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鳳来寺山の登山コースを解説!絶景を堪能しながら初心者も楽しめるルートはココ!

愛知県の三河地方にある鳳来寺山。登山初心者に向けた、登山コースのご紹介を表参道から始め、登山中級者レベルの方向けのコース紹介、初心者に向けた登山時の服装や持ち物をご教示しました。さらに鳳来寺山周辺の自然や施設もご紹介しております。
更新: 2021年3月19日
Chiharu
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鳳来寺山(ほうらいじさん)の概要

出典: https://shinshirokankou.com/nature.html

鳳来寺山は、愛知県新城市に座す山であり、標高684mです。1400~1500万年前の火山噴火の名残である、流紋岩で主にできています。1300年前に鳳来寺の建立によって開山され、薬師信仰と山岳修験道の霊山となっています。

703年、利修仙人の功績に応えて文武天皇が伽藍を建立させたとされており、その寺の名前から、鳳来寺山と名付けられました。現在は仙人ゆかりのパワースポットとして人気の山となっています。
 

鳳来寺山

  • 住所
    〒441-1944
    愛知県新城市門谷字鳳来寺
  • 電話番号
    0536-29-0829(新城市観光協会)
    0536-32-0511(新城市役所鳳来総合支所 )
  • 駐車場
    あり
    鳳来寺パークウェイ駐車場

アクセス

■電車・バス:JR飯田線本長篠(ほんながしの)駅から豊鉄バス(田口方面行き)でおよそ8分、「鳳来寺」バス停で下車。料金は290円(2021年2月現在)です。バス停のすぐ近くに表参道入り口があります。

■車:新東名高速道路新城ICから国道151号を経由、県道32号(伊那街道)を北上して表参道へ。駐車場は東照宮や山頂(鳳来寺パークウェイ駐車場)にありますが、登山を楽しむなら表参道にある門谷(かどや)駐車場に駐めるのがおすすめです。

登山コース(初心者レベル)

登山コースマップ

出典:ライター作成

上図のように、表参道を経由して鳳来寺自然観察路に入るのが初心者レベルのコースとなります。ただし、展望スポットは仁王門付近にしかなく、さらなる景観を希望するならば、鳳来寺自然観察路をぐるっと廻ってみてください。天狗岩や鷹打ち場などで周辺一帯を見渡せる絶景を堪能することができます。

尾根伝いの道ではありますが、1時間以上のプラスになりますので、山頂まで登り、まだ体力的に余裕があるなという方へのオススメということになります。

表参道

表参道入り口

門前町の風情溢れる表参道を歩くと、右側に芭蕉の句碑があります。「こがらしに岩吹きとがる杉間かな」バス停から約45分、門谷駐車場からでは約30分歩くと、鳳来寺山と刻まれた大きな石柱が見えてきます。そこが表参道の入り口で、山門の紅葉は例年11月中旬頃に鮮やかな彩りを見せてくれます。

登山は石段から始まります。その段数は1425段!鳳来寺まで登り切るのに約1時間かかります。特に夏場は水分を忘れないようにしましょう。

仁王門(マップ①)~傘杉(マップ②)

出典: https://shinshirokankou.com/history.html

石段を3分の1ほど登ると仁王門と仁王像が姿を現します。徳川家光の命によって作られたこの門は国の重要文化財に指定されており、掲げられている額は、聖武天皇の病状回復を祈った光明皇后が全快のお礼として奉納したものです。ここは周辺の景色を見渡せる展望スポットの一つでもあります。

仁王門をくぐって5分程歩くと見えてくる傘杉は、樹齢800年、高さ58mあり、新日本銘木百選に選ばれています。この辺りも景色がよく見えるビュースポットの一つとなっています。

鳳来寺本堂(マップ③)

出典: https://shinshirokankou.com/history.html

石段を登りきって、両脇に僧坊がある参道を抜けると、鳳来寺本堂に辿り着きます。大宝3(703)年、300年生きたと伝わる利修仙人によって開かれた、真言宗の古刹です。

文武天皇が病にかかった時、利修は鳳凰に乗って都に行き、祈祷によって天皇の病気を治したため、天皇からお礼に寺を立てられ、鳳来寺と命名したとされています。家康の母、於大の方が男子を授かるよう祈願して、家康を授かったと伝わっており、今なお子宝祈願に訪れる人がいます。

鳳来寺山自然観察路


鏡岩~山頂(マップ④)

鏡岩は鳳来寺の後方に立つ絶壁で、その高さは60m。その名称は、1966年に岩下から鎌倉時代の鏡などが出土したことに由来します。

鏡岩を経由してさらに歩くこと約50分、鳳来寺山の山頂に到着しますが、周辺の景色はあまりよくありません。展望を求めるのであれば、さらに10分歩いて瑠璃山の山頂に行くとよいでしょう。標高695mの瑠璃山山頂からは、周辺の素晴らしい景色を堪能できます。また、車の方は、駐車場から5分で鳳来寺山の山頂へ行けます。

鳳来山東照宮(マップ⑤)

出典: https://shinshirokankou.com/history.html

山頂で折り返して、鳳来寺へのルートと分岐するところを直進すると、東照宮に辿り着きます。日光、久能山とともに三大東照宮に数えられます。また、国の重要文化財に指定されています。駐車場もあるので(510円)アクセスしやすいスポットです。

徳川家康の父である松平広忠と正室於大の方が鳳来寺の本尊である峯薬師如来に祈願したところ、家康を授かりました。その報恩のため、1648年に家光が建立を命じ、4代目将軍の家綱の時代に完成しました。
 

登山コース(中級者レベル)

山頂まで辿り着いて、まだ体力的に余裕がある方には、鳳来寺山自然観察路をぐるっと廻るコースをお薦めします。基本的に尾根伝いの道のため、アップダウンは少なく、歩きやすいコースとなっています。
 

鳳来寺山自然観察路

天狗岩(マップ⑥)~鷹打ち場(マップ⑦)

鳳来寺山の山頂から尾根沿いの道を30分弱進むと、天狗岩というポイントに着きます。あずまやはありますが、壊れているので、使用することはできません。しかし、浜松市内とその周辺を一望できるほどの景色が広がっています。

天狗岩からさらに尾根伝いに20分ほど進むと、鷹打場に着きます。ここからの展望も素晴らしく、300度以上の景色が見渡せます。上記2箇所を経た後に東照宮に行かれると、無駄がなく廻ることができます。

登山コース(まとめ)

写真やスポットの説明を挟んだおかげでルート自体が見にくくなってしまう恐れがありますので、ここでルートをまとめてみます。コースマップと見比べながら、自分の行くルートをイメージしてみてください。

初心者レベル

「鳳来寺」バス停⇒石段登り口 タイム:20分
⇒仁王門 タイム:10分
⇒傘杉 タイム:5分
⇒鳳来寺本堂 タイム:45分
⇒鏡岩⇒鳳来寺山山頂 タイム:50分
⇒瑠璃山山頂 タイム:10分
⇒鳳来寺東照宮 タイム:50分
⇒「鳳来寺」バス停 タイム:70分
合計4時間20分
上記時間に、見学などの時間は含めておりません。基本的に山頂への往復となり、往路と復路は同じルートです。石段が多いコースですので、下りの際には膝を痛めないように気を付けてください。

中級者レベル

 

「鳳来寺」バス停⇒瑠璃山山頂 タイム:140分
⇒天狗岩 タイム:25分
⇒鷹打ち場 タイム:20分
⇒鳳来山東照宮 タイム:25分
⇒仁王門 タイム:40分
⇒「鳳来寺」バス停 タイム:35分
合計4時間45分
こちらのコースは山頂までは初心者レベルと同様ですが、山頂まで行った後、鳳来寺山自然観察路を廻るコースとなります。距離は長くなりますが、天狗岩や鷹打ち場などで景色を楽しむことができます。無理のない範囲でチャレンジしてみてください。

 

鳳来寺山周辺の温泉


鳳来ゆ~ゆ~ありいな

出典: https://shinshirokankou.com/facilities.html

湯谷温泉の上質なお湯を楽しめます。板敷川のせせらぎを聞きながら入浴できる露天風呂や、気泡風呂・圧注風呂・寝場がある大浴場、そして水風呂で疲れた身体を癒やすことができます。その他にエアロバイクなどが設置されているトレーニングルームや温泉プールがあります。温泉プールの子供プールではウォータースライダーを子供も大人も楽しめます。

■アクセス:JR湯谷温泉駅から徒歩10分 ■料金:入浴620円、スポーツ施設530円

鳳来ゆ~ゆ~ありいな

  • 住所
    〒441-1605
    愛知県新城市能登瀬壱輪23-1
  • 電話番号
    0536-32-2212
  • 営業時間
    10:00~21:30(スポーツ施設のみ~21:00)
  • 定休日
    火曜日(祝日の場合は翌日)
  • 駐車場
    あり
    100台・無料

湯の風HAZU

出典: http://www.hazu.co.jp/hazu/

宇連(うれ)川を見下ろす断崖に立つ温泉宿です。鳳来峡の壮大な渓谷を見渡す露天風呂などで美しい自然を、そして鳳来牛や川魚などの山川の幸を、堪能できます。また、エステやアロマテラピーなどのリラクゼーションメニューが豊富に揃っています。入浴と昼食がセットになった日帰りプランもあります。

■アクセス:JR湯谷温泉駅から徒歩5分 ■料金:・平日14,300円~ ・休前日16,500円~ ・日帰りプラン2,750円~

湯の風HAZU

  • 住所
    〒441-1605
    愛知県新城市能登瀬上谷平4-1
  • 電話番号
    03536-32-1211
  • 営業時間
    チェックイン12:00 チェックアウト12:00
  • 駐車場
    あり
    30台・無料

鳳来寺山登山の際の服装

麓では暖かく思っても、頂上に登ると肌寒く感じる。ベテランの方なら当然のように知っていることでも、初心者の方には想像しがたいかもしれません。服装には十分以上に留意してください。

特に冬季は服装も大事ですが、道が凍結することがありますので、アイゼンを用意するなど滑り止めの準備が必要になります。日照時間も短くなりますので、スケジュールは余裕を持って組みましょう。また、装備につきましては、最下段の関連記事をご参考ください。

地上との標高差による気温差は3℃!

大雑把に言って、標高が100m上がると、気温は0.6℃下がります。約700mある瑠璃山の山頂では、バス停との標高差は約500m、単純計算で3℃気温が下がります。そして風が吹いていれば、体感温度はさらに下がります。これも大雑把には、風速が1m上がると、体感温度は1℃下がります。

つまり、バス停付近で15℃あったとしても、山頂で強めの風速7mの風が吹いていると、体感温度は5℃程度になってしまうということ。風を通さない服が重要になります。

周辺の自然景観・施設

せっかく鳳来寺山にいらしたのなら、ついでに周辺の自然や施設を利用してみてはいかがでしょう。上記で挙げた温泉以外にもこんな施設や自然の景観があります。

鳳来峡

出典: https://shinshirokankou.com/nature.html

湯谷温泉(ゆやおんせん)を中心に豊川の支流である宇連川(うれがわ)沿いの、上下流の5kmにわたる峡谷です。浸食によって板を敷き詰めたような美しい川床を持つことから板敷川とも呼ばれます。川遊びができる所もあるので、夏には家族連れなどのグループで楽しめる他、秋の紅葉も見ものです。

■アクセス:JR三河槙原駅から徒歩10分 ※駐車場(湯谷園地駐車場)は、7・8月は1回1000円必要となりますので、ご注意ください。

鳳来峡

  • 住所
    〒441-1605
    新城市能登瀬、名越
     
  • 電話番号
    0536-29-0829(新城市観光協会)
  • 駐車場
    あり
    無料

阿寺の七滝


出典:https://shinshirokankou.com/nature.html

「あてらのななたき」と読みます。阿寺川の源流近くの断層崖にかかる滝で、7段になって流れ落ちる様子から七滝と名付けられました。国指定の名勝天然記念物や日本の滝百選に選ばれています。ここの礫岩(れきがん)は「子抱石」とも呼ばれ、子供を授かるという言い伝えがあります。また平安時代の陰陽師、安倍晴明が若かりし頃にこの滝で修行をしたという伝説も残っています。

■アクセス:JR三河大野駅から市営バス向久保行き、七滝口下車、徒歩15分

阿寺の七滝

  • 住所
    〒441-1621
    新城市下吉田谷下25-3
  • 電話番号
    0536-29-0829(新城市観光協会)
  • 駐車場
    あり
    1回300円

学童農園 山びこの丘

出典: https://shinshirokankou.com/facilities.html

宿泊、キャンプ場、テニスコートなどの設備がある公共施設で、学校、職場などグループの方に利用されています。宿泊所は新旧館計19室が全て和室で、落ち着いて過ごすことができます。キャンプ場にはバンガローやキャビンもあります。そば処やレストランもあるほか、陶芸やそば打ちなどの体験もできます。

■アクセス:JR本長篠駅から豊鉄バス田口行き15分、学童農園前下車、徒歩10分 ■料金:BBQや施設利用料1名600円、宿泊6570円~

学童農園 山びこの丘

  • 住所
    〒441-1945
    愛知県新城市玖老勢新井9
  • 電話番号
    0536-35-1191
  • 駐車場
    あり
    無料
  • 営業時間
    8:00~18:00
  • 定休日
    無休(レストラン・そば処は火曜日)

鳳来寺山登山のまとめ

出典:https://shinshirokankou.com/nature.html

1300年という悠久の歴史を持ち、修験道の修行場ともなっている霊峰、鳳来寺山。初心者の方でも楽しめるように、景色の良いところを織り交ぜながら紹介いたしました。車でも電車+バスでもアクセスしやすく、登山を始めようという方にはちょうどよい山といえるでしょう。

紅葉シーズンだけでなく、例えば、例年5月5日の長篠合戦のぼりまつりが開催される時季は、新緑の眩しい季節となります。時季を問わず、是非お出かけしてみてください。

 

初心者レベルの登山が気になる方はこちらをチェック!

他にも初心者レベルの登山が気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。当記事では服装や持ち物は簡単に触れただけなので、この二つの記事は大変ためになります。

また、愛知県内の他の山を取り上げた記事もあるので、こちらも是非参考にしてください。