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ほうれん草の栽培方法!土作りや害虫対策など甘みを引き出す育て方のコツを伝授!

ご家庭でもおなじみ野菜のほうれん草。実はプランターでも簡単に栽培できます。今回はほうれん草の栽培方法についてご紹介いたします。種まきや植え付けの時期、生育適温や肥料の与え方などの他、栽培失敗例と対策などをまとめています。
更新: 2021年4月30日
printemps117
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カロテンたっぷりのほうれん草!

ご家庭でもお馴染の野菜のほうれん草ですが、ビタミンAやCのほかカロテンや鉄分、カルシウム、マグネシウムなども多く含まれています。ほうれん草は、和・洋・中とどんな料理にも使える緑黄色野菜です。 ほうれん草を茹でるときは、「シュウ酸」が含まれているのでこれはカルシウムの吸収を妨げるシュウ酸が含まれているのでさっとゆでるようにします。 ホウレン草にはいくつか種類があり、大きく分けて東洋種や西洋種があります。 東洋種は葉先がとがって切れ込みがあり、根が赤くなる特徴があります。

実は種類が豊富なほうれん草

ホウレン草にはいくつか種類があり、大きく分けて東洋種や西洋種があります。 東洋種は葉先がとがって切れ込みがあり、根が赤くなる特徴があります。東洋種は、低温や日照時間の長さなどによって花芽ができ、場合によってはトウ立ちすることがあります。 ですので、東洋種は、日照時間の短い秋まきに向いていますし、西洋種は春~夏まきなど日照時間が長い季節に向いています。 最近では、東洋種と西洋種の交雑種が生み出され、病気への耐性もついているので、栽培のしやすさから普及していますし、アクの少ないサラダ用の品種の育成も普及しています。

栽培環境と育て方のコツ

ほうれん草は、冷涼な気候を好む性質があり、0℃以下の温度にも耐えられるなど、耐寒性は強いです。 反面、品種にもよりますが、暑さには弱いので、20℃まででしたら問題なく育ちますが、それ以上の気温になると栽培に失敗しがちに。病気の発生も増えます。 栽培の土質はあまり選ばなくてもよいですが、酸性土壌に弱い性質があるので、植え付け前に苦土石灰を混ぜ込み、pH6~7に調整します。

ほうれん草の植え付け時期とタイミングについて

植え付け時期について

ほうれん草の植え付け時期とタイミングですが、品種によって春・夏まき、秋まきと違ってきます。春まきの場合は3月上旬~5月上旬、秋まきなら9月上旬~10月下旬と、秋まきは虫がつきにくく、甘みが強くなる傾向にあります。 種を買うときは、袋の裏側に種まき時期が書いてありますので、そちらも確認してみてください。

ホウレン草の栽培、植え付け前の土の作り方

ほうれん草の栽培時に水はけの悪い土は良くありません。水はけが悪いと葉が蒸れやすく雨の時に水たまりができやすくなるからです。水はけが良くなるよう畝を高めに作るのもポイントです。 また畝を立てたあと、黒マルチを張ると雑草防止にもなりますし、保湿や地温を上げる効果もあるので施工することをおすすめします。

種まき(植え付け)と芽出しについて

うまく芽出しさせるための方法やコツ


ほうれん草の種を芽出ししやすくしたり、生長しやすくなるコツは、日当たりのよい場所を選ぶことです。 高温になると、発芽が揃いにくくなるので、夏まきする場合は、「ネーキッド種子」といって、表皮を剥いた裸種を利用すると芽出し播きをしてから発芽を揃えるようにします。 種まきをする時の幅ですが、1m幅の畝なら2条のまき溝をつけます。薄く条まきにして0.5~1cm程度の覆い土をし、発芽が揃うまでは畝を乾かさないように注意します。夏まきの場合は気温や地温が高いので、寒冷紗などで日よけをし、発芽適温を保つようにしましょう。

芽出しのコツと方法

ほうれん草の種は「休眠期」といって、種子の持つ発芽抑制物質にによる発芽阻害や吸水阻害などによって発芽できない状態に入るときがありますので、上記でご紹介したように、「芽出し」という方法を取ってから植え付けるようにします。 この芽出しをすることで、種の表面についた休眠物質が流れ、発芽を促すことができます。 芽出し方法についてですが、水を張ったコップに撒く分の種を1晩浸けておくだけ。水面に浮いてきた種は捨て、残った種は布や新聞紙などの上に出して水を切ります。

栽培時の種まき(植え付け)について

種は1cm間隔になるように播き、種の上から1cm程度、薄く土を被せて上から軽く手で押さえて種を固定します。 蒔いた種は3~5日程度で発芽します。 種播きの方法は、バラマキの方法でも構いませんが、できるだけスジ播きしておくことで、害虫が見つかりやすくなったり、肥料が与えやすくなったりするなどのメリットがあります。 また生育状態を揃えるためには、溝の深さを同じにしておくのもポイントです。 あと、長く収穫を楽しめるようにするには、種まき時に1列だけを1週間タイミングをずらすとよいです。

ほうれん草栽培で必要な間引き

ほうれん草の種は、種まきし発芽した後は間引きします。 間引きの目安ですが、収穫までに1回、より株を大きく育てたい場合は2回ほど間引きをします。 1回目は本葉が2~3枚になった頃、株間が3cm程度になるように間引きします。 もし2回目の間引きを行う際は、本葉が4~6枚程度になった頃が目安です。この頃に間引きする際は株間を5~7cm程度確保できるように間引きます。

プランターで育てる方法もある。コツやポイント

プランターでの土作り

プランターで育てる場合は、プランターの底に「鉢底石」を底が見えなくなるまで敷き詰めてから市販の培養土などを入れるようにします。 土を入れる際は、水やりの際に、プランターから土が流れ出ないようにするため培養土を入れる際は8分目ぐらい(2~4cm程度余裕を空けておく)まで入れます。

プランター栽培でもスジ播きが基本

ほうれん草はプランター栽培も可能です。プランターで育てる場合も、種は事前に芽出ししておき、種を蒔く場合も「スジまき」を基本とし、割りばしや支柱などで土の上にスジを付けた上に3~5㎜ほどの浅い「まき溝」を作り、その溝に種を蒔いていきます。 プランターの大きさと種まきの幅ですが、60cmほどであれば、10~15cm程度の幅を空けて2列を取るぐらいが目安です。

ほうれん草を育てるときの生育適温について


生育適温は15~20℃ですが、低温に強く-10~-15℃にも耐えられる力を持っています。 25℃以上では生育が抑制されるため、西洋種は春まきに、東洋種は夏以降に種をまき、秋から冬にかけて収穫するほうがよく育ちます。

ほうれん草栽培、与える肥料の種類と使用する時期

種まき時の肥料の与え方とコツ

ほうれん草の肥料の与え方ですが、肥料を使うタイミングは、種まき(土作り)の際と、苗ができあがってきてから、そして葉っぱが広がってきてからの3つの時期です。 ほうれん草は酸性土壌を嫌います。肥料を与える際は土壌の酸性度をできるだけ下げられるようなリン酸を含んだ液体肥料などを選んだり、元肥入りの腐葉土を併用して使うと、耐寒性を高めたり、葉の生長促進などが期待できます。

苗の育成のための肥料の与え方とコツ

苗の生長時の肥料の与え方ですが、この時期はALAと呼ばれる、葉緑素を増やす肥料を与えると葉の色も良くなります。また葉緑素の合成を促すため、鉄分が含まれた肥料を与えるのも効果的です。

収穫前の肥料の与え方とコツ

収穫前にも肥料を与えると、葉がよりいきいきとし、可食部が多くなります。 尿素やリン酸などを追肥するとよいでしょう。ほうれん草は、葉が大きく栄養を吸収しやすいため、収穫前も液体肥料を与えることをおすすめします。

ほうれん草の収穫

ほうれん草の収穫ですが、春まきは30日~40日、秋まきは30日~50日ほどで収穫ができるようになります。 収穫タイミングですが、草丈が20cmに育った頃で、大きく育った株から順番に株ごと抜き取るようにして収穫します。 ほうれん草は葉がとても折れやすいので、株元の土を押さえて株全体を持つように引き抜き抜くようにしましょう。

ほうれん草栽培時にかかりやすい連作障害について


ほうれん草は連作障害を起こしやすい性質も持っていますので、同じ畑で育てるときは1年以上期間を開けてから植え付けるようにしましょう。 またコンパニオンプランツといって、葉ネギを一緒に植えるのもおすすめです。葉ネギを一緒に植え付けることで、ほうれん草がかかりやすい病気である「萎凋病」や害虫予防、硝酸を減らす効果などがあります。 このコンパニオンプランツである、ネギを一緒に植えるときは、ほうれん草の種を蒔いた周辺に、他の場所で1か月育苗した葉ネギを植え付けます。

ほうれん草栽培で発生しやすい害虫について

べと病と萎凋病(いちょう病)について

ほうれん草がかかりやすい病気として、「べと病」、「萎凋病(いちょう病)」などがあります。 べと病は、葉に褐色の病班ができて放っておくと茶色くなり、直射日光で日焼けしたような感じで枯れてしまう病気です。気温が10℃内外の時期で特に多湿で風通しの悪いところでよく発生します。この病気を防ぐには、この病気の抵抗性のある品種を選ぶことで、かなりの確率で防ぐことができます。 萎凋病(いちょう病)は、カビによる土壌病害で、葉が黄色くなって枯れてしまう病気です。もし発病している株が見つかった場合は抜き取って焼却処分、一度発生してしまった土壌は消毒しましょう。

害虫について

ほうれん草にはアブラムシやヨトウムシ、ネキリムシなどの害虫がつきやすいです。これらの害虫は見つけ次第早めに駆除しましょう。 害虫を防ぐには、農薬を適切に使うことがポイントです。有機物に集まりやすいネキリムシですが、土に堆肥を加えるときは、堆肥をできるだけ下方に埋め、ほうれん草の種を植える溝とできるだけ距離をあけることです。

ほうれん草栽培で失敗!?「トウ立ち」

ほうれん草の失敗として多いのが、トウ立ちさせてしまうことです。 これは日当たりや気温によって、花芽ができやすくなる状態です。1日12時間以上日光が当たることで、この「トウ立ち」状態を促すことになります。特に日照時間が長くなる、春~夏まきの際はトウ立ちさせてしまう失敗があるので注意が必要です。 花が咲いてしまうと、葉っぱや根っこに栄養がいきわたりにくくなり、その結果葉が固くなってしまいます。 ほうれん草をこのような失敗なく育てるためには日照時間が大きなポイント。 品種にもよりますが、できるだけ秋まきをおすすめします。秋まきをする際は日照時間によってトウ立ちさせてしまう失敗は減りますが、同時に気温が低くなる季節でもあります。 気温が低いと今度は、種が発芽しにくくなり、発芽するまでの日数がかかり収穫が遅れてしまうこともありますので、こちらも天気や気温をよく見計らいながら取り組んでいきましょう。

植え付けから約2か月で収穫可能、初心者にもおすすめ!

ほうれん草は初心者にもおすすめできる人気の葉野菜です。 収穫までは1か月から2か月程という短期間で収穫できるのもおすすめ。ぐんぐん育ってとっても楽しいですよ。