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【連載】世界中で魔除けとなっている木!ヒイラギの花言葉を解説

ヒイラギのリースやアレンジメントを目にするとクリスマスシーズの到来を感じワクワクします。葉には触ると痛いほどのトゲがあるので、昔から邪気を祓うと言われ、世界中から魔除けの植物として飾られてきました。月曜連載、花と花言葉。今週はヒイラギの花言葉を解説します。
2020年12月8日
ティンカー・ベル
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目次

ヒイラギとは

モクセイ科の常緑小高木

Photo by harum.koh

ヒイラギはモクセイ科モクセイ属の常緑小高木です。鉢植えでも楽しまれるほどの小さいものから、地植えで生長すると10mくらい大きくなるものもあります。とはいっても、そこまで大きいものはほとんどなく、地植えのものは高さ2mくらいで、剪定して樹形を保ち、家の生け垣に利用するものを多く見かけます。原産地は東アジア。学名は Osmanthus heterophyllusと表記します。

セイヨウヒイラギは赤い実をつける

Photo byWolfBlur

12月になると、濃い緑色の葉に赤い実をつけるヒイラギがスポットを浴びて、寄せ植えやリースなどに飾られ、クリスマスシーズンの訪れを知れせてくれますが、クリスマスに見かける赤い実をつけるヒイラギは、「セイヨウヒイラギ」といい、モチノキ科モチノキ属の植物です。学名はIlex aquifoliumと表記されます。日本に自生しているヒイラギとは種類が違い、ヒイラギの特徴である葉のトゲも、セイヨウヒイラギの方が数が少なく、葉も丸みがあります。

赤い実をつけるモクセイ科のヒイラギ

出典:https://unsplash.com/photos/BGORHr0jeZk

モチノキ科のセイヨウヒイラギは赤い実をつけるのが特徴的で、葉の色と赤い実がクリスマスカラーであることから、クリスマスを彩り、別名「Christmas-holly(クリスマス・ホーリー)」とも呼ばれています。西洋では、モクセイ科モクセイ属のヒイラギ同様に、魔除けとして人気のある木です。一方モクセイ科モクセイ属のヒイラギにはいくつか種類があり、こちらも赤い実をつける種類のヒイラギもあります。モクセイ科のヒイラギの中で赤い実をつける種類は、葉に白い斑の入った観賞用の種類です。

葉のトゲが別名や花言葉に由来

葉のトゲは触ると痛い


さて、モクセイ科のヒイラギというと濃い緑のギザギザとした葉がトレードマークですが、初冬には、控えめながらも数多くの泡のような白い花を咲かせます。濃い緑色の葉との対比が美しい、清らかな独特の美しさを持つ白い花です。ヒイラギの白い小花はキンモクセイに似た優しい香りがします。和名の「柊(ひいらぎ)」という呼び名は、葉のトゲに触れると、ヒリヒリと痛く、その痛みのことを古語で「疼ぐ(ひいらぐ)」と言ったその言葉が語源となって「柊」という和名が付いています。ちなみに英名は「Chinese-holly(チャイニーズ・ホーリー)」などと呼ばれています。

別名は「オニノメツキ(鬼の目突き)」

和名は「柊」、そしてその別名は「オニノメツキ(鬼の目突き)」と言います。「柊」と言う和名も、「オニノメツキ(鬼の目突き)」という別名も、ヒイラギの葉のトゲに由来する名前です。「オニノメツキ(鬼の目突き)」という名前は、鬼が柊の葉に目を突かれ、逃げていったという昔話から、こんな名がついているのだそうです。触れると痛いトゲを葉に持っていることで、ヒイラギは昔から「魔除けの木」と言われています。節分にイワシの頭と一緒に玄関の外に飾ったり、庭の鬼門の方角に植え、魔除けの木として親しまれてきました。ちなみに赤い実が付くセイヨウヒイラギをはじめ、モクセイ科のヒイラギもその葉がクリスマスのリースに使われる理由はというと、リースというのは西洋の魔除けの1つのアイテムだからです。そしてこの後解説するヒイラギの花言葉も葉のトゲにちなんだ言葉です。

ヒイラギの花言葉1:「用心深さ」「保護」

葉のトゲが由来する花言葉

Photo byRosieLea

ヒイラギの代表的な花言葉は「用心深さ」「保護」です。「用心深さ」というヒイラギ花言葉は、葉にトゲがあるため、むやみに触れてはいけないということが花言葉の由来となります。「保護」という花言葉は、トゲで身を守るという意味から由来する言葉です。「用心深さ」も「保護」という言葉も、魔除けの木にふさわしい言葉でイメージされた花言葉です。

ヒイラギの花言葉2:「先見の明」

ヒイラギの葉はだんだんトゲがなくなる!

葉にトゲがあることがトレードマークのヒイラギですが、樹齢が経ったヒイラギの葉は次第に丸みを帯びて、あんなに痛かったトゲが柔らかくなり、葉は次第に丸みを帯びていきます。このヒイラギの植物学上の特徴から、「最初の姿にとらわれず、事が起こる前に事態を見抜く」という意味である「先見の明(せんけんのめい)」という言葉でヒイラギをイメージし、それがヒイラギの花言葉にもなっています。なかなか奥の深いヒイラギの花言葉の1つです。

「先見の明」という言葉について


出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/497752?title=%E3%83%92%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AE&searchId=202435197

このヒイラギの「先見の明」という花言葉の意味ですが、先を見抜いて判断する力という意味をもち、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。超能力的な意味ではなく、経験を重ねて培ってきた判断力という意味です。ヒイラギのギザギザでトゲのある葉は、樹齢を重ねてだんだん丸くなる、その様子がこのようなビジネスシーンでよく使われる「先見の明」という言葉にイメージした人は、まさに先見の明に長けた人に違いありません。

セイヨウヒイラギの花言葉は「先見」

ちなみに赤い実をつけるモチノキ科のセイヨウヒイラギの花言葉は、読んで字のごとく「先を見る」という意味の「先見」。また「神を信じる」「清廉潔白」という花言葉でイメージされています。モクセイ科のヒイラギと同様に西洋では、このセイヨウヒイラギを魔除けの木として親しんでおり、葉や実がクリスマスカラーであることからに、こんな花言葉でイメージされているのでしょう。

ヒイラギの楽しみ方

庭木や鉢植えにして楽しむ

ヒイラギの楽しみ方は魔除けの木として植樹したり、植木鉢や寄せ植えに利用して楽しみます。常緑樹なので、冬の時期も葉は枯れることはなく、濃い緑色の葉を楽しめます。葉は堅く、緻密に茂っているので、生け垣にも人気の木です。落葉樹の葉がすっかり枝から落ちた冬こそ、主役になれるのが、ヒイラギの庭木です。寒さの中、枝に付く葉の凛とした姿に力強さを感じます。

切り花にして楽しむ

冬の景色を思うと、誰もが寒々しい印象を持つかもしれません。花が少なくなる季節ですが、無理に花を探すのではなく、葉を茂らせるヒイラギは花瓶に挿すだけで存在感があり、風情のあるしつらいになります。奥ゆかしい深緑色でつやのあるヒイラギの葉。白い花をつけているときも香りがよくおすすめですが、葉だけも粋な感じに活けられます。赤い実と組み合わせるのは定番ですが、ヒイラギの葉と紫コスモスのコラボはシックな装いに飾れます。ヒイラギの葉はクリスマスやお正月の花材としても人気です。

リースにして楽しむ


クリスマスのリースの花材に定番のヒイラギ。リースには赤い実の付くセイヨウヒイラギが人気で、松ぼっくりと組み合わせたリースはポピュラーなデザインですが、モクセイ科の緑の葉をユーカリなどと組み合わせて緑色のリースも好評です。最近はヒイラギの葉とナンテンなどの赤い実を束ねたスラッグも人気です。しかしやはりリースは王道!円の形をしているリースは「途切れることがない」という意味があり、「永遠の幸せ」を願う意味も込められています。魔除け木と永遠の幸せの円形のコラボは、特別なパワーがあることでしょう。

花言葉を知ってヒイラギを飾ろう!

Photo byTheOtherKev

葉の縁にあるトゲが邪気を祓うと信じられて、古くから世界中で魔除けの木として親しまれているヒイラギ。クリスマスに見かける赤い実をつけたヒイラギは、セイヨウヒイラギといい、「柊」という和名を持つモクセイ科のヒイラギとは種類が違いますが、セイヨウヒイラギも魔除けの木として知られており、モクセイ科のヒイラギと同じような花言葉でイメージされています。「先見の明」というヒイラギの花言葉は、ちょっと意外な言葉でしたが、ヒイラギの植物学的な特徴を知ると納得できる言葉です。花言葉を知ってヒイラギで邪気払いしてください。

花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェック!

当サイト「暮らしーの」では花言葉について他にもまとめています。クリスマスシーズンは花を贈る機会も増えます。花言葉は気持ちのメッセーンジャーともなってくれます。花言葉に想いを託して素敵な花の贈り物もおすすめです。花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。