鉢植えでも出来るツツジの育て方
ツツジとは、昔から日本人に愛されてきた春の銘木といっても過言ではありません。 ツツジは、花の色にも多種多様で花の蜜を吸った経験がある人も多いのではないでしょうか? こんもりとした木立で満開の花を咲かせて姿は美しく、日本庭園の定番でありツツジガーデンもあるほどです。 ほんのかすかな爽やかな香りが漂い、うっとりとした気持ちにさせてくれますね。 ツツジを植えてみたいと思う人も多いとおもいます。 しかし庭にスペースがない場合や日当たりに問題がある、といった方も多くいます。 そんな時は、鉢植えでツツジを栽培してみませんか? 驚くほど簡単に、常緑のツツジを育てることができますよ。 枯れる原因にも注意して紹介していきますので、最後までチェックしてくださいね。
ツツジの鉢植えの育て方①用土
ツツジを鉢植えで植えてみましょう。 まず用意するものは、 ・手袋 ・園芸ばさみ ・鉢 ・ツツジの苗 ・用土 です。
ツツジは酸性用土を好む
ツツジは酸性土壌を好む樹木です。 日本の土壌は、自然と酸性になっていく気候なので問題はありません。 このツツジ科の植物は酸性土壌を好み、酸性でなくなってくると枯れる原因になってしまいます。 なので、鉢植えの近くで他の植物にアルカリ性の肥料を与えるときには気を付けたほうがよいと思います。 植え付け時は、酸性用土を作って植え付ける必要がありなす。 赤玉土小粒:鹿沼土:ピートモス:バーミキュライトが4:3:2:1などが理想的です。 鹿沼用土は酸性の性質があり、ピートモスとバキュームライト用土は水はけと保湿の力があります。 土づくりが難しい人は、ツツジ専用土を使うのもよいでしょう。 肥料も含まれていておすすめです。
ツツジの植え付け
ツツジの鉢植えの植え付け時期は、3月から6月上旬または9月下旬から10月です。 開花時期は株が傷んでしまい、せっかくの花がきれいに咲かなくなってしまうので避けましょう。 ①鉢底石を入れる ②土を入れる ③ツツジの鉢を抜き、余分な用土を払う ④鉢に植える ⑤作った用土をしっかりと入れる ⑥鉢の底から水が出るくらいに水やりをする です。 ツツジの育て方に於いて注意したいのが、ツツジを浅く植えるようにすることです。
ツツジの鉢植えの育て方②水やり
ツツジの育て方で大切なのが、水やりです。 ツツジは、地中の根が細く乾燥に弱い植物です。 また、地表近くに根を張るタイプの植物ですので、用土の表面が乾いてしまうとすぐに乾燥してしまうというかなりデリケートな性質を持っています。 鉢植えの場合だと、ツツジは簡単に水切れを起こしてしまいます。 水不足で枯れる原因にもつながってきます。 そのため、育て方のポイントとして水の管理には慎重に、用土が乾く前には必ず水やりをしましょう。 夏の高温期:極力、用土を乾かさないように注意します。朝・夕の二回、涼しい時間帯に水やりを行います。 春・秋・冬:用土が乾いていれば水やりをしましょう。
ツツジの鉢植えの育て方③間隔
ツツジで生垣を作りたい場合もあると思います。 その場合の、ツツジとツツジの間隔はどのようにしたらよいでしょうか。 生垣を作るときは、一般的には「生垣の樹木の間隔は、50から60cm」です。 これには、樹木の持っている「葉張り」によって左右されます。 もしも鉢植えのツツジの場合ですと、50cmの間隔だと空間が出来すぎてしまいます。 そのため、ツツジ同士の枝が密集して一つになるまでには長い時間が掛かかってしまいます。 鉢植えの大きさにもよりますが、葉張りを見てツツジの場合だと40cm間隔で植えるとよいと思います。 間隔が狭すぎても、密集して込み合ってしまいます。 そうすると、害虫病にも弱くなり蒸れて根腐れの原因にもなってしまうので、気をつけましょう。
間隔は狭く、浅く植え付ける
間隔は、40cmほどに植え付け、鉢植えの大きさによっても前後させてください。 また、ツツジは浅く植えるように気をつけます。 浅く植える理由は、ツツジは根にあります。 ツツジは地表近くに根を張る性質を持っており、根で空気と水を吸収しています。 この性質から、深く植えるすぎると枯れる原因に繋がることになります。 鉢植えでもそうですが、間隔が狭すぎいると酸素が十分に根に入っていきません。 ツツジの育て方として、間隔と浅く植えることは注意したほうがよさそうですね。
ツツジの鉢植えの育て方④場所
ツツジをたくさん花咲かせたい場合は、日当たりのよい場所を選んで植え付けましょう。 鉢植えの場合で、移動が可能であれば半日影のお庭でも栽培は可能です。 ベランダの鉢植えの場合でも、日の当たる場所に毎回移動する手入れができれば問題なく育てることができます。 日陰におかれたツツジは、極端に花付きが悪くなり開花しない株もありいます。 通年戸外で管理し、夏の直射日光は避けて育てます。 夏場以外では、よく日の当たる場所に移動させてあげてくださいね。 冬場の育て方としては、寒さにも弱いので霜よけをしておくとよいでしょう。
ツツジの鉢植えの育て方⑤肥料
ツツジの肥料は、緩効性化成肥料か固形の油かすなどを施しましょう。 翌年に見事な花を見るためには、肥料は欠かせません。 1月には油粕・骨粉か化成肥料をおきひするとよいでしょう。 その他の季節には、化成肥料をまけば大丈夫です。
肥料の注意点
・肥料にアルカリ性のものを含むのは絶対にしないように気をつけましょう。 ツツジは酸性を好む植物です。 ・肥料は根元から離して置くようにします。 ツツジは地表近くに根を這っています。そのため、根が浅いので根元に置くと肥料焼けを起こして、枯れる原因になってしまいます。 直接根に肥料が当たらないように気を付けるといいと思います。
肥料の時期
ツツジは、花をたくさん咲かせるため肥料は適時必要になります。 ・花後のお礼肥として5月・6月 ・成長の9月下旬 ・休眠期の寒肥として1月 に施します。
ツツジの鉢植えの育て方⑥挿し木
ツツジは挿し木で増やすことができます。 挿し木は6月から7月に行いましょう。 挿し木をするためにはまず、充実して堅く太めの枝を探します。 枝の先を10cmほど切って、一日水を吸わせておきます。 鹿沼土小粒、(もしくは市販の挿し木用土でも可能)へ、刺しておきます。 挿し木した鉢植えは、半日影の場所で養生しておけば、しばらくたった秋には発根します。 剪定の際に取った元気そうな枝も挿し木に使える場合があります。 簡単に発根してくれるので、挿し木でたくさんツツジを増やすことが出来ますね。
画像の挿し木は、バラです。 このようにして、赤玉土などに挿し木して水をやりましょう。 冬場は挿し木した鉢植えを室内に入れて、寒風にさらさないようにします。 ツツジの根は細いので、赤玉土も小粒が挿し木にとっては良いと思います。
ツツジの植え替え
ツツジは定期的な植え替えが必要になってきます。 そういった手入れがないと、ツツジは年数を重ねていくごとに開花しなくなってきます。 これはツツジの特性で、「いやち」と呼ばれるもので、以前にツツジ類の植物があった場所を嫌います。 そのため、新しく土づくりをして株の更新や一回り大きな鉢に植え替えましょう。 つといづ黒井をするのは毎回大変ですが、鉢植えの場合は2から3年に1度の手入れで大丈夫です。 鉢に根が回ってきたと感じたら、植え替えを行いましょう。
ツツジの植え替え①時期
ツツジんの植え替え時期は、植え替えは2年に1回が目安に行いましょう。 植え替えの季節は、適期は花後のなるべく早い時期の6月中旬に行うか、もしくは秋ごろの9月下旬~10月で休眠前には植え替えを済ませてください。 赤玉土:鹿沼土:ピートモス:バーミキュライトを、4:2:3:1の割合で混ぜてあらかじめ少し多めに作っておきましょう。
ツツジの植え替え②肥料
お礼肥、寒肥、追肥を行うツツジですが、植え替えた直後は次の寒肥までは与えないようにします。 根が傷んでいるので、急に与えてしまうと根が傷んで枯れる原因になってしまいます。
ツツジの植え替え③掘り起こす
根鉢を傷めないように少しづつ鉢からツツジを堀起こしてください。 花が終わって梅雨に入る前に、夏の暑さに耐えられるようにします。 また、この時期に剪定の手入れも同時に行いましょう。
ツツジの植え替え④水やり
鉢植えは、植え替え後にたっぷりの水を与えましょう。 その後、根づいてしまえば育て方の基本の通りに気を付けるとよいと思います。 ツツジは」乾燥に弱いのが育て方の特徴で、水切れには注意が必要です。 ツツジの鉢植えの場合は、夏は朝・夕方に失火る行います。 その他の季節は、一日一回を基本にして冬は乾燥したら水やりします。
ツツジの植え替え⑤間隔
植え替えた鉢植えの感覚は、株の大きさによってまた変わってきます。 今まで通りの感覚では、葉張りが広くなってきていると思うので、間隔を少し開けましょう。 少し開けただけでも葉の重なる面積が減り、害虫病にも強くなりますよ。 刈り込みもしやすくなっている大きさならば、すぐに大きくきれいなツツジの鉢植えで生垣が作れると思います。 「いやち」を嫌うので、用土はしっかりと新しいものに取り変えてくださいね。
ツツジの植え替え⑥場所
真夏の暑さには弱いため、根元に水ゴケなどを敷いて保湿しておきましょう。 鉢植えの場合は移動がしやすいので、夏場は暑さと直射日光、乾燥を防ぐように手入れが必要です。
ツツジの植え替え⑦剪定の手入れ
ツツジの剪定の手入れは難しくありません。 夏の間に、過湿して蒸れないように枝を空かせる程度に剪定を行います。 枝先から3cm程度に軽く刈り込みます。また、その際に枯れた枝があれば根元から切り、風通しをよくします。 また、ツツジは夏に花芽が分化する樹木です。 花芽が分化するというのは、翌年に花が咲く準備を株が行っていることです。 そのため、秋に剪定していしまうとすると分化した枝がなくなってしまい、 蕾を切り落としてしまうことになります。 剪定の手入れは、簡単なので花後すぐに行ってあげてくださいね。
ツツジの育て方・枯れる原因
ツツジが枯れる原因には、いくつかが考えられます。 ・水切れ ・アルカリ土壌 ・寒さ ・蒸れ ・肥料やけ ・害虫病 です。 それぞれの育て方の項目でも紹介しています。 ここからは、害虫病のお手入れについて紹介します。
お手入れ
ツツジは、めったに病気はしません。 怖いのは害虫病です。 主に気をつけたい害虫は、 ・ハダニ ・ツツジグンバイムシ ・ベニモンアオリンガ ・ハマキムシ です。 春と秋に発生するのがのツツジグンバイムシなどです。 乾燥すると発生してくるので、早めの対処が必要です。 また、ツツジが枯れてしまう原因になるほどいやなのが、ベニモンアオリンガです。 蕾や花の中に入ってツツジを食べつくしてしまいます。 害虫予防のスプレー薬剤を適時行って対策しましょう。
鉢植えツツジをマスターしよう
今も昔も変わらず愛されるツツジ。 ツツジの花を見ると心が和むのは懐かしさかもしれませんね。 今回は、ツツジの鉢植えの育て方を紹介してきました。 園芸中級者程度の難易度ですが、鉢植えならば手入れも簡単なので初心者でも始めやすいのではないでしょうか?