里芋の下ごしらえから料理・育て方まで解説!
里芋の下ごしらえを解説!
普段はイチから里芋を料理することはありませんが、仕事場のおじさんから自分の畑で育てた採れたての里芋を頂いたので、下ごしらえから料理をしました。オーソドックスな下ごしらえから電子レンジで時短できる方法まで解説します。里芋料理は滑りを上手に取ることで美味しくなりますので、コツを覚えておきましょう。
美味しい料理方法から育て方も!
頂いた里芋に限りがあったので全てオリジナルレシピとは行きませんでしたが、旬の里芋を美味しく食べられるおすすめレシピを5選して作り方と料理のポイントを解説します。また実際に作っている人から里芋栽培の流れやコツを教えてもらいましたので、併せて解説します。旬の里芋を美味しい食べ方で味わい尽くしてみましょう!
会社のおじさんから収穫したての里芋を
恒例!お裾分け
私の会社には「定年後の暇つぶし」と言いながらとても頼りになるおじさん社員がいます。週に4日働いて、休日は畑三昧!と私が憧れるライフスタイルを送っているので、よく畑仕事の話しや定年後の話を教えて貰えるありがたい存在です。春先には新玉ねぎ、夏にはそら豆とちょくちょくおじさんからのお裾分けで生まれた記事もありますので、改めて振り返ると旦那めしはお裾分けで作られていると感じてしまいました。
旬の里芋を
おじさんは会社から10分圏内に住んでいて、畑をやや離れた場所で耕しています。おじさんが休みの日に突然現れて大量の野菜を職場にお裾分けしてくれるので、パートさんに紛れて私もちゃっかり頂いています。今週は旬の里芋を袋目一杯に詰めてくれましたのでありがたく頂戴しました。あまりたくさん持ち帰れなかったので基本の煮っ転がしはお預けにし、里芋と豆腐のグラタンを作ってみました。ホクホクとしながらもったりした里芋の風味が癖になります。
里芋を美味しく料理しよう!
美味しい料理下ごしらえから
美味しい料理は肉・魚・野菜いずれも下ごしらえからはじまります。肉であれば筋引き、魚であればウロコと内臓、野菜なら皮剥き・アク抜きなどです。里芋は滑りをちゃんと取れるかで料理の味が変わってしまいますので、しっかりと下ごしらえをしましょう。ちなみにヌメリの成分はガラクタンなどの食物繊維です。健康的には残しておいた方がよいとされていますが、滑りを残し過ぎると味が入りにくくなります。
栄養・効果
前述したガラクタンには健康やダイエットに優しい栄養成分です。効果を挙げるとコレステロールの低下から高血圧予防になり、ガラクタンは人の消化酵素では分解できないため、脂肪にならず体外に排出されますのでダイエットにも効果的です。他にも体の粘膜を保護したり、便秘を解消したりと高い健康効果があります。「下ごしらえの手間から普段なかなか食べないけど健康効果が欲しい!」と感じた人は後ほど解説する電子レンジを使った下ごしらえを取り入れてみましょう。
オーソドックスな下ごしらえ
オーソドックスな下ごしらえとしては里芋の泥や汚れをよく洗い流します。ボールに水を張って水が濁らなくなるまでよく揉み洗いします。次に頭とお尻を切り落として気持ち厚めに皮を剥きます。剥いた里芋をまな板の上に置いてから塩を掛けて転がし、沸騰したお湯に入れて5分から10分程度茹でてください。流水に晒しながら里芋同士を擦り合わせて滑りがなくなるまで洗えれば下ごしらえは完了です。
時短!レンジを使った下ごしらえ
忙しいときに役立つレンジを使った下ごしらえも紹介します。まずは先ほどと同じように流水で泥・汚れを落としてください。里芋の腹にグルっと一周包丁で切り込みを入れてから耐熱皿に里芋を並べて、皿の底に少し張るくらいの水を掛けてラップし、里芋5個で600W5分を目安に加熱してください。竹串やつまようじがスッと刺さる固さまで様子を見ながら追加で温めましょう。レンジから出したらすぐに清潔な布巾を使って切り目から皮を押し出すようにすると簡単に皮が剥けます。皮が剥けたら下ごしらえは完了です。
里芋美味しい食べ方1:グラタン
マイレシピ
今回マイレシピで作った美味しい食べ方は豆腐と里芋のグラタンです。ホクホクの食感と里芋の香りが焦げたチーズと相まってより美味しい一品でした。残り物の野菜や肉を入れると無駄がありません。
材料
材料(2皿分)は里芋:中5個/絹豆腐:1丁/コンソメ:小さじ1/塩胡椒:適量/チーズ:適量/パン粉:適量/マーガリンかバター:10グラム/肉や野菜好きなもの。今回は白菜・しめじ・鶏むね肉を入れました。香りが強過ぎない野菜ならなんでも大丈夫です。
作り方
下ごしらえした里芋をブレンダーに掛けてよく擦り潰します。次に豆腐を同じく擦り潰し、ボールに合わせてよく混ぜます。塩胡椒とコンソメを入れて味付けしましょう。具材になる肉・野菜を手鍋でバターを溶かしてから火が通るまで炒めます。里芋・豆腐ペーストに炒めた具材を混ぜてから耐熱皿2つに分けて入れ、チーズとパン粉を適量振りかけます。あとはオーブンで焼き目が付くまでこんがり焼けば完成です。
里芋美味しい食べ方2:煮っ転がし
材料
里芋10~12個
醤油大さじ1
酒大さじ1
下ごしらえした里芋を片手鍋に入れて砂糖・しょうゆ・酒を入れて強火に掛けて絡ませます。中火に落として出し汁を入れて10分煮込んでから強火に戻し、水分を飛ばし、粘りが出て甘い香りが立てば完成です。
詳しい作り方はクックパッドで!
里芋の食べ方と言えば煮っ転がしと反射的に連想する方も多いのではないでしょうか?多くの人が思い浮かべる基本的なレシピ・食べ方となりますので、里芋の旬と併せて覚えておきましょう!
里芋美味しい食べ方3:甘辛揚げ
材料
里芋10個
片栗粉適量
醤油大さじ2
みりん大さじ2
砂糖大さじ2
酒大さじ2
白ごま適量
下ごしらえした里芋を食べやすい大きさに切り、ポリ袋に入れてから片栗粉を全体にまぶします。180度の油でこんがりするまで揚げてから油を切っておきましょう。しょうゆ・みりん・砂糖・酒を鍋に合わせてから火に掛け煮立たせた後に里芋を入れて弱火で手早くタレを絡ませれば完成です。仕上げにゴマを振りかけましょう。
詳しい作り方はクックパッドで!
ビールにもごはんにもよく合う食べ方です。ホクホク・ねっとりした里芋が甘辛いタレと絡んでお箸が止まらなくなります。みんな大好きな味なので大量消費にもおすすめです。
里芋美味しい食べ方4:コロッケ
材料 (小20個分)
里芋大5-6個
豚こま肉150g
玉ねぎ中1個
〇しょうゆ大さじ2
〇さとう大さじ1
〇みりん大さじ1
小麦粉適量
卵1個
パン粉適量
下ごしらえした里芋をマッシャーで潰し、みじん切りにした玉ねぎ・細かく切った豚肉をよく炒めます。火が通ったら調味料を加えて水分がなくなるまで炒め、潰した里芋と合わせてバットに敷き詰めてタネを落ち着かせます。丸めてから小麦粉をまぶし、卵・パン粉と衣をつけて180度の油でカラッとするまで揚げれば完成です。
詳しい作り方はクックパッドで!
里芋のコロッケはじゃがいもとは違う風味と食感が魅力です。旬の里芋が手に入ったら作ってみて欲しい食べ方となります。こちらのレシピではタネにしっかりと下味がついているためそのまま食べてみてください!
里芋美味しい食べ方5:山形の芋煮
材料 (3人分)
里芋800g
長ネギ2本
板こんにゃく(糸こん可)1個
大根半分
牛肉(脂身の多い物のが◎)500g
舞茸2パック
◉醤油(味どう楽だと尚良い)350㎖
◉砂糖175g
◉酒150㎖
◉本だし大さじ2
味噌大さじ1
下ごしらえした里芋と長ネギ・大根・舞茸・こんにゃくを適した大きさに切ります。大鍋で先に牛肉を炒めてから取り出し、里芋と大根から茹でます。大根が柔らかくなったら牛肉・舞茸など残りの材料を全て入れてからよく煮込めば完成です。
詳しい作り方はクックパッドで!
東北の芋煮は地方によって特色豊かなレシピが存在します。親しい人が集まってバーベキューのように”芋煮会”を開くのが伝統だそうです。甘じょっぱい味付けはごはんもお酒も進む美味しさです。
里芋の育て方!
里芋の育て方を知ろう!
会社のおじさんに教わった美味しい里芋の作り方を私なりに解釈したことを解説します。まず里芋づくりのポイントは土寄せと肥料とのことでした。植え付けて収穫するまでの期間が長いこと、じゃがいもと同じように日に当てると里芋が大きくならないことが理由となります。
育て方1:植え付け時期
里芋栽培は畑に直接植え付ける方法と芽出しをしてから植え付ける方法の2通りがあります。直播きは地温が十分上がる4月までは他野菜の作業をしますが、収穫時期が9月後半からと後倒しになります。芽出しをすると十分発育する状態になるまでポットで育ててから植え付けるため、収穫は直播きよりも早く収穫が可能です。芽出ししてから植える場合は3月に芽出し→5月のゴールデンウィーク頃に植え付け早ければ8月下旬には収穫可能となります。
適した土質
里芋を育てるのに適した土質は保水性の高い粘土質の土です。堆肥と元肥を入れてよく耕してください。注意点としては保水性のよさを考え過ぎるあまり、水捌けが悪くなると生育不良・病気となってしまいますので高畝にしたり土壌改良したりと見直しましょう。また連作障害も出やすいため、同じ場所でも植え付けも不向きです。
育て方2:芽出し
植え付け前に芽出ししておくと育ちが早く、種芋を腐らせる心配がないので芽出ししておくことをおすすめします。芽出しの方法はとても簡単で種芋をプランター・育苗ポットに芽を上にして覆土し、水やりをします。あとは日が当たる暖かい場所に置いておきましょう。土が乾かないように水分管理をしておけば1ヶ月で発芽します。里芋は地温が十分に暖まらないと発芽せず、露地栽培で管理しにくい地温をコントロールできますので、ぜひ芽出ししてから植え付けてみてください。
育て方3:水やりと肥料
水やり
露地栽培の場合は夏の日照りが続くとき以外は水やり不要です。里芋は乾燥に弱く、常にある程度の水分がなければ弱ってしまいます。プランターの場合は土の状態を確認しながら表面が乾燥してしまう前に水やりをしてください。
肥料
里芋ひとつひとつを大きく育てるためには肥料が欠かせません。有機肥料なら牛フンと鶏フンに化成肥料を少量混ぜて与えましょう。配合肥料なら野菜向きのものであればなんでも大丈夫です。肥料の頻度としては植え付け時の元肥を1回目とすると2回目は大葉が2,3枚出揃った頃、その後収穫まで1ヶ月ごとに合計すると3回から4回程度の肥料を与えます。肥料をやり過ぎると虫・病気の原因となりますので、里芋の状態をよく見ながら適量を与えましょう。
与え方
肥料の与え方は里芋同士の株の間に肥料をばら撒いてから土寄せと一緒に行います。
育て方4:土寄せ
前述したように土寄せしなければ里芋が大きくなりません。土寄せは生育に合わせて何度か繰り返す必要があります。1回目は本葉が開いてから、2回目は7月頃に、3回目は8月頃と土寄せしてください。1.2回目の土寄せは追肥と一緒に行いますが、最後の土寄せ時には追肥の必要はありません。
育て方5:収穫
里芋の茎が枯れ始めたのを合図に収穫します。地面すれすれのところで茎を切り取ってから里芋を傷つけないように周りからシャベル・スコップを入れて土を解しながら掘り出します。低温に弱く、冷蔵庫に入れると傷みやすいので段ボールや新聞紙に包んで冷暗所で常温保管してください。
育て方5:栽培のコツと注意点
里芋を大きくたくさん育てるには芽かき・コンパニオンプランツ・病気に注意しましょう。それぞれの取り組み方と注意点を分けて解説します。
芽かき
里芋は植え付けてしばらくすると種芋から派生した子芋も芽を伸ばします。見つけたときには折り取るか、新芽の上から土を被せて新芽が育たないようにしてください。そのままにしておくと細長い里芋や質の悪いものが育ってしまいますので、よく観察しておきましょう。
コンパニオンプランツ
里芋のコンパニオンプランツはショウガ・パセリです。ショウガを植えた場合は里芋の大きな葉のお陰でショウガが育ちやすくなり、競合せず互いによく育ちます。里芋を通常の株間で植えてその間にショウガを詰めてみてください。パセリは里芋の日陰を利用して育ちやすい環境になり、パセリの強い香りが付きやすい害虫を忌避してくれる効果があります。ショウガ・パセリともに里芋料理に合いますので、一緒に植え付けてみましょう!
病気
里芋栽培で注意する害虫は疫病や根腐れ病です。どちらも水捌けが悪いと起こりやすい病気です。水やり・土の状態をよく観察してください。また注意するべき害虫はモザイク病を媒介するアブラムシや夜になってから葉を食害するヨトウムシに気をつけてください。アブラムシは多肥に注意して、ヨトウムシは補殺するか数が多ければ薬剤散布で対応しましょう。
里芋を美味しく食べよう!
まとめ
今週は会社のおじさんから収穫したて、旬の里芋をいただいたので、下ごしらえから美味しい食べ方を紹介しました。普段は処理が済んでいる冷凍の里芋を使っているので、下ごしらえから料理をするのは久しぶりです。時間があるときには下茹でから、忙しいときには時短と使い分けてみてください。また育て方のコツを教えてくれたので併せて解説しました。プランターでも栽培できるとのことでしたので、育て方のコツを押さえて家庭菜園でも美味しい里芋を作ってみましょう!
旬の食材調理が気になる方はこちらもチェック!
当サイトでは【連載】旦那めし。里芋下ごしらえのやり方と美味しい料理方法を紹介!育て方のコツも以外に旬の食材調理に関することを取り扱った記事をたくさん掲載しています。また、ダイエットに関する連載も担当していますので気になる方は併せてチェックしてみてください!
【連載】旦那めし。簡単!柿スイーツの作り方と柿について知識を紹介!
先週の栗に続き、秋に旬を迎える柿の簡単・美味しい食べ方を紹介します。定番のカットフルーツに飽きたら試してみてください。美味しいスイーツや意外...
【連載】旦那めし。栗を使ったモンブランの作り方と栗についての知識を紹介!
妻の誕生日だったため旬の栗を使ったモンブランを手作りしました。マドレーヌ土台と旬の栗を材料にしたマロンクリームの作り方を紹介します。手作りス...
【連載】ダイエットに重要な食生活を徹底解説!つい食べ過ぎてしまうあなたに!
ダイエットに食生活は重要な要素となります。意識して食べ過ぎないような習慣を身に付けましょう。食生活は毎日続きますので、意識するだけで大きな影...