会津駒ヶ岳
会津駒ヶ岳は福島県会津郡檜枝岐村にある日本百名山の一つです。頂上から見た広大な湿原は圧巻です。冬は雪山、夏は緑豊かな山、秋は紅葉がきれいな山と、季節によって楽しみ方も変わる山になっております。標高は少し高いですが、しっかりと計画を練っておけば初心者の方でも登れる山ですので安心してください。
会津駒ヶ岳の基本情報
場所:福島県会津郡檜枝岐村 標高:2133メートル 難易度:普通(初心者の方の雪山登山はおすすめしません) 日帰りコースタイム:約6時間半
会津駒ヶ岳へのアクセス
会津駒ヶ岳までのアクセスは公共交通機関(電車、バス)を利用する方法と、車を利用するアクセスがあります。おすすめは電車とバスを乗り継ぐ方法ですが、ここではどちらのアクセス方法についても紹介させていただきます。
アクセス(電車、バス)
鉄道は東武鉄道と野岩鉄道。バスは会津バスを利用して目的地へ向かいます。まず東武鉄道浅草駅から乗車し、北千住、春日部、栃木、鬼怒川温泉を通過し会津高原尾瀬口で下車致します。次に檜枝岐村行きの会津バスに乗車し、駒ヶ岳登山口バス停で下車します。さらに駒ヶ岳登山口バス停から滝沢登山口まで30分ほど歩き、登山口へ到着となります。
ここまでで約6時間から6時間半ほどかかります。また電車やバスに揺られる時間が長いので仮眠できますが、寝過ごしなどには気をつけてください。バスではあらかじめ運転手さんに目的地を告げておくのも寝過ごさないためのよい方法です。
アクセス(車)
東京からの場合、東北自動車を活用し那須野塩原ICを通り、国道400号線を那須塩原方面へと向かいます。そこから国道352号線会津高原尾瀬口方面へと向かい、檜枝岐村会津駒ヶ岳登山口までの林道を走り駐車場に到着です。
駐車場につきましては、滝沢登山口手前にありますが、こちらは早くから満車になることも多いため、あまりおすすめしません。登山口まで30分ほどかかりますが、国道352号線にある村営グラウンドに駐車することをおすすめします。
会津駒ヶ岳の登山ルート1
会津駒ヶ岳は標高2133mと標高が少し高い山になっています。しかしこの標高なら十分に初心者の方でも登山が可能です。ここでは初心者の方でも登りやすい登山ルートを紹介させていただきます。
滝沢登山口からの日帰りルート1
まずは滝沢登山口ルートを紹介させていただきます。滝沢登山口ルートは最も有名なルートで、日帰りが可能なルートです。往復で約7時間ほどかかりますが、険しいルートなども少ないので安心してください。
国道沿いの林道を約10分から20分ほど歩くと木の階段が現れます。こちらが滝沢登山口の入り口となります。この木の階段から登山スタートとなります。
滝沢登山口からの日帰りルート2
木の階段から約2時間ほど登ると水場と呼ばれる場所に到着します。水場には岩間から湧き出ている清水があります。水場を少し過ぎた辺りからは周りの木々が針葉樹林帯に変わり始めます。その道を約1時間ほど登ると、湿原地帯が現れはじめ、駒の小屋や山頂が見え始めます。山頂は駒の小屋からもう少し登った場所にあるので、駒の小屋で休憩してから山頂へ向かっても、そのまま山頂へ向かうのもどちらでもよいと思います。
山頂からは冬なら雪化粧した山が、夏なら広大な湿原風景が見れます。下山については登ってきた道をそのまま下っていくだけですので、登りよりは早く帰れます。登りが約4時間かかったとすれば、下りは約3時間で帰れます。この大体の時間を頭に入れておけば、帰りの時間配分もやりやすいのでおすすめです。
滝沢登山口からの日帰りルート3
山頂へ到着してそのまま下山でも良いのですが、中門岳へ進んでみるのもおすすめです。中門岳へ進む道の開放感は一度味わえば病みつきになります。山頂から中門岳へは約50分、往復で2時間ほどかかるため時間に余裕がある方か、一泊二日の方におすすめのルートになります。ぜひ中門岳にも向かってみてください。
会津駒ヶ岳の登山ルート2
尾瀬御池登山口からの日帰り登山ルート1
尾瀬御池登山口は御池ロッジ前の道を5分から10ほど歩いた場所にあります。こちらも初心者の方が登れる登山ルートですが、往復にかかる時間が約10時間ほどですので滝沢登山口ルートよりは体力が必要になります。
尾瀬御池登山口からの日帰り登山ルート2
尾瀬御池登山口から登山をスタートしますが、最初の道が少し急になっていますので足元には注意してください。ここから約1時間半ほど登ると針葉樹林帯に変わり始めますが、山頂の展望があまりありません。ここを少し進むと発電非難小屋が見えますが、一般登山者には解放されていない施設ですので、休憩施設ではない点に注意しておいてください。
さらに進むと夏場だった場合、徐々にきれいな花々が脇に咲いていますので、登りながら花を観察するのも楽しみの一つになるかと思います。発電非難小屋からは2時間半ほど登り進めたところで、頂上付近の駒の小屋が見えますので残りは少しとなります。山頂に到着すれば思う存分山頂からの景色を味わってください。 下りは同じ道を下っていきますが、疲労や気の緩みには十分に注意して下山しましょう。
会津駒ヶ岳の登山ルート3
前二つの登山ルートでは同じ道を往復する登山ルートを紹介しましたが、こちらでは登りがキリンテ登山口、ゴールが滝沢登山口というルートについて紹介させていただきます。こちらのルートは登りと下りで時間がかかるので、あらかじめ駒の小屋を予約して一泊二日で登山するのがおすすめです。
キリンテ登山口からの登山ルート1
会津バスでキリンテバス停で下車しキリンテ登山口に向かいます。車の場合は近くの駐車場が2、3台しか置けないので、少し遠くても駐車しやすい場所に止めることをおすすめします。キリンテ登山口から大津岐峠を登っていきます。大津岐峠は深い森ではありますが、道は歩きやすいので安全に進めます。
進むにつれて針葉樹林帯に変わり始め、さらに先へ進めば視界も開けてきてきます。このあたりで疲労がピークに達すると思いますが、視界が開けた道に出れば頂上まであと少しですので頑張りましょう。次第に駒の小屋と山頂が見え始めますので体力を振り絞って登り切ります。一泊二日の方は駒の小屋で一日目の登山は終了となります。
キリンテ登山口からの下山ルート2
ここから下山していきます。下りは滝沢登山口へ向けて歩き進めます。少し斜面が急になっています。下りは気が緩んだり、一泊二日の方は前日の疲労が足にきていることがあるので足元には十分注意して足を進めましょう。針葉樹林帯の深森を進み、水場に到着。水場まで到着すればゴールまであと少しになります。水場から滝沢登山口まで下ればゴールです。
疲れきった体を温かい温泉で回復させてから帰路につくのもおすすめです。
会津駒ヶ岳駒の小屋
会津駒ヶ岳の宿泊施設には駒の小屋があります。会津駒ヶ岳ではテント泊ができないため、会津駒ヶ岳で一泊二日を考えている方はあらかじめ駒の小屋を予約しておく必要があります。ここでは駒の小屋について紹介させていただきます。
駒の小屋基本情報
営業期間は4月28日(土)から10月27日(土)までとなっております。完全予約制のため電話かメールでの予約が必要になります。電話番号は08020245375、メールアドレスは[email protected]です。受付時間は午前6時から午後7時20分までとなっております。素泊まりの料金は一人一泊で税込み3000円です。(2018/4/21現在)
駒の小屋は完全予約制
駒の小屋は完全予約制のため、あらかじめ予約しておく必要があります。突然泊まりたくなっても泊まれないので注意が必要です。メールで予約する際は代表者名、男女別の人数、連絡先の電話番号を書いてください。
駒の小屋注意点
予約のキャンセルは電話で早めに連絡しましょう。寝具等につきましては、予約されている方の分は駒の小屋で布団が用意されていますので、寝袋などを自ら用意する必要はありません。またレトルトのカレーやご飯など飲食物が販売されている売店はありますが、欠品していることもありますので注意しておきましょう。
会津駒ヶ岳温泉情報
会津駒ヶ岳の周辺には温泉施設があります。日帰りの方も一泊二日の方も、疲れた体を温泉で癒してから帰ってみてはいかかがですか。また旅行本などで温泉情報を調べるのもよいかもしれません。
おすすめの温泉は公衆浴場駒の湯
住所:福島県南会津郡檜枝岐村下ノ原839-1 料金:大人500円、子ども250円 休みの日:年中無休、水曜日午前中は清掃 営業時間:4月29日~11月13日は午前6時から午後9時まで(最終受付は8時半) (2018/4/21現在)
登山口からも近い人気の温泉
公衆浴場駒の湯は登山口からも近いため人気の温泉になっています。露天風呂の開放感が素晴らしく、周辺の景色を眺めながら入浴できます。ゆっくりと温泉で疲れを回復させたいなら駒の湯がおすすめです。
会津駒ヶ岳おすすめの時期
会津駒ヶ岳の冬は注意が必要
会津駒ヶ岳は一年を通して登山が可能な山ですが、冬の会津駒ヶ岳を初心者の方が一人で登るのはあまりおすすめできません。冬の会津駒ヶ岳は雪が一面に広がりきれいですが、その分登るのも苦労します。雪が積もった山は経験者でも苦労する部分が多く、初心者の方は進むだけでも大変です。初心者で登りたい方は経験者と登山するか、登りやすい季節まで待つことをおすすめします。
おすすめ時期は夏
会津駒ヶ岳を登山するおすすめの季節は夏です。夏の会津駒ヶ岳は花がたくさん咲いており、日中の気温も平地と比べると比較的低く、初心者の方でも登りやすい気候となっております。日が暮れるまでの時間も長いので、日帰り登山でも余裕を持って登ることが可能です。
ヤマレコと地図を上手に活用しよう
登山には多くの便利なアイテムが存在します。登山する前や登山している最中に、もし不安なことがあっても便利なアイテムのおかげで助けられることも沢山あります。ここではそんな便利なアイテムを紹介していきます。
アイテム1地図
登山に必須の道具は地図です。会津駒ヶ岳の登山ルートが載った地図があると非常に便利です。会津駒ヶ岳の地図につきましてはヤマレコで確認したり、市販されている地図を購入して準備してください。地図があるだけでも時間に余裕ができたり、方向を見失わなかったりと登山をする上で心強いアイテムとなりますので、地図を上手に活用して登山することをおすすめします。
アイテム2ヤマレコ
地図と同じくらい心強いアイテム、それはヤマレコです。ヤマレコには詳しい山の情報が載っているだけではなく、現地の写真や登山記録をつけれたり、地図が見れたりと、登山をする上で欲しい機能が盛りだくさんの万能なサイトになっています。他にもヤマレコには山を登るのに必要な知識なども書かれていますので、ヤマレコを上手に使って登山してみてはいかがでしょうか。ヤマレコは会員登録をすることでもっと便利になります。
会津駒ヶ岳の注意点
日帰り登山は計画的に
会津駒ヶ岳の宿泊施設は完全予約制の駒の小屋のみになります。日帰り登山の途中で予定を変更して、一泊していくことはできませんので注意が必要です。また日没時間が異なることので注意しましょう。夏は比較的余裕のある行動が可能ですが、冬は日没時間が早いので日帰り登山の場合はとくに注意が必要です。
テント泊について
会津駒ヶ岳ではテントでの宿泊が禁止されております。テント泊は尾瀬国立公園内の、尾瀬ケ原見晴地区、尾瀬沼地区、尾瀬ケ原山の鼻地区でのみ可能です。そのため事前にテント泊が可能な場所に移動するか、テント泊を諦め駒の小屋を事前に予約しておく必要があります。日帰り登山でない方は登山前に宿泊方法についてもしっかりと確認しておきましょう。
しっかりとした準備と計画を!
会津駒ヶ岳は標高も高く登山前にはしっかりとした準備が必要です。標高が高い山に登ることを頭に入れ、登山道具や計画を念入りに練っておきましょう。計画を練って登山した方が自由な時間も増え、足取り軽く登山ができます。念には念を重ねましょう。
会津駒ヶ岳へ出かけよう
会津駒ヶ岳のアクセスや登山ルートについて紹介をさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?春夏秋冬で違った良さのある山ですので、いつ登山しても違った楽しみ方が可能です。地図やヤマレコなどの便利なアイテムを使って、澄んだ空気と広大な湿原風景が魅力の会津駒ヶ岳をぜひ登りに行ってみましょう。
登山が気になる方はこちらもチェック!
今回の記事では会津駒ヶ岳の登山について紹介させていただきましたが、おすすめの山は他にもあります。他の山も登山してみたいと考えている方は、ぜひ以下の山についても情報収集してみてはいかがですか?
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