シンビジウムの特徴
洋ランの仲間
日本人好みの淡い中間色の花色が多いシンビジウムは、洋ランの1つです。「カトレア」「デンドロビウム」「パフィオペディルム」と並んで「世界四大洋ラン」と称されています。ラン科シュンラン属の植物で、とても乾燥に強いランの仲間です。学名はCymbidiumと表記します。原産国は東南アジアで、イギリスやアメリカ、そして日本でも品種改良が盛んにおこなわれ、今では3000種ほどの園芸品種があると言われています。ランの中でもとても育てやすく、鉢植えのものは、1ヶ月~3ヵ月くらい、美しく咲く花を楽しめる、とても花持ちもよい人気の洋ランです。
花名の由来
花名の「シンビジウム」とは、学名の「Cymbidium」の語源の意味から由来して、このような名前が付きました。学名「Cymbidium」とはギリシャ語の「船の形」という意味です。ギリシア語の「cymbes(ボート)」と「eidos(形)」という語源から成り、シンビジウムの花びらの形がボートに似ていることでこの名前がついたそうです。
最盛期は12月~5月
別名「コトウラン(虎頭欄)」とか「ゲイショウラン(霓裳欄)」とも呼ばれるシンビジウムはコチョウランと共に、気品のある花姿や日持ちもよいことで、贈答用の鉢植えの花として人気です。シンビジウムは通年出回っていますが、本来の最盛期は12月~5月。冬の豪華な贈答用の鉢植えの花としてポピュラーに好まれています。
シンビジウムの花言葉
代表的な花言葉は「飾らない心」「素朴」
シンビジウムの代表的な花言葉は「飾らない心」や「素朴」という言葉です。シンビジウムの花の色は白、黄色、オレンジ、ピンク、紫、茶色などがありますが、ほかの洋ランに比べて、どの色も淡い色合いの落ち着いた色のものが多いことにちなみ、「飾らない心」や「素朴」という花言葉でイメージされていると言われます。
「高貴な美人」という花言葉もある
シンビジウムは「高貴な美人」という花言葉も持ち合わせています。色はほかのラン科の花に比べると日本人好みの落ち着いた淡い色合いの花が多いですが、見た目はさすがラン科の花!「高貴な美人」という花言葉は、シンビジウムの見た目の気品のある花姿からイメージされて付けられた言葉です。
白いシンビジウムの花言葉「深窓の麗人」
白いシンビジウムは「深窓の麗人(しんそうのれいじん)」という花言葉でイメージされています。「深窓の麗人」とは、よい家柄に生まれ、大切に育てられた女子のことを表現した言葉です。大切に育てられ俗世間に染まっていない女性をたとえた言葉です。 白い花に共通する花言葉である「純粋」というイメージと、高貴な花のイメージから、白いシンビジウムは、シンビジウムの中でも一層に高級感のある印象を持たれることで、こんな意味を持つ言葉でイメージされているのです。
ピンクのシンビジウムの花言葉「上品な女性」
とくにピンク色のシンビジウムには「上品な女性」という花言葉が付いています。この花言葉の由来の根拠は乏しいですが、ピンクという色のイメージが、女性的であることと、シンビジウムの見た目の印象から、ピンクのシンビジウムには「上品な女性」という花言葉で表現されると言われます。
黄色のシンビジウムの花言葉「誠実な愛情」
黄色いシンビジウムの花言葉は「誠実な愛情」です。黄色は目立つ色ですが、シンビジウムの黄色は派手すぎない落ち着いた黄色であることからこんな言葉でイメージされているのだと言われる説があります。
黄緑色のシンビジウムの花言葉「野心」
黄緑色のシンビジウムは「野心」という花言葉でイメージされています。花言葉の由来は誕生説であったり、その花にまつわる昔話であったり、ギリシャ神話の中で語られている話、また歴史や文化や宗教から由来した言葉がその花の花言葉となっています。ただ近年は園芸品種が次々と生まれ、見た目の印象などから単純に付けられたものも多く、花言葉の由来については、その根拠に乏しいものが多いのも事実です。黄緑色のシンビジウムの花言葉「野心」とは、自然の草木の新芽のようなこの色が、ひそかに大きな望みにかけ、先の未来に大胆に取り組もうとする気持ちにあいまって見えるという、見た目の印象から付いた言葉だという説があります。
シンビジウムの相場の値段は?
ポピュラーな価格は5000円~10000円
寒さにも強く、豪華な冬の贈答用の鉢植えとして人気のシンビジウム。気になる値段ですが、コチョウランと同じように花茎の数(〇本立て)や品種によって値段に差があり、3000円くらいから豪華なものだと50000円以上の値段のものもあります。用途によって値段もさまざまです。お祝いなどにポピュラーに好まれる価格は5000円~10000円の鉢植えです。鉢の大きさは20cm、高さ70cm程のもので、2本立てで5000円くらい、3本立てで7000円くらい、5本立てで10000円くらいのものが人気の値段です。ただ花の輪数や花のサイズによって値段が違ってきますので、ネットなどで購入する場合はよく調べてから購入しましょう。
シンビジウムは切り花としても楽しめる
切り花でも花持ちがよい
洋ランの仲間であるシンビジウムは、鉢植えのものは豪華な贈答用の花として人気ですが、切り花にして飾るのも人気の花です。「飾らない心」や「素朴」という花言葉をもつシンビジウムの花色は、決して主張しすぎない淡い色合いが心を落ち着かせてくれます。切り花のシンビジウムもとても花持ちがよく、2週間から管理の状態がよければ1ヵ月程度楽しめます。見た目が華やかな洋ランの中でも寒さに強いので、室内の涼し場所で管理し、暖房などの空調が直接当たらない場所に飾りましょう。
長持ちさせるには切口を斜めにカット
シンビジウムの切り花を長持ちさせるコツは、先ほども話したように涼しい場所で、直接空調の風が当たらぬ場所で管理することの他に、水揚げしやすいように水に浸たる部分の葉っぱをすべて取り除きます。そして水の吸い上げをよくするために、切口の断面ができるだけ広くなるように、よく切れるハサミかナイフで茎の先を斜めにカットします。
市販の栄養剤を使うのもよい!
花瓶の水の量は茎元から10cm程度で構いません。水の中にバクテリアが発生してしまわぬように、水は1~2日に1回取り替えましょう。茎がぬるぬるしてきたら、茎を洗い、ハリのなくなってきた茎は切り戻してください。切り花にとっては栄養剤はご飯のようなもの。栄養剤を水に入れてあげると養分をもらえるので、元気で長持ちします。市販の栄養剤を、水に加えるのも長持ちさせるコツの1つです。
切り花はこんな楽しみ方がある!
花一輪をガラスの器に!
シンビジウムの切り花は単独で飾ったり、茎丈の高さを生かして飾ったり飾り方はさまざまです。色も上品な淡い色合いなので、他の花との相性もよく、アレンジしやすい花です。特に白いシンビジウムはウェディングの花束やテーブル席にもよく使われます。シンビジウムは花びらが分厚く丈夫なので、花一輪ずつを切り落として、ガラスの器などに浮かべテーブルに飾るのも素敵です。洋ランの仲間ですが、和風に活けてもよく合います。
近年人気の小輪の新種もおすすめ!
切り花でも豪華なシンビジウム。花は中輪や大輪が多いですが、近年誕生した小輪の新品種も切り花にもおすすめです。優しい芳香もあり、見た目も香りにも癒されます。小輪の品種も花持ちがよく、花束やアレンジメントに使い、プレゼントにするのもおすすめです。
花言葉も贈る花にふさわしいシンビジウム!
日本で最もポピュラーな洋ランの一つであるシンビジウムは、花持ちもよいことから、コチョウランとともに贈答用の鉢植えの花として人気があります。ランの仲間ですから、花姿に気品があるのはもちろんですが、ラン科の植物にしては落ち着いた淡い色合いのものが多いことにちなみ、シンビジウムの代表的な花言葉は「飾らない心」や「素朴」という言葉です。切り花にしても花持ちの良い花。現在は通年流通していますが、本来は冬が見ごろの花です。冬の贈答用の花におすすめです。
花言葉についてもって知りたい方はこちらもチェック!
当サイト「暮らしーの」では、花言葉について他にもまとめています。月曜日は連載で季節の花を追いながら、その花の花言葉をはじめ、誕生説や、花名の由来、その花にまつわる伝説などを解説中。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。

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