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【連載】クリスマスには可愛い実が人気のヒペリカムの花言葉を解説!

花と同じくらい美しい実が見どころのヒペリカム。本来は夏に開花し秋の結実する植物ですが、現在は通年市場に出回り、可愛らしい赤い実はクリスマスのアレンジメントに大変人気です。月曜連載、花と花言葉。今週はクリスマスにも飾りたいヒペリカムの花言葉を解説します。
2020年12月16日
ティンカー・ベル
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ヒペリカムとは

オトギリソウ科の常緑低木

Photo byMyriams-Fotos

鮮やかな黄色い花びらの上に、たくさんの繊細な雄しべを伸ばした姿が印象的な花を咲かせるヒペリカム。原産地は中央アジアから地中海沿岸(ヨーロッパ西部から南部)の植物で、江戸時代中期に日本に渡来してきました。オトギリソウ科オトギリソウ属の常緑低木です。学名はHypericum erectumと表記します。本来は6月~7月にきらめくような鮮やかな黄色い花を咲かせ、花後には花と同じくらい美しい赤い実が付きます。また実の付いたものは通年市場に出回っています。海外から新しい品種が次々に入ってきて、実も赤いものばかりではなく、白やピンク色の実をつける品種もあります。花も美しいですが、花に引け劣らず、とてもキュートな実が見どころで、クリスマスのアレンジメントなどに大変人気です。

新しい品種を総じて「ヒペリカム」と呼ぶ

オトギリソウ科オトギリソウ属の植物は、世界に約490種も存在し、その形姿は一年草から低木までさまざまですが、お花屋さんでよく見かけるヒペリカムといえば、常緑低木のオトギリソウ属の植物で、黄色いきれいな花を咲かせ、実もとても可愛い観賞用の種類です。江戸時代に日本に渡来してきたものは中国原産の品種で、キンシバイ(金糸梅)やビヨウヤナギ(美容柳)と呼ばれるものですが、近年ではこれらに加えて海外から新しい品種が加わりました。そしてそれらすべてを総じて「ヒペリカム」と呼んでいます。

ピンクや白い実をつける品種

ヒペリカムの本種はきらめくような明るい黄色い花後に、赤い実を付けますが、その園芸品種には、花は赤い実をつける本種とそっくりでも、花後の実が薄いピンク色の種類や白い品種のものがあります。ただ花の咲いている状態で店頭に並んでいると、花後にどんな色の実が付くのか一般の私たちにはわかりません。先ほども話したように赤い実をつける品種もピンクの実をつける品種も、総じてヒペリカムと呼び、園芸品種名を明記しているお花屋さんもほとんどありません。赤い実ではない品種のヒペリカムを希望の場合は、お花屋さんに聞いて購入されるか、実が付いた時期のものを購入することがおすすめです。

花言葉に由来する別名「弟切草(おとぎりそう)」

江戸時代の鷹匠の話が由来する呼び名

出典:https://pixabay.com/photos/st-john-s-wort-hypericum-st-john-5209656/#content


ヒペリカムは別名「弟切草(オトギリソウ)」と呼ばれます。この呼び名は植物図鑑などではヒペリカムの和名としても紹介されています。「弟切草」という呼び名の漢字使いは、ヒペリカムの花のイメージからは想像できない文字ですが、こんな謂れから、この漢字が使われています。「弟切草」という名の謂れの話とは、江戸時代の鷹匠にまつわる話です。

ヒペリカムの花言葉にも由来する話とは

Photo byFree-Photos

江戸幕府で鷹狩りに従事していた男が、秘伝である鷹の傷薬に調合するこの薬草を、ある時その男の弟がうっかりと人に話してしまい、兄であったその男は怒って弟を切り殺したという話に由来し「弟切草(オトギリソウ)」という名が付いたのだとか。この話はヒペリカムの花言葉にも由来している話です。

ヒペリカムの花言葉1:「秘密」

ヒペリカムの別名が由来する花言葉

江戸時代の鷹匠の話が由来する別名「弟切草」にちなみ、ヒペリカムは「秘密」という花言葉を持ち合わせています。秘密をばらしてしまった話に由来する言葉。江戸時代もそして今の時代も、守らなけらばならない秘密を人に話してしまうと、痛手を食らってしまったり、不利なことが起こり得るので、ヒペリカムの花言葉とその由来を知った今日からは、ヒペリカムを観賞するときには、秘密はきちんと守らなければならないと心に諭さしながらご観賞ください。ちなみにピンクの実の付くヒペリカムも白い実が付くヒペリカムも花言葉は同じです。

別名に由来するネガティブな花言葉

Photo byRadfotosonn

美しい花を咲かせ、可愛い実をみのらせるヒペリカムですが、少しネガティブな花言葉も持ち合わせています。ヒペリカムは別名「弟切草」の昔話にまつわり、「復讐」「恨み」という花言葉でもイメージされているのです。しかしながら、ヒペリカムは「復讐」とか「恨み」というネガティブな言葉を払拭するほど美しい鮮やかな黄色の花と可愛い実が見どころの植物。次にご紹介するヒペリカムに花言葉は、こんなネガティブな花言葉を払いのける、ヒペリカムの見た目の印象からイメージされた、ヒペリカムの代表的なポジティブの花言葉です。

ヒペリカムの花言葉2:「きらめき」「悲しみは続かない」

見た目の印象から付いた花言葉


ヒペリカムは、別名の「弟切草」の名に由来する昔話からネガティブな印象を持つ花言葉もありますが、長い繊細な雄しべが印象的で、きらめくような黄色い花を次々に咲かせる美しい見た目のイメージから「きらめき」と付いた花言葉でもイメージされています。ヒペリカムの代表的な花言葉です。「きらめき」という花言葉は、ヒペリカムの花を観賞すれば一目瞭然です。

花後すぐに実が付くことが由来

「きらめき」という花言葉と同様に、ヒペリカムのポジティブな花言葉に「悲しみは続かない」という言葉があります。この花言葉の由来は、美しい花が散ってしまっても、その後に可愛い実がなることで、このような言葉でイメージされています。ヒペリカムは花と同格の美しさを誇る実も見どころの植物です。

ヒペリカムをドライフラワーにする方法

実はそのままにしておくと黒くなる

クリスマスに人気の赤い実ものの植物というと、セイヨウヒイラギ(クリスマスホーリー)の赤い実は、ドライフラワーにしてクリスマスのリースに飾る定番の実ものの植物として人気です。セイヨウヒイラギは水の入っていない瓶に挿しておくだけでドライフラワーなります。しかしセイヨウヒイラギの実によく似ているヒペリカムの赤い実は、切り花にした場合、水に浸けておかなければ、キュートな赤いやピンク色の実は黒っぽくなってしまいます。ヒペリカムは水を吸い上げて生命を保つ植物です。セイヨウヒイラギやラベンダーのように吊るしておいたり、水の入っていない瓶に挿しておくだけはドライフラワーにはなりません。ドライフラワーにして飾りたい場合は、シリカゲルを利用し、何日間かシリカゲルの中に入れておくとドライにはなります。ただこの方法でヒペリカムの実をドライにしてリースなどに使うことはあまりありません。

鉢植えや寄せ植えにして楽しむ

ヒペリカムは庭の花壇に植えたり、鉢植えにして楽しみます。害虫はほとんど付きませんが、時として葉がカビの菌による「さび病」になることがあります。さび病になった時は、発生時に薬剤を撒いて予防するとよいでしょう。また半日陰でも育ちますが、日なたの方が花付きがよくなります。暑さにも寒さにも強く、夏越えや冬越えの準備も必要のない育てやすい植物です。挿し木で増やすことができます。たとえばクリスマスのリースに実ものとしてヒペリカムの実を楽しみたい場合は、乾燥したリースではなく、リングバスケットやリース型のメッシュプランターに、ほかの花と一緒に植え込んで楽しむのがおすすめです。

切り花として楽しむ


花もとても綺麗ですが、ヒペリカムは花後の実の姿を切り花として楽しみます。花屋さんでよく見かけるのは、可愛い実ものの切り花です。実を付けたものは1年中流通してます。実の姿の切り花は日持ちがとてもよく、長い期間楽しめるのでアレンジメントに重宝されています。見ごろが終わりに近づいてくると、実の根元についているガクの部分が茶色くなってきて、実の色もだんだん黒ずんできます。同時に葉の色が悪くなります。たとえばクリスマスにヒペリカムの実をアレンジに使いたい場合は、他の切り花と一緒にオアシスに挿してアレンジに使ったり、器に少なめに水をはり、茎元を水に浸けて飾っておくのも、ちょっと目を引く可愛い飾り方です。

花言葉を知ってヒペリカムを飾ってみよう!

Photo byAntranias

きらめくような鮮やかな黄色い花も素敵ですが、花後に付ける実も大変可愛いヒペリカム。クリスマスのアレンジメントや寄せ植えにも大変人気です。花言葉の「きらめき」はクリスマスの花の贈り物にも最適なメッセージです。本来は8月~9月に結実しますが、近年は実をつけたものが通常流通しているので、冬の季節も可愛い実が楽します。ヒペリカムの花言葉を想いながら、可愛い実をご観賞ください。

花言葉についてもっと知りたい方はこちらもチェック!

当サイト「暮らしーの」では花言葉について他にもまとめています。月曜日は連載で、季節の花を追いながら、その花の花言葉や誕生説、名前の由来などを解説しています。花を贈る時にはメッセンジャーとして活用できる花言葉について、もっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。