木曽駒ヶ岳の登山コースやアクセス方法をご紹介!
木曽駒ヶ岳は長野県南部の木曽町・上松町・宮田村にまたがる、標高2956mの山です。日本各地に点在する「駒ヶ岳」の中では、長野県伊那市と山梨県にまたがる標高2967mの甲斐駒ヶ岳に続く2番目に高い標高ながら、ロープウェイを使えば標高2612mの高さまで行く事ができ、日帰りでも登山が楽しめる人気のスポットとなっています。
そんな木曽駒ヶ岳について、おすすめの登山コースなどをご紹介します。(当記事は2021年2月時点の情報を元に作成しています)
木曽駒ヶ岳で登山を楽しむ際の注意点
木曽駒ヶ岳は日帰りでも観光や登山が楽しめる人気のスポットですが、マイカー規制をしているため、アクセス方法に注意が必要です。別の項目でご紹介しますので、確認をしてから訪問しましょう。
また、日帰りで短時間でも楽しめる登山コースとなっていますが、標高が高い場所での登山となるので、服装や雨具、食糧などの装備や持ち物もしっかりと準備をするのがおすすめです。木曽駒ヶ岳で安全に登山を楽しみましょう。
木曽駒ヶ岳へのアクセス方法
木曽駒ヶ岳へ「電車」でのアクセス方法
木曽駒ヶ岳へ電車でアクセスする際の最寄り駅は、JR飯田線「駒ヶ根駅」です。駅から徒歩1分ほどの場所にある「駒ヶ根駅前」バス停から路線バス「駒ヶ岳ロープウェイ線」に乗車し、4つ目の「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅」バス停で下車となります。
走行距離は15.9kmほど、所要時間は45分ほどです。新緑や紅葉など四季折々の木曽駒ヶ岳の景色を車窓から眺めながら向かいましょう。
電車でアクセスする際の注意点
木曽駒ヶ岳へと向かう路線バスは、季節や曜日により始発や最終の時刻や、運行する時間の間隔が異なります。
紅葉や夏休み期間中など観光客も多く訪れる時期には早朝から混雑している場合が多いので、バスの運行時刻を確認して、時間に余裕を持ってアクセスしましょう。木曽駒ヶ岳にはホテルや山荘もあるので、宿泊をして時間に余裕のある登山を楽しむのもおすすめです。
木曽駒ヶ岳へ「車」でのアクセス方法と駐車場
木曽駒ヶ岳へ車でアクセスする際の最寄りのインターチェンジは、中央自動車道の「駒ヶ根インターチェンジ」です。
ただし、マイカー規制が行われているため、中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの山麓駅まで車での乗り入れができません。インターチェンジをおりて2kmほどの場所にある駐車場に車を停めて、路線バスの「駒ヶ岳ロープウェイ線」に乗車するアクセス方法となるので、気をつけましょう。
車でアクセスした際の駐車場
木曽駒ヶ岳での登山を楽しむ場合には、専用駐車場の「菅の台バスセンター駐車場」に車を停めましょう。収容台数300台分の平面駐車場で、24時間営業をしている、便利な有料駐車場です。
また、紅葉の時期などの観光シーズンで混雑していて満車になった場合には、収容台数200台分の「黒川平臨時駐車場」と、100台分の「駒ヶ池臨時駐車場」の2ヶ所に臨時駐車場が開設されます。
駐車場から路線バスでのアクセス方法
「菅の台バスセンター駐車場」に車を停めたら、路線バス「駒ヶ岳ロープウェイ線」の「菅の台バスセンター大駐車場」バス停から30分ほど乗車して、1つ目の「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅」バス停で下車となります。
先ほども触れましたが、路線バスの始発や最終の時刻や運行間隔などは季節や曜日により異なるので、紅葉などで混雑が予想される時には時間に余裕を持って計画をたてましょう。
中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの乗車方法
路線バスで「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅」バス停に到着した後は、「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ」で登山の出発点となる「千畳敷駅」を目指します。
標高1662mの「しらび平駅」から、標高2612mの「千畳敷駅」までの所要時間は7分30秒です。ロープウェイの始発や最終の時刻、運行間隔は時期により異なります。点検などで運休する場合もあるので、事前にチェックしておきましょう。
ロープウェイに乗車する際の注意点
ロープウェイ山頂駅周辺には観光で人気の千畳敷カールがあり、登山者以外も多くの人が訪れるため、状況によっては路線バスやロープウェイの乗車まで長蛇の列ができている場合があります。
混雑が予想される時にはホテルや山小屋に宿泊するなどして、計画的に登山を楽しむのもおすすめです。服装や持ち物などもしっかりと準備して、木曽駒ヶ岳での登山をじっくりと堪能しましょう。
木曽駒ヶ岳のおすすめ登山コース3選!
①木曽駒ヶ岳で難易度が低めの「木曽駒ヶ岳コース」
木曽駒ヶ岳コースは、ロープウェイ山頂駅の「千畳敷駅」からスタートして木曽駒ヶ岳山頂へ向かい、下山して元の場所に戻る往復の登山コースです。
所要時間は往復4時間前後で、初心者でも日帰りで楽しめる難易度が低めの人気ルートですが、服装や持ち物など装備の対策と、登山届けが必要となります。登山に不慣れな場合にはしっかりと準備をしてから登山を楽しみましょう。
コース前半のルートは足元に注意!
木曽駒ヶ岳コースは、標高2612mの「千畳敷駅」からスタートして、まずは千畳敷カールの遊歩道を進みます。遊歩道は整備されていますが、登山道に入る「八丁坂分岐点」からはしっかりとした装備が必要です。
千畳敷駅から標高2850mの「乗越浄土」までは50分ほど(下山は約30分)ですが、急斜面や転倒しやすい地形があるので、足元に気をつけながら進んでいきましょう。
コース後半のルートは風に注意!
乗越浄土から標高2925mの「中岳」までは20分ほど(下山は約15分)、中岳から標高2956mの「木曽駒ヶ岳山頂」までは40分ほど(下山は約35分)です。山頂付近は風が強いので、注意しながら山頂を目指しましょう。
下山は、登ってきたコースを戻る往復のルートとなり、途中にある食事や休憩ができる山小屋の利用もおすすめです。急斜面の場所もあるため、あせらずにゆっくりと下山して、安全に登山を終えましょう。
木曽駒ヶ岳コースの注意点
登山初心者におすすめの時期は7月から10月ころですが、この時期には夏休みや紅葉などで観光客も増えるため、曜日などの状況によってはロープウェイや千畳敷カールの遊歩道が混雑している場合があります。
心配な場合には千畳敷駅にある「ホテル千畳敷」に宿泊して、人が少ない早朝から登山を開始するのもおすすめです。天候や体力などの状況により途中で引き返すなど、安全に登山を楽しみましょう。
②木曽駒ヶ岳で難易度が高めの「馬の背・濃ヶ池一周コース」
木曽駒ヶ岳山頂を目指した後、さらにロングコースを楽しみたい時には、「馬の背・濃ヶ池一周コース」がおすすめです。
木曽駒ヶ岳山頂までは「木曽駒ヶ岳コース」と同様のルートで進み、山頂から「濃ヶ池」と「駒飼ノ池」を通って「乗越浄土」まで戻り、千畳敷駅まで下山する、往復4時間30分以上の登山コースとなっています。
山頂から池を巡って下山するロングコース
標高2956mの木曽駒ヶ岳の山頂から「濃ヶ池分岐」までは「馬の背」を60分ほど進みます。見晴らしの良いルートですが、転落しないように気をつけましょう。
濃ヶ池分岐から「濃ヶ池」までは10分ほど、そこから「駒飼ノ池」までは35分ほど、さらに「乗越浄土」までは35分ほどの上り坂が続きます。乗越浄土からは「木曽駒ヶ岳コース」と同様のルートを通って千畳敷駅まで下山する、ロングコースです。
馬の背・濃ヶ池一周コースの注意点
急斜面や岩場などがある難易度が高めのコースとなるため、服装や持ち物などの対策をしっかりとしておきましょう。また、状況によっては7月下旬でも雪が残っている場合もあるので、注意が必要です。
紅葉など混雑する時期にはロープウェイの乗車待ちなどで時間がかかる場合もあります。ロングコースをじっくりと堪能するためにも、千畳敷駅にあるホテルや、登山コースの途中にある山小屋を活用するのもおすすめです。
③木曽駒ヶ岳で難易度が高い「三ノ沢岳コース」
「三ノ沢岳コース」は木曽駒ヶ岳の山頂を目指すコースではなく、中央アルプスで唯一の独立峰の「三ノ沢岳」を目指す登山コースです。
高山植物も豊富で絶景も楽しめる登山コースですが、ルートの途中には避難小屋などがなく、所要時間も往復で6時間以上のロングコースとなるため難易度が高く、登山上級者におすすめのコースとなっています。
上級者向けのロングコース
標高2612mの「千畳敷駅」からスタートして、標高2825mの「極楽平」までは50分ほど(下山は約30分)、さらに標高2880mの「三ノ沢分岐」までは15分ほど(下山は約10分)、さらに標高2847mの「三ノ沢岳」までは120分ほど(下山も約120分)です。ロングコースのため、服装や持ち物などしっかりと準備をしてから挑戦しましょう。
三ノ沢岳コースの注意点
三ノ沢岳コースは比較的、登山者が少なく静かに雄大な景色や高山植物を堪能できるのが人気です。ただし、上級者向けの登山コースとなるため、しっかりと対策をしてから登山を楽しみましょう。
また、三ノ沢岳コースは往復のルートとなり所要時間も長いため、千畳敷駅のホテルに宿泊をして早朝からの登山を楽しむのもおすすめです。
木曽駒ヶ岳の登山におすすめの宿泊施設
木曽駒ヶ岳登山でおすすめの宿泊施設①ホテル千畳敷
「ホテル千畳敷」は、ロープウェイ山頂駅の千畳敷駅に併設されている宿泊施設です。標高2612mの高所にあり、お部屋からは雄大な自然や夜には星空など、宿泊者ならではの絶景が楽しめます。天然水の大浴場もあるので、宿泊をして登山の拠点にするのもおすすめです。
また、館内にあるレストランは宿泊していなくてもランチで利用でき、信州ならではのメニューがそろっています。日帰りでも宿泊でも、登山で活用しましょう。
ホテル千畳敷
- 住所〒399-4117
長野県駒ヶ根市赤穂1 - 電話番号0265-83-3844
- 公式サイトURLhttps://www.chuo-alps.com/hotel/
木曽駒ヶ岳登山でおすすめの宿泊施設②宝剣山荘
「宝剣山荘」は千畳敷駅から50分ほど登山をした、標高2870mの乗越浄土にある山小屋です。宿泊はもちろん、食事だけの利用もでき、ソフトクリームなどの軽食もそろっているので休憩にもおすすめの施設となっています。冬季とそれ以外のシーズンでは宿泊プランや利用方法が異なるので、確認してから予約をしましょう。
宝剣山荘
- 住所〒399-4301
長野県上伊那郡宮田村 中央アルプス宝剣岳北方下100m - 電話番号090-5507-6345
090-7804-2185(1月から6月) - 公式サイトURLhttps://miyadakankou.co.jp/houkensansou
木曽駒ヶ岳登山でおすすめの宿泊施設③天狗荘
「天狗荘」は宝剣山荘の北側の標高2870mの場所にある、7月上旬から10月初旬ころまでの期間限定で開設される宿泊専用の施設です。食事付きや素泊まり、登山用のお弁当付きなど、さまざまな宿泊プランがそろっていて、木曽駒ヶ岳での登山の拠点にもおすすめとなっています。
天狗荘
- 住所〒399-4301
長野県上伊那郡宮田村 中央アルプス宝剣岳北方下 - 電話番号090-5507-6345
090-7804-2185(1月から6月)
木曽駒ヶ岳登山でおすすめの宿泊施設④山頂山荘
「頂上山荘」は標高2870mの場所にある、7月上旬から10月初旬ころまでの期間限定で開設される山小屋となっています。宿泊はもちろん、軽食の販売などもしているので休憩にもおすすめです。
また、「頂上山荘」の前は幕営地となっているので、テントを持参してゆっくりと過ごす事もできます。設営する際には料金が必要なため、利用する前に必ず受付をしましょう。事前に予約をすれば山荘での夕食や朝食も可能です。
頂上山荘
- 住所〒399-4301
長野県上伊那郡宮田村 中央アルプス中岳と駒ケ岳の鞍部 - 電話番号090-5507-6345
090-7804-2185(1月から6月)
木曽駒ヶ岳登山でおすすめの宿泊施設⑤駒ヶ岳頂上木曽小屋
「駒ヶ岳頂上木曽小屋」は標高2956mの木曽駒ヶ岳山頂のすぐ下の、山頂まで5分という場所にある山小屋です。木曽駒ヶ岳の山頂付近にあるので、宿泊をして翌日にゆっくりと下山したい時にもおすすめとなっています。
営業期間は例年、ゴールデンウィークと6月上旬から10月中旬ころとなっています。木曽駒ヶ岳の山頂付近からの夕日や日の出、星空といった絶景を堪能しましょう。
駒ヶ岳頂上木曽小屋
- 住所〒399-5602
長野県木曽郡上松町木曽駒ケ岳頂上直下 - 電話番号0264-52-3882
大自然が堪能できる木曽駒ヶ岳で登山を楽しもう!
木曽駒ヶ岳でおすすめの登山コースとともに、アクセス方法などをご紹介してきました。木曽駒ヶ岳は日帰りでも楽しめますが、しっかりとした装備や服装など持ち物にも注意が必要です。
また、混雑している時期にはバスやロープウェイの乗車に時間がかかるため、時間に余裕を持って訪問して、木曽駒ヶ岳での登山を安全に楽しみましょう。
駒ヶ岳の登山情報が気になる人はこちらもチェック!
木曽駒ヶ岳のほかにも、「駒ヶ岳」と呼ばれる山が各地に点在しています。ここでは、長野県と山梨県の県境にある「甲斐駒ヶ岳」、新潟県の「越後駒ヶ岳」、福島県の「会津駒ヶ岳」の、3つの駒ケ岳についてまとめた記事をご紹介します。各地の駒ヶ岳での登山を楽しみたい時にチェックしてみてください。
北沢峠・仙流荘(甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳)の登山ガイド!バスでの行き方は?
アプローチに時間がかかる南アルプスにあって標高2千メートルまでバスで入れる北沢峠は甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳に最短で登ることができる理想的なベース...
百名山【越後駒ヶ岳】の登山ルートを徹底解説!日帰りはかなりきつい?
越後駒ヶ岳の登山情報をお伝えしていきます。登山に適した服装、装備を始め、越後駒ヶ岳のルート情報、登山に適した時期などをお伝えしていきますので...
会津駒ヶ岳の登山ルートガイド!日帰りやバスでのアクセス方法も紹介
会津駒ヶ岳は尾瀬の北方に位置する日本百名山の一つです。山頂から広がる広大な湿原風景は必見です。標高2133メートルとやや高い山ですが、初心者...