花言葉も縁起物にふさわしいセンリョウとは
夏に白い花を咲かす常緑低木
センリョウはセンリョウ科センリョウ属の常緑低木です。学名はSarcandra glabraと表記します。樹高は1mほどの小低木で、7月~8月中旬に白い花を咲かせますが、センリョウの見どころは11月~1月に付ける鮮やかな赤い実が、センリョウの観賞の楽しみの1つとされています。実の色や、和名で「千両」と書くその名前から縁起物とされて、お正月の花材には欠かせない植物として親しまれています。
センリョウの花の特徴
センリョウは夏に咲く花より、冬に付く真っ赤な実を観賞するのが見どころで、この赤い実をイメージして花言葉が付けられています。センリョウは、新しく伸びた枝の先に、穂状にいくつもの黄緑色の蕾をつけ、7月の初めごろから白い花を咲かせます。センリョウの小さな花は、花と言っても花びらもなければ萼もない花です。私たちが花とみている白と黄緑色に見える部分は、植物学上では雄しべと雌しべがくっついたものです。センリョウの花は、花とは思えぬ、とてもシンプルな花ですが、これがセンリョウの花かと知るとセンリョウの花咲く時期も待ち遠しく感じます。
葉と赤い実のコントラストが美しい
センリョウの葉は、5cmから大きい葉では10cmくらいの硬い革質の葉で、光沢にある緑色をしています。葉の縁には波状の鋸歯があるのが特徴で、この葉の特徴が昔の人から伝承されているセンリョウの花言葉の由来にもなっています。結実した実は11月の中旬ごろから赤く色づき、つぶらな赤い実と葉のコントラストがとても綺麗です。冬の景色を彩るセンリョウの実は「千両に値するほど美しい」と言われ、縁起を担いだその名前からも、お正月の飾りつけや切り花に欠かせないと植物とされています。
センリョウ(千両)という名の由来
マンリョウに対比してセンリョウという
花を観賞するよりも、赤い実が主役のセンリョウは、江戸時代までは「センリョウカ(仙寥花)」と呼ばれていましたが、同じように赤い実をつける木である「マンリョウ(万両)」との対比で「センリョウ(千両)」という名が付いたのだとか。またマンリョウ(万両)よりも実が小さいことから「センリョウ(千両)」という名になったという説もあります。センリョウ(千両)もマンリョウ(万両)もよく似ていますが、センリョウ(千両)はやや大振りの葉の上に実をつけるのが特徴で、マンリョウ(万両)は葉の下に実をつけるのが特徴です。
別名は「クササンゴ(草珊瑚)」と呼ばれている
原産地は日本、中国、東南アジアであるセンリョウの別名は「クササンゴ(草珊瑚)」という呼び名です。昔ながらの呼び名である「センリョウカ(千寥花)」と呼ぶ地方もあります。「クササンゴ(草珊瑚)」という呼び名の由来は、センリョウの赤い実が珊瑚に似ているために、こう呼ばれているのです。
黄色い実の付くキミノセンリョウ (黄実千両)とは
お花屋さんへ行くと黄色い実をつけた鉢植えや切り花が売られていることがあります。お店によっては赤い実の付くセンリョウの色違いのように「黄色いセンリョウ」と紹介しているところもあるようですが、これは赤い実を付けるセンリョウと近い仲間の「キミノセンリョウ (黄実千両)」という名を持つ品種です。赤い実の付くセンリョウより実付きが少ないですが、黄色い実が美しいと求める人も少なくありません。
センリョウの花言葉
「富貴」「富」「恵まれた才能」
センリョウの花言葉は「富貴」「富」「恵まれた才能」という言葉が付いています。冬に鮮やかな緑の葉と赤い実をつけるおめでたい植物として、お正月に欠かせない存在で、センリョウの花言葉も縁起の良い言葉か並びます。昔からセンリョウの赤い実は、珊瑚に似た宝物の象徴とされていて、身近に飾るとおめでたいことが重ねて起こると言われていました。
「厄除け」
昔からセンリョウの赤い実は「魔を除ける」と言われており、それに加えて葉の縁がギザギザと鈎歯になっていることから、邪気や邪念除けの力がある植物だとされていました。そんなことからセンリョウは「厄除け」という花言葉もあります。これもお正月に欠かせない植物とされる理由の1つです。
センリョウの飾り方
切り花や鉢植えにして飾る
センリョウの飾り方は、鉢植えや切り花にして楽しむほか、暑さに強い植物なので、暖かい地方では地植えにしてもよく育ちます。ただ寒さにはそれほど強くないので、雪が降るような寒い地方では切り花にするほかは、飾り方としては地植えより、季節によって移動できる鉢植えにして楽しむことがおすすめです。
切り花の上手な飾り方
お正月飾りになくてはならないセンリョウは、その時期、縁起の良い切り花として大活躍します。葉牡丹や菊、松などと共にアレンジして活けたり、赤い実と緑の葉を強調し1輪もしくは数本まとめて単品で切り花にして活けます。お正月は門松やしめ縄に赤い実と緑の葉を使うほか、正月以外は茶花として床の間に飾ったり、赤い実をアクセントに茎を短くカットし、小さな器に活けてテーブルの上に飾るのも、テーブルのアクセントになりおしゃれに飾れます。
水がなければ実は落ちる!
切り花として飾る場合は、アレンジのものにしても単品のものにしても水は少なめにし、暖房などの風が直接当たらぬ場所に飾ると長持ちします。また市販の栄養剤を入れてあげると養分がもらえるので元気に長持ちしてくれます。よくリースやお正月にドアのお飾りにも使いますが、センリョウは水がなければ、実はぽろぽろと落ちてしまいます。水に活けているときは可愛い赤い実と綺麗な緑の葉を楽しめますが、ドライフラワーには向かない植物です。
鉢植えの上手な飾り方
根付きのセンリョウは地植えでも育ちますが、大きくなっても100cmくらいなので、季節によって場所を移動できるように、鉢植えで飾る方が手間がかからずおすすめです。鉢植えで飾る場合、葉焼けを避けるためにできるだけ半日陰で育てます。とくに夏は西日の当たらない場所に移動させながら管理するのがよいでしょう。冬は室内に置き温度は5℃以上に保てる場所が最適です。水やりは用土が乾いた時に与えるので構いません。低木でありますが、とくに剪定の必要もありません。枝が込み合ってきたら株の下の方から切り取り、カットしたものは切り花として楽しみましょう。
センリョウ・マンリョウ・アリドオシの鉢植えを一緒に!
マンリョウと共に日本人に親しまれてきたセンリョウ。「一陽来往(いちおうらいふく)」という言葉でイメージされているセンリョウは、悪いことが続いた後には幸福が訪れる、すなわち「幸を招く」植物とされてきました。さらにセンリョウと共に冬に赤い実を付けるマンリョウとアリドオシの3つの木を並べて植えるとお金に困らないと言われ、「金運上昇」や「商売繁盛」の縁起物としてこの3つを並べて飾る風習があります。これを「千両、万両、在り通し」といい、昔の人々から伝承されている話であるのは有名です。
アリドオシ(在り通し・蟻通し)とは
センリョウやマンリョウと同様に、お正月の縁起物に使われるアリドオシ(在り通し、もしくは蟻通し)というのは、やはり冬に赤い実をつけるアカネ科の常緑低木。一般にはイチリョウ(一両)と呼ばれている植物です。イチリョウ(一両)というように、実の数は1~3個しか付きませんが、「お金がいつも在り続けて欲しい」と願う縁起担ぎに、センリョウとマンリョウと一緒に並べて飾られるという伝承があります。アリドオシという名は、前の年の実が翌年花が咲くまであることで「在り通し」、また木にトゲがあるので蟻のように小さい虫しか通れないから「蟻通し」という2説があります。
センリョウの増やし方
挿し木での増やし方
千両に値するほど美しい赤い実だと言われ、花言葉もそれにふさわしいおめでたい言葉が付けられているセンリョウの増やし方は、挿し木や種で増やすことができます。簡単なのは挿し木で増やす方法です。3月~4月もしくは9月が挿し木するのに最適な時期です。丈夫そうな前年度の茎を選び、穂の頂点から2節くらいの長さに茎をカットし、赤玉土などを入れた育成箱に挿しておきます。風があたらない半日陰で管理し、乾燥しないように毎日水を与えてください。3か月ほどすると発根します。発根したら鉢上げしましょう。
種まきでの増やし方
センリョウは種でも増やすことができます。熟した実を選んで摘み取り、果肉をきれいに水で洗います。果肉の付いたままの実を土に植えても発芽しませんので、果肉はしっかりと洗い流し、中から種を取り出しましょう。取り出した種を赤玉土を入れたビニールポットなどの育苗箱に蒔き、日の当たる明るい場所で管理します。発芽して生長するまでは乾燥しないように毎日水やりします。種まきは2月~4月。約50日ほどで発芽し、センリョウを増やしていくことができます。
縁起の良い花言葉を知ってセンリョウを飾ろう!
お正月の飾り花には欠かせない赤い実と光沢のある緑の葉が魅力のセンリョウ。花の少ない冬に赤い実を付ける縁起物として重宝されています。代表的な花言葉は「富貴」「富」「恵まれた才能」です。とても縁起の良い花言葉。センリョウと共にマンリョウとアリドオシの鉢を飾れば幸運到来!お金に困らないと言われています。縁起の良い赤い実を飾って縁起を担いでみてください。
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当サイト「暮らしーの」では、花言葉について他にもまとめています。特に月曜日は連載で、季節の花を追いながら、その花の花言葉や由来、名前の意味、伝承や誕生説、上手な育て方などを解説しています。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。

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