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ほうれん草の簡単な栽培方法・育て方をご紹介!家庭菜園でも失敗しないポイントは?

家庭菜園でわりと簡単に栽培できるほうれん草。種上の時期は春と秋と2回ありますので、1年を通じて楽しめます。今回はほうれん草栽培についてご紹介します。土づくり、種まきや植え付け、追肥のコツ、気温や水やりなどの日頃の手入れ方法など、育て方のポイントを覚えましょう。
2020年8月28日
水木誠人
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ほうれん草の簡単な栽培方法や育て方とは?

Photo by aelietzau5

ほうれん草は春と秋に種まきや植え付けで栽培できる人気の野菜です。家庭菜園でも簡単に育てられますが、多くを収穫するためには、追肥などの栄養の問題、育てやすい気温や環境、日頃の管理など、さまざまなポイントがあります。今回は、家庭菜園でも人気のほうれん草の栽培方法や育て方について、土づくりからポイントを押さえてご紹介したいと思います。1年中いただけるほうれん草、さっそく栽培してみましょう。

家庭栽培で人気のほうれん草とは

家庭菜園向きの野菜

Photo by fabiencambi

家庭栽培で人気のほうれん草。比較的簡単に栽培することができるので、初心者の方におすすめです。ほうれん草はヒユ科の野菜で、テーブルビートなどと同じ種類です。東洋種のほうれん草は、葉先が鋭く、根が赤くなりますが、西洋種のほうれん草は、葉が丸く、根は赤くなりません。最近では、東洋種と西洋種を掛け合わせた交配種のほうれん草も出回っています。

栄養満点で食べやすい

Photo by haru__q

ほうれん草は、豊富な栄養素を有する野菜です。野菜の中でも鉄分が多く、鉄の吸収をサポートするビタミンCも多く含まれているため、効率よくこのふたつの栄養素を摂ることができます。また、ビタミンB群やカルシウムやマグネシウムなどのミネラル類も多く、料理のちょっとした材料として使うのも便利です。ほうれん草から栄養を摂る際は、生で食べるのではなく、茹でてから食べましょう。ほうれん草は灰汁が強く、大量に摂取すると結石の原因となるためです。

ほうれん草栽培の時期やスケジュール

栽培時期は1年中

Photo by DeSegura89

涼しい気候を好むほうれん草の旬は冬で、冬の寒さの中で育つことで、甘味が増すといわれています。このため、ほうれん草の旬の時期は冬で、秋の時期に種まきをすれば、冬の間、十分に栄養満点のほうれん草を楽しむことができます。ただ、ほうれん草の栽培時期は春も可能で、春の時期に種まきをすれば、晩春から初夏にかけて収穫をすることもできます。つまり、ほうれん草はほぼ1年中、栽培を楽しむことができる野菜といえます。

ほうれん草の特別な時期とは

Photo byDevanath

ほうれん草は夏の暑い時期が苦手です。このため、気温が高い時期の管理にはちょっとしたコツが必要です。直射日光が当たる場所でほうれん草を栽培する場合は、遮光ネットなどを利用して管理しましょう。夏の暑い時期は、ほうれん草にとって過ごしにくい時期となります。なお、ほうれん草は気温が高いと発芽率が下がります。適温といわれる気温はだいたい15~20度で、気温が25度を超えると発芽しにくくなります。

ほうれん草の栽培環境や育て方のポイント

Photo by sorarium

ほうれん草は日当たりがよく、風通しの良い場所を好みます。まずは栽培に適した場所を探しましょう。生育に適した気温は15~20度ですが、気温が低くても問題ありません。-10~-15度ぐらいは問題ありません。ただし、気温が高すぎると育たなくなってしまいますので注意が必要です。ほうれん草の育て方のポイントとしては、土が乾いたら水をやること、肥料の与え過ぎには注意することです。

ほうれん草栽培は土づくりからはじめよう

土づくりは重要

Photo by TeXtuRes Of...

家庭菜園でほうれん草を栽培するにあたって、土づくりは重要です。ほうれん草は、酸性の土で育てるとよく育たなくなります。このため、ほうれん草の土づくりでは、酸度の調整をする必要があります。種まきを予定している日から2週間ぐらい前に、苦土石灰を施して十分に土を耕しておきましょう。pHの目安は6.5〜7.0とすることも忘れずに。なお、ほうれん草をプランターや鉢などで育てる方は、わざわざ土づくりをしなくても、市販の野菜専用の土を使うOK、ただし、ご自身で土づくりをする際は、赤玉土に腐葉土を少し混ぜた土を使用しましょう。

種まきの前にはしっかりと準備を

Photo byauntmasako

地植えでほうれん草を育てる際の土づくりでは、種まきの1週間ほど前になったら、肥料を与えておきます。肥料は完熟堆肥を使い、水はけのよい環境を作るために畝立てを行います。幅70~80cn程度、高さ5cm程度にします。水はけが悪い土の場合、畝の高さをもう少し上げるようにしましょう。追肥などで後から栄養を与えることは可能ですが、はじめの土づくりでしっかりと準備しておいたほうが後の手入れが簡単です。

ほうれん草の栽培のポイント①種まき

種まきの時期は年に2回


家庭菜園で種からほうれん草を栽培するには、品種によって、種を一日水につけておいたほうが発芽しやすいものもあります。種を購入したら、種まきの前に確認しましょう。場合によっては、発芽しやすいように加工されているものもあります。とくに説明がない場合は、そのまま種まきをしましょう。しっかりと土づくりをした畑に種まきすれば、気温などの条件が合えば発芽するはずです。春まきのほうれん草の種まきの時期は3月中頃から4月中頃、秋まきのほうれん草の種まきの時期は9月に入ってから10月いっぱいごろまでです。

種まきの方法はばらまき

鉢植えでも地植えでも、ほうれん草の種まきの方法は、深さ1~2cm程度の溝を作り、2~3cm間隔で種をばらまきしていきます。1cmほど土をかぶせ、種が流れていかないように土を軽く押さえ、十分に水やりをしましょう。種まき後は、発芽するまでは土が乾かないようにしっかりと水やりを行います。目安としてはおよそ1週間前後で発芽します。

ほうれん草の栽培のポイント②植え付け

ほうれん草は苗を植え付けしない

ほうれん草は、通常、種から栽培します。このため、苗を店頭で購入するということはありません。ほうれん草は植え付ける必要がなく、種から簡単に育てることができます。また、植え付けや植え替えに弱いともいわれています。したがって、ほうれん草を植えようと考えている畑や鉢などを準備したら、そこに種まきをして、直接、育てていきましょう。育苗ポットなどを使って植え付けると、失敗することがよくあります。

種の植え付けには工夫が大切

ほうれん草は植え付けなどをせずに種から収穫まで育てていきます。種を植え付けるときには、植え付け時期を少しずつずらして、長期間にわたって収穫できるように工夫するようにしましょう。家庭菜園で同じ時期に種を植え付けると、収穫の時期もほとんど同じになってしまい、食べきれないということがよくあります。種の植え付けの時期をずらすことで、いつまでも自分で育てたほうれん草食べることができますので、種まきの際は工夫してみましょう。

ほうれん草の栽培のポイント③間引き

発芽後のほうれん草の育て方

ほうれん草の種を植えたら、だいたい1週間程度で発芽します。発芽した後は、土が乾いたら水やりをするように管理し、ほうれん草の生長を見守りましょう。本葉が2枚ほど出てきたら間引きします。株と株の間をだいたい3~4cmほどにしましょう。せっかく発芽したのにもったいないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、間引きすることで風通しがよくなり、病害虫を予防できるほか、しっかりと日に当てて生長させることで良質なほうれん草ができるようになります。

間引きした後の育て方とは

ほうれん草の間引きが終わったら、またしばらく成長を見守りましょう。本葉が3~4枚になってきたら、さらに間引きを行います。株と株の間は5~6cmほどにして、株を大きく栽培させましょう。間引きする芽は、元気がない芽や生育が遅い芽、葉の形があまりよくない芽など、選んで間引きするようにしましょう。間引きが終わったら、次は追肥をしてどんどん生長させていきます。

ほうれん草の栽培のポイント④追肥

間引きの後の追肥の方法

家庭菜園でほうれん草を栽培する際も、間引きの後は追肥をした方がよいでしょう。追肥の方法は、ほうれん草の株の間にまいていくという方法で、土をほぐしながら追肥した肥料と混ぜ合わせていきます。追肥の肥料が十分に混ざったら、土を株のそばに寄せていきますが、このとき、葉に追肥した肥料が触れないように注意していかなければなりません。

追肥しても元気よく育っていかない場合は

ほうれん草は、元来、肥料を多く必要としない野菜です。ただ、ほうれん草は賛成の土壌が苦手で、日本の土は賛成が強いため、土づくりの際、しっかりとアルカリ性に傾けた土を準備していかないと、追肥をしても葉が黄色くなってしまうなどの症状が現れることがあります。土の準備をしっかりと行い、間引きの後は肥料を施して元気よく葉が成長するようにうながすようにしましょう。追肥で使う肥料は、園芸用の即効性の化成肥料を使いましょう。

ほうれん草の栽培のポイント⑤病気

べと病

ほうれん草がかかりやすい病気、べと病。葉に黄色や褐色の小さな斑点が出る病気で、糸状菌というカビが原因で発生します。症状が進んでいくと、葉の裏側に灰色のカビが生えてきます。天候が不安定な春先や秋ごろに発生しやすく、水はけが悪かったり、葉が密集しすぎて通気性が悪かったりした株に起こりやすいといわれています。症状が軽い場合は、病気の葉を切り取って処分するようにしましょう。ほかの葉にも病気が移ってしまった場合、株ごと切り取るようにします。


炭疽病

ほうれん草の葉に小さな斑点ができ、徐々に大きくなっていく病気が炭疽病です。病原菌は糸状菌というカビで、風雨などで伝染していきます。このため、病気が移ってしまった葉は処分し、必要に応じて農薬などを使う必要があります。この病気も、水はけが悪かったり、密植していて通気性が悪かったりした株に発生しやすいため、風通しなどをよくし、ほうれん草が過ごしやすい環境を作ることが大切です。

ほうれん草の栽培のポイント⑥害虫

アブラムシ

繁殖力が高く、葉の裏について吸汁するアブラムシ。小さな虫ですが、大量に発生するため、葉が育たなくなり、症状がひどくなると、葉が枯れてしまいます。アブラムシは、ほかの病気を媒介することもあるため、見つけたらすぐに駆除するようにしましょう。予防策としては、寒冷紗やマルチシートなどを使うほか、アブラムシを食べてくれるテントウムシを利用する方法があります。

ネキリムシ

ネキリムシとは地下茎や根に近い茎や葉を食べるガの幼虫です。春先に飛来してきた成虫が卵を産み、ふ化した幼虫が食害します。春や秋に多く発生しますが、夜行性なので見つけるのがむずかしいという厄介な虫です。被害に遭った株は根元を調べてみると隠れていることもあります。防虫ネットを使って成虫が卵を産まないように予防するなどの方法もあります。

ヨトウムシ

ヨトウムシとはヨトウガの幼虫で、茎や葉などすべて食べてしまいます。ひどい場合、株ごと食べられてしまうこともあります。放っておくとどんどん食べられていき、最悪の場合、株自体が枯れてしまうこともあります。また、被害に遭った株がほかの病気を引き起こすこともありますので、ヨトウムシを見つけたらすぐに駆除することが大切です。寒冷紗などで成虫が卵を産まないように予防するなどの方法が有効です。

ほうれん草の栽培のポイント⑦収穫

草丈20cmぐらいを目安に

ほうれん草の葉がどんどん伸びていき、だいたい20cmほどにまで大きくなったら収穫しましょう。種まきから収穫までの日数は、春まきでだいたい45日前後、秋まきで70日前後です。収穫の方法には根を引っこ抜く方法やハサミでカットする方法があります。収穫後はなるべく早めにいただきましょう。

春まき栽培ではトウ立ちに注意を

春に種まきしたほうれん草は、トウが立つことがあります。トウが立ってしまうと、食用として食べられなくなってしまうため、トウが立つ前に収穫することが大切です。トウが立つと、その株は花を咲かせようとしてしまいます。これは、気温が上昇したり、日が長くなることで、花芽が分化してしまうことが原因です。このため、適期になったらほうれん草はしっかりと収穫するようにしましょう。

ほうれん草の栽培のポイント⑧収穫後の処理

しっかりと処分する

Photo by Defenestre.

ほうれん草の収穫が終わったら、土中に埋まってい根や茎、葉などを残さずに処分しましょう。収穫後、そのまま放っておくと、病害虫に侵される心配があります。また、ほうれん草もまた連作障害がありますので、同じ場所や土だと生育が悪くなることがあります。ほうれん草は別の場所で植えるようにして、ほかの野菜を植えてみましょう。

土の状態も改善しておく

Photo byHans

ほうれん草の収穫が終わったら、土の状態もチェックしましょう。堆肥や腐葉土を混ぜ、土の状態をよくする方法もあります。次に何を植えるのかによって、その植物が好む土の状態に改善していきましょう。次にまたほうれん草を栽培しようという方は、収穫後に酸性に傾いた土壌はアルカリ性に傾ける必要があります。苦土石灰などを使ってよい土を作ってあげましょう。

ほうれん草の栽培のポイント⑨防寒対策

越冬の準備は怠らないで


ほうれん草が好む気温は15~25度です。冬になるとさらに気温が下がるため、とくに秋まきしたほうれん草は、越冬しなければなりません。防寒対策として、温室などに入れることが可能な方はしっかりと保護してあげましょう。地植えの場合、保湿性が高いビニールなどで覆って越冬します。

寒さに当てて甘くする方法とは?

ほうれん草は、冬になると、凍結しないように葉の水分を減らしていき、糖分を蓄える仕組みがあります。このため、秋まきした株は、真冬に寒さに当てることで、ほうれん草が甘くなります。本当かどうか疑わしい方、ぜひ挑戦してみましょうい。味のちがいが見えてくるかもしれません。

暑さ対策にも留意を払おう

ほうれん草は元来、15~25度を適温に、涼しい環境の中で生長していきます。このため、夏の暑さはほうれん草の大敵といえます。また、夏に露を迎え、大雨などにもさらされるため、夏をどう過ごすのかは大きな課題となっています。初心者の方で手作りのほうれん草が食べたいという方は、春まきを止めた方がいいでしょう。それでも育ててみたいという方は、寒冷紗やマルチシートなどを上手に使って、ストレスなく育てていきましょう。しっかりと夏場を乗り越えられたら、秋にはおいしいほうれん草が顔を見せてくれるはずです。

ほうれん草の栽培のポイント⑩春先の収穫後

トウが立つのを待ってから種の収穫を楽しむ

ほうれん草は、春先に非が長くなるとトウが立ち、花芽がついていきます。花が咲き、しばらくすると花をつけます。花が咲いたら種ができますので、この種もしっかりと取っておき、次のシーズンに植えましょう。自ら採取した種で再びほうれん草を栽培するの葉実に楽しいことです。育て方のポイントをしっかりと押さえ、次もまたおいしいほうれん草を作りましょう。

採取した種を植えるには

採取した種を次に植えてみようという方は、もしかしたらしっかりと芽が出てこない可能性があります。そんなときは、種まきをする前に種を水に1日中浸してからにしましょう。水に浸すことで発芽の確立が上がるかどうかは持ってらっしゃる種の種類などにもよります。また、ほうれん草の種を水に浸すことで、芽が出やすくなる可能性もあります。ぜひ再栽培を挑戦してみましょう。

栄養満点のほうれん草でおいしい食卓を

Photo byShingo_No

ほうれん草は、育てるのも簡単で、さまざまな食材といっしょに気軽に調理できる便利な野菜です年間を通して栽培できるほうれん草は、栄養価も高く、不足しがちな栄養素をしっかりと吸収することができるため、ぜひ家庭菜園で活躍させていきたいです。ポイントをしっかりと押さえ、失敗せずに元気なほうれん草を育てていきましょう。

栄養価のすぐれたほうれん草栽培が気になる方はこちらもチェック!

ほうれん草は簡単に栽培でき、しかも栄養満点で体にもいいすばらしい野菜です。ぜひ家庭菜園でも十分に育てることができますので、次の時期にはぜひ栽培してみたいという方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。たくさん収穫し、多くの栄養を吸収し、健康的になれるはずえす。