイルに合わせて計画してみましょう。
サハラガラスパーク
- 住所〒021-0101
岩手県一関市厳美町滝の上263-1 - 電話番号0191-29-2288
- アクセス一関駅より駅南側のバスセンターから厳美渓方面行きまたは須川方面行きのバスにて20分ほど東北自動車道・一関ICより国道342号線を厳美須川方面へ。道の駅厳美の次の交差点を左折
- 公式サイトURLhttp://www.sahara-g.co.jp/
②岩手サファリパークで動物と触れ合うデートはいかが?
広い草原にさまざまな動物が暮らす岩手サファリパーク。家族連れやカップルで訪れたい人気の観光スポットです。動物たちが自由に生活する中をバスや車で見学するエリアのほか、かわいい小動物たちと触れ合うことができるエリアもあり、1日限定200名でゾウの背中に乗ることもできます。
園内のレストランでは岩手ならではなのグルメをいただくことが可能。また、観光のお土産にかわいい動物のぬいるぐみなども購入できます。動物好きはぜひ一関の人気の岩手サファリパークに集まれ!
デートにおすすめのモデルコースとは?
もっと動物と触れ合いたい方は、館ヶ森アーク牧場にも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。場内にはポニーやロバ、ヒツジやニワトリなど20種類以上の動物と触れ合うことができます。
ゴールデンウィークのころにはチューリップが満開になり、夏の訪れとともにラベンダーが色づき、秋になるとサルビアが美しく咲き競います。一関の美しい自然を観光できる人気のスポットです。自然の中で育まれた食品を購入することもできるので、自然と触れ合うデートでぜひ立ち寄りましょう。
岩手サファリパーク
- 住所〒029-3311
岩手県一関市藤沢町黄海字山谷121-2 - 電話番号0191-63-5660
- アクセス東北本線JR花泉駅よりタクシーで20分ほど一関ICより国道284号線を千厩・気仙沼方面へ。北上大橋を渡り、道の駅川崎の手前、東和薄衣線へ右折し、約45分ほど。
- 公式サイトURLhttp://www.iwate-safari.jp/
③千厩町の街ぶらでのんびりとデートを
一関市千厩町のあたりには昔ながらの街並みが残っています。登録有形文化財に指定された千厩酒のくら交流施設ではイベントなどが開催されるため、一関の観光と合わせて立ち寄るのはいかがでしょうか。
また、同じく千厩町にあった旧専売局千厩葉煙草専売所は、現在、せんまや街角資料館として、葉煙草生産や煙草に関する資料が展示されています。趣のある街並みに、その土地のちょっとした歴史を垣間見る社会科見学好きのカップルにおすすめのデートコースです。
デートにおすすめのモデルコースとは?
全国でも有数の葉煙草耕作地であった一関市千厩町。葉煙草耕作の守り神として、たばこ神社が鎮座します。現在でホテル三嶋の湯内に移転していますが、一関の街ぶら観光でぜひ訪れてみたいです。
千厩町のシンボルともいえる夫婦石。男性を表す巨石は高さ5m、周囲は10mもの大きさを誇り、その巨石に寄り添うように女性を表す意思が鎮座されています。隣接されたおいとこ館には参拝記念グッズなども販売されていますので、一関観光と合わせて見学を。
④宮沢賢治ファンカップルは聖地巡礼の旅へ出よ
賢治ファンのカップルにおすすめの石と賢治のミュージアム。一関市内の聖地巡礼地としてぜひ訪れたい博物館です。賢治の歴史がわかる展示をはじめ、代表作「雨ニモマケズ」誕生の足跡がわかる資料など、賢治ファンならずとも興味深い内容となっています。
また、石が好きだった賢治にまつわる石の展示、地元の鉱物や化石などの展示も見られます。晩年、賢治が務めた旧東北砕石工場も併設され、内部も見学できます。一関でも賢治の足跡が見られます。観光の足でぜひ社会科見学はいかが?
デートにおすすめのモデルコースとは?
石と賢治のミュージアムは、名所である猊鼻渓からほど近い場所に位置します。猊鼻渓の観光と合わせて、このミュージアムにも訪れるデートコースはどうでしょうか。また、猊鼻渓から歩いて10分ほどに、宮沢賢治の碑もありますので、忘れずに訪れましょう。
なお、宮沢賢治の石碑などは、隣の奥州市にも点在します。一関の観光と合わせて、足を伸ばす旅も実り多いものとなるはずです。ぜひ一関旅行の計画のご一考に。
次の休日はぜひ一関の観光スポットをまわろう
一関は、岩手県の中でも2番目に広い市で、訪れたい観光スポットはあちこちに点在します。せっかく岩手まで足を伸ばしたのであれば、ぜひ貪欲な旅を計画したいものです。次の休日は、ぜひ岩手県の一関でのんびりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
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