サラサドウダンの育て方講座!庭・鉢植えの方法から上手な増やし方までご紹介!

サラサドウダンの育て方講座!庭・鉢植えの方法から上手な増やし方までご紹介!

ツツジの仲間の「サラサドウダン」は、鈴蘭(スズラン)の花に似た壺状の花に美しい赤色をした筋が入ります。庭園木として人気があり、性質は丈夫で、育て方も手入れも難しくありません。庭植えでも鉢植えでも楽しめる「サラサドウダン」の育て方や増やし方までご紹介してみます。

記事の目次

  1. 1.サラサドウダンとは
  2. 2.サラサドウダンの特徴
  3. 3.サラサドウダンの仲間
  4. 4.サラサドウダンの歴史
  5. 5.サラサドウダンの名前の由来
  6. 6.サラサドウダンの育て方のポイント
  7. 7.サラサドウダンの育て方・その①
  8. 8.サラサドウダンの育て方・その②
  9. 9.サラサドウダンの育て方・その③
  10. 10.サラサドウダンの育て方・その④
  11. 11.サラサドウダンの育て方・その⑤
  12. 12.サラサドウダンの育て方・その⑥
  13. 13.サラサドウダンの育て方・その⑦
  14. 14.サラサドウダンの育て方・その⑧
  15. 15.サラサドウダンの育て方・その⑨
  16. 16.サラサドウダンの育て方・その⑩
  17. 17.サラサドウダンの育て方・その⑪
  18. 18.サラサドウダンの育て方・その⑫
  19. 19.まとめ

サラサドウダンとは

ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木で、北海道から、本州、四国、九州の山地帯に生育分布しています。耐暑性はあまりないのですが、耐寒性があり、樹高も25mほどですので、公園や緑道の縁、庭園の樹木として植栽されています。白い壺形の花を咲かせるドウダンツツジとは別種で、どちらかというとシャクナゲの性質に似通った樹木と言って良いでしょう。名前の通り枝にぶら下がる様に鈴蘭に良く似た、赤い筋の更紗模様が入った花は、なかなか趣のある美しさがあり、人気がある証でしょう。

サラサドウダンの特徴

サラサドウダンは、樹高25mほどになり、暗灰色をした樹皮は凹凸があまりなく滑らかです。枝を輪生(同じ場所から放射状に出す)状に出して、やや斜め上か横方向に広げます。葉は縁に鋸歯のある楕円形で互生します。花は56月にかけて、葉が展開すると同時に、枝先から花柄を付けた総状花序(花軸に複数の花を均等に付ける)を出し、赤い更紗模様入りの鈴蘭の花に似た風鈴の形をした花を下向きに付けます。花後に蒴果(さくか:熟すと殻が裂け、種子が飛散する))ができます。

サラサドウダンの仲間

ツツジ科ドウダンツツジ属として分類されている同属の仲間は数種あります。一番良く見かけるのは「ドウダンツツジ」で、サラサドウダンとの違いは、花色は白で、花姿は壺型で縁が反り返っているのが特徴です。九州地方にのみ自生している「ツクシドウダン」は、濃い赤色の花を咲かせます。絶滅危惧種とされています。サラサドウダンの変種で、小さめで赤色の強いピンクの花が特徴で、東北から中部地方の比較的標高の高い山地に自生している「ベニサラサドウダン」。他に、「ヒロハドウダン」「アブラツツジ」などがあります。

サラサドウダンの歴史

ツツジ科ドウダンツツジ属は、ツツジ科ツツジ属が約800種あり、園芸品種としてシャクナゲやサツキなどが作られているのとは対照的に種類が少ない樹木です。自生数が少ないことから変異の種も生まれないからと言われています。ドウダンツツジは四国に自生していた「ヒロハドウダンツツジ」から葉の小さい種類を選び園芸品種として改良されたのではないかという説があります。

サラサドウダンが庭木として定着したのは

江戸時代の頃に庭木として利用され始めたとされ、明治期に入って本格的に庭園木として植栽される様になりました。日本には6種のドウダンツツジ属が固有種として自生しています。サラサドウダンやベニサラサドウダンなど花の美しさからも庭園木として人気がある種です。病気や害虫にも比較的強く、特に肥料などもあまり多く必要としませんので、現在では庭園のシンボルツリーなどとして定着しています。

サラサドウダンの名前の由来

ドウダンツツジを漢字表記する場合「灯台躑躅」と記します。これは、皆さんも見たことがあると思いますが、握り部分を上にした野球バットを3本三叉状に組んで、その部分にボールを乗せている飾り物がありますね。ここで言う灯台とは、昔の人々が灯りとして使った“燈明皿”のことで、三本の台架の上に置いたものです。ドウダンツツジの枝の伸び方から連想しての名付けと思われます。サラサドウダン(更紗灯台)は、更紗染めの模様に似ていることから付けられた名前です。また、花柄が長く風鈴に似ていることから「フウリンツツジ」の別名があります。

サラサドウダンの育て方のポイント

ドウダンツツジ属は落葉低木で。初夏に可愛らしい釣鐘の様な花をいっぱい咲かせ、秋には葉の紅葉が楽しめます。樹高もそれほど高くなく、枝が密生して生育しますので、落葉樹であるのですが、遮蔽性に優れていることから生垣などに多く利用されています。同じ場所で植え続けると、陽の当たる南側ばかりが生育が良すぎて、北側は空すきになる傾向があります、ツツジ類は根の張り方が浅いので、掘り取るのも容易にできますので、数年に一度植え替えてあげると自然に枝ぶりが整い、良い樹形を作ります。

サラサドウダンの育て方・その①

増やし方と手入れ・植え付けの場所

サラサドウダンは、日本各地の山地で、破砕された蛇紋岩質の岩場などの場所に多く自生しています。暑さには比較的弱く、反対に耐寒性がありますので、夏場の気温が高くなり過ぎない地域や場所であれば容易に育種できる樹木です。ですから、植え付けの際には、夏の日差しが強く当たらない場所で、西日などがまともに射さない半日陰の場所が良いでしょう。かといって、まったく日が当たらない場所では生育が悪く、花付きも悪くなります。夏場の強い西日だけ避けられる場所であれば植え付けOKです。

サラサドウダンの育て方・その②

増やし方と手入れ・植え付け

サラサドウダンの植え付けや植え替えの時期は、葉が落ちた1112月頃と、芽吹き前の23月です。ドウダンツツジ類は根が浅く張るので、植え付け穴はそれほど深く掘る必要はありません。苗を植え付ける場所の庭土に、あらかじめ肥料として堆肥と腐葉土を混ぜ込んでおくと良いでしょう。苗の植え付け後に摘心(枝の先端部分を取り除き、脇芽を生長させる)しておくと、早くこんもりとした樹形にさせることが可能となります。鉢植えの場合も苗の根鉢がすっぽり入る鉢を用意(通気性と保水性を保持できる陶器鉢が適しています)して植え付けます。

サラサドウダンの育て方・その③

増やし方と手入れ・用土

サラサドウダンは、元々山地の岩場などのやや湿った場所に自生していましたから、乾燥を嫌い、酸性の土壌を好みます。植え付けや植え替えをする際には、庭土に腐葉土を3割ほど漉き込んでおくと良いでしょう。庭土が水捌けの悪い粘土質であったら、根鉢の3倍ほどの植穴を掘って、赤玉土(小)4:鹿沼土(小)3:腐葉土3の割合の混合土(鉢植えも同様)を植え付けや植え替えの際に使用します。夏場の高温時は保水性を高めるために、株元に腐葉土などでマルチングをしておくと良いでしょう。

サラサドウダンの育て方・その④

増やし方と手入れ・水やり

サラサドウダンに限らず、ツツジ類は根が浅く張り、細かく固まっています。植え替え時に根鉢を見ると、大株であっても驚くほど小さいのが分かります。土の中で広い範囲から水を吸い上げることが出来ないですから水切れに弱いのです。通常は極端に土が乾燥していたら潅水する程度で良いのですが、夏場は朝と夕方の涼しい時間にたっぷりと与える必要があります。冬場でもかなり乾燥しますので、新芽の吹き上げを良くするには、極端に土が乾燥している時は日中の暖かい時間にたっぷりと水やりが必要です。

サラサドウダンの育て方・その⑤

増やし方と手入れ・肥料

ドウダンツツジ属は、それほど多く肥料を与えなくても生育の良い樹木です。植え付けや植え替えの際に、植え付ける庭土に肥料としての堆肥や腐葉土を漉き込んでおくと良いでしょう。肥料を与える時期は、2月と9月の2回で、2月には寒肥料として有機質肥料を与えますが、窒素分が多い肥料だと葉ばかり繁り、花が付きにくくなりますから、油粕4に対してリン酸肥料の骨粉6の配合された肥料を施肥します。9月に与える肥料は多すぎると葉がきれいに紅葉しないので、春の半分程度を施肥しておきます。

サラサドウダンの育て方・その⑥

増やし方と手入れ・植え替え

サラサドウダンは地植えの場合、基本的に植え付けたらあまり植え替えの必要はありませんが、同じ場所で植え続けると、陽の当たる南側ばかりが生育が良すぎて、北側は芽が伸びず空すきになる傾向があります、ツツジ類は根の張り方が浅いので、掘り取るのも容易にできますので、数年に一度向きを変えて植え替えてあげると自然に枝ぶりが整い、良い樹形を作ります。

植え替えのコツ!

植え替える時期は、葉が落ちた1112月頃と、花を咲かせる前の23月です。苗を植え付ける場合を除いて、植え替えをする時は、根が必ず固まっていることが多いですから、これを“ほどく”つもりで根回りを木槌などで叩いて根をほぐして植え付けると良いでしょう。鉢植えの場合は、鉢の中での根張りが強くなり、根腐れの心配がありますから、2年に1度植え替えをします。一回り大きな鉢を用意して、鉢底には大粒の軽石などを敷いて水捌けを良くしてあげる工夫も大切です。

サラサドウダンの育て方・その⑦

増やし方と手入れ・増やす方法

サラサドウダンの増やし方としては、実生(種子から増やす)と挿し木がありますが、実生は発芽率が弱く一般的ではありませんので、主に挿し木の増やし方をします。挿し木の適した時期としては、芽吹き前の2~3月頃と、花後の67月の頃が良いでしょう。

挿し木の仕方!

挿し穂とする充実した枝を1015cm程度の長さで折り取り、コップの様な容器に23時間ほど浸けて水揚げをしておきます。赤玉土(小)4:鹿沼土(小)3:バーミュキライト3の混合用土を入れた45号のビニールポットか育苗箱を用意しておきます。挿し穂を10cmの長さにして葉を数枚残し、挿し口をナイフで斜めに切り取り、ハサミで割れを入れて用土に挿します。半日陰で水を切らさない様に管理します。ほぼ60日ほどで活着します。発根促進剤を使用するとなお良いでしょう。

サラサドウダンの育て方・その⑧

増やし方と手入れ・剪定

サラサドウダンの剪定の時期は、花が終わって芽吹く頃の6月頃が適期です。花期は次の年の花芽を付ける時期ですから、その前に剪定などは済ませておきます。庭園などのシンボルツリーとして植え込んである場合は、基本的に剪定はしないで、枯れ枝や混みあっている枝だけ切るだけに留めます。生垣や玉もの(丸く刈り込んだ樹形)などにしている場合は、徒長した枝などを刈り込み、樹形を整える剪定をします。

サラサドウダンの育て方・その⑨

増やし方と手入れ・刈り込みの方法

サラサドウダンの手入れとして剪定や刈り込みを行いますが、目に付く一本一本の飛び枝が気になって、ついつい深く刈り込み過ぎて、樹形が変形してしまう事に注意しましょう。刈り込みを行う時は、まず浅く刈り込んで、少し離れて樹形を眺めてから徒長した枝を切り取る様にしましょう。刈り込みばさみの刃先を上向きにして使うと深く切り込まないで済みますので試してみるのも良いでしょう。また、内側の混みあった枝も透かしてあげると、病気や害虫の発生も防げます。

サラサドウダンの育て方・その⑩

増やし方と手入れ・病気

サラサドウダンなどドウダンツツジ属は、それほど病気については心配いりませんが、梅雨時や真夏の気温が高い時期には、懐枝が混みあっていて風通しが悪かったりすると病気の発生があります。最初、葉裏に白く粉をまぶした様な色を帯び、後に黒い斑点が現れる“うどんこ病”や、葉の裏表に楕円形の褐色の斑点が現れる“サビ病”などの他、黒紋病やもち病、ビロード病といった病気が発生する場合があります。

病気の防除は!

病気を発生させない様にするには、植え込みの際に風通しの良い場所を選ぶと良いでしょう。時々ブロック塀に沿って生垣として植栽しているのを見かけますが、これは風の通り道を塞ぐ格好になり、病気だけでなく害虫の発生にも繋がりますので避けた方が良いでしょう。上記の様に病気の葉を見つけたら、枝ごと切り取り焼却などして廃棄し、樹木全体に薬剤を散布しておきます。また、病気の基となる菌類は落ち葉などに潜伏して、感染の原因となりますから、落ち葉などはこまめに集めて穴に埋めるか、焼却してしまいます。

サラサドウダンの育て方・その⑪

増やし方と手入れ・害虫

サラサドウダンなどドウダンツツジ属に発生する害虫は、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、グンバイムシなどがあります。害虫の発生は、病気の場合と同様、日光不足と風通しが悪いと発生します。アブラムシは春になって芽吹く頃になると茎や葉にびっしりと付き、養分を吸汁して弱らせ、排泄物などによって病気の原因にもなります。カイガラムシも同様です。ハダニは夏から秋にかけて乾燥する時期に発生する害虫です。

害虫の防除は!アブラムシの場合

害虫の発生は、病気の原因ともなりますので、水やりの際など常に観察を怠らない様にします。アブラムシは一般的な害虫ですが、枝先に蟻(アリ)が何匹も這いまわっていたら大抵の場合アブラムシが発生しています。若芽の葉や枝周りに良くみると見つけられますので、殺虫剤を散布して退治します。

害虫の防除は!カイガラムシの場合

カイガラムシもあらゆる植物に発生する害虫です。アブラムシと同様、発見次第殺虫剤を散布しますが、カイガラムシは厄介な害虫で、成虫になると枝などにこびりついて簡単には取り除けませんし、労力も大変ですから枝ごと取り除き廃棄します。

害虫の防除は!ハダニの場合

ハダニは、晩夏から秋の乾燥しる時期に発生することが多いので、被害が大きいと綺麗な紅葉が失われてしまい、他の植物にも被害を及ぼします。発生すると葉をカスリ状にして落葉させ、樹木全体を弱らせてしまいます。ハダニの発生を防ぐには、乾燥させない様にするのが一番で、水やりの際に葉水も掛けてあげる様にします。発生を見つけたら薬剤を散布します。

サラサドウダンの育て方・その⑫

増やし方と手入れ・その注意点

注意したいのが夏の水やりです。サラサドウダンは根を浅く張りますので、土の表面部分でしか水を吸収できません。ですから、真夏の水やりは大切なのです。但し、日中に水やりをするのは厳禁です。特に葉水を掛けると薄い葉は強い陽射しを受けて葉焼けを起こして落葉してしまいます。樹に元気があれば、また葉を出すこともありますが、秋の紅葉は望めません。ドウダンツツジを枯らしてしまう主な原因は水やりと思って間違いありません。

まとめ

サラサドウダンは、ドウダンツツジ属のなかでもとりわけ赤い更紗模様が入った花色が美しく、花が終わっても葉の緑が爽やかであり、秋には紅葉も楽しめます。落葉後も枝が細かいので空透きがありません。樹高も約3mほどで圧迫感も生まれませんから、庭園のシンボルツリーとして最適の樹木といっても良いでしょう。

「ドウダンツツジ」についてはこちらもどうぞ!

和洋に限らず庭園木として愛されるドウダンツツジですが、「暮らし~の」のwebマガジンでもご紹介している記事がありますので、ぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。

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Meigen Oka
ライター

Meigen Oka

フラワー装飾一級技能士です。専門の花や園芸、趣味の旅行紹介記事、大好きな登山の情報などをメインに分かりやすい記事作成を心がけています!有益な情報とちょっとした豆知識まで、読んでいて楽しくなるような記事を届けられたら嬉しいです。


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