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【連載】花言葉もクリスマスにぴったり!ポインセチアの花言葉を解説

クリスマスシーズンの風物詩であるポインセチア。クリスマス・フラワーといわれるポインセチアは、花言葉もクリスマスに最適な喜ばしい花言葉でイメージされています。月曜連載、花と花言葉。今週はポインセチアの花言葉やこの花にまつわる伝説、お手入れの仕方などを解説します。
更新: 2020年12月2日
ティンカー・ベル
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ポインセチアの特徴

ポインセチアは草花ではなく常緑樹!

Photo byMLARANDA

11月~翌年3月まで開花期を迎えるポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ属の常緑低木です。学名はEuphorbia pulcherrimaと表記します。属名のEuphorbiaとはラテン語で「トウダイグサ科」という意味です。そしてその後に記載されている種小名pulcherrimaは、「大変美しい」という意味で、ポインセチアの印象を表しています。ポインセチアの原産国はメキシコ。また草花と思っている方も多いことと思いますが、ポインセチアは植物学上では、常緑低木なのです。私たちの身近では鉢植えで栽培されていますが、暖かい国や日本でも亜熱帯地方では、地面や花壇に植えられ、大きく育つものだと、背丈は数十メートルにもなるものもあります。たとえば日本の沖縄では地植えされたポインセチアを見かけることができ、その大きさは数メートルほどの背丈です。

白い乳液は有毒な成分が含まれている

ポインセチアの茎や葉っぱを切ると、白い液体が出てきます。これはポインセチアが虫や病原菌から身を守るために身に付けている液で、有毒な成分を含んでいます。だから指に付いたり、皮膚に付くとかぶれることがあるので注意してください。最近では切り花としても人気ですが、ポインセチアを生ける時のコツは、この白い液体を水で流し取ってから花瓶に生けることです。そのままにしておくと茎の管がつまり、葉まで水があがらない場合があります。

ポインセチアの花は中心の黄色い部分

花びらに見える部分は苞(ほう)!

Photo by titanium22

ポインセチアの赤や白などに色付いた花びらに見える部分は、実はポインセチアの花ではなく、葉が変化した苞(ほう)と呼ばれる部分です。ポインセチアの本当の花は、赤や白色の花びらのような苞の部分の中央にある小さな数個のつぶつぶした黄色い部分です。花びらに見える苞は、花の下の方についている葉っぱです。苞が花びらのように目立っているわけは、蜂や蝶々に目立つように苞を大きくして、花粉を運んできてもらい種を残そうとしているからだそうです。ちなみに苞を花びらのように目立たせて子孫を残そうとする植物は、そんなに珍しいわけではありません。たとえば夏に花咲くドクダミや、ミズバショウも同じです。

和名は猩々木(しょうじょうぼく)と呼ぶ

ポインセチアの英名はpoinsettia(ポインセチア)と表記します。和名は猩々木(しょうじょうぼく)と言います。和名の呼び名は中国の伝説上の動物「猩猩(しょうじょう)」の名前で、大酒飲みでいつも赤い顔をしており、紅色の長い毛を持つ姿が、ポインセチアの苞が赤く色づくことにたとえられたことからこのような和名が付いたそうです。

クリスマス・フラワーと言われる由来

フリー写真素材ぱくたそ

原産地のメキシコでは「ノーチェ・ブエナ(聖夜という意味)」と呼ばれています。17世紀にメキシコに住み付いた宣教師たちが、クリスマスの季節に赤く色づくこの植物を「清純なキリストの血」を表しているとして、クリスマスに飾ったという説の他、宣教師たちがクリスマスの受難や信仰に由来する赤・白・緑のクリスマスカラーを持ち合わせているこの植物を、クリスマスに使ったのが始まりで、クリスマス・フラワーと言われているという説もあります。また一方では真上から見ると赤い花に見える苞の部分が星形に見え、それが聖書に登場するベツレヘムの星を思わせたことからクリスマスの花となったという説もあります。

ポインセチアの花言葉:「祝福」

「祝福」「幸福を祈る」「聖夜」

Photo byFree-Photos

クリスマスカラーそのもののポインセチアは、花言葉もクリスマスにちなみ「祝福」「幸福を祈る」「聖夜」という言葉でイメージされています。17世紀、メキシコの宣教師たちがクリスマスの季節に赤く色付くポインセチアを、キリストが流した「清純な血の色」と評してクリスマスの飾りに使ったことで、このような花言葉でイメージされています。

キリスト教に関する花となった始まりが由来する説

Photo byKRiemer

「祝福」「幸福を祈る」「聖夜」というポインセチアの花言葉は、原産地メキシコがスペインの植民地時代、布教活動を行っていたフランシスコ会修道士が、ポインセチアを降誕祭の行事に飾ったことが、キリスト教に関わる花となった始まりだという説が由来となり、このような花言葉でイメージされているとも言われます。原産国の欧米でクリスマスの代表花となると、現地ではポインセチアを「聖夜」という意味の「ノーチェ・ブエナ」と呼び、親しまれるようになりました。

ポインセチアの伝説にまつわる花言葉

貧しい少女がキリストに捧げた花

Photo byFree-Photos

メキシコに伝わる伝説にこんな話があります。それはある年のクリスマス・イヴの話です。1人の貧しい少女が村の教会でクリスマス会が行われるというのに、イエス様に捧げる贈り物を買うことができず心を痛めていました。贈り物も持たずに教会に入れずにいたところ、そばにあった石の天使の像が「この葉を持って入りなさい」と少女に耳打ちしたのでした。見るとそこには雑草が咲いていました。

雑草と思われた野草がポインセチアであった

Photo byTerriC

「こんな雑草をイエス様に?」と少女が戸惑っていると、石の天使は「それがあなたの心からの贈り物だとイエス様はきっと喜ばれることでしょう」と言いました。少女は石の天使の言葉どおりに、その葉を引き抜き、両手いっぱいに抱え、勇気を出して教会の中に入りました。祭壇に向かい歩いていくと、人々は「綺麗ね」「素敵な花束だこと」とつぶやき合っています。少女の胸に中に抱えられていた野草は真っ赤な花に変わっていたのです。しかも花の中央には星がきらめいていました。

伝説まつわる花言葉は「清らかな心」

Photo byFree-Photos

少女は膝まずいて、イエス様の前にその赤い花束をささげました。その時の花がポインセチアだと。これは、神様が少女の純粋な心に打たれて、誰にも買えない素晴らしい贈り物を与えたのだというメキシコに伝わるクリスマス・イブの伝説です。この伝説が由来となり、ポインセチアには「清らかな心」という花言葉が付いています。少女の純真な心から生まれたポインセチアの伝説に由来する花言葉です。

ポインセチアを赤くするコツ

苞の色は赤、白、ピンクなどがある

ポピュラーなポインセチアの色は赤ですが、そのほか白やピンク色もあります。さらに品種改良が進んだ近年では、白地に赤やピンクの斑点が混じっている種類や、白地にピンクや赤の縦じま模様が入っている品種、オレンジ色やブルーの単色の品種も登場しています。ただし色を楽しめる部分は花ではなく苞の部分で、花はどの種類も黄色い色をしています。

苞の色を赤くするコツ

Photo byangelinaelv

ポインセチアというと鮮やかな赤いイメージが強いですが、ポインセチアの苞を赤くするには、育て方に工夫がなされているのです。赤くするには真っ暗な期間を作って管理します。8月下旬になったら、夕方5時頃から朝8時頃まで、ダンボールなどの箱に布を被せて日光や蛍光灯の光を遮断し、夜のように暗くします。そして朝から明るい光を当てるという作業を50日~60日繰り返して行います。そうすると11月~12月頃には苞の部分を赤くすることができます。長い夜をポインセチアに与える作業は、昼を短くするという意味で「短日処理(たんにちしょり)」と言われます。長く赤い色を楽しむには、9月上旬くらいから短日処理を行うのがおすすめです。

ポインセチアの手入れの仕方

寒さは苦手!

クリスマス・フラワーと言われるポインセチアですが、寒さは苦手。常緑低木であるポインセチアの年間の手入れの仕方のコツは、冬は室内で管理し、夏はできるだけ室外で管理することです。ただし急激に環境を変えると葉が落ちてしまう原因になるので、季節の変わり目に置き場所を変えるときは、少しずつ慣らしながら管理する場所を変えていきましょう。

冬の手入れの仕方は日光浴も忘れずに!

冬の時期は、気温が10℃を下回ることのない場所に置くことがポイントです。冬の時期、室内でも元気がないと感じたら日当たりのよい暖かな窓辺などの場所に移動させ、日光をしっかりと当ててあげると元気になります。ただし暖かいからと言ってエアコンなどの温風が直接当たる場所は乾燥して葉っぱが枯れてしまいますのでそのような場所は避けてください。夏でも部屋の中で管理する場合は、冷房の風が直接当たらない場所で管理するようにしましょう。

生長期と休眠期を知って葉を枯らさない!


Photo byHans

常緑低木のポインセチアは夏の時期も緑色の葉を付けています。4月~10月は生長期であるため、鉢の中の用土が乾いたら水をたっぷりと施します。またこの時期は固形肥料を1ヵ月に1度、液体肥料なら週に1回与えるとよいでしょう。11月~暖かくなる3月までは休眠期に入ります。この時期は水やりは控え乾燥気味に管理します。ポインセチアは乾燥に強いので、休眠期に多少乾ききった状態でもすぐに枯れることはありません。

年に1回植え替えと剪定を行う

Photo byFree-Photos

常緑低木のポインセチアのお手入れの仕方では、1年に1回は鉢の植え替えと剪定を行います。そうすることで元気に生長してくれます。鉢の植え替え時期は4月~5月。植え替え時期に一緒に剪定してしまうのがおすすめです。剪定は株全体を半分の高さ、おおよそ株元から10cm~15cmまで切り落とすだけです。葉っぱを残しておくこともありません。気温が高くなってから剪定を行うと、わき芽が生長しなくなるので早めに剪定してください。植え替えは一回り大きな鉢に植え替えします。株を取り出したら1/3ほど根を手でほぐし、新しい鉢に植え替えします。用土は市販の観葉植物の培養土や花や野菜用の培養土で構いません。またポンセチアは挿し木で増やせます。時期は5月~7月、9月~10月がおすすめの時期です。

花言葉を知ってクリスマスに飾ってみよう!

Photo byJillWellington

お花屋さんにポインセチアが並びだすと「クリスマスがやってくる」と感じます。シクラメンと同様にクリスマス・フラワーと呼ばれるポインセチアの花言葉は、キリストの誕生を祝う喜ばしい言葉でイメージされています。ポインセチアは常緑低木なので4月になると緑色の葉を楽しめますが、クリスマスシーズンに向けて赤くするには、真っ暗な時間を与える「短日処理」を行うと、真っ赤なポインセチアが楽しめます。ポインセチアの花言葉を知ってクリスマスをより一層、幸せな気分でお楽しみください。

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当サイト「暮らしーの」では、花言葉について他にもまとめています。特に月曜日は連載して、季節の花を追いながらその花の花言葉、その花の誕生説や伝説などを解説しています。育て方だけではなく、その花の持つイメージから付いた花言葉を知ると、身近だった花がもっと輝いて見えます。大切な人に花を贈る時にメッセージの役割も果たしてくれる花言葉。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。