南国の花「プルメリア」
みなさんは南国の花のイメージはどんな花を想像されますか?恐らくすぐにパッと思い浮かぶのはハイビスカスなのではないでしょうか。しかし、ハイビスカスと同じくらい華やかで美しく、また甘い香りを放つ南国の代表的な花があるのです。それがプルメリアになります。プルメリアは赤やピンク、黄、白色の花をし、花弁も分厚く一見レプリカに見えるぐらいはっきりした色と形をしています。今回は、一度はSNSか何かで目にしたことがあると思われる、南国のはプルメリアの栽培と育て方について解説します。
プルメリアの実態
プルメリアは、ハワイや熱帯アジア地域などのリゾート地でのイメージがありますが、実はメキシコなどの中南米からパナマなどのカリブ諸国を原産とする低木なのです。ハワイでは花の首飾りのレイに使われていたり、アジアでは寺院の仏花として使われているので、テンプル・ツリーなどと呼ばれています。温暖な気候を好むため、日本では冬の季節が厳しく冬越しが難しく、地植えでの育て方が向いていません。しかし、屋内による苗や挿し木からでの鉢植えの育て方であれば初心者の方でもできます。
プルメリアの特徴
プルメリアは、冬の季節や寒い時期での地植えや鉢植えの育て方や栽培が大変ですが、温度管理を除いて、実は生命力が大変強いのが特徴。枝を折って、その枝を土に地植えや鉢植えに植え付けをすると、数日で新しい芽を発芽させるのです。しかし、枝や葉を折ったり取ったりすると中からアルカロイド系の毒性ある白い液を出すので、扱う際は気をつけてください。また、毒性も強いので、肌に触れないよう念のため身をカバーするものを付けましょう。
プルメリアの育て方重要項目7選
プルメリアの育て方①季節にあわせた置き方
プルメリアの育て方で大事なことは、温かい温度で管理することになります。日本で栽培することで一番のネックは冬の季節が来ることです。もともとは熱帯の植物ですから、梅雨の時期や夏の時期が好ましく暖かい環境下で元気になり生長します。冬越しの準備と育て方さえ気をつけていれば、日本の季節でもプルメリアは生長してくれるのです。しかし、冬の季節には室内へ入れることがよいので、地植えではなく、必ず鉢植えで育てましょう。
日差しの向きが重要
育て方で気に掛ける点は、日差しの向きにあわせた置き方です。鉢植えでの育て方で、春、夏、秋の間は基本的に外に出して日差しにガンガン当て、雨風、梅雨の時期関係なく外に置いときます。真夏の大変強い光でさえ問題ありません。しかしこのとき、日の向きは東日と南日からの日に当てることがコツです。西日からの日差しに当てても大丈夫なのですが、日が沈む頃の日の当てすぎはハダニが発生してしまうので、当て過ぎはよくありません。
プルメリアの育て方②用土と鉢
プルメリアの好ましい土は、水はけのよい土を用意することです。腐葉土を使用したものがよく、とにかく水はけ重視でつくることがコツとなります。また市販の用土を用意する場合でしたら、重い土ではない観葉植物用の用土もよいです。
またプルメリアの鉢も素焼きのものや灯器のものより、プラスチック製のスリット型の鉢がおすすめになります。そちらの方が、水はけがいいのでプルメリアの育て方に最適です。
プルメリアの育て方③種まき
種まきから育てるのであれば、一度種を湿らしたキッチンペーパーで包んで、それを暖かい環境下で24時間放置することがよいです。種が収穫直後であれば、発芽率が高いのですが、時間が経つにつれ、古くなった種は発芽率が下がります。特に購入されたものなど、いつ収穫されたのかわからい場合には、種まきの前に一度湿らしましょう。
種をポットにまく
種まきの準備ができたら、次に水はけのよい土を用意したポットに種まきをします。種には羽が生えているのですが、その羽が土の上から出るように種まきをすることがコツ。種を土に入れたら、上から軽く土を押して定着させてください。また土は水はけのよい土か、ピートモスでも種まきが可能です。
発芽後にすること
プルメリアが発芽するまで7日から1ヶ月ほどかかります。発芽の温度条件は15℃〜20℃前後ですので、種まきをしたポットは、プラスチックのケースに入れて、ミニ温室ケースで管理することがおすすめです。
発芽後は苗の高さが8㎝ほどの高さになったら移植します。またこのとき、種の殻がついたままでしたら霧吹きなどで取り除いてください。殻は自然に取れますが稀に付いたまま生長し、そのまま腐食してしまう恐れがあります。
プルメリアの育て方④水やり
プルメリアの育て方で、一番失敗してしまいがちが水やりの頻度です。水は土がカラカラな状態になってからたっぷり与えます。プルメリアが自生している熱帯の地域では暑さがあって、突然のスコールが降るというような環境下です。ですので、同じ環境にして上げるためにも、水の頻度も考慮しなければなりません。特に夏場は毎日土が乾く日も続くので毎日与える日もあるでしょう。
プルメリアの育て方⑤肥料
肥料を与えなくても日射不足や気温に気をつければ花は咲きます。逆にたくさん与え過ぎてしまうと、木だけが高く伸びてしまい、花が咲きづらくなる恐れもあるのです。基本的な肥料は与えずに栽培する育て方がよいとされます。花が咲くと枝分かれをし、花がどんどん付きやすいです。低木なので低くい場所で花を咲かせる育て方のコツとなります。
肥料は活力剤のみ
プルメリアは肥料を与えない育て方とは記述しましたが、鉢植えでの育て方では活力剤を与えると花付きがよくなるのです。木が自生する現地では街路樹として地植えされています。当然地植えでの方が栄養が豊富に含まれているのできるだけ、その状態を作ってあげます。活力剤を使うことで、根からの吸収力をさらに吸い上げてくれます。また肥料を与える際は、水やりをする同じタイミングで与えてください。
プルメリアの育て方⑥植え替え
育て方で間違いやすいことは、植え替えをすぐにしてしまうことです。プルメリアの苗を買ってきた物や種まきから育てた1年たったものを、植え替えて、別の鉢に植え付けをすることは必要ありません。1年たった苗の根はまだ鉢にいっぱいになっていないので、根が土の表面から見えるぐらい生長してから植え替えと植え付けをしましょう。
植え替えた分だけ生長
プルメリアの苗が2年目になる春の4月ごろに植え替えをします。ここで育て方のコツになるのが、植え替えをする鉢のサイズを1周り大きい鉢に植え替えをすることです。しかし、6号サイズの鉢以降は1つ飛ばして2周り大きい鉢に植え替えをします。プルメリアは植え替えをした分だけ大きくなるので、小さく育てるのであれば、小さい鉢で植え替えた育て方がよいです。しかし、花の開花が遅れる可能性はあるので注意してください。
プルメリアの育て方⑦剪定と刺し木
まずプルメリアの剪定は花芽の付き具合をよくするためにも、なるべく剪定や切り戻しは行いません。しかし、プルメリアがよく伸びてしまった場合には剪定をして、切った枝をそののまま挿し木にすることが可能です。もし剪定をする際は、園芸用のグローブを付けて、安全に行ってください。プルメリアを切ると白い樹液がポタポタと垂れるぐらい樹液が出ます。その樹液に触れると被る恐れがあるので、触れにようにしてください。
挿し木の準備をした後
枝を切ったあとは、切った先端を洗い流して白い液が出なくなるまで洗ってください。次に発根材と殺菌剤を混ぜた粉を切り口に付け、風通しのよいところで1〜2週間置けば完成です。その後は、15℃以上の環境下であれば、いつでも挿し木ができる状態なので、水はけのよい土を入れたスリット鉢に挿し木苗を植えれば完成です。
プルメリアを冬越しさせる育て方3選
冬の季節は関東地方と違って北海道など−10℃ぐらいの気温になる場所では特に気をつけなければならないでしょう。東北や北海道での気候ではビニール温室ハウスでの育て方も関東よりは厳しいです。しかし、プルメリアは実は−2℃までは耐えられ、凍らなければ枯死することもありません。ですので関東地方の気温では案外耐えられる可能性があります。
冬越しの育て方①温度差を気をつける
冬越しさせる育て方で、気をつけることは温度差によるショックでしおれること。プルメリアは−2℃ぐらいまでなら耐えられますが、そのぐらい温度になるころに、外から部屋の中に入れると、部屋と外との温度差でプルメリアはストレスを受けます。温室ハウスでも昼と夜の温度差が激しいので、中に入れるべきです。外気温が15℃前後になるころに部屋の中に入れ、日が当たる場所へ移動させることがコツになります。
冬越しの育て方②部屋でのプルメリアの管理
プルメリアを部屋の中に入れて一安心とはなりません。次に部屋の中での育て方と管理に注意する必要があります。暖かく日の光がよく当たるところに、なお床に直置きではなく、テーブルより少し高めの場所に置くことがよいです。また、室内での育て方で特に注意なのが暖房を切った夜です。部屋が非常に寒くなる環境下はよくないので、できるだけ暖かい部屋、もしくは暖房を付けて管理しましょう。
冬越しの育て方③水やり
寒い時期のプルメリアへの水やりのやり過ぎは禁物です。水が乾かないうちに水やりをしてしまうと、寒さで水も冷たくなり過ぎて、そのまま根が壊死する恐れがあります。冬越し中に木の幹がブヨブヨに柔らかくなるのは、水やりが多すぎる間違った育て方のせいなのです。水やりは、幹にシワが寄ってきているときにします。必ず幹を全体的に見て、シワが寄っていないか確認し、コップ1杯または半分の水で十分です。
プルメリアの育て方の注意点3選
プルメリア栽培注意点①苗や挿し木の選び方
最初にある程度育ったものから育てる方が多いと思いますが、苗や挿し木を初めに選ぶ際は、なるべく枝分かれを既にしているものを選びましょう。枝分かれしている苗や挿し木を「ブランチタイプ」と呼ぶのですが、そのタイプであれば比較的に花芽が付きやすく育ちます。また、原種は中南米やカリブ諸国なので、できるだけそれらの国々の産地から選ぶとよいでしょう。
プルメリア栽培注意点②剪定
暑くなる季節の夏と寒くなる季節の冬での育て方において、剪定や切り戻しについて注意しなければならないことがあります。買ってきた1年ものの苗や種まきから始めて1年たったプルメリアの葉をバチバチ切り戻してしまうと花の付き具合が悪くなるのです。もともとプルメリアは3m〜5mぐらになる大木ですが、それを無理やりに小さくさせるために、バチバチと切ってしまうと、花が咲くまで時間がかかります。切り戻しも控えることがよいです
剪定は最終手段
冬越しさせるために、葉を剪定や切り戻しをして休眠させる育て方もありますが、実はこの方法も花の付き具合が悪くなってしまうことの1つです。葉を落として休眠させる育て方の場合は、室内に入れたその部屋が極限に寒い場合のみに限ります。温度がどうしも上げられないのであれば、葉を落としてプルメリアの休眠期を設けてあげましょう。
プルメリア栽培注意点③病気と害虫
プルメリアの育て方で冬越しの次に気をつけるべきことは、病気と害虫です。病気や害虫にかかるといけないので、かからないように予防やケアを心がけましょう。プルメリアはハダニによる害虫被害が多く、それが原因でカスリ状や葉肉崩壊症などの病気に陥りやすくなります。ハダニの被害を避けるために、まず前述した通り、西日に長く当てないことが1つ目のコツです。
日頃の予防
夏場に暑さが続くとハダニが出やすいということもあります。気付いたら葉が白い斑点模様になっていたりすのですが、これがハダニの仕業です。西日を避けたからといって、安心をしてはいけません。エアコンの室外機の近くに置くことも禁物です。少なくとも室外機とは5m以上話したところで栽培することをおすすめします。また、水やりをする際に、葉にも水をたっぷりかけて日頃予防をしていきましょう。
プルメリアのまとめ
プルメリア栽培で庭を美しく
プルメリアは本当に美しい植物で、自宅の庭の雰囲気を十分に変えてくれます。育て方も冬の寒次時期さえ気をつければ、初心者の育て方でも、数年後には花を咲かせられるほど簡単な育て方なのです。自宅の庭にプルメリアが1つあるだけで、南国の雰囲気を少しでも味わえられ、香りある明るい庭がつくれるでしょう。園芸ショップやネットショッピングサイトにプルメリアの苗や挿し木は売っているので、ぜひ栽培を試してみてください。
プルメリア以外の南国の花の育て方が気になる方
プルメリアの育て方を今回解説しましたが、当サイトでは他の南国の花や観葉植物の育て方も解説しております。プルメリアの育て方は南国の花木の中では、しっかりとした育て方をすれば簡単な分類です。プルメリア以外の他の観葉植物の育て方を知りたい方は、下記のリンクで南国の花の種類やその育て方を、ぜひチェックしてみてください。さまざまな南国の草木や草花の育て方を知って、よりよい栽培を行って自宅の庭を華やかにしてみてください。
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