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大和葛城山の登山ルート2選!所要時間や距離、日帰りで行けるルートなどもご紹介!

大阪と奈良県の県境に、生駒山から南に下った場所にある二上山の南にある『大和葛城山』!!そこは5月になると山頂が赤く染まるツツジの群生で有名な山で、葛城山への登山客が大勢押しかけ、山頂付近は大変な賑わいを見せ、登山には大阪側からと、奈良県からのルートがあります。
更新: 2024年6月30日
おわっシー
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目次

初めに

大和葛城山はツツジの名所

大和葛城山は大阪からも、奈良からでも目にすることができる山で、ラクダの背のこぶのようにとんがったかたちの『二上山』のすぐ南側に続く山で、すぐ目に留まる山です。冬場になれば山頂には雪が降り奈良盆地からは山頂の白さが目につきます。

大和葛城山は「一目100万本」と呼ばれているヤマツツジの群生で知られており、ツツジの満開の時期の5月初旬~中旬にあれば、山頂部付近一帯は赤く染まり、奈良県側のロープウエイは、マップ片手のハイカーで数時間待ちになるほどの活況を呈し、マイカーで来たハイカーは駐車場探しで大変です。

 

日帰り登山ができる山

登路で使う天狗谷道は標高差が600mもありますが、経験者だけでなく登山の初心者でも、充実した登山が楽しめ、もちろん日帰り登山もできるため関西のみならず各方面から大勢のハイキング客で混雑します。

また下山路には滝が2つあり、滝の眺めを楽しむことができる爽快なコースです。尾根の縦走路だけでなく大和奈良側からも、大阪側からもロープウェイを使ってアクセスできて、ハイキングを手軽に楽しむことができます。

大和葛城山登山とは!

大和葛城山登山の魅力

この山の最大の魅力は5月中旬に咲く『一目百万本』とうたわれる満開のツツジの花です。このツツジの満開の時期ともなると、ロープウェイを待ちきれない、にわかハイキング客や登山の初心者で、登山道も山頂も大変な賑わいとなります。

また夏ともなると涼を求める人々が、秋のススキの穂の時期になれば、ススキの穂の風になびく様を眺めながらハイキングをしながら楽しむ人々が、1年中絶えることがありません。

山頂からロープウェイを下ったところにある天神社の手前には、広い原生林の中を自然研究路が作られ、ところどころに歴史や自然に関しての解説板がハイキング客向けに設置されています。

大和葛城山・安全チェックポイント

登山レベルは初級の山なので初心者でも登山できますが、大和葛城山の登山道全体では中級レベルの山なので、きちんとした登山靴を履くなどして、「山登りの装備」は万全を期す必要があります。大和葛城山の山頂部は、各方向からの登山道が縦横に入り込んでいます。

またコースによっては下山後の交通アクセスの便がきわめて悪い場所もあるため、下山中に他の大勢のハイキング客に釣られて道を間違えたりしないように、分岐などでは現在地を常にマップで確認することが重要です。

葛城山登山は公共交通機関を利用!

大和葛城山の麓は急な斜面が多く平坦な場所が少なく、駐車場が広くないためマイカーでのアクセスは避けましょう。登山口と下山場所が違うためで、大阪側から登って下山は奈良側に降りるというケースが多いためです。

初心者や時間的に余裕がある場合や疲れた方は、山頂のロッジにあるお風呂に入り休憩してから下山するハイカーもいます、残念なことに、このお風呂は温泉ではありませんが、山頂ロッジで頂く名物メニューの鴨料理は絶品です。

大和葛城山登山ルート2選!

大和葛城山登山ルート①青崩(あおげ)からのルート

大和葛城山登山のスタートは大阪府富田林駅から、水越峠行きのバスで葛城山登山口で下車し、葛城山登山口から登山するコースからご紹介します。ここからスタートし山頂まで1時間55分の行程です。


大和葛城山 標高959m・登山行程

日程 日帰り
歩行時間 3時間45分
距離 7.6km
登山期間 3月~12月
登山レベル 初級

大和葛城山 標高959m・登山ルート及び標高差・所要時間

葛城山登山口バス停 標高358m スタート
クサリ場 標高597m 40分
尾根出合 標高718m
 
25分
大和葛城山山頂 標高959m 50分
ツツジ鑑賞分岐 標高930m 10分
クジラ滝入口 標高883m 20分
二ノ滝 標高516m 40分
葛城ロープウェイ前バス停 標高304m 40分

大和葛城山登山ルート登路①

近鉄長野線富田林駅からアクセスするには、まず水越峠行きの金剛バスに乗り、葛城山登山口バス停で下車してから来た道を少し戻ると登山口があります。そこの階段を上がって青崩(あおげ)の集落への道へと進みます。最初の三叉路は左へ大きくカーブし、天狗谷道に入ります。

右にある棚田から金剛山方面の眺めが良く、沢を渡れば左手の茂み越に滝が連続するのが見えます。ほどなく岩場のクサリ場に出ます。丈夫な鉄クサリが取り付けられているため、日帰り登山で参加した初心者には大変心強いことです。

大和葛城山登山ルート登路②

この先の水場で沢筋から離れ、左の山腹を上がります、急な階段を上がり、尾根出合いに達すると「葛城山40分」の標識に達します。よく風が抜ける明るい尾根道はやがて山腹を巻くようにS字状に続き、古い塘堤上の沢を渡ってすぐの標識に従って右折し、4つの木製の砂防堤み右に見ながら進みます。

ショウジョウバカマの群落の中を進むと、弘川寺からの林道に出ます。右に進み、キャンプ場が見えたらすぐに、ダイヤモンドトレールとロープウエイ葛城山上駅からの道が交わる四辻に出ます。道を右にとり、週末になれば登山客やハイキング客でにぎわう白樺食堂の前を右に進むと大和葛城山の山頂に着きます。

大和葛城山登山ルート下山路①

展望とツツジを堪能し、2つの滝を巡りながら歩きますとやがて山頂に到着します。ワイドな眺めが広がる山頂は大阪府下の最高峰です。というのも隣の金剛山にある3つのピーク(葛城岳、湧出岳、大日岳)は、いずれも奈良県に属しているからです。

大阪府の最高地点(1053m)は、金剛山の展望台のすぐ北側です。山頂の南側に広がる自然つつじ園は、5月の花の開花時期には、日帰りで来たハイカーや、大勢の観光客がごった返します。ツツジを愛でながら葛城高原のロッジの南側を回り込むようにいけば、標識が立っている「ツツジ鑑賞路分岐」に到着します。

大和葛城山登山ルート下山路②

ここで左に進み、ロープウェイ駅の方角に戻り、先ほどの四辻を右にとって、自然研究路の分岐を過ぎてしばらく下ると、右に「くじらの滝コース入口」があります。ここから下山しますが、寄り道をして天の神の始祖・国常立命(くにとこたちのみこと)を祀る葛城天神社と、道を隔てた向かい側のブナ、ミズナラの古木群を見物しておきましょう。この葛城山は古代に修験道の開祖である「役の行者・小角」が前鬼、後鬼を従えて修行し開いた山とされています。

大和葛城山登山ルート下山路③

クジラの滝コース入口に戻り、美しい自然林の中を下ります。右から遊歩道が合流しますが、そのまま下っていきましょう。やがてきれいな小沢沿いの道になりますが、ここの水は飲めませんので注意しましょう。沢筋から離れると周囲は植林に変わり、分岐を左に折れて10分ほどのところに、二ノ滝があるので立ち寄る事をおすすめします。この滝はヴェールのような水の軌跡が美しい滝です。

滝を堪能したあとは、元の下山道に戻り、急な木製階段ををスリップに注意しながら下ります。弘法大師ゆかりの「くじらの滝」を見たら、石畳の道を通り、葛城ロープウェイ駅バス停へと下っていきます。葛城ロープウェイ駅バス停からは、御所駅まで奈良交通バスで行き、近鉄御所線であべの橋駅に向かいます。

 

このコース登山中のチェックポイント


登路にあるクサリ場は、足場がしっかりしているので、三点確保で慎重に登ればそれほど難しいものではないです。ただし冬場の時期は凍結しやすいため、アイゼンが必要なレベルになります。また岩が濡れている場合はスリップしやすいので注意が必要です。

冬季は登山口に雪がなくても、山頂付近は30cmもの積雪になっている場合が多いです。冬季に上る場合は、スパッツを用意しておきましょう。

下山路となるくじらの滝コースは、2009年の台風で大規模な山崩れが起きた原因で、それ以降一部のルートが変わっているため注意が必要です。古いルートはロープなどで封鎖されていますが、非常に危険なレベルになるため、絶対に立ち入らないようにしましょう。
 

登山入口までのアクセス

POINT富田林側からのアクセス

  • 近鉄阿部野橋駅発
  • 富田林駅に準急で29分到着
  • 富田林駅~金剛バス乗り換え
  • 金剛バス~15分~河内バス停
  • 葛城山登山口到着

大和葛城山登山ルート②最寄り駅の御所駅からのルート

大和葛城山登山 標高959m・登山行程

日程 日帰り
歩行時間 3時間25分
距離 7.2km
登山期間 3月~12月
登山レベル 初級

大和葛城山 標高959m・登山ルート及び標高差・所要時間

葛城山ロープウェイ前バス停 0分 310m
二ノ滝 30分 530m
山頂部 50分 870m
大和葛城山山頂 10分 959m
ゲート分岐 35分 720m
四ツ辻 25分 565m
弘川寺 50分 195m
河内バス停 5分 180m

登山ルート登路①

ロープウェイ駅の右手から【櫛羅の滝コース】登山路が始まり、頭上にはロープウエイのゴンドラが通るルートになっています。しばらく行くとコンクリートの階段があり、砂防ダムを巻いてしばらく登っていくと、櫛羅の滝が目の前に現れてきます。その後一段と山道の雰囲気が続く緩やかな坂を上って行くと、自然林の沢筋や石畳が続く中を、先にある急な階段を登ります。

沢沿いに進み、急な階段を登ると’二ノ滝(行者の滝)’があり少し広場になっているのでこの場所で休憩をとることができます。その後歩きだすと、すぐに杉林の中を通る緩やかな山道になります。途中、ところどころに大和平野の眺望が楽しめる箇所もあります。

登山ルート登路②

この後も階段状の少々急な登りが続き、緩やかな登りと急な登りを繰り返しながら登ることになります。やがて周辺の景色は杉林からブナや山桜そして白樺などの樹木に変わり、周辺が明るくなります。ツツジ園の分岐を丸太で土留めした右の階段を登りきると山頂部の遊歩道にでます。

進路を左にとって、ビジネスセンター(白樺食堂)を過ぎ、すぐに出てくる分岐点を右に上っていくと、大和葛城山の山頂に着きます。ここからは360度の大パノラマが広がっており、山の登頂を成し遂げた征服感が味わえる場所です。山頂部からは、大和平野や河内平野を眼下に収めることができ、また大台ヶ原や、大峰山脈、高野山、金剛・和泉山系が一望できます。

 

登山ルート下山路①

下山はビジネスセンター横から葛城キャンプ地を経て、青崩(あおげ)への分岐では、ゲートのある【弘川寺】方面へと進みます。途中に建っているアンテナを右に巻くように下り、林道を道なりに弘川寺方面へと歩きます。五つ辻を経て、ゲートのある分岐を右の広い林道へと進みます。

四辻では【広川寺】方面へ直進します、ここには広場があって休憩ができます。広い林道を蛇行しながら下り、道が左に曲がる処にある分岐は左の細い山道に取ります、道標がありますが手製で小さいので見落とさないように注意して歩きましょう。

登山ルート下山路②


「弘川寺文化と歴史の森」の看板があるエリアに入ります。次に複雑な道の三つの分岐を右にとります。看板のところの(展望の道)は直進し、次に「すぎ・ひのきの道」へ右折し「さくらのこみち」をやり過ごして直進します。尾根筋を歩き、分岐を左の「桜山周遊路」へ入ると西行法師で有名な弘川寺へと導かれます。弘川寺を出て道なりに下り、丁字路を左に行くと河内バス停はすぐです。

登山中のチェックポイント

この登山コースの魅力は、5月に山を赤く染めるツツジの満開の光景や、秋になればススキの穂が風に大きくなびく様や、カタクリの木の原生林や、春になれば目を舌を楽しませてくれるフキノトウなどの植物が身近に感じられることです。

また、下山した場所にある弘川寺は、有名な西行法師の終焉の地として有名です。最後に読んだとされる『願わくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ』はあまりにも有名な和歌で、桜の名所とし有名な吉野山の桜の満開の頃を思って歌ったのでしょうか。また山頂からは大和盆地や音羽三山や、大阪平野や六甲の山並みも展望できます。

御所方面からのアクセス

POINT奈良県側からのアクセス

  • 大阪阿部野橋~近鉄南大阪線急行利用~尺土駅
  • 尺土駅~御所線~御所駅下車
  • 御所駅~奈良交通バス~葛城山ロープウエイ駅~15分
  • 葛城山登山ロープウエイ駅
  • 下山~河内バス停~富田林駅行
  • 河内バス停~富田林駅~15分
  • 富田林駅~大阪阿部野橋駅~33分

登山中の立ち寄りスポット・葛城高原ロッジと自然研究路

【国民宿舎 葛城高原ロッジ】
山頂にある宿泊施設ですが、食事や喫茶としての利用もできます。鴨鍋や大和ポークのみぞれ鍋、カモ丼、麦トロロ御膳などの名物メニューが揃います。薬石の麦飯石を使用した大浴場で汗も流せますが温泉ではなく普通のお風呂です。大阪方面の眺めが良く、宿泊もおすすめで通年営業しています。

【自然研究路】
山頂の北東直下にあってよく整備された全長約2キロの周遊路で、ブナ・ミズナラ・カエデ等の自然林が美しい景観を呈しています。4月には群生するカタクリやイカリソウなどが彩を添え、新緑のころには黄緑に輝く森や、秋の紅葉も素晴らしい。1時間半ほど多く時間がかかるが、一度は歩いてみたい道です。


 

まとめ

大阪府、奈良県にまたがっている大和葛城山登山のルートと魅力を紹介しました。両府県から愛され多くの登山客やハイカーで愛され続けている山の魅力が十分に伝わったことと思います。今年も5月のツツジが咲く時期には、最寄り駅の御所駅から山頂へと向かうハイカー達で大変な賑わいを見せてくれるでしょう。

この葛城山の魅力はツツジやススキだけでなく、雪の頃の山頂の光景や山頂にあるロッジに宿泊して見る日の出の光景は素晴らしく、眼下に見える大和盆地の大和三山が日の光に浮かび上がる光景は素晴らしいものがあります。

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