検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

釣果アップに繋がるケイムラとは?その意味や効果的な場面などを解説!

釣果が上がると言われる「ケイムラ」と呼ばれるカラーは近年色々な釣り具に利用されています。しかしそもそも「ケイムラ」とは何?という人もいるのではないでしょうか。この記事ではケイムラの意味や起源、効果までわかりやすく解説します。
2021年1月28日
MATSUURA_KO
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

ケイムラとは?

ケイムラの意味

「蛍光紫」を略したのがケイムラという言葉の意味です。ケイムラとは紫外線を吸収して発光する蛍光色のことを言います。紫外線がないと発光しないので紫外線が届く深場や日陰の釣り、濁りのある時や白熱灯が設置された常夜灯の周りでの釣りに最適です。実は紫ではなく青白い光を放ち、紫という言葉がありながら塗料の色自体は無色透明。その正体は「特殊蛍光O-AN」という特殊な顔料で紫外線を吸収し発光するという特徴があります。

グロー(夜光)との違い

グローとケイムラの違いを端的に説明すると「蓄光」できるか否かです。蓄光できるのがグローでUVライトで照らすことで光を蓄積し長時間発光します。対してケイムラは紫外線がない環境では発光することができません。また発光する色もグローは「黄緑色の光」、ケイムラは「青白い光」と同じ蛍光カラーではあるものの違いがあります。グローを使うタイミングは夜釣りなどの光のない環境で釣りをする時に使い、ケイムラは日中の使用がメインであると理解しておきましょう。

ケイムラの起源

起源はウスバハギの皮「ハゲ皮」

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

ケイムラというカラーが使われだしたのは、もともとはアジのサビキ釣りで使われていた「ハゲ皮」が起源です。ハゲ皮はウスバハギの皮を加工して作られたサビキ針で、針に小さく切ったウスバハギの皮を貼り付けることで薄紫に発光します。そのハゲ皮を使うとピンクスキンよりもよく釣れる場合があったことがケイムラの開発のヒントになったのです。ただしアジは食べているプランクトンにより食いが変わるのでケイムラが必ずしも効果的と言えない場合があります。

アジのサビキ釣りに登場したケイムラサビキ

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

ハゲ皮のサビキを参考に、アジの針にケイムラ塗料を塗ったサバ皮やビニールを巻いたサビキが登場します。これらのサビキは状況にもよりますが水が濁っている時や、朝まずめ、夕まずめなど、暗くなり始めた時間帯に青白く発光し、アジの食い気を誘うのです。アジはその日食べている餌やその時の環境にもよりますが、うまく条件がマッチするとケイムラのサビキにだけアタリが集中し、他の人がボウズなのに1人だけ大当たりするという美味しい思いが出来ることもあるのです。

アジング・エギング・ルアーに応用

サビキで釣れるアジですが、アジング(小さいワームをジグヘッド※錘付きの針に付けて感度の良いロッドで釣る方法)でも効果があります。ケイムラカラーのワームは濁りが強い日や常夜灯の下、朝まずめ、夕まずめに狙って使うのがおすすめ。更にアオリイカや一部の青物にも効果的な場合もある為、エギやルアーにケイムラの塗料が塗られているケースもあります。1つだけ「蛍光とは言え、紫外線のない環境では意味がない」ということは頭に入れておくと良いでしょう。

ケイムラが釣れるのは何故?

光のある場所に魚は集まる

Photo by reikow101277

光のある場所は魚が集まります。光には魚のエサとなるプランクトンが集まってくるからです。魚は光にプランクトンが集まることを知っているので、光を感知すると本能的に「エサが集まっている」と反応してしまいます。更にプランクトンをエサにする小魚を狙うフィッシュイーターもそこに小魚が集まっているということを認識することが出来るのです。結果的にルアーに蛍光塗料やケイムラを塗ることでそれらの魚にアピールするできるため、釣果に繋がるということになります。

ケイムラの光はちょうどよい明るさ


ケイムラは紫外線を可視光線に変換するという効果があると説明しました。つまり光の強弱は紫外線の量によって決まるということです。紫外線は太陽の光が強ければ強いほど多量に放出されますが、晴天の場合太陽の光が強いため蛍光色のケイムラは見えません。しかし曇りであったり水深があるポイントであれば暗闇の中で微弱に青白く光る為、明るすぎず暗すぎずちょうど良い光を放ってくれる為、魚にとっては可視性が高くなり、より見やすい光になっています。

ケイムラが効果的な場面

日中に深場狙いをする時

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

ケイムラが効果を発揮する場面は水深がある場所です。水深があると太陽からの光が届かずに水中は暗くなります。しかし水深があっても紫外線は届くので「特殊蛍光体O-AN」が反応して青白く発光し、魚の目につくのです。ルアーで魚を誘う時はアクションもそうですが色も釣果に影響します。だいたい水深50mくらいまでは紫外線が届くと言われているので、オフショアジギング等に行くときはケイムラを持参すると釣果アップに繋がるかもしれませんね。

曇り気味の天気の時

Photo by Naoharu

日中、空が曇っている時も釣果アップのチャンス。太陽が雲に隠れていても紫外線だけは降り注いています。曇っている時はケイムラが紫外線を受け発光することが出来るにも関わらず、水中は暗いままです。必然的に暗い水中で青白く発光するという状況が生まれるので、水中の魚へのアピール効果が生まれ釣果アップに繋がるということです。「曇っている時はケイムラ」という意味を知ることで思った以上の釣果を上げることが出来るかもしれません。

朝まずめ・夕まずめ

Photo by haru012

朝まずめ・夕まずめの時間帯もチャンスです。完全に太陽が沈んでしまうと紫外線が少なくなり発光が弱まってしまいますが、朝・夕の薄暗い中で少しだけ太陽が差し込む状況というのはケイムラのアピール力が高まるタイミングと言えます。同時に魚の活性も上がっている時間帯なのでアジのサビキ釣り等では積極的に活用してみると良いでしょう。朝まずめの時間でヒットカラーのサビキ針を当てると想像以上の釣果に恵まれることがありますので、是非試してみてください。

濁りのある時

濁りがある時というのは太陽の光が水中に入り込んでも濁りが遮ってしまうため、水深がない場所でも水中が暗くなります。しかし日中であれば濁りのある状況でも紫外線は降り注ぐのでケイムラは光るのです。つまり濁りとケイムラの光のコントラストが大きくなり、よりケイムラカラーの仕掛けが目立って見えるという事になります。濁りのある時にケイムラが使える理由を頭に入れておくだけで圧倒的な釣果の差を生むことがあるので覚えておきましょう。

常夜灯(白熱灯)の下

常夜灯の下も紫外線が降り注ぐポイント。ただしLED電球は紫外線を発しないものもある為、設置されている電球の種類は事前に確認しておきましょう。常夜灯の下はアジ釣りにおいて一級ポイント。光に集まったプランクトンを食べにくるアジが釣れるのです。「特殊蛍光体O-AN」が塗られた針は青白く光り、ピンクスキンというアミエビに似た疑似針よりもプランクトンに似て見えることが魚の反応に繋がります。アジングでケイムラワームを使うと好反応を示すのも同様です。

ケイムラに好反応を示す魚

アジ

Photo by yoruwo

ケイムラはアジ効くという話をしてきました。その理由はアジには視力がかなり悪く動体視力が高いという特徴と感知できる光の色が「赤・青・緑・紫」の4種類であるからです。蛍光紫に光る針やワーム(ルアー)はアジにとっては感知できる光であり、ぼんやりと光りすばやく動く物体には反応してしまいます。しかもアジは水深のあるところを好む上、海は赤い光を通しません。そのため青い光がより目立ち、アジの釣果アップに繋がるということなのです。

イカ

Photo by kagawa_ymg

イカもケイムラが有効なターゲットと言われています。イカの目は感光色素が1種類しかなく、色の判別ができません。そしてその感じ取れる唯一の色というのが「青~緑」の範囲なのです。水深のある場所で蛍光ブルーに発光するケイムラはまさにイカにとってわかりやすい色。しかもイカは明るさを感じると反応して近寄るという習性がある為、まさにケイムラの特徴にマッチしています。なお光に反応すると言っても強い光は苦手なのでケイムラくらいの光量が効果的なのです。

ケイムラ加工が施された釣り具

アジサビキ

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

アジのサビキがケイムラの起源であるとお話した通り、ケイムラ加工されたサビキは多数発売されています。サビキは針に魚の皮やポリエチレン素材のスキンを巻いて上下に動かすことでプランクトンやオキアミであるかのように錯覚させる仕掛けです。蛍光ブルーに光る針は魚にとって魅惑の光。特に水深のある場所に潜むアジにとっては興味をそそられ、ついつい食いつきたくなる針と言えます。特に活性が高まる夕まずめで使うことで他の人との差別化に繋がるのです。

アジングのワーム

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

アジングのワームに関してもケイムラが有効となります。特に活性の低い時間帯や朝まずめ、夕まずめ、水深のあるポイント(ボトム)を狙う時に積極的に使いたいワームですね。ただしアジングはナイトゲームで楽しむことが多く、朝、夕まずめや常夜灯の下でなければ発光しないので注意が必要になります。これらの性質を理解していれば、デイアジングで釣果を上げることもできる可能性を高めることが出来るのです。濁りのある日中での使用もおすすめします。

エギ

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

エギもケイムラカラーを使うことで釣果アップを狙うことができます。アオリイカを狙う場合、本来であれば海が澄んでいる環境で狙うのがセオリーです。しかし毎度毎度海が澄んでいるわけではありません。海が濁っていたり、太陽が射さない曇り空の状況でエギングをする場合に積極的にケイムラを利用してみましょう。また蛍光ブルーに発光するケイムラはイカの活性を刺激するので、その点でもケイムラカラーを使う意味が出てきますね。

ルアー

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

ルアーでもケイムラ加工されたものが登場してきています。デイゲームがメインのジギングでおいてケイムラを使う意味は「濁り」「曇天」「水深のある場所に向く」という特徴があるからでしょう。通常のルアーアクションに加えて青白く発光するルアーは魚の興味を誘います。ただし魚の種類によって光に反応する魚とそうでない魚がいる為、注意が必要です。例えば同じルアー釣りでもバス釣り等では光を嫌う性質があるので意味を成しません。

ケイムラ加工に挑戦

普通のルアーをケイムラ加工する方法

通常のルアーに「特殊蛍光体O-AN」の含まれた塗料を塗ることで、ケイムラルアーに変身させることができます。ルアーにケイムラ加工を施すと、通常のルアーとしてのアピールに加え、濁りのある環境や水深のある環境になると光るという特徴を追加することができるのです。加工には手間がかかりますが、明るい状況でも暗い状況でもマルチに使えるルアーを作れるという意味ではとても価値のある加工です。ケイムラ加工専用の塗料が発売されているのでご紹介します。

ケイムラ加工用の塗料

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

超!ケイムラコート(東邦産業)

ケイムラの効果を追加するためには「東邦産業」が発売しているコーティング剤を利用すると良いでしょう。「ケイムラコート」や「超!ケイムラウレタンフィニッシャー」という製品です。無色透明の蛍光塗料である「特殊蛍光体O-AN」をルアーに塗ることで、深場や曇天の釣りにおいて紫外線を吸収して青白く発光するという効果が上乗せされます。前者の商品はコーティングのみ、後者の商品は補強の作用も追加されているという違いがあるので用途に応じて使い分けてみましょう。

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

超!ケイムラウレタンフィニッシャーEX(東邦産業)


ケイムラ加工の実践

ケイムラ加工をするプロセスは「研磨」「脱脂・汚れ除去」「塗装」「乾燥・硬化」という4段階です。ルアーをサンドペーパーで研磨し、表面のガタツキを整えます。その上でアルコール等で汚れを取りコーティング開始です。ケイムラコーティング剤に漬けて、乾かすという動作を2~3回行うことでまんべんなくコーティングすることができます。その際には室温を20度前後に保っておくことが重要です。参考となる動画がありましたのでこちらもご覧ください。

釣果への影響

ルアーにケイムラ加工を施すことによって「濁りのある時」「水深のある場所」「曇りの天気の日」などで発光するようになり、他のルアーではまったく反応がない時になぜか爆釣することがあります。気候条件や潮の動き等の条件によって変わるので一概に「ケイムラが絶対」とは言い切れないのですが、少なくとも「ハマる」タイミングに出会う可能性が上がるという意味では試してみる価値はあるのではないでしょうか。ルアーケースに1つ忍ばせておくと良いですね。

ケイムラ加工したルアーの見分け方

他のルアーと一緒にケイムラカラーのルアーをタックルボックスに入れておくと、通常のルアーとの見分けがつかなくなることがあります。なぜならケイムラ塗料は無色透明だからです。ケイムラルアーの見分け方はズバリ「ブラックライト」で照らすこと。ブラックライトは紫外線を出すライトなのでケイムラと夜光/蛍光に塗られたルアーだけが反応します。ケイムラのルアーをタックルボックスに入れる時は明確に区分けをするかブラックライトを持っておくと良いでしょう。

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

まとめ

Photo by asobitsuchiya

ケイムラの意味や利用シーン、狙える魚など解説してきました。単なるサビキ針だったケイムラが今やワームやエギ、ルアーにまで進化しているのは驚きですね。紫外線を吸収して発光するという特徴を踏まえた使い方をすること、水中が暗い状況(曇天・濁り・まずめ時)を意識して使い分けをしていくことがポイントになります。ケイムラを有効活用することで思わぬ入れ食い状態に出会える可能性もありますので、是非ケイムラ加工された釣り具を手に取って試してみてください。

ケイムラが使える釣りが気になる方はこちら

ケイムラの特徴を理解したところで、さっそく釣りに出かけてみましょう。ケイムラの特徴を理解した上で「サビキ釣り」「アジング」「エギング」等の釣りにチャレンジしてみることで、いままでとは違った釣果をあげることができるかもしれません。下記にこれらの釣りの基本的な知識をまとめた記事のリンクを貼っておきますので、こちらも参考にしてみてください。