はじめに
ブラウントラウトの特徴を解説!
ブラウントラウトはゲームフィッシングの対象魚や淡水魚の食材として人気がある魚です。そんなブラウントラウトの特徴や外来種として忌避される理由などを解説します。ブラウントラウトのことを理解して釣りや料理に活かしてみましょう。
生息地や寄生虫対策を紹介!
ブラウントラウトの国内生息地や自然分布している場所などを詳しく解説します。またブラウントラウトに限らず淡水魚を調理する際に気になる寄生虫対策も紹介します。天然・養殖ともに注意が必要な寄生虫対策を覚えておくとより美味しく、安全に食べることができます。ぜひチェックしておきましょう。
釣り方や美味しい食べ方も
ゲームフィッシングとしてのブラウントラウトの釣り方や釣ったブラウントラウトを美味しく調理するおすすめの食べ方まで紹介します。釣って楽しい、食べて美味しいブラウントラウトの魅力を存分に味わいましょう!
ブラウントラウトとは?
サケ科
ブラウントラウトはサケ科に分類される淡水魚です。川や湖などの生活環境によって体長が1メートルを超える大きさにまで成長する魚となります。住み着いた環境への適応力が高く、海へ出る個体も確認されています。海に出る個体はさらに大きくなり、寿命も長い傾向にあります。同じサケ科でイワナ亜科であるアメマス=エゾイワナなどと同様に海に降ると呼び名がシートラウトと呼ばれる魚です。
3タイプに分かれる
ブラウントラウトは生息する場所によって河川型・降湖型・陸海型の3タイプに分類されます。ほとんどのブラウントラウトは淡水である河川か湖で生涯を終えますが、海との距離が近い場所で産まれたブラウントラウトは海水耐性を獲得したのちに海を回遊します。稚魚放流されている地域や地方によっては産まれた川とは異なる川を産卵の場所に選ぶことが多くなっていることが確認されています。
ゲームフィッシングに人気
ブラウントラウトはイワナやヤマメとならび渓流や河川でのゲームフィッシングの対象魚として人気の魚です。季節やスポットによってフライやルアーなど釣法を変えるとよく釣れる傾向にあります。生命力が強いので河川の食物連鎖の頂点に立ち、在来種や環境を侵害するおそれがあるとして、国内でも都道府県によってはさまざまな規制が設けられている魚でもあります。
ブラウントラウトの生息地
ブラウントラウトの原産地
ブラウントラウトの原産地はヨーロッパからアラル海に掛けてとなります。自然に分布しているブラウントラウトは環境破壊や乱獲によって自然生存している個体の減少が懸念されていますが、釣り目的の放流や食用に養殖されているものが世界中で繁殖されており、国によっては定番の食材として欠かせないものに位置付けられている魚です。
国内での生息地
ブラウントラウトは長野県より北の日本の河川・湖に点在しながら分布しています。前述したように生命力が強く、在来種の卵を捕食したり他種の川魚を駆逐してしまったりと特定外来種として移植や飼育の制限が掛けられています。ブラウントラウトの釣りポイントは北海道の西別川などが挙げられ有名です。
世界中で生息している
元々の生息地はヨーロッパ周辺でしたが、放流や卵の混入で今では世界中に生息域を広げています。遠く海を隔てたオーストラリアやアルゼンチンにまで分布しており、高い適応力や環境に合わせて生態を変えられる生命力の強い種類の魚です。
生息に適した環境
適応力が高い魚ですが、元々生息していたヨーロッパの冷涼な環境が最も適しているとされています。イワナの生息環境と近いものがあり、地域によってはイワナとブラウントラウトの交雑種が確認されています。外来種として嫌われているように感じますが、強い生命力・適応力に着目し、適切な管理下に置いて産業活用しようとする試みも進められています。
ブラウントラウトの特徴1:生態
形態の特徴
ブラウントラウトは体型がニジマスに似ています。模様がニジマスと異なり、虹状の帯を持たずに黒と朱色の斑点が特徴です。体長は淡水性の個体で20センチから50センチの大きさが中心となり、海に出る個体は1メートルを超える大きさのブラウントラウトもいます。
夜行性
ブラウントラウトは朝から餌を求めて活発に活動しています。気温に応じて活性が変わり、暑すぎても寒すぎても活性が下がります。川に棲むブラウントラウトは前述の通り餌を探していますが、海に出たブラウントラウトは夕方から夜に掛けて活発に餌を求めて活動するとされています。釣行の際はブラウントラウトの習性を考慮してポイント・時間を選びましょう。
ブラウントラウトの餌
ブラウントラウトの餌は肉食性です。基本的には甲殻類や昆虫を食べますが、成長して20センチを超える頃から魚食性を強めると言われています。これにはさまざまな説がありますが、大きな魚体を維持・成長させるためには魚を捕食する方が効率が高いためと考えられています。
ブラウントラウトの特徴2:繁殖力
特定外来種
ここまで解説してきましたが、ブラウントラウトは適応力・食性・繁殖力のいずれをとっても在来種よりも強く、生息域を広げています。そのため琵琶湖を有する滋賀県では飼育や持ち込みを禁止しています。特定外来種と人間の都合で増やされたり、駆除されたりと悪者のような扱いを受けていますが、それだけ強い生命力を持っている魚だと考えられます。
繁殖の特徴と時期
ブラウントラウトは産まれた川を成長を経るごとに下っていきます。川から湖、河川から海へと産まれた場所からの距離に応じて生息する場所が異なります。産卵・繁殖時期が近くと生息域を遡上して産卵しますが、産まれた川に戻る可能性は低いようです。繁殖色は地域によって異なりますが、9月から1月頃となり、1回の産卵で2000から3000個の卵を砂地にくぼみを開けて産みつけて、砂を被せて孵化の時期を待ちます。
生命力の考察
ブラウントラウトは環境適応力が強く、生息地域の食物連鎖のトップに君臨しています。それだけであれば在来種との共存も考えられますが、魚食性が強すぎるあまりに短い年月で在来種を駆逐してしまい、さらに天敵がいないということも相まって在来種と入れ替わってしまう例が報告されています。さらに産まれた川に戻る可能性が低いことから生息域が拡大することも懸念されていることのひとつです。
ブラウントラウトの釣り方1:フライ
フライフィッシングの仕掛け例
フライフィッシングの仕掛け例としては12フィートのツーハンドロッド・フライリールの組み合わせにリーダーとしてシンキングナイロン11フィート・ティペットにフライを数種類準備しましょう。フライはマラブーと呼ばれる羽を擬似餌にしたものを魚に似せるように投げて探りましょう。
釣り方のポイントと時期
ブラウントラウトをフライフィッシングで狙う場合は川よりも湖でターゲットとする場合に選ばれる釣り方となります。釣りの時期としては夏から秋に掛けてが最適です。フライを投げるポイントとしては湖底の深いところから浅いところに向かっていく斜面であるかけ上がりを中心に探っていくような釣り方から試してみましょう。
ブラウントラウトの釣り方2:ルアー
ルアーフィッシングの仕掛け例
ルアーフィッシングの仕掛け例としては6から8フィートのトラウトロッド・小型スピニングリールの組み合わせにラインは6から12ポンドのものを選択しましょう。ルアーはミノーやスプーンなどがおすすめです。
釣り方のポイントと時期
ブラウントラウトをルアーフィッシングで狙う場合はフィールドを問いません。ルアーフィッシングでの釣りに適した時期は春から秋になります。この時期のブラウントラウトは魚食性が高まっていますので状況に応じてバイトに近いルアーを選択しましょう。海釣りの場合は活性が高まりやすい夜に釣行することをおすすめします。
ブラウントラウトの釣り方:注意点
遊漁券
ブラウントラウトを釣る河川や湖畔によっては遊漁券が必要になる場合があります。事前にネットで行こうとする河川を漁業組合が管理していないか確認しておきましょう。多くの場合、遊漁券を事前に購入している方が安くなる傾向にありますので要チェックです。
採捕禁止
水産資源関連の話が続きますが、場所によっては採捕禁止が定められている場所があります。これは放流した稚魚を一定数育てるために決められていることです。ブラウントラウトを狙うつもりでもニジマスなど遊漁券が発売されている場所で釣りをする場合は現地のルールに則り、気持ちよく釣りをしましょう。
県によって扱いが変わる
釣り堀のトラウトゾーンにブラウントラウトが放流されている場合もあります。前述したように滋賀県では条例によって持ち出しを禁じられています。ブラウントラウトに限った話ではありませんが、外来種に関しては個々の取り扱いが厳しく定められていますので、知らないうちにルールを破っていたということがないように注意しましょう。
ブラウントラウトの調理と注意点
調理の注意点を押さえておこう
ブラウントラウトは基本的に川魚としての取り扱いが必要です。下処理を丁寧にすることで美味しい料理をすることにもつながりますし、正しい寄生虫対策を取ることで生食を楽しめます。ここではブラウントラウトの調理に関する注意点をそれぞれ分けて解説します。
注意1:下処理
ブラウントラウトをはじめとした川魚には独特の臭みがあります。釣ってすぐに血抜きをし、持ち帰って料理する場合がほとんどでしょう。持ち帰ってから調理前に高めの塩分濃度の食塩水を作り、その中に切り身にしたブラウントラウトを数分浸してから洗うと臭みの元である滑りが綺麗に落とせます。現地での血抜き、帰宅後の滑り取りを必ず行ってから調理しましょう。
注意2:寄生虫
もう一点注意しなければならないのは寄生虫です。天然・養殖に限らず寄生虫対策を怠らないようにしましょう。寄生虫対策は2つあり、加熱処理か完全に冷凍することで死滅させられます。刺身など生で食べる場合は3枚におろしてからラップで包み、中心まで完全に凍らせることで寄生虫対策ができます。
美味しい食べ方・料理1:刺身
まずは生食で
ブラウントラウトは他のトラウト類に比べるとさっぱりとしているので刺身にしてもおすすめです。前述したように寄生虫対策するために完全に凍結させることを忘れないでください。できるだけゆっくりと解凍した方が身が水っぽくなりませんので、調理する前日に冷蔵庫に移して解凍するようにしましょう。
材料と調理法
刺身にする場合の材料はブラウントラウトの短冊1冊としょうゆ・塩と大葉などをお好みで用意してください。調理法はあしらいとして大葉を先にさらに盛り付けておき、薄切りにしたブラウントラウトの身を盛り付けてお好みの調味料でいただきましょう。
アレンジレシピ:カルパッチョ
虹鱒(トラウトサーモンなどお刺身系)適量
玉ねぎ半個
アボカド1個
レモン汁半個
塩胡椒適量
オリーブオイル適量
飾り用レモン、ブロッコリー適量
マヨネーズ適量
お刺身のアレンジレシピとしてはカルパッチョが挙げられます。玉ねぎを薄切りして水に晒します。アボカドとブラウントラウトの解凍短冊を適度な薄さにスライスしてください。スライスした玉ねぎの水気をよく切ってからアボカド・ブラウントラウトの切り身をのせて塩胡椒・オリーブオイル・レモンを振りかけます。仕上げにマヨネーズとブロッコリー・レモンを飾りにすればおしゃれなカルパッチョの完成です。
詳しいレシピはクックパッドで
下処理をしても臭みが気になる場合は盛り付ける前に切り身だけレモン・塩胡椒に軽く漬け込んでから盛り付けると臭みがなくなります。一手間掛けてより美味しくブラウントラウトをいただきましょう。
美味しい食べ方・料理2:フィッシュ&チップス
油調理にも
あっさりとしたブラウントラウトは油を使った料理にもよく合います。片栗粉を叩いて唐揚げ風にしても美味しくいただけますが、一手間加えてフィッシュアンドチップスにしてみましょう。
材料と調理法
フィッシュアンドチップスにする場合の材料はじゃがいも・ブラウントラウトの切り身と薄力粉・片栗粉を同量・塩胡椒とビールや発泡酒を薄力粉と片栗粉を合わせた分量だけ準備しましょう。調理法は薄力粉を混ぜてからビールを入れます。ブラウントラウトの切り身を衣にくぐらせてから180度に加熱した油で狐色になるまでこんがりと揚げてください。じゃがいもは適当な大きさにカットしてからフライドポテトを作り盛り付ければ完成です。
アレンジレシピ:天丼
酒大さじ2
みりん大さじ1
砂糖(三温糖)大さじ1
和風出汁の素小さじ1/2
フィッシュアンドチップスのアレンジレシピとしては天丼が挙げられます。フィッシュアンドチップスが余った翌日にいかがでしょうか?天丼のタレの作り方は至って簡単で材料を全て鍋に入れてから5分加熱してください。
詳しい作り方はクックパッドで
同じ料理が続くのが苦手だと言う方におすすめのアレンジレシピです。英国風の料理が一気に和風の料理に早変わりします。天つゆに漬け込んでお弁当のおかずにしても好相性の食べ方です。
美味しい食べ方・料理3:アクアパッツァ
魚介出汁を楽しむ料理にも
海魚を使った料理の定番のアクアパッツァですが、ブラウントラウトでも作ることが可能です。出汁が出にくいので骨を丸ごと入れて作るようにしましょう。
材料と調理法
アクアパッツァにする場合の材料は下処理したブラウントラウト1尾・あさり1パック・オリーブオイル・白ワイン・にんにく・トマト・塩胡椒を各適量準備します。まずはブラウントラウトに塩胡椒をします。オリーブオイルを敷いたフライパンへまず下味をつけたブラウントラウトの両面をしっかりと焼き、白ワインで香りづけしてください。あさりやにんにくを加えて蓋をしてからしばらく蒸せば完成です。
アレンジレシピ:リゾット
醤油少々
ごはん1膳
アクアパッツァのアレンジレシピはリゾットです。素材の旨味が凝縮された出汁は残さずにいただきましょう。まずアクアパッツァの残り汁に少しだけバター・醤油を加えます。ごはんを入れてから加熱し、味を調整しながら水分を飛ばして行きましょう。
詳しい作り方はクックパッドで
アクアパッツァの締めのように食べても出汁を残しておいて翌日の朝食にするような食べ方もおすすめです。味は最初にほとんど決まっていますので、誰でも失敗なく美味しいリゾットを料理することが可能です。
美味しい食べ方・料理4:ムニエル
トラウトの定番
トラウトと言えば外せない料理はムニエルでしょう。ブラウントラウトは他のトラウト類と比べると油が少ないため焦げ付かせないように注意してください。
材料と調理法
ムニエルにする場合の材料はブラウントラウトの切り身2切れ・レモンスライス2枚・小麦粉・オリーブオイル・バター・塩胡椒を各適量準備します。まずはブラウントラウトに塩胡椒をし、小麦粉を叩きます。オリーブオイルを先に熱してからバターを溶かしてください。バターが溶けたら皮目から先に焼きます。皮がパリパリになったら裏返し、中まで火を通せば完成です。お皿に盛り付けてからレモンスライスで飾りましょう。
アレンジレシピ:ペペロンチーノ
ブロッコリー1/4房
オリーブオイル50〜70グラム
鷹の爪 ひとつまみ
ニンニク2片
塩適量(パスタゆでる+味調整)
パスタ150グラム
鮭のムニエル1尾
ムニエルのアレンジレシピはペペロンチーノです。マッシュルームやブロッコリーを加えて趣の違う食べ方にアレンジしてみましょう。マッシュルームやブロッコリーを小さく切り、合間にパスタを茹でます。フライパンにオリーブオイルを敷き、にんにくと鷹の爪を炒めて香りを出します。マッシュルームとブロッコリーを加えて茹で汁を加えて乳化させたのちに茹で上がったパスタをソースに絡め、塩胡椒で味を整えましょう。仕上げにムニエルをほぐして加えれば完成です。
詳しい作り方はクックパッドで
ムニエルをたくさん作ったときに食べ方をガラッと変えられるアレンジレシピです。ブロッコリーやマッシュルーム以外にも季節に合った野菜を加えてみてください。
まとめ
ブラウントラウトを釣って食べてみよう!
ブラウントラウトは河川・湖・海と生息する場所によって特徴が異なる魚です。味が美味しい魚としてヨーロッパでは食用に養殖されている魚となります。主な釣り方を2つに分けてそれぞれ解説しましたので釣りに挑戦してみましょう。ブラウントラウトは寄生虫に注意した調理法を行ってください。美味しい食べ方や料理レシピも紹介しましたので、釣ったブラウントラウトを美味しくいただきましょう!
魚の特徴や釣り方が気になる方はこちらもチェック!
当サイトではブラウントラウトは釣ってよし食べてよし!特徴から釣り方、美味しいレシピまで解説!以外にも魚の特徴や釣り方に関する記事をたくさん掲載しています。気になる方はチェックしてみてください!
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