長距離ツーリングでの疲労:はじめに
強行スケジュールの家族旅行
先日の連休に家族で徳島県へ行きました。海部郡美波町にある日和佐うみがめ博物館カレッタが目的地です。日和佐うみがめ博物館カレッタの目の前には大浜海岸が広がります。地元のツーリングスポットなのかバイクを多く見かけました。天気が良くて気温も高めの晩秋!絶好のツーリング日和です。そうそう、こうやって私がツーリングへ行く機会が奪われます。どうも!暮らし~のでライターをしておりますhosokawa_takaです。
徳島県は美しくて優しい人が多い!
徳島県にはツーリングでもよく訪れます。美しい海岸だけでなく、国内最長のロングダート剣山スーパー林道や山岳路を楽しめるからです。四国へ渡るのに悩むのは神戸淡路鳴門自動車道で自走するか?南海フェリーを利用するか?自走ならフェリーの乗船時間を気にする必要がありません。フェリーなら乗船中に休憩ができます。今回は金曜日の夜に出発して日曜日の深夜に帰宅するという強行家族旅行ですので、時間のゆとりと交通費を理由に自走で四国へ渡りました。
快適で疲れないツーリングについて
疲労のリスクと交通費を天秤にかけると、ツーリングではフェリーを利用したくなります。フェリーに乗ればのんびりできますし、バイク旅気分を高められるからです。それに、明石海峡大橋や大鳴門橋で横風にあおられると疲労が蓄積しますし、強風で二輪通行止めになることも多々あります。では本題!ここではツーリングと疲労について語ります。なお、この記事は2020年11月25日現在の私の心境をもとに作成しますことをご了承ください。
長距離ツーリングでの疲労:フェリー
フェリーは疲れない長距離ツーリングに欠かせない
私が初めてツーリングでフェリーを利用したのは26年前、キャンプツーリング初心者時代です。四国へ渡る南海フェリーでした。当時は神戸淡路鳴門自動車道が全線開通する前。疲れる・疲れないという理由ではなく、奈良から四国ツーリングへ行くもっとも合理的なアクセスルートだったのです。乗船時間は2時間半弱。退屈することもなく気ぜわしさもありません。往路は甲板で地図を眺め、復路は四国ツーリングの余裕に浸って過ごしました。
バーチカルツインオヤジとの出会い
初めて利用した南海フェリーで出会ったのはビンテージ級のバーチカルツインに乗った年配の男性でした。下船時に私のジェベル200を舐めるように観察し「造りが貧弱」「ライトケースを止めているバンドが切れそう」と難癖をつけてきたのです。いよいよ下船となってエンジンをかけると、年配の男性は車両甲板が振動するほどの爆音を轟かせました。確かに貴重な名車ですが、乗っている本人がこれでは紳士の乗り物ではありません。
閉鎖的な空間に気疲れ
フェリーはツーリングでの疲労を軽減してくれます。しかし、私はバーチカルツインオヤジとの出会いがトラウマとなり、フェリーでの出会いを避けるようになりました。なるべくひとりで静かに過ごそう…そんな気疲れで疲労を蓄積してしまいます。フェリーは閉鎖的な空間ですので出会った相手が苦手なタイプだと地獄。バーチカルツインオヤジとの出会いは下船直前だったので軽症で済みましたが、乗船直後だったら二度とフェリーに乗っていないでしょう。
長距離ツーリングでの疲労:走行風
今日は風を感じたか?
KLX250に乗る友人の話です。フェリーの船室で耳をそばだてていると、ペアツーリングのバイク乗りが「今日は風を感じたか?」と真剣に語り合っていて怖かったとのこと。バイクに乗ると走行風にさらされて疲労を蓄積します。「バイクに乗って風を感じる」という表現が使われがちですが、それはツーリングの精神世界を表した言葉です。風は体温を奪い、体力を消耗させます。ツーリングで疲労を蓄積しないようにするには防風対策が必要です。
ハンドル幅加工を検討中
私が乗っているXR250のハンドルはダート走行のために幅広のアルミハンドルに換装しています。ダートでの操作性は向上していますが、ハンドル幅を広げると上半身で走行風を受ける面積が増え、長距離ツーリングで疲労を蓄積するのです。かつてのようにダート走行をしなくなりましたので、長距離ツーリングで疲れないように左右15mmほどカットしようかと思案中。乗車姿勢を少し変えるだけで防風性は変化します。
ネイキッドバイクのビキニカウルは効果絶大
ゼファー750RSに乗っていた時のこと、私はガルクラフトのビキニカウルをつけていました。Z1Rっぽいシルエットにしたかったのが理由です。小さくてもビキニカウルの防風効果は絶大!ツアラーバイクほどのウインドプロテクション性は得られませんが、少し走行風を和らげるだけで疲れないバイクになりました。ではXR250にも…いやいや、オフロードバイクにスクリーンをつけるとハンドル周りが重くなります。
長距離ツーリングでの疲労:姿勢
正座をすると私は福助人形
私は姿勢が悪く、正座をすると福助人形のようになっていしまいます。その姿勢の悪さがツーリングで疲労する原因です。バイクに乗る時の正しい乗車姿勢は①ステップに立ち②膝を曲げて真下にお尻を落としてシートに座り③手をハンドルに添える、です。ところが私の場合、シートにお尻を下ろしてから少し腰を曲げてしまう癖があります。筋力の低下が原因か、年々私の乗車姿勢は悪くなっていて、逆らえない変化に戸惑うばかりです。
姿勢の改善が必要かも
少し腰を曲げてシートに座ると骨盤がシートに対して垂直に立たなくなり、ツーリングで疲労を蓄積しやすい姿勢になります。何よりも、乗車姿勢が悪いとかっこ悪いですね。もともと体の柔軟性が悪く、背筋や腹筋も強くないので、そろそろ体のメンテナンスをして姿勢を改善したいところです。そういえば、初心者時代はツーリングで疲労を感じていなかったような気がします。姿勢が悪くても体力と好奇心でカバーできていたのでしょう。
加齢で乗れるバイクが少なくなるのは寂しい
長距離ツーリングで疲れない方法を考えるよりも、疲れない体を作るほうが大切なのかもです。人間の体は年々老いへと近づき、バイクに乗る姿勢が少しずつ崩れます。加齢で乗れるバイクが少なくなるのはバイク好きとして寂しいですね。今から姿勢を整えないといけません。そういえば、リターンライダーが増え始めた頃から「快適で疲れないバイク」というキーワードが目立つようになりました。同時にバイクのスポーツ性やハンドリングに対する意識が弱くなったような気がします。
長距離ツーリングでの疲労:排気量
排気量が大きいほど疲れない
ツーリングでの疲労を軽減するには、排気量が大きなバイクに乗るのがお手軽で近道です。排気量が大きなバイクはエンジンに余裕があるので、同じ長距離でも疲労を軽減してくれます。大きくて重いバイクは疲れる?いえいえ、それはバイクを押し歩きしているときだけ。バイクを走らせ始めると車両重量は思いのほか気になりません。また、排気量が大きなバイクはお値段相応に足まわりが充実していますのでツーリングで疲労を軽減してくれます。
250ccのバイクは車種によって疲労が違う
私が乗っているXR250は排気量が249cc。250ccのバイクは手強さを感じさせない車格と高速道路を走行できるのがメリットです。しかし、高速道路走行が得意な車種と一般道が得意な車種に分かれます。XR250の理論上の最高速度は126.1km/h※。高速道路を走行すると疲労を蓄積しやすくなる車種です。高速道路の制限速度が120km/hに引き上げられつつあります。XR250での120km/h巡行はほぼ全開走行になってしまいます。※6速8000rpm、リヤタイヤサイズ120/80-18で計算
原付バイクのツーリング性はあなどれない!
思いのほか快適で疲れないのは原付バイクです。原付バイクはアンダーパワーでトルク感を保ちながら旋回するのが難しいものの、一般道に特化したギヤ比は快適です。代車で125ccのスクーターを借りた時のこと、原付二種で十分かもと思いました。また、妻の原付ビーノは私のXR250よりも長距離ツーリング向き。お尻が疲れないシートはツーリングで最強です。速度域が遅い50ccの原付バイクはアドベンチャー感も高めてくれます。原付バイク、あなどれませんよ。
ツーリングでの疲労:まとめ
早めに休憩すること
ツーリングで疲れないようにするには1回目の休憩を早めにするのがおすすめです。こまめな休憩を意識づけできます。疲れてから休憩をすると体力を回復させるのに時間がかかるのです。私は生活圏から出る前にコンビニに立ち寄り、積み荷の積載状況をチェックするついでに休憩をします。コンビニで缶コーヒーを飲んで空き缶を潰し、以降はサイドスタンドプレート代わりに使うのも私の恒例。しかしです。ツーリングに快適さは必要なのでしょうか?
少し疲れるほうがツーリングは楽しい
ツーリング先で疲れ果ててしまうのは考え物です。少し余力を残して帰宅するくらいのほうが次のツーリングに対する気持ちが高まります。しかし、快適すぎて疲れないツーリングは楽しいでしょうか?自宅の玄関を開けると同時に感じる脳のしびれ…お風呂に入って感じるお尻のヒリヒリ…疲労を感じてこそ高まる何かがあるはずです。私の場合、失敗を恐れて無難なツーリングをするよりも、少し冒険をして疲れるくらいのほうがツーリングは楽しくなります。
ツーリングが気になる人はこちらをチェック!
先日の家族旅行での帰路、徳島市の「から家食堂」に立ち寄ったときのことです。ジューシーで香ばしい鶏の唐揚げとフワフワのハンバーグに我慢できなくなった妻はビールを注文し、徳島市から自宅まで私が一人で運転することになりました。「自動車は屋根もあるしお尻もいたくないから平気やでぇ」と優しい振りをしましたが、私はもう少し疲労を感じたかったのです。明石海峡大橋を渡ると明石の夜景に墜落していくかのよう。ツーリング先で出会う絶景は疲労に対するご褒美になるのです。
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大浜海岸にて(徳島県海部郡美波町)